利用者:日生586/第2作業室
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ICOCA(イコカ)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)の非接触型ICカード方式による乗車カードの名称である。
- また、JR西日本の登録商標でもある。
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[編集] 概要
ストアードフェアシステムのJスルーカードのICカード版で、定期券の機能と電子マネー機能を併せ持つカードである。ICオペレーティングカード(IC Operating CArd)の略であるが、関西弁の「行こか」とも掛けた親しみ易い名称としている。
2003年11月1日から、近畿圏のアーバンネットワークで使用が開始された。現在は近畿圏の地下鉄を含む私鉄、一部のバス(PiTaPaエリア)でも利用可能である。
キャッチコピーは「ICOCAで行こか」、イメージキャラクターは仲間由紀恵とカモノハシのイコちゃんである。
予想以上の利便性で着実に浸透し、サービス開始のわずか5ヶ月余りで100万枚を突破した。私鉄でも利用ができ、現時点では関東よりもカードの機能は進んでいる。ICOCA電子マネーも2006年6月に使用できる店舗が京阪神地区の駅のコンビニハートインとデイリーインの全店で利用可能になり、ICOCA対応の自販機も登場した。今後は本格的に電子マネー機能が他店舗でも広がる予定である。
関東のSuicaと比べて、ICOCAは残額が1円でも改札内に入場(関東のSuicaもICOCA地区で使用の場合残額1円でも改札内に入場可)でき、改札内にも専用チャージ(入金)機が設置されており、完成度の高いカードと評価されている。また、現金が手元になくてもクレジット経由でチャージ(入金)のできるSMART ICOCAも展開している。
また、2006年1月21日からは近畿圏の私鉄・地下鉄のうちPiTaPaを導入している事業者でも利用が可能になり、JR西日本と私鉄・地下鉄の相互利用が関東圏に先駆けて開始されている。
さらに2007年夏からはアーバンネットワーク以外では初めて岡山・広島地区の都市部135駅で利用可能となる予定である。中国地方では新幹線・在来線下関駅を除き自動改札機が初めて登場となる。
東日本旅客鉄道(JR東日本)などで使用できるSuicaとは2004年8月1日から相互利用が開始された。ただし、こどもICOCAはSuicaエリアでは利用できない。これは関東地区では小児用カードは存在しないためである(2007年3月より小児用Suicaカードが発売となるが、相互利用できるかなど詳細は現時点で未発表である。)。
[編集] 構造
ソニーが開発した非接触方式ICカードFeliCaを採用している。
[編集] 購入・チャージ(入金)方法
ICOCAを購入・チャージするにはいくつかの方法がある。なお、SMART ICOCAの購入方法はSMART ICOCAの項を参照。また、いずれの方法においてもICOCAにチャージ(入金)できる金額は上限額20,000円までで、1,000円・2,000円・3,000円・5,000円・10,000円(5種類)の単位で何度でもチャージ(入金)が可能である。Suicaの場合、一部の駅(ICOCAエリアのみでSuicaエリアではJRのビューカードのみ)ではクレジットカードでのチャージ(入金)ができない駅もある。
[編集] 青い券売機
- 購入 ICカードの項を触れ、新規購入を押してからお金(2000円)を入れる。すると、領収書が必要かそうでないかを問う画面が表示されるので、どちらかをタッチすれば出てくる。
- チャージ ICカードの項を触れ、表示された金額を押す。そして、その額のお金を入れる。すると、領収書が必要かそうでないかを問う画面が表示されるので、どちらかをタッチすればチャージが完了する。
[編集] みどりの窓口
