アメリカの警察
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アメリカの警察(あめりかのけいさつ)は、アメリカが連邦制であることに加え、自治の権限が高いことから、連邦、州、郡、市、町、村の各政府が、個別の組織を対象とする管轄(多くは行政区画)ごとに設置できる。
警察と言えばポリス(police)であるが、元々はそれよりも歴史のあるシェリフ(sheriff)を補佐する目的で設置された。そのほか、マーシャル(marshal)、コンスタブル(constable)など、警察以外にも警察活動を行う法執行機関が非常に多い。総員1名のタウンマーシャルのようなものから、約35,000名の警察官を擁するニューヨーク市警察まである。また、日本の鉄道警察隊や皇宮警察のような、特別な法執行機関も多数存在し、日本では考えられないような組織にも警察権が与えられている。これら法執行機関の数は20,000前後あるとも言われ、法執行官でさえ自分の管轄内に知らない法執行機関があるほど複雑である。
全米に約740,000人いる法執行官(日本法では司法警察職員が近い)のうち、12%前後が女性である。法執行官は、law-enforcement officer、peace officer、sworn officerなどと呼ばれ、それぞれの管轄・権限内で警察業務を担っている。終身雇用が基本の日本の警察官と異なり、実力主義の慣習は法執行機関も例外でなく、キャリア制度は存在せず、本部長級を含め、より良い条件を求めて他機関へ転職する法執行官もいる。
目次 |
[編集] 各機関の管轄・役割
[編集] 連邦政府の法執行機関
連邦政府により設置される法執行機関をまとめる。
[編集] 司法省
- アルコール・タバコ・火器・爆発物取締局(Bureau of Alcohol, Tobacco, Firearms, and Explosives、ATF)
- 麻薬取締局(Drug Enforcement Administration、DEA)
- 連邦保安局(United States Marshals Service、USMS)
- 連邦捜査局(Federal Bureau of Investigation、FBI)
[編集] 国土安全保障省
- 沿岸警備隊(Coast Guard、USCG)
- シークレットサービス(United States Secret Service、USSS)
- 国境輸送機関警備総局(Directorate of Border and Transportation Security、DBTS)
- 運輸保安庁(Transportation Security Administration、TSA)
- 移民税関執行局(Bureau of Immigration and Customs Enforcement、ICE)
- 連邦航空保安局(Federal Air Marshal Service、FAMS)
- 連邦防護局(Federal Protective Service、FPS)
- 税関国境警備局(United States Customs and Border Protection、USCBP)
[編集] そのほか
- 国務省・外交保安局(Bureau of Diplomatic Security、BDS)
- 国防総省・ペンタゴン防護局 ペンタゴン警察(Pentagon Force Protection Agency, Pentagon Police Department)
- 海軍省・海軍犯罪捜査局(Naval Criminal Investigative Service、NCIS)
- 陸軍省・犯罪捜査局(Criminal Investigative Command、CID)
- 財務省・造幣局警察(United States Mint Police)
- 財務省・内国歳入庁犯罪捜査部(Internal Revenue Service, IRS, Criminal Investigation Division, CID)
- 内務省・国土管理局(Bureau of Land Management、BLM)Law Enforcement Rangerがいる。
- 内務省・土地改良局(Bureau of Reclamation)
- 内務省・インディアン事務局 法執行局(Bureau of Indian Affairs、BIA, Office of Law Enforcement Services)
- 内務省・国立公園局 公園警察(United States Park Police、USPP)
- 内務省・国立公園局 パークレンジャー(United States Park Ranger)
- 農務省・森林局(Forest Service)Law Enforcement Officerがいる。
- 商務省・海洋大気局・海洋漁業局(National Oceanic and Atmospheric Administration, NOAA, National Marine Fisheries Service, NMFS)
- 商務省・標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology, NIST)
- 保健社会福祉省(Department of Health and Human Services)
- 退役軍人省警察(Veterans Affairs Police)
