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新世紀GPXサイバーフォーミュラ

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新世紀GPXサイバーフォーミュラ』(フューチャーグランプリ サイバーフォーミュラ)は、架空のモータースポーツを描いたサンライズ製作のアニメ


注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。


目次

[編集] あらすじ

水素エンジン常温超伝導モーターなどの無公害エンジンとナビゲーション人工知能を搭載した車による、F1とは別カテゴリーの自動車レース「サイバーフォーミュラ」が人気を集めている近未来、父が開発したサイバーフォーミュラマシン「アスラーダ」に偶発的に操縦者として登録されてしまった主人公風見ハヤトがサイバーフォーミュラに参戦し、挫折と勝利を繰り返しながら成長していく物語。

[編集] 作品解説

TVシリーズは2015年、続編のOVA『11』から『SAGA』までは2016年~2020年を舞台に、風見ハヤトを主人公とし第10回~第15回サイバーフォーミュラワールドグランプリ参戦チームの1つスゴウアスラーダ(スゴウグランプリ・スゴウウィナーズ)の視点から主に描く。

OVA『SIN』は2022年の第17回サイバーフォーミュラワールドグランプリを舞台とした物語で、ブリード加賀(加賀城太郎)を主人公とし、サーキットの若き帝王と呼ばれるようになった本編の主人公風見ハヤトとの壮絶な死闘を描く。

[編集] 人気

TVシリーズは低視聴率と関連玩具の売り上げ不振に苦しみ、本来は4クールで全50話程度を1年かけ放送する予定だったところ、スポンサーである玩具メーカータカラが降板したため、結果的にほぼ3クール(9ヶ月)の放送、全37話で打ち切りとなった。

TVシリーズは商業的には失敗したが、内容自体の評価が低かったわけでは決してなく、読者投票による1991年度の第14回アニメージュ・アニメグランプリでは、『ふしぎの海のナディア』など同じ年の他作品をおさえ、作品賞ほかを受賞するなど、多くのファンを獲得することに成功しており、翌1992年にはOVAとして新作『新世紀GPXサイバーフォーミュラ11(ダブルワン)』が発表され、以後、2000年の『新世紀GPXサイバーフォーミュラSIN』完結にいたるまで実に10年間に渡って、新作シリーズが1年も途切れることなくリリースされ続けた。

シリーズ継続期間の長さとしては、サンライズ作品の中では「ガンダムシリーズ」に次ぐ長寿作品であり、その間に主要な登場人物がほぼ全く変更されなかったという点ですでに稀有だが、なおかつ既存の漫画や小説に原作を持たずに10年もの期間続いた長寿シリーズでもあり、1話当たりの製作期間の長いOVAがその期間の大部分を占めるとはいえ、アニメ作品全般の中でみても極めて稀な存在となっている。

OVAシリーズを含め作品の展開はDVD登場以前のVHSビデオとLDが映像ソフト市場を形成していた時期だったが、通常LD版のほうが売れ行きの良いアニメ市場においてVHS版の売れ行きがLD以上に良かったという。これはメインのファン層が女性であり、この当時女性のアニメファンが所有するAV機器はVHSデッキのみという事情によるものである(LDは再生しか行えない上にディスクの大きさの関係でハードも大振りになってしまう関係から、劣化しない映像と高い保存性にこだわる映像マニアやアニメマニアのみが所有するハードであった)。

[編集] 特徴と評価

この作品の主人公は風見ハヤトだが、TVシリーズにおいては新条直輝、カール・リヒター・フォン・ランドルの2人が単なるライバルにとどまらない副主人公といっていい役どころを演じており、TVシリーズにおいても、その他のシリーズにおいても、彼らの成長もおざなりでなく描かれている。その他の脇役にも魅力的な登場人物たちが配され、これらは女性ファンからの人気を獲得することに寄与したばかりでなく、作品全体にも群像劇としての深みと面白みを与える効果をもたらしており、見るべき点は多い。

各シリーズ、基本的に主人公たちが挫折とその克服、勝利を繰り返す昔ながらのスポ根ドラマの体裁を踏襲しているという点でストーリーの基調は一貫しており、これに監督、総監督としてシリーズを統括した福田己津央による熟達した演出が加わったことで、各シリーズはそれぞれ見せ場となる印象的なクライマックスを持ったものとなっている。

モータースポーツを扱った作品という観点から見ると、チームとドライバーの信頼関係、メカニックの責任とは、といったことから、実際のモータースポーツで行われている統括団体への抗議(特定ドライバーを危険視するなど)といった行為まで描かれており、ドライバー個々の能力や彼らの人間関係を描くことのみに終始していないという点は特筆すべき点と言える。

一方で、シリーズ4作目である『SAGA』からはキャラクターデザイナー、脚本家、作曲家といった主要スタッフが交代したため、作風に若干の変化があり、いずれかのシリーズの評価が極端に低いということこそないが、ファンの間でも、『ZERO』以前の作品と、『SAGA』以降(『SAGA』&『SIN』)の作品では好みの違いから評価が分かれることがままある。

作品の外では、主要登場人物の声優に新人を積極的に起用したことから、三石琴乃緑川光置鮎龍太郎といった当時の若手にとってはこの作品が最初の大きなジャンピングボードとなった。

[編集] シリーズ作品

  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ(TVシリーズ、全37話、日本テレビ系)(1991年3月15日 - 1991年12月20日放送)
CFワールドグランプリ第10回大会(2015年
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ11(ダブルワン)(OVA、全6話)(1992年11月 - 1993年6月発売)
CFワールドグランプリ第11回大会(2016年
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラZERO(OVA、全8話)(1994年4月 - 1995年2月発売)
CFワールドグランプリ第12回・13回大会(2017年 - 2018年
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラEARLYDAYS RENEWAL(OVA、全2話)(1996年4月 - 6月発売)
2015年(総集編)
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA(OVA、全8話)(1996年8月 - 1997年7月発売)
CFワールドグランプリ第14回・15回大会(2019年 - 2020年
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラSIN(OVA、全5話)(1998年12月 - 2000年3月発売)
CFワールドグランプリ第16回・17回大会(2021年 - 2022年

続きとして、『SIN』のDVD版で最終話にエンディングが追加され、その中で2023年の第18回大会の情景がわずかに描かれている。

ゲーム版による続き

非公式なものではあるが、プレイステーション2用ゲーム『新世紀GPXサイバーフォーミュラ ROAD TO THE INFINITY 2』では第18回大会が、『新世紀GPXサイバーフォーミュラ ROAD TO THE INFINITY 3』では第19回大会が、それぞれプレイできるようになっている。これらのゲームの製作にあたっては本編の制作スタッフも協力しているが、発売元であるサンライズインタラクティブとしては、あくまで「非公式な続編」というスタンスを取っている。

