Wink
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Wink(ウィンク)は、1980年代後半から1990年代中期にかけて活躍した、日本の女性ポップス・ユニット。鈴木早智子と相田翔子の二人組。
目次 |
[編集] 経歴
二人はともにワニブックス社の雑誌「Up to boy」が昭和62年(1987年)に開催したミスコンテストの入賞者(早智子が上半期グランプリ。翔子は下半期グランプリ)。昭和63年(1988年)Winkを結成。同年4月「SUGAR BABY LOVE」でレコードデビュー。Winkというユニット名は、最初、事務所が「キラキラ輝く」という意味のTwinkleを提案したが、発音しにくいということで、トゥインクル→ウインクル→ウインクという風になったのが由来。
平成元年(1989年)「愛が止まらない ~Turn It Into Love~」で第22回全日本有線放送大賞グランプリ受賞。同年「淋しい熱帯魚」で第31回日本レコード大賞受賞。また同曲で第40回NHK紅白歌合戦に出場。
平成8年(1996年)3月活動停止。現在はそれぞれタレントとして活動している。
なおWinkは解散したのではなく、あくまでも「活動停止中」であり、このことは翔子がテレビ番組等で何度か言明している。ただし、二度だけテレビの特別番組等(1998年にTBS系で放送された日本レコード大賞の40周年記念番組、および、同じくTBS系「超える!テレビ」(1999年12月30日~2000年1月1日放送))で二人そろって歌ったことはあるが、今のところ本格的な活動再開のめどは立っていない。
[編集] 特色
[編集] キャラクター
大方の女性アイドルとは異なり、やや地味で控えめなキャラクターであまり笑わず無表情に歌う。また従来の女性アイドル歌手とは趣の違う(一線を画した)、オルゴール人形のような振り付けで踊る。さらに今日のロリータ・ファッションに一脈通ずるようなフランス人形風の衣装が多い。しかも二人とも男性誌ミスコンテスト出身の美形。これらが相まって「純真な少女の持つ不可侵的な色気」といったイメージを演出し、当時の青少年を熱狂させた。
後年、二人はこもごも「無表情だったのは(事務所の)戦略だったのかと今でも聞かれるがそういうわけではない」「自分たちは振り付けを覚えるのが精一杯で笑顔まで気が回らなかった。事務所の社長にはもっと笑うよう言われていた」という趣旨の回想をしているが、結果としては「無表情に歌い踊る人形」という特異なスター・イメージで一世を風靡した。
[編集] 楽曲
特に活動の初期には洋楽のカヴァー曲が多かった。中期以降、日本人作家によるオリジナル曲が多くなったが、その全期間を通じて楽曲(作詞/日本語詞、作曲/選曲、編曲の全ての要素において)の質が非常に高かった。このことは今日もなお音楽関係者から高く評価されている。なお「Winkの曲は大部分がカヴァーである」と信じている向きもあるが、Winkが活動期間中に発表した百八十余曲のうち、カヴァーは六十余曲、オリジナル曲が百余曲、リミックス等が約二十曲となっている。
歌唱力の面では、他アーティストより秀でているというわけではなかったが、しかし、ユーロビートからラテン音楽、オールディーズ、アコースティック・フォークソングまで、提供される幅広い分野の楽曲を、独自色に染めて歌うことができる点は、他のアーティストにはない特色であった。また、中期以降は、早智子・翔子ともに自作曲を披露するようになり、末期にはアイドルというよりヴォーカリストに近い雰囲気を持つようになった。
[編集] 総括
日本のポピュラー音楽史上、比較的珍しい「女性二人組の成功例」として、「平成のピンクレディー」「踊るあみん」などと称されることもあったが、上記の通り、先行する成功例とは異なった明瞭な特色を有する、きわめて個性的なアイドルデュオであったと評し得る。
なおWinkのトータル・ディレクションを手がけたのは横浜銀蠅や山瀬まみも手がけた元ジャックスの水橋春夫である。
[編集] ディスコグラフィ
[編集] シングル
- 「SUGAR BABY LOVE」(作詞・作曲: Wayne Bickerton/Tony Waddington、編曲: 鷺巣詩郎、日本語詞: Joe Lemon)
- ドラマ「熱っぽいの」(南野陽子主演)の主題歌。
- ザ・ルーベッツ (The Rubettes) のカヴァーで、後に布袋寅泰や石田燿子もカヴァーしている。
- 「アマリリス」(作詞: 森雪之丞、作曲: 佐藤健、編曲: 鈴木茂)
- 「愛が止まらない ~Turn It Into Love~」(作詞・作曲: Stock/Aitken/Waterman、編曲: 船山基紀、日本語詞: 及川眠子)
- 「涙をみせないで ~Boys Don't Cry~」(作詞・作曲: Matjaz Kosi、編曲: 船山基紀、日本語詞: 及川眠子)
- イタリアのムーラン・ルージュ「Boys Don't Cry」のカヴァー
- 「淋しい熱帯魚」(作詞: 及川眠子、作曲: 尾関昌也、編曲: 船山基紀)
- 「One Night In Heaven ~真夜中のエンジェル~」(作詞: 松本隆 作曲: Steve Lironi/Dan Navarro、編曲: 船山基紀)