ICOCAエリア内のみどりの窓口で、「ICOCAを新規発行してください」と言えば発行してくれるし、「チャージしてください」と言えばチャージしてくれる。なお、こどもICOCAはこの方法でないと入手できない。また、この場所に限りクレジットカードでのチャージが出来る。
[編集] 入金機
ICOCAをホルダーに差込み、お金ボタンを押す。そしてその額分のお金を入れる。するとチャージは完了する。領収書が必要な場合は、チャージ前に領収書ボタンを押す。
[編集] 乗り越し清算機
金額ボタンを押してからICOCAをホルダーに差し込む。そしてお金を入れると、チャージが完了する。領収書が必要な時は、金額ボタンを押した次に押さなくてはならない。
[編集] 利用方法
非接触型のICカードであるため、財布やパスケースに入れたまま改札機に軽くタッチするだけで改札を入・出場する事ができ、通る度にその都度パスケースから取り出す必要がない。ただしICOCAと改札機との通信を確実に行わせるため、パスケースなどを改札機に触れさせる運用を図る目的で、関西では「タッチしていこか」というフレーズで浸透させている。改札を通る際にICOCAが正確に認証した場合は「ピッ」又は「ピピッ」と電子音が鳴ってゲートが開き、正確に認証されない場合、又は使用できない場合は「ピピピピピ」と電子音が鳴り、即座にゲートが閉まる様になっている。また、ICOCAの残額が不足したり、又はICOCA定期券及びこどもICOCAの有効期限が近付いたりした場合は電子音が変わり、知らせてくれる。
入場券としては使えず、必ず電車に乗って移動する必要がある。
[編集] ICOCAモニターテスト
2003年6月28日から7月26日まで京阪神の主要駅の一部でICOCAモニターテストが行われた。正式導入前であくまでもテストなので1,000名限定の募集となった。モニターテストが行われた駅は以下の22駅である。
- 大阪
- (JR宝塚線)塚本・尼崎・塚口・猪名寺・伊丹・北伊丹・川西池田・中山寺・宝塚
- (JR京都線)新大阪・東淀川・吹田・岸辺・千里丘・茨木・摂津富田・高槻
- (JR神戸線)立花・甲子園口・西ノ宮・芦屋
[編集] ICOCAの他社線との乗り継ぎ
JR西日本線と他社線との乗り換え専用自動改札機(2枚投入が可能な自動改札機)を使用する際には磁気きっぷ・定期券を先に入れ、その次にICOCAをタッチすると、自動改札機で自動精算して通る事ができる(鶴橋駅の大阪環状線・近鉄線乗換改札口、三国ヶ丘駅の阪和線・南海線乗換改札口)。これは相互利用しているSuica・PiTaPaでも可能である。
りんくうタウン駅では、南海・JRの他の駅からICOCA又はPiTaPaを利用して乗車し、この駅で南海⇔JRの乗り換えをする場合は、駅改札内に設置されたカードリーダーにカードをスキャンしなければならない。
[編集] 宣伝・広告
ICOCAは、駅のポスター・広告、及びJR宝塚・京都・神戸線で走る車内モニター、テレビCMなどに於いて近畿圏のみで宣伝されている。
[編集] イメージキャラクター
イメージキャラクターは仲間由紀恵である。仲間由紀恵によるキャッチフレーズを叫ぶCMが好評で、近畿の子供は「ICOCAでいこか~タッチしていこか~」と改札の前に立つと口ずさむ子が多い程人気である。ICOCAを持ってなくて切符で乗車しながら口ずさむ子供が結構いるのも事実。仲間由紀恵とカモノハシのイコちゃんのやりとりがコミカルに伝わるCMである。もちろん駅のポスターやパンフレットでも2人が描かれている(因みに仲間由紀恵は最近J-WESTカードのCMにも出演している)。
[編集] キャッチフレーズ
ICOCAにはキャッチフレーズがあり、テレビCMやパンフレットなどで仲間由紀恵とイコカモノハシが呼び掛けている。
- ICOCAサービスのキャッチフレーズ:「ICOCAでいこか~タッチしていこか~」
- ICOCA電子マネーサービスのキャッチフレーズ:「ICOCAで買おか~タッチして買おか~」
