大黒摩季
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大黒摩季(おおぐろ まき、1969年12月31日 - )は、北海道札幌市中央区出身のシンガーソングライター。サニーサイドアップ所属。本名大黒摩紀。藤女子高等学校卒業。実家は札幌キムラヤ(製パン業)。
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[編集] 来歴
1989年にオーディションに合格。その後、B'z、ZARD、TUBE、松本孝弘、T-BOLAN、DEEN、織田哲郎などのビーイング系アーティストのコーラスを担当する。
1992年『STOP MOTION』でデビュー。2ndシングル『DA・KA・RA』がミリオンヒットを記録し、輝く日本レコード大賞「新人賞」受賞。以降、 『チョット』、『あなただけ見つめてる』、『夏が来る』、『ら・ら・ら』、『熱くなれ』等のヒット曲を出す。デビュー後数年は本人がメディアに出演することはなかった。そのため、“歌手担当、写真で顔を出す担当、作詞・作曲担当それぞれが別にいる”、“大黒摩季はコンピューターで作られたもので、本人は実在しない”という都市伝説まで存在した。
数少ないテレビ出演としては、デビュー前の1992年5月17日にフジテレビ「ミュージックフェア」において、テレビ初出演をしている。B'zと近藤房之助、坪倉唯子が昔の名曲を歌う企画のコーラス参加だが、歌う前に大黒はB'zらと横一線に並び、司会に名前を紹介されていた。また1996年に『熱くなれ』がNHKのアトランタオリンピック中継テーマソングとなった関係から、同局の『サンデースポーツ』に出演しインタビューに答えているほか、1996年6月1日には当時ビーイングがスポンサーについていたテレビ番組「ROX」(関西テレビ)の第一回で特集され、アマチュア時代の思い出を語るなどインタビューに応じている。
知名度が出てきた後で、初めてファンの前に直接姿を現したのは初のソロライブ『LIVE NATURE#0~Nice to meet you~』であった。1997年8月1日にレインボースクエア有明特設ステージで4万7000人を観客の前で行われ、このライブの一部は「ミュージックステーション」で生中継された。以降、全国ツアーを開催する。
実はその前にもステージに立ち姿を現していたことがある。1990年5月に横浜バードで行われた近藤房之助と小島良喜のライブにゲストボーカルとして参加。1996年2月と3月には大阪・心斎橋にあるグランカフェで行われていたサンデーブルースLIVEクンチョーのステージに飛び入りゲストとし参加している。その他にも「大黒摩季」個人として、1996年9月21、22日に札幌で行われた「ゆうあいピック北海道大会」に、大会テーマソングとして当時は未発表だった「風になれ」(のちにアルバム「POWER OF DREAMS」収録)を提供した縁で、大会閉幕後に選手や大会役員、スタッフなどを招いて行われた後夜祭にサプライズ登場しミニLIVEを行ったことがある。
1999年全国ツアー『LIVE NATURE #3』を開催。夏にはツアーファイナルとなるスペシャルライブを千葉マリンスタジアムで敢行。12月31日に奈良・東大寺で開催されたカウントダウンライブで充電休養を宣言。2001年にはビーイングを脱退し古巣であった東芝EMIにレコード会社を移籍して活動再開(その結果、ビーイング側のCDで、作詞に「ビーイングスタッフ」と付けられてしまった)。8月8日に復帰第一弾シングル『虹ヲコエテ』を発表。
2003年アルバム『RHYTHM BLACK』を引っさげて、全国ツアー『Live BOMB!LEVEL.3』を開催。11月11日、友人の紹介で知り合った会社員と入籍。初対面の際、男性は大黒のことを知らず、「アーティスト?画家ですか」と答えたと大黒は語っている。
2004年武部聡志、土屋公平、真矢、恩田快人らとコピーバンド“大黒摩季とフレンズ”を結成。80年代の名曲をコピーしたアルバム『COPY BAND GENERATION VOL.1』を発表。シングル『ASAHI~SHINE&GROOVE~』がアテネ五輪ホッケー女子日本代表オフィシャルサポートソングに起用される。
2005年2年ぶりの新作『HAPPINESS』を発表し、7月15日より全国ツアー『Live BOMB!LEVEL.4』を開催。12月には初となる日本武道館単独ライブを行う。同31日ナガシマスパーランド(三重県)にてカウントダウンライブを行なう。
