コリアンダー
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コリアンダー | ||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||
Coriandrum sativum L. | ||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||
コエンドロ | ||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||
coriander |
コリアンダー(coriander、学名 Cariandrum sativum L.)は、セリ科の一年草。日本でコエンドロともいう。俗に中国パセリとも呼ばれることがあるが、パセリとは別の植物である。
地中海東部が原産。高さ80cm程度で、葉、茎、果実には特有の芳香があり香辛料として用いられる。熟した果実にはレモンにも似た香りがある。
[編集] 用法
[編集] 葉
葉は主に東南アジアから東アジアで薬味として利用されるが、独特の風味があり人によって好き嫌いが分かれ、その風味を嫌う人にカメムシのような風味であると評される。
中国では香菜(中国語 シャンツァイ)、芫荽(広東語 ユンサイ、イムサイ)などと呼ばれ、スープ、麺類、粥、鍋料理などの風味付けに利用される他、東北地方には「老虎菜」というキュウリ、ピーマンと共にサラダの様に生食する郷土料理もある。タイではパクチー(ผักชี)と呼ばれ、トムヤムクンなどのスープをはじめとしたさまざまな料理に用いられる。ベトナムではザウムイ(rau mùi)と呼ばれ、本場の生春巻きやフォーには欠かせない食材となっている。
また、中南米ではシラントロ(cilantro)と呼ばれ、スープやサルサなどに広く用いられる。
ポルトガルではコエントロ(coentro)と呼ばれ、魚介類と野菜を主な材料とする鍋料理であるカタプラーナなどの郷土料理によく用いられる。ポルトガル料理の味を特徴づける重要な食材である。
食用以外では、カニやエビを食べた後に手を洗うフィンガーボールに入れて、臭い消しにする例がある。
コリアンダー葉の香り成分は乾燥に弱く、ドライ・コリアンダー・リーフとして売られている商品には独特の香りはないため生葉の代用品にはならない。
[編集] 果実
ヨーロッパでは果実(種)を利用する。
乾燥したコリアンダーの果実はコリアンダーシードなどとも呼ばれ、これをすりつぶした粉末は柑橘類、特にオレンジのような香りを漂わせ、カレーなどに用いられる。 紅茶とミルクと一緒に煮るとおいしい。