- 連邦通信委員会・執行局(Federal Communications Commission, Enforcement Bureau)
- 政府印刷局 警察部(Government Printing Office, Uniformed Police Branch)
- 連邦準備銀行警察(Federal Reserve Bank Police)連邦保安官に警護されているが独自の警察官もいる。
- スミソニアン協会・スミソニアン国立動物園警察(National Zoological Park Police)同動物園内において、公園警察とワシントンDC警察とともに競合管轄を持つ。50名のフルタイムまたはパートタイムの法執行官がいる。
- 最高裁判所警察(Supreme Court Police)
- 議会議事堂警察(United States Capitol Police、USCP)
- 議会図書館警察(Library of Congress Police)
- 郵政公社・郵便警察(United States Postal Police)
- テネシー峡谷開発公社(Tennessee Valley Authority, TVA)
- アムトラック警察(AMTRAK Police Department)
などなど。
[編集] 州政府の法執行機関
州政府により設置される法執行機関をまとめる。
[編集] ステート・シェリフ
ステート・シェリフは、州保安官である。後述の郡保安官が起源であり、州保安官は一般的ではない。ハワイとロードアイランドの2州だけが、州全域を担当する保安官組織を持つ。
- ハワイ州では、州公安局保安部(The Sheriff Division of the State Department of Public Safety)が州警察の役割を兼ねており、州単位の警察は置かれていない。
- ロードアイランド州では、州保安官局(Division of Sheriff)があるが、通常は裁判所の警備など、司法体系の保護活動のみ行っているため、州警察も併置されている。
[編集] ステート・マーシャル
ステート・マーシャルは、多くの場合、州裁判所執行官である。連邦保安官と同じような職務、あるいは裁判所警備などを担当するコートオフィサーとしての職務を行うことが多いが、刑法の執行官というよりも民事事件での仕事が中心であることも多い。
- コネチカット州では、州単位でのマーシャルシステムを持ち、コートオフィサーとしての役割を担っている。
[編集] ステート・コンスタブル
ステート・コンスタブルは、定訳が存在せず、コンスタブル、州治安官、州保安官と訳されることが多い。連邦内共通の定義などはなく、州内でさえもその役割が異なることによる。歴史は古いものの、一般に馴染みの薄い役職である。単に令状の送達しかしない場合もあるが、州によっては、警察権が与えられ、令状の執行を行う場合もある。
歴史的には植民地時代からイギリスと同様、課税と徴税を中心に、統治者と郡の指令に基づいて執行する存在であったが、19〜20世紀初頭に現代の警察組織ができると、コンスタブルは改変あるいは廃止された。イギリスではそのまま警察組織として転化させたが、アメリカではコンスタブルと並んでシェリフやポリスが併設された。恐らくはこのため、コンスタブルという呼称はアメリカの警察の階級としては使用されていない。
- ペンシルバニア州では、州の統一司法制度下におけるコートオフィサーとしての法執行官である。6年ごとの選挙によって選出された(欠員補充の場合は郡の裁判長の任命による)3,800人ほどのステート・コンスタブルが、令状の送達、逃亡者と容疑者の逮捕を中心に、治安判事裁判所と郡裁判所の警備、囚人の護送、選挙日における投票所の警備に当たっている。これらコンスタブルは、特定の法執行機関に属するわけではないため、給料制ではなく、州の定めた報酬が支払われる。また、活動にかかる経費も個人の負担である。
- ロードアイランド州では、地方裁判所の裁判長に認可されたコートオフィサーである。令状に基づいて、保安官・副保安官と同じ職務を行う法執行官である。
- サウスカロライナ州では、単独で行動する法執行機関ではなく、州内の法執行機関を補助する目的で設置されている。コンスタブルは州知事に任命された法執行官である。
- テキサス州では、シェリフとほぼ同じ職務内容で、郡内だけでなく州内全域の治安判事管区で活動し、その警察権の行使が可能である。具体的には、郡内外の治安維持や、犯罪者を逮捕して裁判所に出頭させること、令状の執行などである。
[編集] ステート・ポリス
ステート・ポリスは、州警察である。ステート・ポリス(State Police)、ステート・パトロール(State Patrol)、ステート・トルーパー(State Trooper、これは西部開拓時代に馬でパトロールしていた事に因む呼称)、ハイウェイ・パトロール(Highway Patrol)などと呼ばれ、ほとんどの州ではいずれか、あるいは複数の組織が置かれている。多くは公安省(Departmebt of Public Safety)や運輸省(Department of Transportation)に属する。州知事が警察長を任命し指揮監督させる。
一般的には、郡市町村の法執行機関に属さない部分を管轄し、州知事の警護や州議会の警備、複数の地方自治体にまたがる州内の犯罪捜査、州間道路での取締り、独自の警察学校を維持管理できない機関の法執行官の養成や科学捜査の協力を行う。