[編集] 登場人物

()は声優、〔〕は所属チーム。数字はそのチームに所属した年度

[編集] ドライバー

  • 風見ハヤト(かざみ - )(金丸淳一)〔スゴウアスラーダ 2015-17→ スゴウウィナーズ 2018-19→ スゴウグランプリ 2020-21→ スゴウGIOグランプリ 2022-〕
  • 菅生修(すごう おさむ)/ ナイト・シューマッハ(速水奨)〔ユニオンセイバー 2015→ アオイZIPフォーミュラ 2016→ スゴウグランプリ(監督)2017-〕
  • 新条直輝(しんじょう なおき)(緑川光)〔アオイフォーミュラ 2015-19→ ユニオンセイバー 2020-22→ アオイZIPフォーミュラ 2023-〕
  • 加賀城太郎(かが じょうたろう)/ ブリード加賀(関俊彦)〔アオイZIPフォーミュラ 2015、2018-20、2022〕
  • カール・リヒター・フォン・ランドル / プリンス・ローゼンクロイツ(松岡洋子)〔ユニオンセイバー 2015- 2018のみローゼンクロイツでの出場〕
  • ジャッキー・グーデリアン(島田敏)〔スタースタンピード 2012-15→ シュトロゼック・プロジェクト 2016→ シュトルムツェンダー 2017-〕
  • フランツ・ハイネル(置鮎龍太郎)〔所属不明 2011→ZIPレーシング 2012-14→ S・G・M 2015→ シュトロゼック・プロジェクト(監督兼マシンデザイナー → 兼ドライバー)2016-19→ シュトルムツェンダー 2020-21→ ドライバー引退、監督兼マシンデザイナーに専念 2022-〕
  • 大友譲二(おおとも じょうじ)(富田晃介)〔アルバトロスDDT 2014-15→ (CF引退、解説者を経てラリードライバーに)〕
  • エデリー・ブーツホルツ(龍田直樹)〔ミッシングリンク 2015-2022→ スゴウGIOグランプリ 2023-〕
  • ピタリア・ロペ(西村知道)〔A・G・S(ドライバー 2015→ 監督)2016-〕
  • アンリ・クレイトー(結城比呂)〔セオドライトT.T 2017→ スゴウグランプリ 2018-2021→ スゴウGIOグランプリ 2022→ ミッシングリンク 2023-〕
  • フィル・フリッツ(私市淳)〔アオイZIPフォーミュラ 2020→ (ドライバー引退、メカニックに)〕
  • レオン・アンハート(林延年)〔ミッシングリンク 2020-〕
  • 日吉明(ひよし あきら)(島田敏)〔スゴウアスラーダ 2014→ コーイヌールフォーミュラ 2015→ A・G・S 2016-19→ コーイヌールフォーミュラ 2020-〕
  • マリー・アルベルト・ルイザ(勝生真沙子※声はCDドラマ、ゲームのみ〔セベナージRT 2016-2019→ K・A・Mスタンピード 2020-2021→ シュトルムツェンダー 2022-〕
  • 司馬誠一郎(しば せいいちろう)(石田彰※声はゲーム「Road to the Evolution」「Road to the Infinity 2」「3」のみ〔スゴウウィナーズ 2020→ アオイZIPフォーミュラ 2023-〕
  • セラ・ギャラガー(菊池志穂※声はゲーム「Road to the Infinity 2」「3」のみ〔ユニオンセイバー 2023-〕
  • 三神刀真(野島健児)〔フェニックスジャパンレーシング 2024-〕※ゲーム「Road to the Infinity 3」のみ登場
  • 神奈玲(沢城みゆき)〔フェニックスジャパンレーシング 2024-〕※ゲーム「Road to the Infinity 3」のみ登場
  • アンドレア・ディビアーノ(檜山修之)〔グランド 2024-〕※ゲーム「Road to the Infinity 3」のみ登場
  • マーク・フェルナンデス(森久保祥太郎)〔グランド 2024-〕※ゲーム「Road to the Infinity 3」のみ登場

[編集] その他

[編集] スゴウ(~アスラーダ、~グランプリ、~ウィナーズ、~GIOグランプリ)

[編集] アオイ(~フォーミュラ、~ZIPフォーミュラ)

[編集] ユニオンセイバー

[編集] シュトルムツェンダー(シュトロゼックプロジェクト)

  • リサ・ハイネル(岡村明美※声はCDドラマ、ゲームのみ

[編集] ミッシングリンク

[編集] その他

[編集] サイバーフォーミュラ車両

作品に登場するサイバーフォーミュラは人工知能サポートシステム「サイバーシステム」を搭載し、その適切なアドバイスで人間の限界以上の走行を可能とし最高速度400km/hオーバーを実現するレースマシンである。水素エンジンもしくは超伝導リニアホイールを原動機として、追加速を得るためのブースト機構などを有する。F1などの他のレースと異なり、サイバーシステムと呼ばれるコンピュータシステムが車体全般を管制することが最大の特徴となっている。

自由な発想をうながすため、レギュレーションにより最低重量が高く設定されているため、アスラーダGSXなどの市販車(あるいはプロトタイプレーシングカー)に近い形状の4輪車からスーパーアスラーダなどのフォーミュラカーに近いタイプのものまでボディ形状は各種あり、4輪車以外にも6輪車、8輪車といった多輪車や、オートバイと同じ姿勢で乗車するシュティール(発展型に至っては前1・左右各1・後2の5輪車である)のようなものまで様々となっている。いずれも全輪駆動で、基本的に全輪操舵であり、アクティブサスペンションなどの車体制御技術も一通り備える。超伝導リニアホイール搭載車を除き、変速(ギアチェンジ)はステアリングホイールの裏に備えられたスイッチ状のパドルなどを用いた方式であり、アスラーダGSXなどH型のシフトノブで変速を行う車両もあるが、いずれもサイバーシステムの管制下にあり、例外なくセミオートマチックトランスミッションとなっている。変速機は各車前段6段、後段1段を基本とし、水素エンジン搭載車両でフルオートマチックの変速を行うあるいは無段変速機を備えた車両は登場していない。

フォーミュラカーのような形状を持った車体でも、コクピットは風防ガラスで覆われており、悪天候時などはその全面に周囲を再構築したCG映像をリアルタイムで表示しドライバーの視界を保つという機能が存在する。

サイバーフォーミュラに参戦する多くの車両はダウンフォースを発生させるエフェクトファンやローターを搭載している他、走行条件に合わせて車体を変形させられる車両も存在する。

サイバーフォーミュラで培われた技術は市販車にも応用されるらしく、2022年時点で、スゴウのアスラーダGSXをモデルにしたGSX-NEO ヴェルサティスがGIO社より市販されている。

[編集] 技術

  • サイバーシステム
    車体に搭載されているスーパーコンピュータによる人工知能で、空力の調整などを含めたサイバーフォーミュラの車体制御全てを司る。ドライバーにアドバイスを与えるなど、ラリーにおけるコ・ドライバー的な存在でもあり、その機能は単純なカーナビゲーションの域に留まらない。当初、アスラーダのみがスーパーニューロコンピュータであり高度な学習機能を備えていたが、後に他チームもスーパーニューロコンピュータを導入したほか、OVA第4作の『SAGA』ではドライバーの意思を無視した判断すら自立して行うバイオコンピュータによるCSが登場した。
    作品中では、キャラクターとしての個性を持って登場していると言えるサイバーシステムはアスラーダのみである(ゲームにおいてはネメシスがいる)。テレビシリーズにおいては、アスラーダ以外のサイバーシステムも比較的言葉を話す傾向があったが、OVA以降はサーキットがオンロードのコースに限定されナビゲートの必要性も薄れたことからか、言葉を話す場面はほとんどなくなった。凰呀については、アスラーダと比肩するサイバーシステムとして登場したが、個性らしきものは垣間見せたものの、音声の形で言葉を発することは一度もなかった。
  • 動力
    サイバーフォーミュラでは公害に配慮し、水素エンジンもしくは常温超伝導リニア技術を応用し太陽電池燃料電池で駆動する超伝導リニアホイールのみが原動機として認められている。
    この時代の市販車であるサイバーホイールも、そうした無公害の原動機を用いている。
    • 水素エンジン
      作品設定資料中では「サイバーサイクルエンジン」とも呼称する。V10もしくはV12エンジンを基本とし、葵自動車といった自動車会社から、エンジンコンストラクターのXi、車体コンストラクターのユニオンセイバーやSTAG、部品メーカーのスゴウにいたるまで、比較的多くのメーカーがレース用水素エンジンの製造技術を有している。
      サイバーフォーミュラ以外では、同時代のインディカーレースにおいても水素エンジンが使用されており、アメリカの自動車会社GIO社は同シリーズにおいて60勝を挙げている。
    • リニアホイール
      ドイツのシュトロブラムス社が開発したもので、基本的に、同社傘下のシュトロゼックプロジェクト(シュトルムツェンダー)、S・G・Mの2チームのみがこれを使用している。原理的に電気モーターと共通するという特性上、加速は無段変速の超電磁加速となり、トルクでは水素エンジン搭載車の追随を許さない。
      また、原動機と車輪(ホイール)とが一体化しているため、車体にエンジンのためのスペースはもちろんドライブシャフトなども不要であり、車体設計にはかなりの自由度が生まれる。作品中ではフランツ・ハイネルがこれを活かして独特なマシンを多数生み出した。
    • ブースト
      水素エンジン搭載車両は、吸気中の酸素をイオン化して濃縮することでエンジン出力を上げるブースト機構を有し、一定時間以内ならば500km/h以上の走行も可能となる。エンジンの臨界点を超えた使用はエンジンブローにつながるため、使用するタイミングは選ぶ必要がある。リニアホイールもこれをオーバーロード(電圧を増大)させることで一時的な超高速走行が可能である。『SAGA』と『SIN』に登場したν-アスラーダAKF-0は、ブースト圧の一部を溜め込んでフラッシュオーバーを起こしさらなる追加速を得る2段ブーストの機構を有する。
  • 変形機構
    オンロード、オフロードを走り分けるレースのため多くの車両は車高の調整機能を有したが、より極端な実践として、サーキット、ラリー、そして高速走行のエアロ、と、3モード変形機構を有するサイバーフォーミュラ、スーパーアスラーダ01が2015年にスゴウチームによって投入され、実際に同車はコースを問わず高い性能を発揮し、以後、主にスゴウとアオイの2チームによって可変機構を有する車両が開発され続けることとなった。オフロードコースでのレースが廃止された2016年の第11回大会以降では、アオイが投入したエクスペリオンZ/A-8、スゴウの新型スーパーアスラーダAKF-11を筆頭に、ラリーモードを省き、サーキット、エアロのみの2モード可変マシンが登場した。
    • レアメタル
      この作品中では形状記憶合金を意味する言葉として使われている。変形機構において用いられ、これを用いることで瞬時に変形することが可能となる。通常の機械的な変形に比べ、変形によるタイムロスが大幅に減るためレースにおいては大きなアドバンテージとなる。また、変形のためだけに存在する機械や変形の都合上の構造を必要としなくなるため、ボディワーク全体の形状をより滑らかで空力的に洗練されたものにできるメリットを生じせしめる。
      変形機構を有する車両を開発し続けていたアオイとスゴウによって研究され、2020年の第15回大会の開幕戦でアオイがスゴウに先んじてレアメタルによる変形機構を搭載したサイバーフォーミュラ、アルザードNP-1をデビューさせた。同年中に、スゴウもレアメタルによる変形機構を搭載したνーアスラーダAKF-0を投入した。

