鉄道の車両愛称
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鉄道の車両愛称(てつどうのしゃりょうあいしょう)では、鉄道車両に付けられる愛称について記す。
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[編集] 概要
鉄道車両においては個々に車両番号が振られ、それらを種類ごとにまとめて整理するために車両形式が設けられているが、それとは別に愛称で呼ばれることがある。
鉄道事業者が、公式に利用者へ親しみを持ってもらうために公募などの方法を用いて定めたものもあるが、中には独自に鉄道ファンなどの間においてつけられ、そのまま定着してしまったものも存在する(川島令三が付けた近鉄12400系電車の「サニーカー」など)。
また、鉄道路線・列車(営業用の線路上を走行している鉄道車両)に付けられる愛称と全く同一になっているもの(湘南電車やソニックなど)や、誤って混同されているものも存在する。
[編集] 愛称の例
[編集] 国鉄時代の車両
- キハ55系気動車 - 「日光形気動車」
- 151系電車 - 「こだま形電車」
- 153系電車 - 「東海形電車」
- 157系電車 - 「日光形電車」
- 581系・583系電車 - 「月光形電車」
上記は、最初にその車両を用いて設定された列車名や、その形式を用いて運転された代表列車の名前を取って、鉄道ファンが呼ぶようになったものとされるが、国鉄部内でもよく使用された。485系・キハ58系など、その車両形式を使用して運転される列車が極めて多種に及ぶようになり、代表列車といえるものがないものが多くなったことから、583系辺りを最後にこの呼び方は廃れた。
[編集] JR化後
JR発足後は、優等列車ごとに独自の車両形式が製造されることが多くなっているため、列車の愛称で車両そのものを呼ぶことも結構ある。車両そのものに独自の愛称が付けられるのは、その形式を用いて運行される列車が複数存在する場合である事が多い(255系の「房総ビューエクスプレス」など)。
また、同一系統の列車に複数の形式が用いられる場合、車両の愛称を列車愛称に冠して区分するケースも見られる。
ジョイフルトレインなどの場合は、先に車両愛称が定められ、それがそのまま列車愛称に採用されたことも多い。
[編集] 私鉄
私鉄においても、車両独自に愛称が付けられる場合がまま見られるが、JRの場合と同様のケースによるものが多い(東武100系電車の「スペーシア」など)。
また近畿日本鉄道(近鉄)や名古屋鉄道(名鉄)など、そもそも列車ごとの愛称が存在しないために、代わりに車両の愛称を用いて乗客へのアピールとしているケースもある(「ビスタカー」や「パノラマカー」など)。
[編集] 関連項目
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