- カリフォルニア州では、1995年により知名度のあるハイウェイパトロールがステートポリスを吸収合併する形になったため、従来の交通取締のみならず、州施設・要人・水道システムの保護や犯罪捜査なども行っている。
- マサチューセッツ州警察が1865年に、全国初の州警察として設立。
[編集] そのほか
カリフォルニア州の場合、以下のような法執行機関がある。
- 司法省(Department of Justice)違法薬物、不正医療行為、集団犯罪をはじめ、様々な捜査活動を行う。
- 州立大学警察(University of California Police)大学構内で警察活動を行う。爆発物処理班もある。
- 大学警察(State University Police)統一された名称を持つが、組織は大学毎に異なり、大学構内で警察活動を行うが、警備員のみの組織もある。
- 漁猟省(Department of Fish and Game)漁猟法に基づき、無許可漁猟、収穫規制などに関する法執行業務を行う。
- 公園娯楽省(Department of Parks and Recreation)パークレンジャーとライフガードが州の公園組織内で警察活動を行う。同様にPark PoliceやPark Patrolが設置されている州もある。
- 森林省(Department of Forestry and Fire Protection)消防保安官などを擁する。部局の違いこそあれ、多くの州で消防保安官事務所が設けられている。
- 酒類管理局(Alcoholic Beverage Cntrol、ABC)酒類法に基づき、販売店や酒場での酒類販売許可の検査や、違法行為(主に、21歳未満の者に対する酒の闇販売)に関する法執行業務を行う。
- 州博覧会警察(California State Fair Police)サクラメントにある同会場内で警察活動を行う。
- 車両省(Department of Motor Vehicle)捜査員は車両や免許証に関する不正行為などを捜査するが、ハイウェイパトロールなどと共同する場合が多い。
- 精神保健省 病院警察(Department of Mental Health, Hospital Police)州立病院内で警察活動を行う。
- 州危機管理庁(Office of Emergency Services、OES, Law Enforcement Division)地方法執行機関が異常事態に対応するときの援助などを行うが、同庁に法執行部門が置かれている州は珍しい。
- エクスポジション公園(Exposition Park)ロサンゼルス南部にある同公園内での警備活動を行う。
- 州議会 警備官(California State Senate, Sergeant-at-Arms)州議会の議員および職場の警備活動を行う。多くの州では州政府議事堂警察(Capitol Police)などが置かれている。
- 開発施設省(Department of Developmental Services)州立開発センター内での警察・警備活動を行うが、武装はしていない。
- 軍務省/州軍(Military Department/National Guard)州軍はあくまで軍組織であるが、大規模暴動などでは治安力として使われる場合がある。また、小規模で薬物取締の補助をすることもある。ただし、その使用は連邦法である民兵壮年団法(Posse Comitatus Act)によって厳しく制限されている。
- 矯正省(Department of Corrections)刑務所の運営や、仮出所者の社会復帰支援業務などを行う。
そのほか、州によって以下のような機関がある。
- 州捜査局(State Bureau of Investigation、SBI)公安局や州警察に属し、州内の複数郡にまたがる捜査などを担当する。
- 環境保護庁(Environmental Conservation/Environmental Protection)環境保護に関する法に基づく法執行業務を行う。
- 税務署(Office of Tax Enforcement)徴税に関する法執行業務を行う。
- 裁判所法執行部門(Court Officer)裁判所の法執行業務や、裁判所の警備活動を行う。
- 鉄道警察(Transit/Railway/Railroad Police)鉄道施設内で警察・警備活動を行う。
などなど。
[編集] 郡政府の法執行機関
一般目的地方政府のうち、郡政府により設置される法執行機関をまとめる。郡は、多くの州ではカウンティ(county)であるが、アラスカ州ではボロ(borough)、ルイジアナ州ではパリッシュ(parish)と呼ばれる。詳しくは「郡 (アメリカ合衆国)」を参照。
[編集] カウンティ・シェリフ
カウンティ・シェリフは、郡保安官である。通常は住民による選挙で選ばれ、実務は、保安官に任命された副保安官・保安官代理(deputy aheriff・sheriff's deputy)や、保安官の下に設置された警察などの法執行機関が行うことができる。
郡の法執行官の長であり、一般的に、刑務所の管理、囚人の移送、裁判所の警備、州あるいは郡裁判所の令状の送達、司法権によって差し押さえられた物件の競売の運営、判決に基づく動産の差し押さえのほか、警察活動も行うが、郡ごとに権限は異なる。全ての警察権を行使できる郡もあるが、犯罪捜査のみ行う郡、刑務所の警備のみ行う郡などもある。この権限の差は、郡内の他の法執行機関の存在及びその権能との兼ね合いなどにより生じている。また、市町村などの自治体がある場合は、当該政府の法律や、契約による。市が郡から独立した行政区になっている場合もあり、この場合は管轄外である。
