ラスタとんねるず'94
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ラスタとんねるず'94』は、1994年4月から9月に放送されたフジテレビ系列のバラエティ番組である。(ステレオ放送)
目次 |
[編集] 概要
とんねるず司会の『とんねるずのみなさんのおかげです』をネタ充実化のためインターバルする期間を利用して、『おかげです』のスタッフは一切起用せず、またとんねるずのコントを一切行わないという体裁で放送された。しかし実情は、『おかげです』の宣保タカ子企画のロケで、富士山麓の天然記念物生息地を爆薬等で荒し、撮影セットのゴミを廃棄した事が問題となったがためにスタッフが処分され、番組放送の半年間自粛が決定した、というのが真相である。すなわち、この番組はそれ自体が「つなぎ企画」であった。が、内容は『おかげです』に勝るとも劣らない出来栄えになっているため、半年間限定の放送を惜しむ声も少なくなかった。また、ロンドンロケでは人気グループブラーがゲストとして"Girls & Boys"をパブで演奏するシーンが放送されたことは、洋楽ファンの間でも話題となった。
[編集] コーナー
[編集] スピッティング・イメージジャパン
「スピッティング・イメージ」という時事風刺人形劇コント(放送当時活躍していた政治家の人形が「クイズ年の差なんて」「なるほど!ザ・ワールド」「ねるとん紅鯨団」などの著名テレビ番組のパロディに出演するという設定が多く、オチは決まってビル・クリントンが核ボタンを押して爆発すると言うものだった)と、エンディングで洋楽のヒットナンバーに乗せて時事ネタをもじった替え歌を披露するコーナーとに分かれていた。1体の人形を制作するのに100万円は掛かったとか。
[編集] ジャイアント将棋(GIANT SHOWGI)
石橋(貴王)と木梨(憲王)が格闘家らを集めて将棋と格闘技を組み合わせた日本で初めてのスポーツ格闘技ゲーム。出場者には各界(格闘技界、男女プロレス界、プロボクシング界、芸能界)の選手が出場。藤原喜明、アンディ・フグや佐山聡、渡辺二郎などがレギュラー出場していた(当時それほど有名でなかったよゐこも出ていた)。また、最終回の特別企画「ジャイアント将棋インテグラル」では、ジェラルド・ゴルドーやスタン・ザ・マンに神取忍やザ・グレート・サスケなど今考えても豪華なメンバーを集めて開催された。特にUWFがらみで因縁のあった藤原VS佐山の対決や、レギュラーだったアンディとスタンのボクシング対決は当時としては夢のカードだった(この対決は後に1996年のK-1で行われた)。放送期間中、全9局(試合)(インテグラルを含む)を行ったが、試合が長い為、1週では収まり切れず、3週1局(試合)放送と言う体裁だった。通算成績:7勝2敗で石橋(貴王)。2勝7敗で木梨(憲王)。結果と貴王と憲王の戦いのダイジェストはご覧の通り。
- 第1局=勝者:貴王 ウンティで憲王との直接対決で、憲王が先に落ちた為、勝利。
- 第2局=勝者:貴王 ドロレスリングで豊田真奈美がキャメルクラッチで憲王を苦しめ、勝利。憲王がもがき苦しむ姿が痛々しかった。
- 第3局=勝者:貴王 ボクシングで貴王と憲王が直接対決。殴り合いを繰り広げ、第3ラウンドで貴王が憲王をKOし勝利。余談だが殴り合いをしたのはデビュー当時、ネタの事で殴り合いのケンカになって以来だとか。
- 第4局=勝者:貴王 ドロ綱引きで、アンディ・フグが憲王を引いて、泥に沈め、圧勝。
- 第5局=勝者:貴王 相撲で豊田真奈美と憲王が対決、豊田にリベンジを果たせず。
- 第6局=勝者:貴王 スペル・デルフィンと憲王がドロPKで対決、サッカーで鍛えた憲王の力が及ばず、デルフィンにゴールを決められる。余談だが憲王が豊田真奈美と初戦で高飛び込み対決をし、憲王が判定勝ちを収め、豊田に三度目の正直で勝利をした。
