特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律
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通称・略称 | 化学物質排出把握管理促進法、化管法、PRTR法 |
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法令番号 | 平成11年法律第86号 |
効力 | 現行法 |
種類 | 産業法 |
主な内容 | 化学物質の排出管理など |
関連法令 | 環境法 |
条文リンク | 総務省法令データ提供システム |
特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(とくていかがくぶっしつのかんきょうへのはいしゅつりょうのはあくなどおよびかんりのかいぜんのそくしんにかんするほうりつ;平成11年(1999年)7月13日法律第86号(最近改正:平成14年12月13日)
略称:化学物質排出把握管理促進法、化管法、PRTR法
目次 |
[編集] 目的
環境の保全に係る化学物質の管理に関する国際的協調の動向に配慮しつつ、化学物質に関する科学的知見及び化学物質の製造、使用その他の取扱いに関する状況を踏まえ、事業者及び国民の理解の下に、特定の化学物質の環境への排出量等の把握に関する措置並びに事業者による特定の化学物質の性状及び取扱いに関する情報の提供に関する措置等を講ずることにより、事業者による化学物質の自主的な管理の改善を促進し、環境の保全上の支障を未然に防止することを目的とする(第1条)
[編集] 内容
この法律は、政令で指定された化学物質を取り扱う事業者が、指定化学物質の環境への排出量・移動量を把握し、国に届け出ることにより、環境あるいは人体に有害な化学物質がどのような発生源からどのくらい環境へ排出・移動されたか、というデータを集計し、公表する仕組みである。PRTR制度(Pollutant Release and Transfer Register 制度)、PRTR法、化管法などとも呼称される制度である。
指定化学物質を製造、移動あるいは使用する事業者は毎年一回、都道府県を窓口にして国へ報告する義務をおっている。この届出の対象になるのは政令で定められた、「第一種指定化学物質」と「第二種指定化学物質」のうち、「第一種指定化学物質」の354物質である(2004年11月現在)。
また、当該製品を販売する場合には販売先にMSDS (Material Safety Data Sheet) を添付することも義務付けられている。この対象となるのは、政令で定められた、「第一種指定化学物質」と「第二種指定化学物質」の合わせて435物質である。
[編集] 策定の背景
1974年にオランダで開始されたIEI制度がその原型であり、1986年にはアメリカ合衆国でTRI制度として、整備が進められた。
1992年の地球サミットにおいて採択された、アジェンダ21には、各国政府が化学物質の管理において果たすべき役割が述べられている。この中の一つが、PRTR制度である。
1996年に経済協力開発機構(OECD)は、アジェンダ21をうけて、加盟各国政府にPRTR制度の導入についての勧告を行った。
日本においては、OECD勧告を受け、環境庁(現:環境省)及び通商産業省(現:経済産業省)が共同して法制化し、1999年(平成11年)に「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(化管法)を成立させた。
[編集] 構成
- 第1章 - 総則(第1条~第4条)
- 第2章 - 第一種指定化学物質の排出量等の把握等(第5条~第13条)
- 第3章 - 指定化学物質等取扱事業者による情報の提供等(第14条~第16条)
- 第4章 - 雑則(第17条~第23条)
- 第5章 - 罰則(第24条)
- 附則
[編集] 主務官庁
経済産業省 環境省
内閣府 財務省 文部科学省 厚生労働省 農林水産省 国土交通省
主な業務は、経済産業省及び環境省でおこなっているが、化学物質を取扱う事業者の行う事業を所管する官庁も所轄している。