現在、3,500ほどの郡保安官事務所があり、郡保安官のみ1名の事務所から、ロサンゼルス郡のように11,000名もの大所帯まで様々。警察組織の拡充により仕事量は大幅に減っており、郡保安官そのものを廃す州もある一方で、市の財政難から市警察を廃し、郡保安官に警察業務を委託する事例もある。
- ルイジアナ州は、郡ごとに民事と刑事の2人の郡保安官を選出する。刑務所管理や徴税業務のほか、ニューオーリンズ警察に警察業務が委託されているオーリンズ郡以外の郡保安官は、警察活動も行っている。
[編集] カウンティ・マーシャル
カウンティ・マーシャルは、多くの場合、郡裁判所執行官である。主に、郡の司法体系の保護を行う。
- カリフォルニア州のいくつかの郡ではマーシャルが置かれ、連邦保安官と同様の活動をしていたが、ほとんどのマーシャル事務所は、カウンティシェリフに統合された。
- ジョージア州の一部の郡では、民事法での執行官として活動している。
[編集] カウンティ・コンスタブル
カウンティ・コンスタブルは、定訳が存在せず、コンスタブル、郡治安官、郡保安官と訳されることが多い。連邦内共通の定義などはなく、州内でさえもその役割が異なることによる。歴史は古いものの、一般に馴染みの薄い役職である。
- アリゾナ州やアーカンソー州では、郡ごとの選挙によって選出されたコンスタブルが、シェリフとほぼ同様の職務を行っている。
- カリフォルニア州では、未だ州法によって定義こそされているものの、20世紀後半までに、シェリフ、マーシャル、ポリスに吸収された。
[編集] カウンティ・ポリス
カウンティ・ポリスは、郡警察である。州都が所在する郡に設置される傾向にある。郡警察も郡保安官と同様の理由により、組織ごとに行使できる警察権・範囲が異なる。
- ハワイ州ホノルルのように、郡&市警察として共同運営している場合もある。
- イリノイ州クック郡では、郡保安官の下に郡警察(Sheriff's Police Department)が置かれている。
- カリフォルニア州サンフランシスコ市(=サンフランシスコ郡)や、ルイジアナ州ニューオーリンズ市(=オーリンズ郡)、ニューヨーク州ニューヨーク市(=ブロンクス郡、ニューヨーク郡、クィーンズ郡、キングス郡、リッチモンド郡)のように、市に郡が取り込まれているような行政区分になっている場合は、郡警察が置かれていない場合がほとんど。
- ネバダ州クラーク郡は、ラスベガス市と警察組織を共同運営しているが、クラーク郡の保安官がラスベガス市の警察長を兼任している。
[編集] 市町村政府の法執行機関
一般目的地方政府のうち、準郡一般目的政府により設置される法執行機関をまとめる。
[編集] シェリフ
シェリフは、本来郡政府ごとに置かれた治安職であり、市町村政府においては一般的ではない。
- ニューヨーク市は特殊な行政区となっており、5つの郡が一市内に存在する。かつては各郡に保安官事務所が設置されていたが、1942年に市の保安官事務所に統合され、現在は郡毎の保安官は置かれていない。この保安官は選挙ではなく、市長に任命され、市財務局の長官に届け出ることになっている。保安官以下、完全な警察権を持った約150名の副保安官が、裁判所の警備(NYS Court Officerに委託)、囚人の管理(NYC Department of Correctionsに委託)を除き、全ての本来職務を行っている。なお、警察業務も市警察に委託しているため、業務量的には非常に少ない、あるいは基本的には行っていないと考えられる。
[編集] マーシャル
タウン・マーシャルは、町保安官である。西部開拓時代に辺境地域の小さな町に、選挙あるいは任命によって置かれ、郡保安官とほぼ同様の職務を行っていた。西部劇に登場する保安官は主にこれである。現在はインティアナ州とオハイオ州のほか、南西部諸州の一部の警察機関の名称にその名残を残すのみである。
- コロラドスプリング市では1901年に市警察の設置とともにマーシャルは一度なくなったが、1977年に地方裁判所の廷吏としてシティマーシャルが再組織された。現在は市警察と地方裁判所両者の監督下にある。
- インティアナ州とオハイオ州では、町の警察機関として郡保安官に似た権限を持ち、選挙で選ばれるタウンマーシャルが置かれている。
[編集] コンスタブル
コンスタブルは、定訳が存在せず、コンスタブル、治安官、保安官と訳されることが多い。連邦内共通の定義などはなく、州内でさえもその役割が異なることによる。歴史は古いものの、一般に馴染みの薄い役職である。
- アリゾナ州、アーカンソー州、ルイジアナ州でシティコンスタブルを確認。
- ニューヨーク州では、コンスタブルは通常、町村において民事裁判での支援を行う。州法の下における法施行官であるが、各管轄でそれらの権限を制限することができる。
[編集] ポリス
ポリスは、市・町・村警察である。元々は、人口の増加などにより、保安官を補助する目的で市町村政府により設置された。首長から独立した行政委員会に置かれる場合と、自治体長に直隷する場合がある。警察長(Comissioner、Chief、Superintendent など)は、首長の任命制であることがほとんどで、小さな組織では首長が警察長を兼任することもある。
- ボストン市警察が1838年に、全国初の市警察として設立。ボストン市警察はこの後、初めて制服の支給や、拳銃の支給を行う。