- パナソニック 「マックロード ムービー」CMソング。
- 「Sexy Music」(作詞・作曲: B.Findon/M.Myers/B.Puzey、編曲: 門倉聡、日本語詞: 及川眠子)
- ノーランズ「Sexy Music」のカヴァー。ちなみにノーランズは後にWinkの曲を英語で逆カヴァーしたアルバムをリリースした。
- 「夜にはぐれて ~Where Were You Last Night~」(作詞・作曲: Alexander Bard/Tim Norell/Oson、編曲: 門倉聡、日本語詞: 及川眠子)
- アンキー・バッガー「Where Were You Last Night」のカヴァー
- 「ニュー・ムーンに逢いましょう」(作詞: 及川眠子、作曲: 門倉有希、編曲: 門倉聡)
- パナソニック ヘッドホン・ステレオ「Sタイプ」CMソング。
- 「きっと熱いくちびる ~リメイン~」(作詞: 及川眠子、作曲: 関根安里、編曲: 門倉聡)
- 「真夏のトレモロ」(作詞: 及川眠子、作曲: 工藤崇、編曲: 門倉聡)
- パナソニック ヘッドホン・ステレオ「Sタイプ」CMソング。
- 「背徳のシナリオ」(作詞: 及川眠子、作曲: 工藤崇、編曲: 門倉聡)
- パナソニック ヘッドホン・ステレオ「Sタイプ」CMソング。
- 「追憶のヒロイン」(作詞: 及川眠子、作曲: 門倉有希、編曲: 門倉聡)
- 「わたしとわたし ふたりのロッテ」エンディングテーマ。C/W「イマージュな関係」はオープニングテーマ。
- 「摩天楼ミュージアム」(作詞: 及川眠子、作曲: 工藤崇、編曲: 門倉聡)
- 「クイズ!年の差なんて」エンディングテーマ。
- 「ふりむかないで」(作詞: 岩谷時子、作曲: 宮川泰、編曲: 門倉聡)
- ザ・ピーナッツのカヴァー
- 「なるほど!ザ・ワールド」エンディングテーマ。
- 「リアルな夢の条件」(作詞: 及川眠子、作曲: Osny Melo、編曲: 門倉聡)
- 「永遠のレディードール」(作詞・作曲: Dominique Dubois/Jean Michel Rivat、編曲: 船山基紀、日本語詞: 及川眠子)
- デザイアレス「Voyage Voyage」のカヴァー
- 「結婚しようね」(作詞: 康珍化、作曲・編曲: 門倉聡)
- アニメ「ツヨシしっかりしなさい」第2期エンディングテーマ。
- 「咲き誇れ愛しさよ」(作詞: 大黒摩季、作曲: 織田哲郎、編曲: 葉山たけし)
- 資生堂「プルミエ」CMソング。
- 後に、織田哲郎が「SONGS」にて、セルフカバー。
- 「いつまでも好きでいたくて」(作詞: 秋元康、作曲: 加藤和彦、編曲: 門倉聡)
- 「トゥインクル トゥインクル」(作詞: 秋元康、作曲・編曲: James下地)
- 「シェリー モン シェリ」(作詞: 芹澤類、作曲・編曲: 門倉聡)
- 「私たちらしいルール」(作詞: 秋元康、作曲: 杉真理、編曲: 門倉聡)
- 「JIVE INTO THE NIGHT 野蛮な夜に [HYPER EURO MIX]」(作詞・作曲: S.Portaluri/D.Sion/F.Zafret、日本語詞: 及川眠子)
- グリーン・オリーヴスのカヴァー
- 「Angel Love Story ~秋色の天使~」(作詞: 山田ひろし/ハナカツオ、作曲・編曲: 幾見雅博)
[編集] オリジナルアルバム
- Moonlight Serenade
- Especially For You~優しさにつつまれて~
- Twin Memories
- Velvet
- Crescent
- Queen of Love
- Sapphire
- Each side of screen
- Nocturne〜夜想曲〜
- Αφροσιτη(アプロデーテ)
- BRUNCH
- overture!
- voce
- Flyin' High
[編集] その他のアルバム
- At Heel Diamonds (Mini Album)
- Fairy Tone (Original Karaoke)
- Wink First Live Shining Star(Live Album)
- Wink Hot Singles(Best Album)
- Fairy Tone II (Original Karaoke)
- Diamond Box (Best Slection Disc)
- Raisonné (Complete Single Collection)
- Diary (Best Album)
- Back to front (c/w Best Album)
- Reminiscence (Best Album)
- Wink Memories 1988-1996(Best Album)
- JAM THE WINK (Non-Stop Remix Album)
- X-tra(CD Extra)
- TREASURE COLLECTION WINK BEST(Best Album)
- para para wink!(Euro Beat Remix Album)
[編集] 関連事項
パチンコ CR Wink