[編集] 各チームの車両

  • スゴウ
    GSXを除く全車両は6輪車だが、いずれも前4輪・後2輪の形態を採用している。同じくGSXを除き、ブーストはいずれも車体後部に2基搭載した形となっている。但し、アスラーダ系とガーランド系では、アスラーダが比較的大きなブーストポッドを車体左右末端に設けているのに対し、ガーランドは比較的小さなブーストポッドを車体中央部に寄せて設けているという差異がある。
    車体製造技術という点ではともかく、車体開発という点においてスゴウ自体の開発能力は定かでなく、アスラーダGSXは元より、スーパーアスラーダ01以降のアスラーダ、ガーランドともに、元々はスゴウ以外で開発、もしくはスゴウ以外で研鑽したクレア・フォートランの独力に負うところが大きい。
    エンジンは自社で製造していたが、アスラーダについてはエンジンパワーの不足を慢性的に抱える傾向があり、後にユニオンセイバー、GIOなどからの供給を受けるようになった。
    • アスラーダGSX
      元々はミッシングリンクの開発部門においてサイバーシステム(CS)「アスラーダ」の実験を目的として開発された車両である。2015年初頭に、開発者である風見広之によって、CSアスラーダもろとも日本に送られ、富士岡クオリファイ直前にスゴウチームの手に渡った。スゴウにおいて追加パーツが製造され、それらと換装することで通常仕様であるサーキットモードのほか、荒れ地での走行用であるラリー仕様、高速モードのエアロ仕様へと変更が可能な設計になっており、あらゆる環境に適合できる汎用性を持つ。この車両に搭載されたCSアスラーダについては、後にサーキット・ラリー・エアロの3形態への変形機構を有するスーパーアスラーダ01にも問題なく適応しているため、パーツ換装によってこれらを実現するGSXに対してはオーバースペックなサイバーシステムであったと言える。エンジンはスゴウ製V10水素エンジンを搭載した。
      作品本編においては、風見ハヤトによって操縦され、2015年の世界選手権においては最終戦でこそ開発が進んだ他チームに先行を許したが、序盤戦においてはトップチームの車両に引けを取らない高性能を発揮した。
      レース用の3形態の他、水上走行を可能とするマリン仕様も存在する。
    • スーパーアスラーダ01
      風見広之がCSアスラーダを搭載することを前提に独自に開発・製造した車両。サイバーフォーミュラ史上初となる3段以上の変形機構を有する車両で、サーキットモードのほか、エアロモード、ラリーモードの全3形態に変形した。2015年、イギリスにある風見広之の自邸に保管されていたものがスゴウチームのクルーにより発見され、CSアスラーダ及び同年にスゴウが開発したV12エンジンを搭載し、同年の世界選手権第5戦イギリスGPで初投入された。デビュー戦でいきなりポールトゥーウィンを飾ったのを皮切りに、最初の4戦で2勝、表彰台4回を記録するというという驚異的な性能を発揮した。5戦目となったその年の第9戦でクラッシュし車体を破損させたため、最終第10戦の日本GPでは軽量化されたスゴウ製の新シャシー(01B)となった。このレースでは作戦の都合からウェイトハンデを背負っていたにもかかわらず、先行する他の強豪を寄せ付けずに抜き去って優勝し、風見ハヤトの初タイトルに大いに寄与した。
    • スーパーアスラーダ SA-01/C
      スーパーアスラーダ01からラリーモードを撤去し軽量化を図り、ウィングなどのパーツに手直しを加えたマイナーチェンジ版。2016年開幕戦から投入されたが、長足の進歩を遂げた他チームに対して戦闘力を欠いたため、スゴウチームは苦戦を強いられることとなった。
    • スーパーアスラーダ AKF-11
      風見広之と共にアスラーダ開発に携わったマシンデザイナー、クレア・フォートランによるスーパーアスラーダの大幅なアップデート版で、01に比べ、見た目にも空力的により洗練された形状となった。2016年第6戦で投入され、ドライバーである風見ハヤトがイナーシャルドリフトを身に付けたこともあって、特に決勝レースにおいて強さを発揮し、2019年最終戦まで4シーズンに渡って現役に踏みとどまった。2018年最終戦と2019年についてはユニオンセイバーからエンジンの供給を受けた。外観や性能に目に見えた変化はないが、シャシーは2019年までにAKF-11Cスペックまで進化した。
      4シーズンで通算13勝を記録した(2016年・2勝、2017年・4勝、2018年・3勝、2019年・4勝)。これはAKF-0(12勝。2020年・6勝、2021年・6勝)と2022年のAKF-0/G(6勝)とを別に数えるとすれば、スゴウの車両の中では最多勝利数となる。
      「AKF」はアスラーダ(Asurada)、風見(Kazami)、フォートラン(Fortran)のイニシャルを取ったもの。
    • ガーランド SF-01(及びSF-02)
      2018年、風見を欠いたスゴウが第13回大会に向け投入した車両。クレア・フォートランによる設計で、アスラーダと異なり変形機構を有さないなど、クレアの独自色が強いマシンである。戦闘力は極めて高く、2018年シーズンにおいては2年目の新人アンリ・クレイトーによって駆られ、安定して好成績を残し、最終的にアンリにチャンピオンタイトルをもたらした。翌2019年はマイナーチェンジ版のSF-02が投入されたが、こちらは開幕戦こそ2位表彰台で終えたものの、以後は表彰台に届くことすらなく低迷して冴えない結果に終わった。
      円形のステアリングではなく、ジョイスティックのような特殊な操縦桿を両手で握り使用する。
      「SF」はスゴウ(Sugo)、フォートラン(Fortran)のイニシャルを取ったもの。
    • ガーランド SF-03
      2020年にスゴウが投入した新型ガーランド。SF-01に引き続き、アンリ・クレイトーが駆った他、2020年シーズン序盤は風見ハヤトも使用した。扱いやすく速いガーランドの特性を引き継いだ正常進化型で、SF-02や2019年仕様のスーパーアスラーダAKF-11と比べれば高性能で、多年に渡って現役だが常にそこそこの戦闘力を保っている。
      アンリ車は旧型と同じく特殊な操縦桿を用いたが、風見はドライビングスタイルの違いもあってか通常のステアリングに近い形状のものを用いた。
    • ν-アスラーダ AKF-0
      クレア・フォートランが開発したスーパーアスラーダのフルモデルチェンジ版。レアメタル(形状記憶合金)による変形の採用により瞬時の変形を可能とし、空力的にもAKF-11に比べさらに洗練された。新機軸として、2段加速のブースト(スパイラルブースト)を備える。それらを除く基本的なスペックはガーランドSF-03と同じだが、変形機構を有するため重量的にはわずかに重い(設定ではSF-03の455kgに対しAKF-0は461kgであり6kg重い)。
      変形機構はAKF-11と同じくサーキットモード、エアロモードのふたつだが、偶発的にリフティングターンのための変形が発見されたため、リフティングターンを用いる時は、その形状となる。エンジンはユニオンセイバー製を搭載していた2019年のAKF-11と異なりスゴウ製に戻ったが、これにより2021年はエンジンパワーの不足を慢性的な弱点として抱えた。
    • ν-アスラーダ AKF-0/G
      AKF-0にGIO社製のエンジンを搭載したもの。2022年に投入された。AKF-0の最大の欠点であったエンジンパワーの不足を補い磐石かと思われたが、序盤でGIO社製エンジンの構造欠陥が発覚し、同年の前半戦においてスゴウは思わぬ苦戦を強いられた。
    • ガーランド SF-03/G
      SF-03にGIO社製のエンジンを搭載したもの。2022年に投入され、2023年にはアンリ・クレイトーに代わって加入したエデリー・ブーツホルツによって操られることとなる。2022年シーズンについては、車体が異なるアスラーダに供給されたものとは仕様が異なるエンジンであったため、ガーランドがエンジントラブルに悩まされることはなかった。
    • AKF-0/1B ネメシス
      ゲーム『新たなる挑戦者』に登場。車体はν-アスラーダAKF-0と同一だが、サイバーシステムとしてはアスラーダではなく「ネメシス」を用いる。スゴウのテストドライバー、司馬誠一郎はこのマシンとともに、2020年大会閉幕後に開催された「エクストリームスピード」に参戦した。カーナンバーは「0」であるが、その色はゲーム本編中では他のアスラーダ同様に赤であるのに対し、パッケージ中では緑になっているという差異がある。『Road to the Evolution』以降の『Road to the Infinity』シリーズにも登場する。
