ケレス (小惑星)

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**1 Ceres**
歴史
HSTが撮影したケレス 2時間20分ごとに4枚の写真を撮影した。白い部分が自転により移動している。なぜ特定の部分が白いのか分かっていない。
発見者	ジュゼッペ・ピアッツィ
発見日	1801年 1月1日
仮符号	A899 OF; 1943 XB
軌道の種類	小惑星帯（ケレス族）
軌道要素元期 2004年7月14日（ユリウス日 2453200.5 ）
離心率 (e)	0.080
軌道長半径 (a)	2.767 AU
近日点 (q)	2.546AU
遠日点 (Q)	2.988AU
公転周期 (P)	4.60年
平均軌道速度	17.91km/s
軌道傾斜角 (i)	10.581度 (deg)
昇交点黄経 (Ω)	80.464度 (deg)
近日点引数 (ω)	73.947度 (deg)
平均近点角 (M)	0.744度 (deg)
物理的性質
直径	959.2×932.6 km
質量	9.445×10²⁰kg
密度	2.05g/cm³
表面重力	0.26 m/s²
脱出速度	0.51 km/s
自転周期	9h 4m
スペクトル分類	G
絶対等級 (H)	3.34
光度係数 (G)	0.12
アルベド	0.113
平均表面温度	~230 K

ケレス (1 Ceres) は、太陽系の小惑星帯のうち最大級のものの一つで、小惑星としては初めて発見された。セレスともいう。一時、惑星と定義することが提案されたこともあるが、結局認めらず、新しく作られた「矮惑星」に分類されることになった。

[編集] 概要

1801年 1月1日にシチリア島にあるパレルモ天文台の台長ジュゼッペ・ピアッツィによって発見され、ローマ神話の女神ケレスから命名された（中文名は「穀神星」）。その後太陽に接近したために行方が分からなくなったが、カール・フリードリヒ・ガウスが最小二乗法を改良して編み出した軌道計算法によって同年の12月31日にフランツ・フォン・ツァハとハインリヒ・オルバースらにより再発見された。

かつては太陽系で最大の小惑星とみなされていたが、最近になって海王星外により大きな (50000) クワオアー（直径1250 km±50 km）などの天体が複数発見され、王座から転落した。しかし、小惑星帯においては現在も最大である。

ケレスは、太陽に温められていることから、ごくわずかな大気と霜が存在すると考えられている。また、形状がほぼ球形であり、表面の凹凸が少ない事から、ケレスは岩石の核を持つと考えられている。

[編集] 第26回IAU総会（惑星の定義）

2006年 8月16日、IAU総会で発表された惑星の定義の草案で、エリス・カロンと共に、太陽系の惑星として追加することが提案されたが、同月23日に発表された修正案では、エリス・カロンに加え冥王星と共に、太陽系の惑星から外された。同月24日の閉会式では修正案が採択され、ケレスは惑星とは定義されず、新設された矮惑星というカテゴリに分類されることになった。

[編集] ケレスの研究について

2001年、ハッブル宇宙望遠鏡で紫外線により画像が撮影され、暗色の円状の地形（クレーターと推測された）に『ピアッツィ』のあだ名が付けられた。2004年、ハワイのケック天文台で補償光学によりケレスの高精度観測が行われた。その結果、2つの衝突クレーターと思しきアルベドが低い地点が発見され、そのうちの一つには明るい平野が認められた。しかし、ハッブルが認めた『ピアッツィ』は、ケックの観測では発見できなかった。

2006年6月、NASAが探査機『ドーン』を打ち上げる予定であったが、技術的な問題や当初予算より高額となったことなどから一旦は中止とされた。しかしながら、JPLが抗議し、2007年夏頃の打ち上げ予定で計画は再開された。予定では2015年にケレスに接近する。

元素セリウムはケレスにちなみ命名された。

[編集] 管弦楽曲「Ceres」

イギリスの作曲家マーク＝アンソニー・タネジは、ホルストによる『惑星』に続く曲として、サイモン・ラトルの委嘱により管弦楽曲"Ceres"を作曲した。この曲は、ラトルが他に委嘱した3曲とともにベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を振ったCDに収録された(EMI 0946 3 59382 2 7)。

ウィキメディア・コモンズに、ケレス (小惑星)に関連するマルチメディアがあります。

[編集] 外部リンク

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