秩父地方
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秩父地方(ちちぶちほう)とは、秩父山地に囲まれた埼玉県の地方である。概ね秩父市と秩父郡の地域である。
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[編集] 地理
- 埼玉県を横断する荒川の上流部であり、秩父山地に四方を囲まれており、東京都・山梨県・長野県・群馬県に接している。
- 地域での主な交通手段としては、道路は国道140号彩甲斐街道・国道140号寄居皆野有料道路・国道299号など、鉄道は秩父鉄道、西武秩父線である。
- 長瀞渓谷は自然が生み出したダイナミックな造形美の岩畳が有名な秩父地方を代表する観光地。
[編集] 歴史
古代、良質の馬産地であり、武蔵国国造が置かれたり、また坂東八平氏のうちの 秩父氏を輩出するなど、昔から開けていた地域である。
- 708 「和同開珎」
- 現在の埼玉県秩父市黒谷にある和銅遺跡から、和銅(にきあかがね、純度が高く精錬を必要としない自然銅)が産出した事を記念して、「和銅」に改元するとともに、和同開珎が作られたとされる。
- 1884 「秩父事件」
- 負債に悩む秩父の農民たちは、困民党と呼ばれる組織を結成し、武装蜂起した。困民軍は、小鹿野、郡都大宮郷(現在の秩父市)を武力占拠したが、政府が警察や憲兵隊や東京鎮台を動員し、徹底的な武力鎮圧をはかる。事件後の裁判の結果、死刑7名を含む4000名余が処罰された日本史上最大規模の民衆蜂起。
- 2000 「秩父原人捏造事件」
- 埼玉県秩父市の小鹿坂遺跡で50万年前の旧石器とともに住居跡が「発見」された。当時は「北京原人よりさらに昔の世界最古の原人で、洞窟で生活していたという定説を覆す人類史上の大発見だ」と大騒ぎだった。ところがこの大発見は、藤村新一氏の捏造であることが発覚した。
[編集] 気候
盆地及び山地であるため、一日のうちの寒暖の差が大きく、他の埼玉県の地域とは異なる気候である。天気予報においても、「埼玉県南部、埼玉県北部、秩父地方」と紹介されることが多い。
[編集] 行政
行政的な管轄では「秩父県税事務所」や「秩父県土整備事務所」など、この地方を管轄する県の出先機関はこの地方の中心都市である秩父市にある。
ただし、東秩父村においては税務行政(税務署・県税事務所)を除く国や県の機関の所轄は東松山市及び比企郡に所在する機関が管轄している。
[編集] 市町村
[編集] 社会
[編集] 言葉(方言)
[編集] 食文化
- 秩父そば
- イノシシ・シカの肉、きのこ
[編集] 祭り
秩父地方には神社仏閣が多いため祭りが多いことで知られる。 年間400以上あると言われている。
- 秩父市大滝・ごもっともさま(2月3日)
- 三峰神社でおこなわれる節分行事。「ごもっともさま」の掛け声が絶妙のタイミングで周囲からは思わず笑いが漏れる。五穀豊穰・無病息災などを祈る祭り。「ごもっともさま」自身はすりこぎ状の棒で男性のシンボル。
- 山田の春祭り(3月第二日曜)
- 秩父路の春の到来を告げる祭り。朝、昼、夜の三回屋台・笠鉾の牽引がおこなわれ、夜の音楽花火がこの祭りの大きな特徴。(日本初の音楽花火)
- 秩父神社御田植え祭り(4月4日)
- 秩父神社のの祈念祭。市内今宮神社の竜神池より水幣を貰い、秩父神社境内にて田植えの真似をする。
- 春になって山の神を里に迎える祭りとも言われる(その神を山に返すのが秩父夜祭)。鳥居下に藁で作った竜神を祀る。その藁の竜神が秩父夜祭の際の榊神輿の台座となる。
- 小鹿野春祭り(4月第3土曜日とその前日)
- 小鹿神社の例大祭。笠鉾2基・屋台2基が奉曳される。歌舞伎の町、小鹿野を代表する祭りで、金曜日の夜には秩父夜祭と同様の屋台歌舞伎が行われる。
- 芝桜まつり(4月下旬)
- 羊山公園の芝桜の丘で、秩父のシンボル芝桜が満開になる季節に行われる祭り。
- あめ薬師縁日(7月8日)
- 札所13番の眼の守り本尊の薬師如来を祀った祭り。朝から夜遅くまで参拝する人と出店で賑わう。
- 秩父川瀬祭(7月19,20日)
- 秩父神社の夏の大祭。摂社日御碕宮のお祭りで、祇園祭の流れをくむ。7月19、20日におこなわれ、冬の例大祭『秩父夜祭』と一対をなす子供が主体となる夏祭り。夜祭の屋台を一回り小さくした絢爛豪華な屋台4台、笠鉾4台の合計8基の山車が引き回される。
- 19日は屋台・笠鉾の順行の他夜には花火大会が、そして19時より神社境内に屋台・笠鉾が集合し天王柱立て神事が行われる。また深夜の荒川で水を汲み各町の辻にその水を撒き無病息災を願うお水取り神事が行われる。
- 20日の午後には荒川にて御輿洗いの儀が行なわれる。その際各町の屋台・笠鉾も荒川手前の広場まで奉曳される。
- 秩父音頭祭り(8月14日)
- 関東三大民謡の一つと言われる秩父音頭。昔から庶民の間で歌い継がれたものが昭和5年に金子伊昔紅氏により歌詞の公募も含め再構成の後、公の場に「秩父豊年踊り」として公開され、その後「秩父音頭」として改名され現在に至る。
- 長瀞船玉祭(8月15日)
- 長瀞岩畳周辺で水難者の供養と船の運行安全を祈願する祭り。花火の美しい夏祭りとして多くの観光客を集める。
- 龍勢祭り(10月第二日曜)
- 秩父事件で有名な椋神社で行われる祭り。轟音を響かせて空に上がる様子が龍に似ていることから「龍勢」と呼ばれるようになったと言われている。(別名「農民ロケット」)1570年から始められたと伝わる龍勢は、埼玉県の無形民俗文化財に指定。
- 秩父夜祭(12月2,3日)
- 鉄砲祭り(飯田八幡神社例大祭)(12月14,15日)
[編集] 秩父美人
盆地であるため日照時間が少なく色白美人が多い。秩父美人として知られる。
[編集] 民俗芸能
- 秩父屋台囃子
- 秩父音頭
[編集] 産業
- 絹織物(秩父銘仙)
- 江戸末期から明治にかけて、絹織物の人気ブランドとして「秩父銘仙」が全国的に広まる。現在では、洋服が主流になり衰退。土産・特産物として販売されている。
[編集] 秩父地方出身の有名人
- 藤原竜也(俳優)
- 冠二郎(演歌歌手)
- 椹木野衣(美術評論家)
- 林家たい平(落語家)
- 田上明(プロレスラー)
- 桜井賢(THE ALFEEメンバー)
- 井上純一(スケート)
- 若秩父(元関脇)
- バナナマン設楽統(お笑いタレント)
- 二ノ宮知子(漫画家)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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