      サイバーシステム「ネメシス」はアスラーダ同様に個性を持ち、よく話すサイバーシステムである。
      ゲーム『新たなる挑戦者』において、声は男声(大塚芳忠)もしくは女声(田中敦子)から選べる仕様になっていたが、後のRTIシリーズでは田中敦子による女声に統一されている。
    • ν-アスラーダII AKF-0/G II
      ゲーム『Road to the Infinity 2』以降に登場。ν-アスラーダAKF-0のアップデート版。
  • アオイ
    アオイ開発部門による車両は、ステルスジャガーを除き、いずれも6輪で、現実にレース用6輪車としては最も効率的とされる前2輪・後4輪の形態を一貫して採用している。変形機構は、エクスペリオンZ/A-8で初めて導入されて以降、名雲チームで開発されたアルザードも含め、いずれもエアロモードで車体前部をすぼめる形状へと変更することを大きな特徴とする。これは凰呀のスーパーエアロモードも同様である。伝統的に高速仕様を重視しているといえる。
    ステルスジャガーを除く各車両は、ブーストポッドのために車両後部に比較的大きくスペースを割いており、スペリオン系とアルザードは比較的大型な2基、エクスペリオンと凰呀は比較的小型な4基のブーストポッドを備え、それらが展開することでブーストモードとなる。アルザード、凰呀を除く各車両のブースト(ブーストモード)には「~ウィング」との名称がついている。
    エンジンも自社製で、安定して高性能を発揮している。車体開発技術も高く、性能面で遅れを取ったことは少ない。ファイヤースペリオン、ステルスジャガーを同時開発していたことからもわかるように、当初はサイバーフォーミュラ開発に潤沢な資金を投入していたが、アルザード事件以後は状況が変わった。
    • スペリオンGT
      2015年大会序盤の時点では唯一となる6輪車で、葵自動車の市販車をベースとしている。富士岡クオリファイ、続く全日本グランプリではほぼ楽勝といっていい圧倒的な高性能を見せ、世界選手権でも好走し、第4戦では新条直輝に初優勝をもたらし、第5戦でも圧倒的な性能を持つ風見ハヤトのスーパーアスラーダ01と激しく優勝を争った。高速での走行を重視して開発された車両だが、世界選手権の第2戦ではタイヤがバーストするというトラブルに見舞われたにも関らず6輪であるため完走を果たすなど、ラリーにおける耐久性でも優れた性能を発揮した。
      ブーストモードの名称は「ピーコックウィング」。
    • ファイアースペリオンG.T.R
      アオイが2015年後半戦のために開発を進めていたスペリオンGTのアップグレード版で、当初の予定を早め第6戦で投入された。アオイの体制変更、ドライバーである新条のスランプなどもあって、ほろ苦いデビューとなるが、新条の復調もあって終盤では本来の戦闘力を発揮し、第9戦の優勝を含め、最終3戦を連続表彰台で飾った。
      ブーストモードの名称は「フェニックスウィング」。
    • ステルスジャガー Z-7
      アオイがファイヤースペリオンと同時期は開発した車両で、フォーミュラカーに近い形状となったことから、おそらくアオイとしては初のレース専用車両。2015年の第7戦から新生アオイZIPチームのレースマシンとして、ブリード加賀とともにデビューした。戦闘力は高く、デビュー戦をポールポジションで飾り、デビュー戦から3戦連続で表彰台を記録し、4戦目の2015年最終戦もリタイアするまで3位を走行した。
      スペリオンGT、ファイヤースペリオンとは特徴を大きく異にしているが、翌年のエクスペリオンZ/A-8以降の各車両の前部はステルスジャガーが源流となっている。
    • ファイアースペリオンGTO-15B
      2016年開幕当初、エクスペリオンを投入するまでのつなぎとして投入された車両。ファイヤースペリオンを単座にするなどしたマイナーチェンジ版だが、同じく前年型のマイナーチェンジであるスゴウのスーパーアスラーダSA―01/Cとは異なり戦闘力は高く、4戦走って表彰台3回という結果を残した。
    • ステルスジャガー Z-7B
      2016年開幕当初、エクスペリオンを投入するまでのつなぎとして投入された車両。アオイZIPにおいて前年の加賀に代わりB・H・ガーネットによって駆られ、4戦中3戦で入賞を記録し、ファイヤーエクスペリオン同様、戦闘力の健在ぶりを示した。
    • エクスペリオン Z/A-8
      2016年第5戦で、アオイが満を持して投入した車両。サーキットモードからエアロモードに変形できる機構を有し、形状としては前部はステルスジャガー、後部はファイヤースペリオンのそれを引き継いだものとなっている。初年度はアオイの新条に加え、アオイZIPから復帰したナイト・シューマッハによって駆られ、ともに最終戦までタイトル争いに絡んだが、両名とも惜しくもチャンピオンを逃した。2年目の2017年は、シーズン序盤に独走していた風見、ランドルの二人が負傷により戦線離脱したこともあって、新条直輝の初の栄冠に貢献することとなった。2018年は、復帰したブリード加賀によって、三度タイトル争いに絡むが、この年は最終戦でタイトルを逸することとなる。翌2019年まで4シーズンに渡って参戦し、新条、シューマッハ、加賀の3名で通算14勝を記録した。これはアオイ車両としては最多勝である。この3名以外では、2017年の第12回大会でJ・M・レンツもこの車のステアリングを握っているが、わずかなポイントを獲得するにとどまった。
      名称は「EX-PELION」、スペリオンを超える物、の意。エアロモードの名称は「ステルスモード」、ブーストモードの名称は「イカロスウィング」である。車体の色は新条が、シューマッハが濃い、加賀が明るい紫となっている。2017年(もしくは2018年)以降に投入された後期型ではブーストポッドの展開方法に変更が加えられた。
    • エクスペリオン Z/A-10
      アオイが2020年シーズンでの投入を目論み開発したエクスペリオンのアップデート版。コクピット後端上部にエンジン用インテークを備えるなど、ボディワークに若干の変更が施された。当初、加賀、新条の2名とともに2020年シーズンを戦う予定であったが、開幕前のテストでその座をアルザードに奪われた。
      2022年に復帰したブリード加賀によって、同年の開幕戦を戦ったが、2年落ちの車両では上位チームには歯が立たず、加賀のドライビングをもってしても6位入賞が精一杯という状況で、チームを落胆させた。
    • アルザード NP-1
      サイバーフォーミュラのアオイチームの開発ファクトリーではなく、同チームの親会社である葵自動車の一研究開発部門で開発された車両。開発に携わった名雲京志郎らが以前に製作した凰呀のデチューン版で、サイバーシステム(CS)にバイオコンピュータを使用したものと、通常のスーパーニューロコンピュータを使用したものとの2種類が存在し、両者は色以外の外観も明らかに異なる。変形にレアメタル(形状記憶合金)を用いた初のサイバーフォーミュラ車両でもあり、そもそも名雲京志郎らの開発したレアメタルが葵自動車会長の目に止まったことが、この車両が開発されたきっかけとなった。
      バイオコンピュータを使用した車両については、電流を用いてドライバーを強制操作的にCSに従わせる機構を有しており、これがため事実上、ドライバー(車両)は走行ラインの選択などにおいて常に最適な動作を継続的に行うことが可能となり、無類の強さを発揮することとなる。車体としての完成度も2020年開幕当時としては群を抜いており、レアメタル変形という新機軸の可変機構、6輪以上に安定した高速走行を可能とする8輪の車体は圧倒的な速さを誇った。
      バイオコンピュータ搭載車両の機構はレギュレーション違反であり、シーズン終盤にそれが発覚したため、アオイは全戦失格処分となり、この車両は封印された。
    • 凰呀(オーガ) AN-21
      名雲京志郞のチームが葵自動車の研究開発部門で製作し、2019年に完成した。名雲京志郞の兄である名雲柾が提唱したコンセプトに基づいており、CSにはバイオコンピュータを採用し、名雲柾が製作した3台の試作車両のデータを反映したものとなっている。車体についても名雲柾のプロジェクトを引き継いでいるため、従来のアオイの車両との共通点はブーストポッドが多連装であることと、スーパーエアロモードの変形時の形状くらいのもので、エクスペリオン以前の車両からの継続性は皆無に近い。タイヤは6輪となっているが、これもアオイ式の前2輪・後4輪の方式ではなく、スゴウと同じ前4輪・後2輪となっており、アスラーダとの共通性を多分に感じさせるものとなっている。機構は不明ながら、AKF-0同様、ブースト時に2段階に渡って加速する。変形機構についてはアルザードと同じくレアメタルを使用している。