2006年初のバラードシングル『胡蝶の夢』がCX系昼ドラ「新・風のロンド」主題歌に起用される。3月にはバラードベストアルバム『weep』を発表する。5月15日ワールドカップ選手発表に伴って、FWに選出された大黒将志選手と巻誠一郎選手(二人合わせて大黒摩季(巻)だから)、友人の中田英寿選手にエールを送った。ちなみに大黒巻の共演は実現しなかった。10月20日より全国ツアー『Live BOMB!LEVEL.5』を開催する。
「恋愛における人間(特に女性)の本音」を見事に歌い上げており、近年は特に女性ファンが多い。藤原紀香と親交がある。
[編集] ビーイングスタッフ表記問題
大黒摩季は全ての楽曲を「大黒摩季」として作詞しているが、ビーイング離脱後の2001年にビーイングがリリースしたベストアルバム「BACK BEATs #2~Maki Ohguro & Staff Works~」で、作詞クレジットが「ビーイングスタッフ・大黒摩季」となっていた。なお、「BACK BEATs #2~Maki Ohguro & Staff Works~」はCDケースの裏に作詞クレジットが表記されており、買わなくても、「ビーイングスタッフ・大黒摩季」の作詞クレジットが確認できるようになっていた。
それ以降、ビーイング離脱後で移籍先の東芝からリリースされた曲は「大黒摩季」表記になっているが、ビーイングが出版する大黒摩季の関連CDの作詞には(東芝移籍後に彼女がビーイング時代の曲を再録音した音源のものであっても)単体のまま「大黒摩季」と表記されないようになっている。ちなみに、「complete of 大黒摩季 at the BEING studio」では作詞・作曲のクレジットを一切表記しない方法を取った。
また、ビーイング離脱後にビーイングがリリースしたMANISH「complete of MANISH at the BEING studio」の作詞クレジットは「大黒摩季」のままであったが、ビーイングのオムニバスアルバム「IT'S TV SHOW!」ではMANISHの作詞も「ビーイングスタッフ・大黒摩季」に変更されている。
ファンの多くが、ビーイングの作詞クレジットの不統一性を問題視している。
[編集] ディスコグラフィー
[編集] シングル
- STOP MOTION 1992/5/27
- オリコン最高67位。
- DA・KA・RA 1992/9/23
- 作詞・作曲は大黒摩季、編曲は葉山たけし。当時話題となった「ターミネーター2」のジョン・コナー役でブレイクしたエドワード・ファーロングが出演したマルちゃん・ホットヌードルのCFとのタイアップで、オリコン最高2位、初ミリオンヒットを記録。
- チョット 1993/2/10
- 別れましょう私から消えましょうあなたから 1993/4/28
- Harlem Night 1993/7/28
- オリコン最高3位。
- 憂鬱は眠らない(織田哲郎&大黒摩季) 1993/11/26
- あなただけ見つめてる 1993/12/10
- オリコンチャート2位、1994年年間オリコンチャート8位。
- 白いGradation 1994/1/29
- 夏が来る 1994/4/23
- 永遠の夢に向かって 1994/10/5
- 自身初のオリコンチャート1位獲得。
- ら・ら・ら 1995/2/20
- 作詞・作曲は大黒摩季、編曲は葉山たけし。オリコンチャート1位、ミリオンヒットを記録。大黒摩季最大のヒット曲。ドラマ「味いちもんめ」主題歌
- ライブのトリに歌われることが多く、サビの部分を観客と共に歌うパフォーマンスを行い、「みんなの歌声を録音して老後の楽しみにする」と語っている。
- いちばん近くにいてね 1995/5/3
- 愛してます 1995/11/6
- あぁ 1996/2/26
- 熱くなれ 1996/7/8
- 作詞・作曲は大黒摩季、編曲は葉山たけし。オリコンチャート4週目にして1位を記録。NHKテレビ「アトランタオリンピック放送」テーマソング。
- アンバランス 1996/12/2
- ゲンキダシテ 1997/3/26
- 空 1997/5/28
- ネッ!~女、情熱~ 1998/2/25
- 太陽の国へ行こうよ すぐに~空飛ぶ夢に乗って~ 1999/2/24
- 夢なら醒めてよ 1999/8/4
- 虹ヲコエテ 2001/8/8
- 雪が降るまえに 2001/10/31
- アイデンティティ 2002/5/29
- 勝手に決めないでよ 2003/3/12
- 夏が来る、そして… 2003/5/28
- deep blue (DJ YUTAKA feat.大黒摩季) 2003/9/18
- いとしいひとへ~Merry Christmas~ 2003/12/3
