つやま (列車)
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つやまとは、西日本旅客鉄道が岡山駅~津山駅間を津山線経由で運行する急行列車。
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[編集] 運行概要
[編集] 使用車両
岡山電車区気動車センター(岡オカ)に配置された専用塗色(広島色またはJR西日本リニューアル色)のキハ40系気動車のキハ48形(またはキハ47形)2両編成が使用されている。但し、車内はセミクロスシートのままである。またこの車両は、朝夕の普通列車にも使用されている。
また、津山線は最高速度が95km/hに制限されている。
- キハ48 5,6(広島色)
- キハ48 1003(JR西日本リニューアル色)
- 問題点
使用車両は、キハ48形なので急行列車にも関わらずロングシートが存在する。
JRでみても、21世紀初頭の現在では有料列車にロングシートのある車両を使用しているのは、この「つやま」だけである。ただ、歴史的に見れば115系電車を用いた「かいじ」など、同じような列車は過去に多く存在した。鉄道ファンからはこれらの列車は、「遜色急行」と揶揄されている。
[編集] 運転本数・列車番号
- 岡山駅~津山駅間(58.7km) 1往復
- 列車番号は、901D~902Dと運転線区等で変更がない。但し、津山線の起点は岡山であるが、実際には津山発を下りとしている。下りは号数+900の奇数、上りは号数+900の偶数となる。下り(津山→岡山)=901D、上り(岡山→津山)=902Dとなる。
[編集] 停車駅
[編集] 津山線優等列車沿革
- 1960年12月1日:岡山駅~中国勝山駅間を津山線・姫新線経由で運行する準急列車「ひるぜん」運行開始。なお、下り中国勝山駅行きには上井駅(現倉吉駅)行きを連結していた。
- 1962年3月1日:「ひるぜん」下り中国勝山駅行きを月田駅まで運行区間を延長する。
- 1962年9月1日:宇野駅~鳥取駅間を宇野線・津山線・因美線経由で運行された気動車準急列車「砂丘」運行開始。
- 1966年3月5日:制度改正により、「ひるぜん」・「砂丘」急行列車に格上げ。但し、「ひるぜん」の場合、運行区間の兼ね合いから上り岡山駅行きは準急列車となる。
- 1967年10月1日:「砂丘」運転区間を、宇野駅~上井駅まで延長する。
- 1968年10月1日:「ひるぜん」上り列車も急行列車に昇格。また、下りの上井駅発着編成の名称を「伯耆」(ほうき)に変更する。これにより「ひるぜん」は岡山駅~中国勝山駅間(但し、下りは月田駅に行き)に変更する。
- 1972年3月15日:山陽新幹線、新大阪駅~岡山駅間開通のため「砂丘」の運行区間を宇野駅~鳥取駅間から、岡山駅~鳥取駅間に変更。同時に、岡山駅~倉吉駅間運行の列車を2往復増発し、3往復に増発。これにより、新幹線岡山開業後の「砂丘」は、陰陽連絡の幹線急行となる。
- 1973年3月12日:「ひるぜん」廃止。
- 1985年:岡山駅~鳥取駅間1往復増発し、「砂丘」4往復での運行となる。
- 1989年:岡山駅~鳥取駅間1往復増発「砂丘」5往復での運行となる。
- 1992年:「砂丘」の車両更新を図るため、四国旅客鉄道から185系気動車の購入を計画するが、実現しなかった。そのため、やむなく、キハ58系気動車のキハ58形4両・キロハ28形4両とキハ65形気動車4両の計12両が専用車両として座席交換(新幹線0系電車の廃車発生品を使用)などのリニューアル改造(但し、エンジンや台車は従来のままで、最高速度は従来通り85km/h)がされ、鳥取鉄道部西鳥取車両支部に配置された。
- 1996年12月1日:津山線の岡山駅~津山駅間が高速化(85km/h→95km/h)されるが、同線は急勾配・急カーブが多く、急行「砂丘」については車両性能の関係上、最高速度の引き上げは見送られた。
- 1997年11月29日、岡山駅~鳥取駅間を智頭急行智頭線経由で運行する特別急行列車「いなば(→スーパーいなば)」3往復(現在は6往復)の運行開始。これにより、急行「砂丘」5往復を廃止。当初急行は全廃の予定であったが、津山市などの強い要請で1往復のみを岡山駅~智頭駅を津山線・因美線経由で運行する急行「つやま」として運行開始。
- 車両は、キハ58系気動車のキハ58形3両・キロハ28形2両の計5両が岡山電車区気動車センターに専用車両として移籍、残ったキハ58形1両・キロハ28形2両とキハ65形4両は廃車となった。そのため、車両性能の関係上、最高速度は85km/hのままであった。(急行「つやま」以外は95km/h。)
- その内津山駅~智頭駅間については普通列車となる。
- おなじく廃止した急行「砂丘」の岡山駅~津山駅間を運行する快速列車「ことぶき」も運行開始。
- 1999年10月2日、津山駅~智頭駅間について廃止。現行の運行区間となる。
- 2003年10月1日、キハ58系気動車の老朽化のためキハ40系気動車に変更。これに伴い、グリーン車キロハ28形の連結を中止。また、最高速度を従来の85km/hから95km/hに向上し、津山線の全列車が最高速度95km/hに統一されたため、列車ダイヤの制約が解消された。
- 車両は、キハ40系気動車のキハ48形3両(0番台2両・1000番台1両)が岡山電車区気動車センターに専用車両として移籍、キハ58形1両・キロハ28形2両の計3両が吉備線の予備車両に転用、残ったキハ58形1両は廃車となった。(なお、吉備線の予備車両に転用された車両も2005年3月までに廃車。)
なお、座席もリクライニングシートからセミクロスシートに変更。
- 車両は、キハ40系気動車のキハ48形3両(0番台2両・1000番台1両)が岡山電車区気動車センターに専用車両として移籍、キハ58形1両・キロハ28形2両の計3両が吉備線の予備車両に転用、残ったキハ58形1両は廃車となった。(なお、吉備線の予備車両に転用された車両も2005年3月までに廃車。)
- 2005年2月26日~3月14日、玉柏駅~牧山駅間で発生した土砂崩れのため、急行「つやま」は運休となる。
- 2006年11月19日 玉柏駅~牧山駅間で発生した土砂崩れのため、急行「つやま」は運休となる。運転再開は2007年3月の見込み。
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