      CSの特性上、ドライバーは最適な判断を要求され、それを満たさないドライビングに対して過敏に反応するため、並みのドライバーには御し得ない。性能的には2022年においては、当時最強のν-アスラーダAKF-0/Gに唯一比肩し得る存在であった。
      2022年第3戦でデビューし、デビュー戦で早くも優勝を飾ると、ライバルである風見ハヤトがマシントラブルに悩まされたことにも助けられ、チャンピオン争いを展開し、最終的にブリード加賀に栄光をつかませた。
      2022年第11戦で大破したため、最終第12戦ではシャシーが「AN-21B」となっている。
      ブーストモードの名称は特になく計器盤に「エアロモード(AERO MODE)」と示されるのみ。ブーストの追加速に際して「スーパーエアロモード」へと変形する。これについてもブースト自体に名称は特にないが、ゲームでは加賀が「スーパーエアロブースト!」と叫ぶ。
    • アルザード NP-2
      2023年にアオイが投入した車両。アルザードのアップデート版で、前モデルとの外観的差異に乏しい。ユニオンセイバーからアオイに3年振りに復帰した新条直輝と、新人の司馬誠一朗によって駆られることとなる。作品本編には『SIN』最終話の追加エンディングでその姿が登場したのみであり、名称はゲーム『Road to the Infinity 2』にて明らかとなった。
    • イグザード Z/A-11
      ゲーム『Road to the Infinity 2』以降に登場。アルザードNP-2に代わって2023年シーズン途中で投入された新型車両。名称は「EX-ZARD」、アルザード(AL-ZARD)を超える物、の意。
  • ユニオンセイバー
    当初使用していたナイトセイバーはドイツのコンストラクター(車体製造者)のケルンから供給されていた市販のレースカーで、チームとしては車体を製造していなかったが、カール・リヒター・フォン・ランドルの加入以降は自社で車体製造も手がけるようになり、従来から製造していたエンジン開発のノウハウにランドルの資金力が加わりユニオンセイバー製レースカー、イシュザークは強力な戦闘力を発揮した。基本的にイシュザークはダウンフォース発生用のウィングは備えておらず、回転するローターによってダウンフォースを能動的に発生・非発生させる点に特徴があり、イシュザークはアオイ、スゴウの車両とは異なり、変形機構は搭載しないが、これもダウンフォースローターの特性から必然的なことである。
    ブースト機構は巨大なブーストポッドを1基のみ搭載する。水素エンジンを搭載したイシュザークのブーストモードの名称は「メッサーウィング」。その名の通り、通常は刃のようにそそり立っている車体中央部の垂直尾翼状のウィングが左右に大きく展開し、巨大なブーストポッドが露出するという仕組み。イシュザーク00-X1などリニアホイール搭載車両を含め、この垂直尾翼状の巨大なウィングはイシュザークシリーズの大きな外観的特徴となっている。
    • ナイトセイバー 005
      ケルンから供給された車両。ホイールベースを伸ばし高速走行に最適化するスプリントモードと呼ばれる特殊な簡易変形機構を有する点を除けば、ごく普通のフォーミュラカーの形状をしている。レースチーム向けに市販されているレース車両である特性上、特筆すべき点に乏しい車両であるが、2015年シーズンの開幕数戦ではこれを駆るナイト・シューマッハの能力により思わぬ活躍をし、周囲を驚かせた。
    • イシュザーク 007
      2015年に、サイバーフォーミュラデビューするランドルのために開発されたランドル専用車両である。第6戦ノルウェーGPでデビューし、ランドルの才能にいかんなく応え、デビューしていきなり2連勝を飾り、予選では終盤5戦中、実に4戦でフロントロー(3戦でポールポジション)という抜群の速さを示し、トラブルに見舞われた第9戦以外はいずれも優勝争いをリードした。
      メッサーウィングを前面に展開することによるエアブレーキ機構を持っていたが、後継機では廃止されたのか、後の車両においてそうした装備は見られなくなった。
      デザインした河森正治は、イシュザークのデザインはこの007の時点ですでに完成しており、008以降、特に00-X1以降のイシュザークのデザインは当初の個性を削いでいったものでしかないと述べている。
    • イシュザーク 008
      2016年からラリーが廃止されたことに伴い、前年のイシュザークをオンロード専用仕様としたもの。2016年から2017年にかけて用いられ、前モデル同様、デビュー戦となった2016戦開幕戦と第2戦でいきなり連勝した。2016年シーズンはランドルのスランプもあってタイトルの獲得こそ逃したが、2017年までに入賞した全10戦をいずれも表彰台圏内で終えていることからも明らかなように、この車の戦闘力は極めて高いものであった。
    • ナイトセイバー 006R
      ケルンから供給された車両。ナイトセイバー005のアップデート版。2017年第5戦で負傷し戦線離脱を余儀なくされたランドル(イシュザーク008)に代わり、第6戦よりB・H・ガーネットによって駆られた。計7戦に参戦し、6ポイントを記録。
    • イシュザーク 00-X1
      自社のエンジンを供給する見返りとしてスゴウから得た6輪駆動・制御ノウハウと、シュトロブラムスから供給を受けたリニアホイールなどによって生まれ変わった新型イシュザーク。シュトロゼックチームの親会社であるシュトロブラムス社との関係のためか、同チームのフランツ・ハイネルが設計に関り、従来からついていた尾翼状のウィングは、シュトロゼックのシュティールと同じく、コーナリング時に左右にスイングするようになった。但し、ランドルの希望により、着座姿勢は同時期に開発されていた新型シュティール(HG-164)とは異なり通常のシート式となっている。
      この車両の製造時より、ランドルがユニオンセイバーのオーナーに就任したため、技術の根幹からの大幅な変更が可能となり、動力にリニアホイール、足回りに6輪、と、前モデルから大胆な変更が加わった。いずれもユニオンセイバーとしては初めて導入したものであったが、デビュー戦となった2018年の最終第12戦では、これがデビュー戦となる謎の新人プリンツ・ローゼンクロイツがプレクオリファイ(予備予選)をあっさり通過し、リタイアするまではトップを快走した。
      翌年はほぼ2年ぶりに復帰したランドルによって駆られ、前半6戦で2勝、シーズン12戦で表彰台7回と健闘したものの、スゴウやアオイ同様、後半戦はジャッキー・グーデリアン駆るシュティールHG-165のテールを拝むのみに終わる。
    • イシュザーク 00-X3
      2020年にユニオンセイバーが投入した新型イシュザーク。6輪車で引き続きリニアホイールを用いるとともに、新たに「ローリングコクピット」を採用した。外観的にはこれまでのイシュザークとは幾分異なり、側面がスリムになりフォーミュラカーに近い形状になった。アルザードにこそ及ばなかったものの前年圧倒されたシュティールHG-165に対しては互角以上のレースが可能となったこともあり、アルザード事件によりアオイが失格になった後のランキングでは、実に前半だけで3勝という結果をランドルにもたらした。
    • イシュザーク 00-X3/II
      00-X3の動力をリニアホイールから従来のユニオンセイバー製の水素エンジンに戻したもの。そのため、ブースト機構もメッサーウィングを含めイシュザーク008以来3年ぶりに旧来に服した。これにより、シュトロゼックから提供された技術はローリングコクピットのみ残る形となった。
      2020年の第11戦、日本グランプリでデビューし、このグランプリからユニオンセイバーは2台体制となり、ランドルに加え、謎の覆面ドライバーが当初デビューし、プレクオリファイをあっさり通過したが、直後にこれは新条直輝であることが発覚し、後、2022年までランドルと新条のコンビによってステアリングが握られた。デビュー戦では新条が難攻不落のアルザードをバトルで追い詰めそれを凌駕することを成功させ、ポテンシャルの高さを示した。このレースはレース途中で中止となったため、この新型イシュザークはデビュー戦を1-2フィニッシュで飾った。2年目の2021年シーズンは両名とも風見ハヤトとタイトルを争うも、及ばず。2022年は風見とブリード加賀の争いに加わることはできず、また特にランドル車はトラブルにも数多く見舞われた。
      2023年現在も現役である。色はランドルは従来どおり純白を、新条は真紅を、2023年に新条に代わって加入したセラ・ギャラガーは薄いを基調としたものとなっている。
  • シュトロゼックプロジェクト/シュトルムツェンダー