- シカゴ市警察が1855年に設立。米国で2番目に大きな警察組織である。イギリスで一般的に警察官の官帽に使用されている「シリトー・タータン」を採用しているのは、アメリカの市警察ではシカゴとピッツバーグのみである。
- ニューヨーク市警察が1845年に設立、1879年にTown of Morrisania Police Departmentを、1898年にBrooklyn Police DepartmentおよびLong Island City Police Departmentを、1995年にNew York City Transit Authority Police DepartmentおよびNew York City Housing Authority Police Departmentを、1998年にはNew York City School Policeを吸収。35,000名の警察官を擁する米国最大の警察組織である。
[編集] そのほか
ニューヨーク市の場合、以下のような法執行機関がある。
- 環境保護警察(New York City Department of Environmental Protection Police)
- 公衆衛生警察(New York City Department of Sanitation Police)
- 公園パトロール(New York City Park Enforcement Patrol)
- 都市公園保護官(New York City Urban Park Rangers)
- 港湾委員会警察(New York City Waterfront Commission Police)
- タクシー&リムジン委員会(New York City Taxi and Limo Commission Enforcement)
- 市立大学公安部(City University of New York Department of Public Safety)
- 行政業務局警察(New York City Department of Government Services Police)
- 保健病院局警察(New York City Department of Health and Hospitals Police)
- ホームレス業務警察(New York City Department of Homeless Services Police)
- 矯正局(New York City Department of Correction)1940年に5郡の保安官事務所から業務を引き継ぐ形で設立。
[編集] 特別な法執行機関
政府やそれに準ずる公的機関に限らず、民間企業でも、特定の施設のため、あるいは特別な目的を持って法執行機関を設置している場合が非常に多い。管轄はもちろん、権限も制限されている場合があるが、警備員ではなく法執行官であり、拳銃の使用など、必要な訓練を受け、それ相応の資格を得ていることがほとんどである。 具体的には私立探偵、保釈保証業者などが存在する。
[編集] 非法人化地域の警察
自治体のない非法人化地域では通常、郡保安官が警察業務を行うが、保安官事務所から離れた地域では不便なことも多い。このため、地区で独自に警察組織のみを設置する場合がある。いわば超限定された業務のみを行う自治体のようなもので、学校などに多く見られる形態である。
- カリフォルニア州では、準自治体のような性格を持つ地域業務地区(Community Services Districts、CSD)で独自の警察を設置できるほか、さらに限られた行政業務のみを行う特別区(Special District)のひとつとして、独自の警察を設置できる警察保護区(Police Protection District)が州法で規定されている。
[編集] 特定施設の法執行機関
- ニューヨーク&ニュージャージー港湾局警察(NY-NJ Port Authority Police、PAPD)は同局が設置した警察組織で、管理するWTCの建物や埠頭、空港、鉄道、バス発着所、橋、トンネルなどを管轄する。1,600人ほどの警察官がおり、通常の警ら隊のほか、ESUなどの特殊部隊も保有している。また、管轄する3空港(JFK、LGA、EWR)では、消防業務も担当するため、警察官で消防士で救命士という者も珍しくない。
- ニューヨーク州都市交通局警察(State of New York Metropolitan Transportation Authority Police、MTA Police)は同局が設置した警察組織で、ニューヨーク州とコネチカット州にまたがって管理する交通機関の施設内を管轄、完全な警察権を有する。民間人も含めた従業員数は約700名。
- そのほか、公園、病院、大学、住居地区等の警備に、当該施設が独自に警察を設置する場合がある。
[編集] 特定目的での法執行機関
- 非営利団体の米国動物虐待防止協会(American Society for the Prevention of Cruelty to Animals、ASPCA)は、動物愛護法執行部門があり、完全な警察権を有する法執行官が、動物虐待に関して警察活動を行っている。
- 消防保安官(Fire Marshal)は、火災原因を調査し、放火事件・可燃性物質に関する法律に対する事件では警察権を有する。州公安省下などで独自の消防保安官事務所を持つ州もあれば、州警察の一部門として存在する州もある。また、自治体の消防組織内に設置されている場合も珍しくない。
