重力
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- 重力(じゅうりょく)とは、天体(特に断りの無いときには地球)の表面上にある物体が、天体自体から受ける力のこと。本項で説明。
- また、上より転じて万有引力のことを重力ということがある。特に素粒子物理学分野においてはもっぱら重力相互作用という言葉が用いられる。
重力(じゅうりょく)とは、天体(特に断りの無いときには地球)表面上にある物体が、天体自体から受ける力のこと。万有引力と天体の自転にともなう遠心力との合力である。
国際度量衡会議では標準重力加速度の値を g = 9.80665 m/s2と定義している。ただし、重力の大きさは場所により違いがあり、赤道上では 9.7799 m/s2と最も小さくなり、北極、南極の極地では 9.83 m/s2と最も大きくなる。赤道と極地との差の主な理由は自転による遠心力であるが、自転以外にも地殻の岩盤の厚さ、種類、地球中心からの距離などによる影響も若干受ける。このため、重力を精密に測定し、標準的な重力と比較することで地殻の構造を推定することができる。
[編集] 測定
測定手法には絶対重力測定と相対重力測定があり、日本では国土地理院が日本重力基準網として基準重力点を設定している。
[編集] 他の天体の重力
地球での重力の大きさを 1 とした場合の、太陽系内の各惑星表面での重力の大きさは以下の通り。
水星 | 0.376 | |
金星 | 0.903 | |
地球 | 1 | |
火星 | 0.38 | |
木星 | 2.34 | |
土星 | 1.16 | |
天王星 | 1.15 | |
海王星 | 1.19 |
注:気体が大部分を占める木星型惑星については、大気の最上層部を「表面」とした。