- ICOCAとSuicaの相互利用開始時に、巨大化したイコちゃんが都内に出現し、仲間由紀恵が「東京で~」イコちゃんが「ICOCA~」と叫ぶテレビCMや広告のキャッチフレーズが数ヶ月間に亘って宣伝された。仲間由紀恵の背景はセットで作られた東京駅という設定で、自動改札機もJR東日本で多く使われているタイプだったが、同駅に似た改札口はなく明らかに大阪駅の改札口にそっくりであった。
[編集] 種類・デザイン
ICOCAには大人用と子供用の2種類があり、それぞれノーマル版と定期券版があり、全4種類が発売されている。
ノーマル版大人用の発売額は2,000円で、500円がデポジット、残り1,500円が運賃などに使用可能である。定期券も当該定期運賃に加えてデポジット500円が別に必要である。
また、次の組み合わせで切り替える事ができる。変更手数料は不要である(通常の定期購入と同額)。
- ICOCA⇔ICOCA定期券
- こどもICOCA⇔こどもICOCA定期券
- SMART ICOCA⇔SMART ICOCA定期券
ICOCAのデザインは水色のカードだが、クレジット機能を経由して使えるSMART ICOCAはICOCAのデザインと異なり、ホワイトシルバーのカードに水色でイコカモノハシのイラストが印刷されてあるデザインである。またこどもICOCAは黄色でイコカモノハシのイラストが印刷されているデザインであり、タッチすると「ピッ」の音と共に「ピヨピヨ」と子供が通った事を知らせる音も鳴る。
- ICOCA
- ICOCA定期券
- こどもICOCA
- こどもICOCA定期券
- SMART ICOCA(チャージ後払い方式・クレジット機能)
- SMART ICOCA定期券(同上)
ただし、カード表面に写真などの図柄を入れた記念ICOCAが2006年8月現在3種類存在しており、このタイプのみ定期券としての利用ができないという注意点が存在するが、普通にプリペイドで利用する分には通常のICOCAと何ら変わりはない。定期券にできるカードかどうかは、カード右下の切り欠きの数でも判別できる(1個:できる、2個:できない)。
改札を通過する際、状況によって案内音を変える機能は標準で装備されている。
- 定期券区間内で、有効期限まで14日以上:ピッ
- 定期券区間内で、有効期限まで14日以内:ピッピッ
- 残額1,000円以上:ピピッ(定期券区間外もこれに順ずる)
- 残額1,000円未満:ピピピッ(定期券区間外もこれに順ずる)
- 通行不可(残額不足・区間外・期限切れなど):ピー
- 処理が完全に終了せず:ピピピピピ
[編集] 有効期限・再発行
ICOCAの最後の利用日から10年間利用がない場合、カードは失効となり、デポジットの返却はされない。
紛失した場合は、無記名である「ICOCA」及び「こどもICOCA」以外の所有者本人である事の証明が可能な券種では再発行が可能である。ただし再発行には再発行手数料500円とデポジット500円の合計1,000円を現金で支払う必要がある。
[編集] 利用可能エリア
ICOCAは、下記の京阪神281駅とJR東日本エリアの首都圏・仙台・新潟地区、及び近畿圏の私鉄・地下鉄のうちPiTaPaを導入している15社局・542駅でも利用できる。
[編集] 現在の利用可能エリア
正式な路線名称に基づく。括弧内は、区間内に設定されている愛称。
- 大阪環状線:全線全駅
- 桜島線(JRゆめ咲線):全線全駅
- 東海道本線(琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線):米原駅~神戸駅
- 北陸本線(琵琶湖線):米原駅~近江塩津駅
- 山陽本線(JR神戸線・和田岬線):神戸駅~相生駅、兵庫駅~和田岬駅
- 福知山線(JR宝塚線):尼崎駅~篠山口駅
- JR東西線:全線全駅
- 赤穂線:相生駅~播州赤穂駅
- 関西本線(大和路線):JR難波駅~加茂駅
- 片町線(学研都市線):全線全駅
- 奈良線:全線全駅
- 湖西線:全線全駅
- 関西空港線:全線全駅
