ちくま (列車)
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ちくまとは、東海旅客鉄道（JR東海）が、大阪駅～長野駅間を東海道本線、中央本線、篠ノ井線、信越本線経由で運行する臨時夜行急行列車である。
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[編集] 利用状況・運転状況
関西～長野県を結ぶ夜行列車であるため、利用者には登山客やスキー客などが多い。
また、篠ノ井線松本駅～長野駅間については、JR東日本が運行する臨時快速列車が、同じダイヤで運行される事がある。
なお、2005年現在上り大阪駅方面の運用は設定されていない。
2003年までは毎日運行される定期列車であったが、運賃面で有利な関西地方⇔長野地区を結ぶ夜行高速バスに利用客を奪われ、行楽シーズンのみ運行される臨時列車に格下げされてしまった。
[編集] 使用車両
- JR東海の臨時列車用の保有車両である。
[編集] 沿革
- 1948年、名古屋駅～長野駅間を運行する夜行準急列車として、「きそ」運行開始。
- 1959年、大阪駅～長野駅間を運行する準急列車として「ちくま」運行を開始。運行当初は、長野駅行が夜行列車、大阪駅行が昼行列車であった。
- 1961年10月1日、さん・ろく・とおと称されるダイヤ改正に伴い、以下の様に変更する。
- 1966年3月5日、準急列車制度の見直しにより、「おんたけ」・「あずみ」・「ちくま」急行列車に昇格。
- 1966年3月29日、ダイヤ改正に伴い、「ちくま」大阪駅～長野駅間を運行する夜行列車と昼行列車となる各1往復づつの運行となる。
- 1966年7月、大糸線直通の臨時急行列車「くろよん」が大阪駅～松本駅間併結運転が行われる。なお、この列車は基本的には大阪発夜行・大阪行昼行で運行されることとなる。
- 1966年10月1日、ダイヤ改正により、団体専用列車であった「信州日光観光」の内、大阪駅～長野駅間を分離し、「彩雲」（さいうん）の名称が与えられる。この列車は、長野駅行が昼行列車、大阪駅行が夜行列車という変則的な運行ダイヤであった。
- 1968年10月1日、「よん・さん・とお」と称されるダイヤ改正に伴い、以下のように変更する。
- 「ちくま」、「彩雲」を吸収、臨時列車を含めて、夜行列車1.5往復と昼行列車1.5往復となる。
- 「おんたけ」・「あずみ」、名称を「きそ」に統合する。
- 1971年 「ちくま」昼行列車1往復を特急「しなの」に格上げ。夜行列車1.5往復と昼行列車0.5往復となる。
- 1972年 「ちくま」定期夜行列車を気動車化。
- 1978年 「ちくま」定期夜行列車を20系客車化。臨時「ちくま」を電車化。
- 1985年 「きそ」廃止。
- 1986年 「ちくま」定期夜行列車を12系客車及び14系寝台車化。「くろよん」併結の臨時「ちくま」が廃止。
- 1987年 国鉄分割民営化JR化以降電車化まで、JR西日本の客車をJR東日本やJR貨物の機関車が牽引する方式で運行されていた。
- 1994年 「ちくま」寝台車を14系15形寝台車に変更。B寝台を2段寝台化。
- 1997年 「ちくま」定期夜行列車をJR東海の383系電車（ワイドビュー電車）化。エル特急「しなの」と共通使用することとなる。
- 2000年 「くろよん」381系電車を使用して臨時列車運行再開。しかし、列車自体は「ちくま」と別立てで運行される。
- 2003年 「ちくま」定期夜行列車を臨時列車に格下げ。381系電車に使用車両を変更。
[編集] 列車名の由来
（五十音順）
- 「あずみ」・・・長野県の旧南安曇郡及び北安曇郡の総称、または、安曇野ないしはその旧称「安曇平（あづみだいら）」から。
- 「おんたけ」・・・長野県と岐阜県の県境にある山である木曽御嶽山にちなむ。
- 「きそ」・・・この列車が通る地方名である長野県中信地方の木曽地域・木曽郡にちなむ。
- 「彩雲」（さいうん）・・・太陽の近くを通りかかった雲が、緑や赤に彩られる現象である彩雲から。但し、夜行列車であったこともあり、列車愛称の項目にもあるとおり、夜行列車には天体名・天候名を使用することが慣例となっていることもある。
- 「しなの」・・・長野県の大部分の旧国名「信濃」から。
- 「ちくま」・・・この列車が通る地方名「筑摩」から。ただし日本最長の川である「信濃川」の長野県での呼び名である「千曲川」だという説もある。
- 「くろよん」・・・関西電力の「黒部ダム」、「黒部川第四発電所」の通称「黒四」から。