    ドイツの自動車会社シュトロブラムス製の超伝導リニアホイールを搭載することを最大の特徴とし、電気モーターを使用する特性上、燃焼機関を用いる他チームの車両に対しては、加速(トルク)性能において、絶対的な優位性を持つ。マシンデザインはドライバー兼マシンデザイナーのフランツ・ハイネルが手がけ、いずれも奇抜なデザインで知られる。コクピットも独特で、シュティール各モデル、シュピーゲル、いずれもドライバーには一風代わった着座姿勢を強いる。
    シュトロゼックプロジェクトとしてデビューした2016年のみグーデリアン車両は銀色だが、2017年以後、シュトルムツェンダーのグーデリアン車は金色、シュトロゼックプロジェクトのフランツ・ハイネル車は銀色となっており、2022年からハイネルに代わって参戦しているマリー・アルベルト・ルイザのシュピーゲルの色はショッキングピンクとなっている。初代シュティール以降、シュトロゼックの車体色が銀色である理由は、デザイナーでもあるドイツ人、フランツ・ハイネルの「シルバーアロー」への憧憬からである。
    • シュティール HG-161(及びHG-162)
      スーパーアスラーダのサーキットモードをシンプルにしたような形状だが、車体中央部には垂直尾翼状のウィングがそそり立ち、これを外観上の大きな特徴とする。これはコクピット部とつながっており、コーナリング時にコクピットごと左右にスイングし、内向きに倒れることでコーナーに対して内側のダウンフォースを高め、車体の安定性を高める効果を狙ったものである。これは「ローリングコクピット」と呼ばれ、以後2021年まで、一貫してシュティールに採用され続ける。これに搭乗するドライバーは、バイクに乗るがごとく、またがった形で乗ることとなる。操縦系も手元のジョイスティックを用いる特殊なものである。
      「HG」はハイネル(Heinel)、グーデリアン(Guderian)のイニシャルを取ったもの。
    • シュティール HG-164(及びHG-165, クロイツ・シュティール)
      2018年の最終戦で登場。3輪バイクの横に補助輪つきのウィングを付けたような、例えようもない斬新な形状の5輪車。前モデル同様スイング式のウィングを備え、これまで通りの「ローリングコクピット」に加え、前の1輪、後ろの2輪がそれに連動して傾斜する機構が組み込まれた。これにより、タイヤの設置圧まで自在に制御することが可能となり、コーナリングにおいて大きなアドバンテージを築く。2018年最終戦でHG-164が1台のみデビューし、2019年第7戦で投入されたHG-165で完成の域に達し、コーナリングではローリングコクピット、ストレートではリニアホイールをオーバードライブさせずとも他車のブーストすらしのぐ速度で巡航できるハイパーリニアという完璧なコンビネーションで同年の後半戦を席巻し、ジャッキー・グーデリアンにチャンピオンタイトルをもたらし、HG-165は「クロイツ・シュティール」の異名でも呼ばれた。2019年こそ圧倒的なアドバンテージを誇ったものの、翌年以降は長足の進歩を遂げた他チームに追いつき追いこされ、活躍はわずかな期間のみにとどまった。
      作品のマシンデザインを手がけた河森正治は、実際にはシュティールHG-164(HG-165)のデザインを先に着想していたが、斬新すぎるとのことでいったん没となり、HG-161という段階を経て5輪車のHG-164を登場させることとなった、という経緯がある。
    • シュピーゲル HP-022
      2022年にシュトルムツェンダーが投入した、シュティールとは全く異なるコンセプトの新型車両。最大の特徴は極限までに低重心化が図られている点で、それを徹底するために、ドライバーはほぼ寝そべった状態で搭乗する。コクピットは風防ガラスなどは備えず密閉状態となっており、ドライバーはコクピット内部に備えられたモニター越しに操縦するという形になっている。タイヤの配置はオーソドックスな4輪であるが、シュトルムツェンダー(シュトロゼック)の車両としては初となる変形機構を有し、エアロモードでは4輪全てが車体の中心線側に寄って細長い形状となり、空気抵抗を低減させるという方式を採る。初年度の2022年には風見ハヤトとブリード加賀が優勝を独占していく中、第7戦で両名以外では唯一となる優勝をジャッキー・グーデリアンが挙げるなど、ポテンシャルは見せたものの車体はトラブル続きで、グーデリアン、この年よりハイネルに代わって搭乗したルイザ、ともに低迷を味わった。
      その形状から「ミズスマシ」との異名を持つ。完全密閉のコクピットの中でドライバーが寝そべった状態で運転する様は、「走る棺おけ」(本来はドライバーの命が危うくなるような車を指す)を連想させる。
  • ミッシングリンク
    ロシアのコングロマリット企業をバックに持つが、サイバーフォーミュラへの参戦は余技といったところでそれほど熱心ではなく、車体開発も自社ではなくドイツのケルン社が行っている。駆動系においては、最新型のストラトミッショネルMS-3/Bですら4輪駆動ではあるが4輪操舵とはなっていないなど、古さも残した設計。それでも中団を争うチームよりは頭ひとつ抜けた存在であり、ドライバーのエデリー・ブーツホルツの能力であれば表彰台を争うことすら可能な程度の車両は常に用意している。エンジンはいずれもXi社から供給されたものを搭載する。
    いずれの車両もフロント部が顔を模したペイントもしくは形状となっている。
    • ミッショネル VR-4
      当時のブーツホルツの任務を反映したクラッシャー仕様のマシン。世界選手権には2015年第2戦と第3戦の2戦に渡り参戦したが、ブーツホルツ自身がレースを目的としていなかったこともあり、結果は残せなかった。レースとは全く関係ないパーツまでついた車両ではあるが、レースカーとしての性能的にはカスタマー仕様の車両であるナイトセイバー005相手であれば互角に争えるだけのスペックはある。
      当初、テレビシリーズの構想は『チキチキマシン猛レース』に近いもので、その名残をとどめた車両といえる。
    • ネオミッショネル VR-40
      VR-4から余計なパーツを除き、空力的にも可能な範囲でレース仕様としたマイナーチェンジ版。ブーツホルツがレーサーとして目覚めたこともあって、デビューレースとなった2015年の第4戦カナダGP、続く第5戦イギリスGPと、連続で2位表彰台を獲得した。残りの5戦は競争力を増した他チームの前に苦戦するが、それでも2回の入賞を記録した。
    • ミッショネル VR-50/1
      2016年に投入された新型車両。完全なレース仕様の車両で、開幕当初は前年度チャンピオンを獲得したスーパーアスラーダのマイナーチェンジ版であるSA-01/Cすら凌駕し、2戦目には2位表彰台を記録。その後は3位以内での入賞こそないものの、安定した成績を刻み、ブーツホルツのランキング6位獲得に貢献した。
    • ストラト・ミッショネル MS-1
      2017年に投入された新型車両。同年の第10戦ロシアGPでブーツホルツに優勝をもたらした。年間で表彰台4回を記録。2019年まで3シーズンに渡って走り、いずれの年も安定して入賞した。
    • ストラト・ミッショネル MS-3/B
      2020年に投入された新型車両。フォーミュラカーに近いフォルムとなった。前年以前のモデルに比べ戦闘力は大きく上がっており、ブーツホルツが表彰台争いに絡むことは増え、特に2021年はドライバー自身の健闘もあってか、ブーツホルツのランキング4位に貢献した。
      2020年にミッショネルも2台体制となったことから、2020年からこの車両にはレオン・アンハートも乗るようになったが、同年にアンハートはデビュー10戦連続リタイアという不名誉な記録を作った。いずれもドライバーのミスによるものである。2023年現在も現役で、ブーツホルツは同年スゴウに去ったため、入れ替わりで加入した元チャンピオンのアンリ・クレイトーがステアリングを握り、アンハートとコンビを組んでいる。
  • A・G・S(オーラム・ゼネラル・スタッフ)
    • エルコンドルB-15
    • エルコンドルB-16A
    • エルコンドルB-17
    • エルコンドルB-19
  • スタースタンピード(K・A・Mスタンピード)
    • スタンピードRS
    • スターセイバーRS
    • スタンピードJ-1001
  • S・G・M(サイレント・ジャーマン・マインド)
    • サイレントスクリーマーβ
    • サイレントスクリーマーγ-2
  • アルバトロスDDT
    • アルバトランダー602
    • アルバトランダー603
  • セオドライトT.T
    • コランダム50P
  • コーイヌール
    • カウンターアローT.O.S
    • カウンターアローT.O.S.X-R