- 阪和線:全線全駅
- 和歌山線:王寺駅~高田駅
- 桜井線:全線全駅
- 草津線:草津駅~貴生川駅
- 山陰本線(嵯峨野線):京都駅~園部駅
[編集] 2007年夏から利用可能となるエリア
- 山陽本線:和気駅~南岩国駅間
- 赤穂線:長船駅~東岡山駅間
- 津山線:岡山駅~法界院駅間
- 宇野線(瀬戸大橋線):岡山駅~茶屋町駅間
- 本四備讃線(瀬戸大橋線):茶屋町駅~児島駅間
- 吉備線:全線全駅
- 伯備線:倉敷駅~備中高梁駅間
- 福塩線:福山駅~神辺駅間
- 呉線:全線全駅
- 芸備線:広島駅~狩留家駅間
- 可部線:全線全駅
※湖西線(近江舞子駅~近江塩津駅(近江舞子駅での利用を除く))、北陸線(長浜駅~近江塩津駅(長浜駅での利用を除く))、岡山・広島地区はJスルーカードに於いては利用不可。
[編集] 備考
- 相互利用により下記のSuica・PiTaPa利用可能エリアでもICOCAの使用が可能である。ただし、SuicaとPiTaPaエリア内でのチャージ(入金)はSuica、PiTaPaそれぞれのカード対応の自動券売機や自動精算機などでのみ可能。ICOCAエリア内では自動券売機と自動精算機、入金機などで対応する。
- ポストペイ方式のPiTaPaでアーバンネットワーク内で利用する場合は、自動券売機などであらかじめチャージ(入金)しておく必要が生じる。
- 相互利用によりICOCA・Suica・PiTaPaでも一部のJRの駅の券売機(京都・大阪・新大阪など)で新幹線の乗車券購入もできるが、SuicaエリアではICOCAでも新幹線の乗車券は購入できない。
- JR西日本のみどりの窓口では、Suica・PiTaPaに対してもクレジットカードでのチャージ(入金)を取り扱っている。ただしクレジットカードとの一体型(例:VIEW Suicaカード・HANA PLUSカード・KOBE PiTaPaなど)のクレジット部分からのチャージ(入金)は端末の仕様上公式には不可能とされている(Suica・PiTaPaカードをカード発行機に挿入した上で、クレジットカードの読み取りに端末のカードリーダーを使用する必要があるため。一部のみどりの窓口では一体型へのチャージが可能(大阪駅みどりの窓口10番など)。)。このため、これらのカードにチャージ(入金)する場合は、別のクレジットカードか現金を利用する事になる。当然ながら分離型(例:e-kenet PiTaPa・三井住友PiTaPaカード・ANA PiTaPaカードなど)であれば、クレジット部分からのチャージは可能である。J-WESTカードのSMART ICOCAが分離型を採用したのも、こうした事情からと考えられる。また、山陰地区など当面ICOCA導入計画のない地域も多数ある事から、これらの地域に在住し、なおかつICOCAエリアへの行き来の少ない人の場合はこの機能は直ちに必要ないという場合もあるので、分離型の方が都合が良いという事情もある。
- JR西日本でのPiTaPa家族会員のキッズカードの利用はこどもICOCAに、ジュニアカードの利用は大人用ICOCAに準じた扱いとなる。
- エリア内相互の使用では、特急券が必要だが特急にも乗れる。
[編集] 履歴表示・印字について
- Suica・PiTaPaエリアの乗・降車駅名の履歴表示・印字は「JR東」「東モノ」「東臨」或いは「阪急」「京阪」「大市交」「阪神」などと表示されるため、駅名を含む詳細な履歴が必要な場合はSuicaエリア又はPiTaPaエリア内で表示・印字する事になる。ただし、京橋駅や天満橋駅など京阪の一部の駅を利用した場合は「KH京橋」、「KH天満」と会社名と駅名が出る様になっている。また、路面電車やバスを利用した場合は「バス等」と表示される。
- 逆に、Suicaエリアで京阪神267駅で使用した履歴を表示・印字した場合は「JR西日本」と表示される。
- PiTaPaエリアでの場合は会社名と使用駅名がきちんと出る様になっている(例:JR西京都、阪急梅田など)。ただし、Suicaエリアで使用した分については駅名が表示されない(例:JR東***など)。