- 消防警察(Fire Police)という、消防団員からなる組織が14州にある。武装はせず、群衆・交通整理や警備活動、警察の補助などを行うが、出場した現場においては警察官に準ずる役割を担う。
[編集] 法執行機関の予備・補助
予備あるいは補助(Auxiliary、Reserves)は、法執行機関の補助を行う目的で置かれる。
- ニューヨーク市予備警察(New York City Police Department Auxiliary Police)は、警察の「目」「耳」としての民間人ボランティア登用制度である。17才以上で、市内に居住あるいは勤務し、逮捕歴のない健康な米国居住者が対象。防犯活動や交通整理など、法執行や危険な任務を除いた範囲で警察の補佐をする。
- ロサンゼルス市警察予備(Los Angeles Police Department Auxiliaries)は、拳銃も携帯し、警察官とほぼ同じ警察権を有する。非番の警察官が予備警察官となっていることも多い。
- ロサンゼルス郡保安局予備(Los Angeles County Sheriff's Department Reserves)もほぼ同様で、700名ほどの予備副保安官が活動している。
[編集] 階級
日本のように自治体警察の組織を規定する全国統一の法律が存在しないため、階級体系も多種多様である。個々の階級呼称の日本語への定訳も存在せず、小説や映画では翻訳者の悩みの種となることもある。例えば、サンフランシスコ市警察では、より軍での呼称に近い階級名を採用したため、一般的には警視級の階級である「Inspector」は専門捜査官のことであり、多くの他機関での「Detective」に相当する階級になっている。
以下に例を示す。一概に比較はできないが、人員規模から、日本の階級は警視庁を参考。
[編集] ニューヨーク市警察
- Police Commissioner(★★★★★) 警察長。公安委員長のような性格を持ち、「Internal Affairs(内務監査)」を監督。法執行官ではなく、民間人である。
- First Deputy Commissioner(★★★★) 第一副警察長。公安委員のような性格を持ち、「Support Services(サポート業務)」と「Personnel(人事)」を監督。法執行官ではなく、民間人である。
- Chief of Department(★★★★) 警視総監に相当。本部長級で、「Patrol Services(警ら)」「Detective(刑事)」「Organized Crime Control(組織犯罪対策)」「Transit(交通)」「Housing(住居)」の5局、そのほか各局に属さない直属隊を中心に、警察全体を監督。
- Deputy Commissioner(★★★) 副警察長。公安委員のような性格を持ち、9名が「Strategic Initiatives(戦略)」「Counter Terrorism(対テロ)」「Intelligence(諜報)」「Operations(運用)」「Public information(広報)」「Community Affairs(社会問題)」「Office of Equal Opportunity(機会均等部)」「Labor Relations(労働関係)」「Trials(試験)」をそれぞれ担当。法執行官ではなく、民間人である。
- Bureau Chief(★★★) 警視長から警視監に相当。部局長級で、「Patrol(警邏)」「Housing(住居)」「Detectives(刑事)」「Internal Affairs(内務監査)」「Transit(交通)」「Personal(人事)」「Manhattan South(マンハッタン南部)」「Organized Crime Control(組織犯罪対策)」の各部局をそれぞれ監督。
- Assistant Deputy Commissioner/Assistant Commissioner(★★) 副警察長補/警察長補。公安委員のような性格を持つ。法執行官ではなく、民間人である。
- Assistant Chief(★★) 警視長に相当。方面本部長級。
- Deputy Chief(★) 警視から警視長に相当。
- Inspector(鷲章) 警視から警視長に相当。
- Deputy Inspector(楢葉章) 警部から警視正に相当。分署長級。
- Captain(棒章2本) 警部から警視正に相当。分署長級。
- Lieutenant(棒章1本) 警部補に相当。給与は$72,000~/年。
- Sergeant(矢羽章) 巡査部長に相当。ここからが管理職。給与は$60,000~/年。
- Detecteve 日本と同様に職制であり、階級はPOと同じ。特殊技能を持つ「Det-Specialist」と、3等級に分けられている通常の「Det-Investigator」がある。階級として扱ったり、Sergeantと同等とする組織も多い。
- Police Officer 巡査に相当。6つに分けられた等級によって、給与は$25,000~33,000/年ほど。
[編集] ロサンゼルス市警察
- Police Commissioner 正確には階級ではない。President 1名、Vice President 1名、Commissioner 3名の計5名設置され、公安委員のような性格を持つ。法執行官ではなく、民間人である。
- Chief of Police(COP) 警視総監に相当。