[編集] 設定の変更

車両の設定上のスペックについてはOVA『SAGA』の製作にあたって大幅な見直しと変更が行われたため、OVA『11』と『ZERO』に登場した各車両については新たに作られたものと古いものとで、2種類のスペック表が存在する。現在では後期設定が公式設定となっているが、テレビシリーズの車両については設定の扱いが棚上げとなっている。

[編集] GPX優勝者・チーム・マシン

[編集] 設定上のGPX優勝者・マシン

以下は設定上で公開されたGPXの優勝者と優勝マシン。第4回・第5回を連覇したジョン・グリーブと第7回優勝者ピタリア・ロペの2人は作品内に登場しており、第9回のピタリア・ロペは新世紀GPXサイバーフォーミュラ内で前大会の優勝者と語りで紹介されている。

開催年 優勝者 優勝チーム 優勝マシン
第1回 2006年 ドイツ ウィルヘルム・ハイデッカー STAG C.F.R ブルー・ウィンズV6
第2回 2007年 フランス モーリス・ジャム A・G・S コンドルB7
第3回 2008年 フランス ピニョ・ド・ボッシュ コーイヌール・レーシング ブレード・アローSAB
第4回 2009年 Flag of the United States.svg ジョン・クリーブ S・G・M ブリュッケン03
第5回 2010年 Flag of the United States.svg ジョン・クリーブ S・G・M ブリュッケン04-B
第6回 2011年 イギリス ロバート・マーシャル スター・スタンピード スタンピード35R
第7回 2012年 ブラジル ピタリア・ロペ A・G・S コンドルB12
第8回 2013年 イタリア フランシス・ベルニーニ STAG C.F.R トルネードST-002
第9回 2014年 ブラジル ピタリア・ロペ A・G・S エルコンドルB-14

[編集] 作品内のGPX優勝者・マシン

以下は作品内でのGPX優勝者と優勝マシン。

開催年 優勝者 優勝チーム 優勝マシン
第10回 2015年 日本 風見ハヤト スゴウアスラーダ アスラーダGSX
スーパーアスラーダ01
第11回 2016年 日本 風見ハヤト スゴウアスラーダ スーパーアスラーダSA-01/C
スーパーアスラーダAKF-11
第12回 2017年 日本 新条直輝 アオイフォーミュラ エクスペリオンZ/A-8
第13回 2018年 フランス アンリ・クレイトー スゴウグランプリ ガーランドSF-01
第14回 2019年 Flag of the United States.svg ジャッキー・グーデリアン シュトルムツェンダー シュティールHG-164
シュティールHG-165
第15回 2020年 日本 風見ハヤト スゴウグランプリ ガーランドSF-03
ν-アスラーダAKF-0
第16回 2021年 日本 風見ハヤト スゴウグランプリ ν-アスラーダAKF-0
第17回 2022年 日本 ブリード加賀 アオイZIPフォーミュラ エクスペリオンZ/A-10
凰呀(オーガ)AN-21A
  • ゲーム『Road to the Infity 3』においては、風見ハヤトが2023年開催の第18回大会のチャンピオンとなっている。

[編集] トリビア

  • 当作品の世界のオーストリアには皇室が存在(存続)しており、皇太子が登場している(TVシリーズ・第27話)。ランドル家もそれに連なる貴族であり、ランドルの父で当主のハンス・フォン・ランドルは公爵、ランドル自身も侯爵、という設定となっている。
  • 当作品のテレビシリーズに登場する車両は、端役の市販車まで含め大部分が河森正治の手になるものであるが、第29話では三菱自動車とのタイアップにより、同社の実在する試作車である「HSR III」が登場している。
  • 当作品においては、各車両のデザインをはじめ、モータースポーツの歴史の中であった事象を反映させている演出が多々なされているが、奇妙な偶然もある。
    • ナイト・シューマッハの姓は、アニメ制作にあたっての調査として1990年末にF3の取材をした際に偶然見かけた外国人ドライバーの名に由来している。このドライバーこそミハエル・シューマッハであった。1991年、テレビシリーズの放映が始まって半年に達しようかという頃、8月末のベルギーグランプリでそのミハエル・“シューマッハ”はF1デビューを飾り、瞬く間にトップチームのベネトンチームのシートを射止め、時の人となった。このことを踏まえ、TVシリーズ最終2話で菅生修(ナイト・シューマッハ)が所属しているチームはベネトンとなり、最終話ではキャメルカラーのベネトンのレーシングスーツを着用した姿も登場している。
    • OVA第3作目である『ZERO』の第1話は1994年4月に発売され、このエピソードにおいては風見ハヤトのショッキングな大事故が描かれたが、これは同年5月1日のアイルトン・セナの死亡事故に先んずるものとなり、状況も高速の左コーナーでコンクリートウォールにぶつかるという奇妙に一致したもので、スタッフの気持ちを重くさせた。
  • 2003年に放送されたアニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』において、登場人物のアスラン・ザラがアスラーダGSXの市販車バージョンであるGSX-NEOを運転しているシーンや、同じく主人公のシン・アスカが風見ハヤトが乗っていたものと同じバイクに乗っているシーンが存在する。監督である福田己津央、脚本家の両澤千晶に加え、『SIN』当時のメカ作画監督の重田智ら、スタッフが同じであったことから来たお遊びと思われる。