- 印字は通常20件までだが、申請すれば50件まで印字してくれる。
[編集] 相互利用
[編集] Suicaエリア
- ※SuicaエリアでのICOCAの使用には以下の制限がある。
-
- 逆にICOCAエリアでは他社線乗り換え自動改札機に於いてもICOCA以外のICカードが利用可能である。
- JR東日本圏内での電子マネー機能が一切使用できない。
- ビューカードでチャージが可能なカード発売機はICOCAのチャージ(入金)に対応していない。
- ビューアルッテはICOCAのチャージ(入金)に対応していない。
- こども用ICOCAは使用できない。
[編集] PiTaPaエリア
- 阪急電鉄
- 能勢電鉄(ケーブル線を除く)
- 京阪電気鉄道(大津線・ケーブル線を除く)
- 大阪市交通局(地下鉄・ニュートラム・バス)
- 阪神電気鉄道(鉄道のみ)
- 大阪高速鉄道(大阪モノレール)
- 北大阪急行電鉄
- 阪急バス(一部区間)
- 南海電気鉄道
- 大阪府都市開発(泉北高速鉄道)
- 神戸高速鉄道
- 山陽電気鉄道(鉄道のみ)
- 神戸新交通(ポートライナー・六甲ライナー)
- 神戸市交通局(地下鉄のみ)
- 北神急行電鉄
- 大阪空港交通(大阪国際空港発着の自社運行便 ただし、蛍池駅~大阪国際空港~関西国際空港線を除く)
- ※こども用ICOCAはPiTaPaエリアでは使用可能である。
- ※PiTaPaエリアでは一部を除き、運賃不足時に現金やスルっとKANSAIカードで差額精算できないという制限がある(チャージ(入金)は可能)。
[編集] 片利用
[編集] NicoPaエリア
[編集] Harecaエリア
[編集] 備考
- 上記2エリアは共にPiTaPaを重複して導入しているために、その相互利用によってICOCAが利用可能となっている。
- NicoPa及びHarecaはICOCAエリアでは利用できない。また、上記2エリアではICOCAへのチャージ(入金)はできない。
[編集] 今後の展望
- 東海旅客鉄道(JR東海)が、SuicaやICOCAと同一の非接触型ICカード技術方式FeliCaを採用するTOICAを2006年11月25日に導入しており、2008年度を目処に相互利用できる予定である。ただ、これについて当面は関ヶ原駅以東の導入に留まると発表されており、相互利用できるようになってもICOCAエリアとTOICAエリアを通しての利用は当面の間できない。
- PASMO(パスモ)については、現在の所両陣営から具体的な計画は発表されていない。
[編集] 発行枚数
ICOCAの発行枚数は予想以上に伸び、サービス開始の2003年11月からわずか5ヶ月余りで100万枚を突破した。2006年現在ではその倍の250万枚を突破している。
- 256万枚/2006年8月
京阪神の自動改札機の利用数に対するICOCAの利用率は約50%を誇る。
[編集] ICOCAを用いた犯罪
JR西日本の駅員59名と委託社員10名が、ICOCAで乗車した後、窓口の処理機で乗車記録を消去するという手段で無賃乗車(キセルに類似した行為)を繰り返したとする不祥事があり、その行為はサービスが開始された2003年11月から2004年8月まで行われていたとされる。不正利用の総額は104,630円に上った。このうち駅員10名と委託社員5名の計15名は懲戒解雇となった。
[編集] 歴史
- 2003年6月28日~7月26日 ICOCAモニターテストがJR神戸線大阪~芦屋間・JR宝塚線大阪~宝塚間・JR京都線大阪~高槻間の22駅に於いて1,000名限定で開始。
- 2003年11月1日 ICOCAサービスがアーバンネットワーク内で正式に開始。
- 2004年3月 発行枚数が100万枚を突破。
- 2004年8月1日 ICOCA・Suica相互利用開始。JR東日本のSuica利用エリアでICOCAが使用可能になった。同時にこどもICOCAサービスも開始し、小学生以下の子供もICOCAの使用が可能になったが、相互利用には対応していない。