- ASAHI~SHINE&GROOVE~ 2004/7/28
- OVER TOP 2005/4/27
- 胡蝶の夢 2006/2/8
[編集] アルバム
【公認】
- STOP MOTION 1992/6/24
- DA DA DA 1993/4/28
- 「DA・KA・RA」、「チョット」収録。ブレイク後に発売された初アルバム。
- U.Be Love 1993/11/10
- 永遠の夢に向かって 1994/11/9
- 「戸惑いながら」、「Return To My Love」は栗林誠一郎による作曲。
- LA.LA.LA. 1995/7/19
- BACK BEATs #1 1995/12/11
- この時までに発売されたシングル、アルバムの中から選曲されたベストアルバム。尚、収録されている「DA.KA.RA」、「チョット」、「別れましょう~」、「あなただけ見つめてる」は低音を効かせたリミックスが施されている。
- POWER OF DREAMS 1997/8/6
- MOTHER EARTH 1998/9/9
- MAKI OHGURO BEST OF BEST~All Singles Collection~ 1999/12/31
- O 2001/12/12
- 「PROMISE "I DO"」は宇多田ヒカルがコーラス参加。
- 「DA DA DA」~「O」は全曲葉山たけし編曲。
- PRESENTs 2002/12/11
- RHYTHM BLACK 2003/6/25
- COPY BAND GENERATION VOL.1(大黒摩季とフレンズ) 2004/3/17
- HAPPINESS 2005/6/22
- weep~maki ohguro The Best Ballads Collection~ 2006/3/15
【非公認】
- 大黒摩季 LIVE BEST 2001/6/27
- BACK BEATs #2~Maki Ohguro & Staff Works~ 2001/10/31
- complete of 大黒摩季 at the BEING studio 2003/7/25
[編集] DVD
- LIVE BEATs! ~How Are You? I'm Fine!~ 2000/8/1
- LIVE NATURE #0 ~Nice to meet you~[完全収録版] 2001/6/27
- LIVE NATURE #2 ~BEST BEATs~ 2001/7/30
- LIVE NATURE #3 SPECIAL ~Rain or Shine~ 2001/10/31
- COPY BAND GENERATION LIVE VOL. 1(大黒摩季とフレンズ) 2004/9/29
[編集] 著書
- TWO HALF 1995/12/12
- ありがとうなんて絶対言わない 1999/7/23
[編集] 提供曲
[編集] 作詞提供
- MANISH「ロマン作戦Go!and Go!」「素顔のままkissしよう」「君へのメロディー」「君が欲しい 全部欲しい」「眠らない街に流されて」
- Wink「咲き誇れ愛しさよ」
- 相川七瀬「Shock of Love」
[編集] 作曲提供
[編集] 作詞・作曲提供
- SILK「STOP MOTION~永遠に~」(デビュー曲として後にセルフカヴァー)
[編集] コーラス参加
- B'z「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」「裸足の女神」など
- 松本孝弘「#1090~Thousand Dreams~」(ミュージックステーションテーマソング)など
- ZARD「負けないで」「君がいない」「揺れる想い」など
- WANDS「Jumpin' Jack Boy」「世界が終るまでは…」「声にならないほどに愛しい(MANISHのセルフカバー曲)」
- DEEN「翼を広げて」「Memories」
- KIX-S「Brain Washer」「KISS KISS」
[編集] ラジオ番組
- 「OH!GROGGY」東海ラジオ 1994年1月~3月
- 「マイナスアルファ」東海ラジオ 1994年7月~9月
- 「Natural Woman」FM NORTH WAVE 1994年11月~1999年12月
- 「大黒摩季のオールナイトニッポン(特別番組)」ニッポン放送 1998年8月29日
- 「Tonight's the Night」TOKYO FM他全8局ネット 2002年4月~9月
- 「摩季姉恋犬のSHOUT!」インターネットラジオ 2005年6月~