[編集] TVシリーズサブタイトル

  1. 運命を決めた日
  2. 最年少レーサー誕生
  3. 燃えろ!ハヤト
  4. 富士岡グランプリ決勝
  5. 目指せ!全日本グランプリ
  6. 北海道の自然児
  7. 世界へのライセンス
  8. 雨のニセコ決勝
  9. 嵐の旅立ち
  10. ワールドグランプリ開催
  11. アメリカ第1戦決勝
  12. 栄光のレーサー
  13. サバイバルレース
  14. 青春スクラップ
  15. 少女との約束
  16. ペルー第2戦決勝
  17. 友情のコンサート
  18. 超高速の罠
  19. ブラジル第3戦決勝
  20. ペンダントの思い
  21. シューマッハの正体
  22. アスラーダの秘密
  23. カナダ第4戦決勝
  24. 誕生!父の残したニューマシン
  25. 激走!スーパーアスラーダ
  26. 27秒にかけろ!第5戦決勝
  27. 対決!14歳の白の貴公子
  28. 氷上の死闘!第6戦決勝
  29. 挑戦!ファイヤーボール
  30. ファイヤーボール危機一髪!
  31. 第7戦ブリード加賀見参!
  32. 第7戦執念のゴールイン
  33. 奇跡の第8戦!大破の死闘
  34. ハヤト対アスラーダ!決勝9戦
  35. 傷だらけのレーサー
  36. 三強激突!日本グランプリ
  37. 栄光のウイナーズ

[編集] OVAサブタイトル

[編集] 新世紀GPXサイバーフォーミュラEARLYDAYS RENEWAL

  1. CHALLENGER
  2. WINNERS

[編集] 新世紀GPXサイバーフォーミュラ11

  1. 栄光のカーナンバー
  2. 復活!超音速の騎士
  3. 新アスラーダ誕生
  4. 全開!イナーシャルドリフト
  5. 決戦の朝
  6. この瞬間よ永遠に…

[編集] 新世紀GPXサイバーフォーミュラZERO

  1. 悪夢の限界領域
  2. 陽だまりの中で…
  3. 再びサーキットへ
  4. 天馬の翔くとき
  5. 閉ざされた明日
  6. ただ勝利のために…
  7. 死闘への序曲
  8. それぞれの未来へ

[編集] 新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA

  1. NO TITLE
  2. FIRED!
  3. CRITICAL DAYS
  4. EVENING CALM
  5. BURNING!
  6. LIFTING TURN
  7. LOSE HIS WAY
  8. NEVER

[編集] 新世紀GPXサイバーフォーミュラSIN

  1. 不敗神話
  2. 復活の時
  3. 凰呀の叫び
  4. 勝者の条件
  5. 全ては時の中に…

[編集] 関連作品

[編集] カセットドラマ

  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ(1993年 - 1995年、アニメメイトカセットコレクション)
  1. サイバーデート大作戦!
  2. 愛と哀しみの誕生日!
  3. カップルレースだ!大混戦!!
  4. あなたとサイバーフォーミュラ・ナイト
  5. 魔法のときめき少女ミラクルあすかちゅあん

[編集] 主なCDドラマ

  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラPICTURE LAND(1994年 - 1995年)
  1. 風にのせて…
  2. 白銀の対決
  3. ファースト・ラブ、ネバー・ラブ
  4. SOME DAY
  5. 湯煙の対決!
  6. ZEROの幻影
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA OTHER ROUNDS COLLECTION(1997年)
  1. 明日へのフォーカス
  2. マスコット・ギャルズ・パニック
  3. トラップ・オブ・ケルベロス
  4. I WILL BE BACK
  5. SAKURA
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA II(1999年)
  1. 真実の一瞬
  2. ウェディング・ラプソディー
  3. 鋼鉄のマイスタージンガー
  4. レディ!!
  5. ジャガーのエンブレム

[編集] 小説

  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ ブラックアスラーダ
(著:大山歳朗、大陸書房・ネオファンタジー文庫、1992年8月21日発行)ISBN 4803342385
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ 黒豹のエンブレム
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA
(著:福田己津央小学館・スーパークエスト文庫、1998年4月1日発行)ISBN 4094405917

[編集] ゲーム

  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ(ゲームボーイバリエ、1992年2月28日発売)
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ(スーパーファミコンタカラ、1992年3月19日発売)
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ 新たなる挑戦者(プレイステーションバップ、1999年3月18日発売)
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラSIN CYBER GRANDPRIX(Windows98以降、PROJECT YNP、2003年12月30日発売)
    サンライズ未公認の初版『Cyber Grandprix Championship β版(ver 0.24)』の頒布は2001年8月10日(コミックマーケット60(1日目)内 東6・セ-40a)。
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ Road to the Infinity(プレイステーション2サンライズインタラクティブ、2003年12月18日発売)
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ Road to the Evolution(ゲームキューブ、サンライズインタラクティブ、2004年7月29日発売)
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ Road to the Infinity 2(プレイステーション2、サンライズインタラクティブ、2005年8月4日発売)
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ Road to the Infinity 3(プレイステーション2、サンライズインタラクティブ、2006年10月26日発売)

[編集] シリーズ主要スタッフ

特に表記の無いものは全シリーズ共通。

  • 企画:サンライズ
  • 原作:矢立肇
  • ストーリー原案:福田己津央(TVシリーズとアーリーデイズリニューアルは除く)
  • シリーズ構成:星山博之(TVシリーズのみ)
  • 脚本:星山博之、島田満、伊東恒久、福田己津央ほか(TVシリーズ~ZERO)、両澤千晶(SAGA及びSIN)
  • キャラクター原案:いのまたむつみ
  • キャラクターデザイン吉松孝博(TVシリーズ~ZERO)、久行宏和(SAGA及びSIN)
  • マシンデザイン:河森正治
  • メカニカル作画監督:重田智(SINのみ)
  • コンセプトデザイン:中沢数宣(TVシリーズ~ZERO)
  • デザイン協力:吉松孝博、中沢数宣(SAGAのみ)
  • 音楽:大谷幸(TVシリーズ~ZERO)、小西真理(11のみ大谷幸と共同)、佐橋俊彦(SAGA及びSIN)
  • 音響監督:糟谷基規
  • 音響効果:蔭山満(フィズサウンドクリエイション)
  • 録音調整:西澤規夫
  • 録音助手:杣澤佳枝
  • 録音スタジオ:整音スタジオ
  • 録音制作デスク:佐藤陽子
  • 録音制作:クルーズ
  • プロデューサー:伊藤響(日テレ)、佐川祐子(ADK)、富田民幸(SUNRISE
  • 総監督(TVシリーズとアーリーデイズリニューアルは監督):福田己津央
  • 企画制作:日本テレビ
  • 製作:日テレ、ADK、SUNRISE、バップ

[編集] 関連項目

日本テレビ系 金曜17:00枠
前番組 新世紀GPXサイバーフォーミュラ 次番組
魔神英雄伝ワタル2 ママは小学4年生
他の言語
THIS WEB:

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