- 2005年3月1日 利用可能エリアを拡大し、桜井線全線での利用が可能に。
- 2005年6月 発行枚数が200万枚を突破。
- 2005年10月1日 ICOCA電子マネーサービス開始。これによりICOCAでショッピングが可能に。
- 2005年11月10日 PiTaPaとの相互利用開始を正式発表。
- 2006年1月21日 ICOCA・PiTaPa相互利用開始。これにより近畿圏の私鉄でも利用が可能になる。またJR東日本の新潟近郊区間の一部でのSuicaサービス導入により新潟近郊区間の一部でもICOCAが利用可能になった。
- 2006年1月28日 モバイルSuicaサービス開始。Suicaとの相互利用によりICOCAエリアでも使用可能。ただしICOCAエリアでは乗車機能のみ利用可能で定期券機能と電子マネー機能は利用不可。利用するには対応携帯電話機の購入とクレジットカード「ビューカード」の申し込みが必要。
- 2006年2月1日 SMART ICOCA発行開始。J-WESTカードとセットになっており、J-WESTカード決済によりチャージ機等でキャッシュレスで素早くスマートチャージが可能になる。ICOCA・NicoPa片利用開始。
- 2006年6月 ICOCA電子マネーの利用可能店舗が京阪神地区の駅のコンビニ「ハート・イン」「デイリーイン」の全店で利用可能に。
- 2006年10月1日 ICOCA・Hareca片利用開始。
- 2006年10月21日 利用可能エリアを拡大し、湖西線全駅と北陸線(近江塩津以南)での利用が可能に(これらの各駅には簡易型自動改札機を導入)。
- 2007年夏 広島・岡山地区の135駅でICOCA導入予定。自動改札機又は簡易型自動改札機は同年春頃導入予定。
[編集] モバイルSuicaに於けるSuicaとの相互利用
JR東日本のモバイルSuicaサービスが2006年1月28日から開始された。これは携帯電話を定期券や乗車券代わりで使用できるサービスである。Suica自体は首都圏・仙台圏・新潟圏のサービスだが、ICOCAと相互利用が可能であるため、乗車券機能に限ってはICOCAエリアでも問題なく使用可能である(ただしPiTaPaエリアでの利用はできず、JR西日本エリア内でも定期券機能と電子マネー機能はSuica同様利用できない)。
さらに、モバイルSuicaは対応の携帯電話機さえ所持していれば、全国どこにいても携帯電話上での申し込みや使用が可能である。そのため、JR西日本エリアである関西・中国地方在住者でもみずほ銀行、三菱東京UFJ銀行(旧東京三菱店のみ)、三井住友銀行のいずれかのモバイルバンキングを契約していれば登録してある口座からチャージすることが可能である(ただしチャージする毎にチャージ手数料がかかるので要注意)。ただし、ビューカードのクレジットからチャージすればチャージ手数料は無料となる。尚、ビューカードは関西・中国地方在住者でも左記のJR東日本のビューカードのサイトから、また、カードの種類によっては関西地区もしくは中国地区にあるみずほ銀行の支店、有人出張所(一部店舗を除く)やビックカメラなんば店などでも新規申込もしくは切替が可能である。
[編集] 関連項目
- ICOCA電子マネー(2005年10月1日サービス開始)
- SMART ICOCA(2006年2月1日サービス開始)
- カモノハシのイコちゃん(マスコットキャラクター)
- Suica(2004年8月1日相互利用開始)
- PiTaPa(2006年1月21日相互利用開始)
- NicoPa(2006年2月1日片利用開始・ICOCAの神姫バス利用のみ)
- Hareca(2006年10月1日片利用開始・ICOCAのHarecaエリア利用のみ)
- PASMO(2007年度以降相互利用開始予定)
- TOICA(JR東海が2006年11月25日に導入したカードシステム)
- 仲間由紀恵(イメージキャラクター)
- オクトパス