- Deputy Chief(DEP CHF) 警視長から警視監に相当。I、IIの2つに分けられた等級によって、給与が変わる。
- Commander(CMDR) 警視正から警視長に相当。
- Captain(CAPT) 警部から警視正に相当。I、II、IIIの3つに分けられた等級によって、給与が変わる。
- Lieutenant(LT) 警部補に相当。I、IIの2つに分けられた等級によって、給与が変わる。
- Sergeant(SGT)/Detective(DET) 巡査から巡査部長に相当。SGTはI、IIの2等級、DETはI、II、IIIの3等級に分けられている。SGT I=DET II、SGT II=DET IIIである。
- Police Officer(PO) 巡査に相当。I、II、III、III+Iの4つに分けられた等級によって、給与が変わる。
[編集] 服制
[編集] 制服
制服の様式や色は機関の数だけある。
制服は、胸ポケット2つとエンブレムの付いたワイシャツにズボンが多い。気温が高い時、また自転車要員には半ズボンを承認している機関もある。気温が低い時には、とっくり襟、胸当て、セーター、ジャケット、コートなどの防寒衣をワイシャツと組み合わせて、あるいは単独で着用する。皮革製ジャケットやコートは、二輪車要員にしか許されない場合もある。ネクタイはクリップ式やベルクロ式で、引っ張られてもすぐに外れるようになっている。
制帽は、市警察では官帽、保安官や州警察はスポーティーソフト帽が多く、通常は帽章をつける。被らずに勤務する人も多く、特に運転中の車両要員は、安全上、また頭の張り出し部分が天井に当たるので、脱いでいる事がほとんど。その他、「POLICE」や「XX PD」などの文字が正面に入っている野球帽を被っていることもある。
礼装では、制服と同じようなワイシャツとズボンに、礼服上衣、布製の白手袋を着用する様式が多い。帯革を上衣の上に締め、飾緒を掛ける機関もある。気温が低い時には防寒衣を着る。
私服警官が身分を明らかにするときに着用する薄めのジャケットもある。POLICEの文字や所属機関名が大きく入っている。
特殊部隊では、軍と同様の戦闘服が採用されていることが多い。黒や紺が一般的である。
[編集] 法執行官記章・証票
日本の警察手帳にあたるもの。退勤の際は警察手帳を保管場所に戻さねばならない日本の制服警察官と違い、法執行官記章・法執行官証票を常に携帯する事が認められている。
法執行官記章であるバッジは、一般的には、制服着用時は左胸に付けられる。“警察は市民を守る盾たるべし”という標語からシールドとも呼ばれる。様式は機関により様々で、名前の通りの盾形のほか、星形、太陽形、涙滴形、楕円形、円形など、中には州の形のものまである。概してミシシッピ川以東では盾形、川以西では星形が多いという。階級によって色や形が変わる機関もある。多くの機関では、法執行にあたっての責任の所在を明確にするため、個人番号を入れるが、上位階級や少人数、また連邦機関では表記されないことも多い。その場合でも裏面に製造者名や管理番号、支給年月などが刻印されていることがある。最新のものでは、集積回路を組み込んだものもある。
支給された法執行官記章を失くすと処分の対象となるため、支給品同様の予備記章を自費購入、こちらを常用する事が多い。
法執行官証票には組織名、氏名、階級、本人と本部長の署名、顔写真などが入っているものが多い。最新のものでは、集積回路を組み込んだものもある。
なお、法執行官記章と証票を一緒のケースに入れない人も多い。紛失したとき、被害を最小限にするためと、悪用を防ぐため。本来は法執行官記章と証票ともに揃って初めて効力があり、片方だけでは正式な身分証明は行えない。「法執行官証票を伴って初めて効力を発揮する」という注意書き(credential warning)が裏面に書かれている法執行官記章もある。
[編集] 記章
- 帽章:個人番号が入ることもある。法執行官記章同様、階級によって色が変わる機関が多い。
- 襟章:分署番号や所属隊、階級章、警察を表すPDの文字などが多い。
- 肩章:階級章が多い。
- 袖章:階級章、年功章が多い。
- 技能章:射撃、航空、救急などがある。胸部や、法執行官記章と一緒につけるのが一般的。
- 功労章:個人向けと、隊向けのほか、組織創立周年などで全員に授与されることも。メダル式やリボン式があり、胸部や、法執行官記章と一緒につけるのが一般的。
- 年功章:5年ごとに勤続年数を表すことが多い。袖・胸部や、法執行官記章と一緒につけるのが一般的。
- 名札:所属などが一緒に入ることもある。法執行官記章同様、階級によって色が変わる機関が多い。胸部や、法執行官記章と一緒につけるのが一般的。
[編集] 装備
一般的な制服法執行官の携行装備は、帯革に拳銃と予備弾、警棒、手錠、携帯無線機、鍵(車両、署の通用口、ロッカー、手錠など)。そのほか、催涙スプレー、スタンガン、懐中電灯(ストリームライトやマグライトが多い)、ナイフ、応急手当用感染防止手袋、携帯電話、メモ帳、呼子笛、反射ベストなど。最近では核生物化学兵器テロ対策用マスクを携行する組織もある。
[編集] 拳銃
勤務時携帯用の拳銃は支給される場合がほとんど。非番時に携行する拳銃は自費購入の場合が多く、登録制あるいは許可制であることがある。
- ニューヨーク市警察:勤務用として認められているグロック 19、シグ・ザウエル P226 DAO、スミス&ウェッソン 5946の中から選ぶ(除ESU)が、6割ほどの警察官はG19を使用している。ちなみにG19は、回転式拳銃に慣れた警察官の暴発事故を防ぐため、通常6ポンド程度の引き金バネが11ポンド程のものに交換されている。非番時用の拳銃で認められているのは、ベレッタ 8000D クーガー、グロック 26、カール K-9、スミス&ウェッソン 3914・3953TSW。
