会津盆地
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会津盆地(あいづぼんち)は、福島県の西半分を占める会津地方のほぼ中央にある盆地。
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[編集] 概要
構造盆地であり南北に約30キロ、東西に約10キロと縦長である。東は磐梯山・猪苗代湖を含む奥羽山脈、南は俗に会津高原と呼ばれる山間地、西は越後山脈、北は飯豊山地に囲まれている。盆地底は標高200メートル前後の平坦地となっており、ほぼ中央を南南東から北北西に向け一級河川阿賀川(大川)が流れていて、喜多方市塩川町付近で猪苗代湖を水源とする日橋川と合流する。
盆地の中核をなす会津若松市は盆地の南東に位置し、喜多方市は北部に位置する。近年、盆地の東端と西端にそれぞれ会津盆地東縁断層帯と会津盆地西縁断層帯の存在が確認され、盆地の形成についてさらに解明されるものと思われる。
[編集] 交通
- 鉄道は磐越西線が、会津若松駅でスイッチバックし東は郡山方面へ、西は新津方面に分かれているが同一路線である。只見線は会津若松駅から一旦南へ向かい盆地を半周するようにしてから南西方向へ進み、さらに上越線小出駅へ延びる。会津鉄道は只見線西若松駅を起点として分岐し会津田島方面へ延び、さらに野岩鉄道・東武鉄道に続いているが、会津鉄道の始発駅は会津若松駅であり、JR東日本と直通運転している。
- 道路は東西に貫くように磐越自動車道が走り、ほぼ平行して国道49号が走っている。その他の国道や主要道も会津若松市から放射状に延びている。かつては急峻な峠に遮られ冬期の通行に困難を極めていたが、トンネル等道路の改良により改善されている。
[編集] 気候
気候は盆地特有で寒暖の差が大きく、夏の暑さも冬の寒さも厳しいものとなるが、盆地で積雪が1メートルを超えることはほとんどない。
[編集] 産業
良質の水、寒暖の差を生かしたコシヒカリなどの稲作が中心であり、会津産コシヒカリは魚沼産に並んで有名である。周辺の扇状地等では果樹・野菜栽培も盛んである。
会津若松市や周辺には、幕末の名所・旧跡・史跡が数多く残っており、盆地は国立公園・県立公園などに囲まれているため、観光産業も盛んである。また温泉も数多い。
<名産品・特産品>