- 第7局=勝者: 憲王 バトルオブロデオで、濱口優と貴王が対決、濱口がスキを狙って貴王を泥に沈めた。しかし、貴王は負けた事が気に食わず、延長戦に突入。田中勝春、松永幹夫の騎手で対決し、松永が田中を泥に沈め、憲王が初勝利。憲王は濱口の駒の前に貴王の駒が来た。そして、憲王は最後の賭けに濱口を送り込んでの勝利だった。負けた貴王は悔しさの余り「番組の事を考えたから負けてしまったんだからな。」と愚痴を溢した。しかし不意をついた逆転勝利のために貴王側格闘家金泰泳・憲王側影駒ライオネス飛鳥が何の活躍もせずに消化不良となった。(後に最終局インテグラルで格闘女王として再登場)
- 第8局(最終局)=勝者:貴王 サム・グレコとの高飛び込み対決で憲王が負け、貴王の勝利。貴王が永久名人の称号を得る。
- インテグラル(実質的な最終局)=勝者:憲王 貴王が相撲で投げ飛ばされ、憲王が勝利を得てインテグラルキングに。
[編集] 他のコーナー
- フジYOUNG-「オールナイトフジ」的な80年代の若者向け番組のパロディ。石橋と島崎和歌子が司会を務めた。最終回のとき、一部の観客が「ラスタ」の放送継続を求める署名を司会に提出した。
- データカジノ - 初回は萩原流行が進行役だったが、2回目と3回目は梶原しげるが進行役を務めた。
- ニューヨーク大作戦-ニューヨークの町で2人が正体を隠し生活する。
- シンガポール大作戦-「ニューヨーク大作戦」のシンガポール版。
- オールザットギャグ-往年の芸人のギャグを徹底に検証するコーナー。きたろうが進行役を務め、内田有紀・田村英里子・ともさかりえが交代でアシスタントを務め、前田吟がコント出演した。ナレーターはうつみ宮土理が担当した。
- ドラマ「ブラザー&シスタームーン」他
[編集] 日テレからクレーム
スピッティングイメージで24時間テレビ「愛は地球を救う」(日本テレビ)のパロティを放送した。内容は「今年集まった募金額は○○円!さぁ、この中から出演者のギャラを払ってやろう!」というダークなものである。しかし、放送終了後、日テレ側から抗議があり、後日劇中で謝罪する騒ぎとなった。日テレ側から「募金は全て寄付をし、ギャラは番組制作費から支払っている。」と言う回答があった。そのフジ側の意地もあったのか、人形が「ま、悪かった。スマン。」と横柄な詫びを入れるに留まっている。 この件に関しては最終回スペシャルで放送された。
[編集] 人形劇コントの人形モデル
[編集] ジャイアント将棋出場者
- 北尾光司
- 井上貴子
- 輪島功一
- 和泉修
- 北野誠
- アンディ・フグ
- 豊田真奈美
- 吉田ヒロ
- 島木譲二
- 濱口優(よゐこ)ちなみに相方の有野も参戦する回もあった
- 梶原しげる(実況アナ役として)
- 井手らっきょ(ミスターサイボーグ1号として)
- 池谷幸雄(ミスタークエスチョン1号として)
- 大澄賢也(ミスターサイボーグ2号として)
- チャック・ウイルソン(ミスタークエスチョン2号として)
- ラッキィ池田(ミスターサイボーグ3号として)
- 清水宏次朗(ミスタークエスチョン3号として)
- 亜仁丸レスリー(ミスターサイボーグ7号として)他
- 見栄晴(ミスターサイボーグ8号として)他
- 松永幹夫
- 田中勝春
[編集] 番組スタッフ
- プロデューサー:守谷徹 金光修
[編集] 前後番組の変遷
フジテレビ系 木曜21時台 | ||
---|---|---|
前番組 | ラスタとんねるず'94 | 次番組 |
とんねるずのみなさんのおかげです(第2シーズン) | とんねるずのみなさんのおかげです(第3シーズン) |