- ロサンゼルス市警察:ベレッタ 92F、グロック 17・19・21・22・23(除SWAT)。
- シカゴ市警察:ベレッタ 92D、スタームルガー P89DAO、シグ・ザウエル P226、スミス&ウェッソン 5946(除HBT)。
[編集] そのほかの銃器
重武装犯罪やテロに対抗するため、法執行機関でも特殊部隊を中心に重武装化が進んでいる。重武装化の背景には1997年2月28日にカリフォルニア州ノースハリウッドで起きた、「バンクオブアメリカ・ノースハリウッド支店強盗事件」が挙げられる。この事件においては銀行強盗犯がボディアーマーとドラムマガジンを装着したAK-47で武装しており、通報で駆けつけた警官達は拳銃しか携行していなかったため対処ができず、警官12人とその場に居合わせた市民8人が負傷するという事態になってしまった。(この事件を基にしたシーンが映画「S.W.A.T.」の冒頭で使われた)
- ニューヨーク市警察 ESU:ヘッケラー&コッホ MP5A5サブマシンガン、コルト CAR-15A3 R979 (M4)バーストファイアカービン、レミントン 700スナイパーライフル、イサカ 37DSショットガンなど。
- ロサンゼルス市警察 SWAT:ヘッケラー&コッホ HK33KA1アサルトカービン・MP5A4Nサブマシンガン・PSG1 スナイパーライフル、コルト AR-15A1 R603 (M16A1)アサルトライフル・AR-15A2 R701アサルトライフル、ローバー SR-60 スナイパーライフル、バレット 82A1 スナイパーライフル、ベネッリ SL-121 M1セミオートマチックショットガン・M1 Super 90セミオートマチックショットガン、レミントン 870ショットガンなど。
- シカゴ市警察 HBT:スタームルガー Mini-14Fセミオートマチックライフル、レミントン 700スナイパーライフル・870ショットガンなど。
[編集] 警棒
日本同様、伸縮式警棒が多い。通常の警棒や、トンファー型警棒、トンファー型伸縮式警棒の場合もある。なお、トンファー型警棒は正しく使用するための訓練に時間がかかり、経費面でも芳しくないため、採用する機関は減る傾向のようである。
[編集] 携帯無線機
著名な国内メーカーであるモトローラ社のセイバーが多くを占める。有名な800MHz帯のほか、各機関様々な周波数帯を使用している。大都市警察の警察官なら本部と所属分署の2チャンネル程度を聴いていればよいが、郊外の保安官になると自分の事務所に加え、州の機関・郡の機関・隣接地域の各機関など地域全ての周波数を傍受しなければならない為、自動スキャンがされる機能のついた無線機を採用する。
[編集] ボディアーマー
防弾ベスト。シャツの下に着用する形式と、上に着用する形式がある。上に着用する形式は、ワイシャツ風の外見を持つものもある。防刃ベストは一般的ではないが、防弾と一緒になったものもある。
防弾性能は、NIJ(国立司法研究所)によって、I、II-A、II、III-A、III、IVの6段階に分けられている。
[編集] 車両
[編集] 自動車
警察車両も制服同様、図柄は機関の数だけある。日本ではお馴染みの白と黒に塗り分けられた図柄は、西海岸で多い。ただし、規程の走行距離あるいは年数を使用された車両は民間に払い下げられることが多いため、単色の車両をベースに使う機関が最も多い(所属表示等は、退役の際は剥がすだけで済むステッカーで貼られる)。
法執行組織名のほか、呼出電話番号である911や、法執行官の標語「To protect,(and)To serve」(保護と奉仕)が書かれている事が多い。ニューヨーク市警察では「Courtesy Professionalism Respect」(礼儀、玄人意識、敬意)と書かれている。他に「C.A.R.E.」(“市民と警察の共同”の意)なる標語が書かれている機関も。
採用されている自動車は、米国内三大大手のゼネラルモーターズ(シボレー、GMCが多い)、フォード・モーター、クライスラー(ダッジ、ジープが多い)の各社製が大半を占めるが、日本製なども使用されている。
もっとも多いのが大型セダンで、市場占有率7割以上を占めるフォード・クラウンビクトリアや、シボレー・カプリス、ダッジ・チャージャー、同・マグナム、同・イントレピッドなど。中型セダンでは、シボレー・インパラなど。
主に速度超過違反を取り締まる用途では、シボレー・コルベット、同・カマロ、フォード・マスタングなど。
管轄や目的によって、ステーションワゴン、バン、スポーツ多目的車、ピックアップトラックなども多く使用されている。特殊部隊では軽装甲車を配備することもある。
覆面車には、個人所有の車両や、押収した車両を捜査車両として使用できる機関もあるようで、逮捕した麻薬売人から押収した高級車が使用されていることも。また、ニューヨーク市警察のタクシースクワッドは、刑事2人が運転手役と乗客役に分かれて乗車、防犯活動をしている。
[編集] 自動二輪車
ハーレーダビッドソンが人気だが、信頼性の面からカワサキも根強い人気がある。また、BMWも使われている。
[編集] そのほか
警らや駐車違反取締用に、軽四輪車、軽三輪車、原付三輪やセグウェイ、自転車を使用している機関もある。
[編集] 関連項目
カテゴリ: アメリカ合衆国の行政 | 警察