水木一郎
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水木 一郎(みずき いちろう、 本名:早川 俊夫(はやかわ としお)、男性)は日本を代表するアニソン歌手・声優。イエローバード所属。アニキの愛称で知られている、アニメソング界の帝王。世田谷学園高等学校卒業。
1948年1月7日(04年のMBS『明石家電視台』内で57歳と明かしていたこと、また、フリーアナウンサー小倉智昭とは中学の同級生であることからも、この生年でほぼ正しいとされる)生まれ。東京都出身。血液型はO型。
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[編集] 来歴
元来は、1968年に歌謡歌手として『君にささげる僕の歌』でレコードデビューしたのだが、あまり売れなかったため、一時歌手を退く。堀江美都子の担当だった木村ディレクターの勧めで、アニメソングを歌いだしたのがアニソン歌手となったきっかけである。アニメソングデビュー曲は1971年放送の『原始少年リュウ』のオープニングテーマ、『原始少年リュウが行く』。
1970年代から1980年代にかけて、男性アニメシンガーとしてアニメや実写を問わず、ささきいさお(佐々木功)や子門真人らと共に、ほとんどの主題歌、挿入歌、エンディング曲を歌っていたといっても良いほどに人気が高かった。
アニメソングは5万枚も売れれば大ヒットとされていた時代に、彼のアニメソングは平均して10万枚ほど売れていた。1972年『マジンガーZ』の主題歌レコードは70万枚の特大ヒット。1978年『キャプテン・ハーロック』の主題歌レコードは当時アニメソングとしては驚異的な初回プレス15万枚。1982年にはレコード等のトータルセールスが700万枚以上という記録を樹立。「アニメソングの帝王」とも当時言われ(ちなみに「アニメソングの女王」は堀江美都子)、「アニメソング」の略称である「アニソン」と、前述の彼の愛称「アニキ」をかけて、『兄尊』というCDもリリースした。しかし子門真人、ささきいさお、堀江美都子、水木一郎の4人の中で、唯一水木のみミリオンは出せなかった。
アニメタルなどによって、1960年代後半から1980年代を中心とした往年のアニメソング(アニソン)が再注目され始めたことも追い風となり、1990年代に入ってから(正確な表現ではないものの)「21世紀にかつてのアニソンを歌い継ぐ」といったスローガンのもと、中心核となって、堀江美都子、影山ヒロノブ、ささきいさお等と共に、コンサートを開催し続け、かつてのロボットアニメやSFアニメの主題歌を中心に歌っている。
個人の活動として、イベントコンサートとして連続1000曲以上を歌うなどの型破りな企画も実行した。当時、アニメだけでなく、自身の歌手としての原点でもあるアメリカンポップスも披露した。後にそれを知った平尾昌晃からラジオ番組に呼ばれ、オールディーズを歌ったこともある。また、アニメ関係の仕事とは違うものの、1976年4月~1979年3月にはNHKの子供番組『おかあさんといっしょ』でうたのおにいさんを勤めたこともある。
日本のアニメは海外でも人気が高く、近年では日本語でそのまま歌われるアニメソングも多いため、海外でのコンサートも行っている。また、野茂英雄、福岡ダイエーホークス、中日ドラゴンズの応援歌も歌っている。
ゲームソフト『スーパーロボット大戦シリーズ』の熱心なファン・ヘビープレイヤーとしても有名。新作ソフトの発売後はゲーム雑誌にコラムを執筆することも。プレイの際に主に使用するのは、自分が主題歌を歌った作品のロボットで、自動的にスーパーロボットが多くなっている。『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』では、全てのロボットのBGMを『マジンカイザー』に設定してプレイしていたという。また、この『第3次スーパーロボット大戦α』では、最終ボスである「ケイサル・エフェス」の声を自らが担当している。
アニソンユニット・JAM Projectに参加していたが、自身の多忙なスケジュールから参加が難しくなり、「非常勤」を宣言。
現在でも歌手活動を続ける一方で、「水木一郎ヴォーカルスクール」を主宰、後進の育成に力を注いでいる。
また、音楽ゲームの『ポップンミュージック』にオリジナル楽曲を提供している(曲名は『はばたけ、ザ・グレートギャンブラー』)。2005年現在、すでに18枚のCDを出している、大歌手である。
[編集] 主な楽曲作品
ここでは1000曲を越える持ち歌の中から、特に代表的な楽曲、また比較的近年発表された楽曲を紹介する。
[編集] アニメテーマソング
- 『マジンガーZ』(オープニング/エンディング)
- 『グレートマジンガー』(オープニング/エンディング)
- 『ルパン三世』 『~ルパン三世愛のテーマ~』(エンディング)
- 『バビル2世』(オープニング/エンディング)
- 『宇宙海賊キャプテンハーロック』(オープニング/エンディング)
- 『超電磁ロボ コン・バトラーV』(オープニング/エンディング)
- 『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』(ビデオ版)
- 『マジンカイザー』(DVD挿入歌)
- 『プロゴルファー猿』(オープニング/エンディング)
[編集] コマーシャルソング
[編集] その他
- 『ちょんまげマーチ』(おかあさんといっしょ)
- 『超人バロム・1』(オープニング/エンディング主題歌)
- 『Golden Rule~君はまだ負けてない!~』(『快進撃TVうたえモン』)
- スーパーロボット大戦シリーズ
- 『あつくるしいぜ』(NHKドラマ愛の詩『料理少年Kタロー』オープニング主題歌)
- 『無敵の英雄ドクターK』(近鉄バファローズ公認・野茂英雄公式応援歌)
- 『我らが覇者福岡ダイエーホークス』(福岡ダイエーホークス応援歌)
- 『燃えよドラゴンズ!2002』/『燃えよドラゴンズ!ナゴヤドーム合唱編』(中日ドラゴンズ応援歌)
- 『闘魂こめて』(読売ジャイアンツ応援歌)
- 『燃えよドラゴンズ!2004』
- 『燃えよドラゴンズ!2005』
- 『ゼブラーマンの歌』(映画『ゼブラーマン』作中歌)
- 『OHA OHA FIGHT!』(『おはスタ』ジャンケンのテーマ/「ミズキング」名義)
- 『こもろドカンショ』(小諸市/こもろ市民まつり楽曲)
- 『フン・フン・フンコロガシ』(『むしまるQ』)
- 『豪石(ごうしゃく)!超神ネイガー ~見だが おめだぢ~』(秋田県のローカルヒーロー「超神ネイガー」のテーマ)
- 『IT IS NOT THIS! コレジャナイロボ!』(太郎商店の玩具「コレジャナイロボ」のテーマ)
[編集] 主な出演作品
[編集] テレビアニメ
- 『宇宙空母ブルーノア(飛行隊長/飛鷹)
[編集] OVA
- 『破邪大星ダンガイオー』(ヨルド)
[編集] ゲーム
- 『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』(霊帝ケイサル・エフェス)
- 『ボボボーボ・ボーボボ』 『ハジけ祭』(『ボボボーボ・ボーボボ』<アニメでの声優は子安武人>/主題歌)
- 『鈴木爆発』 『無敵合体ガンダーのテーマ』(劇中歌)
- 『ポップンミュージック2』(『はばたけ!ザ・グレートギャンブラー』<ジャンル名:アニメヒーローR>歌唱)
- 『太鼓の達人とびっきり!アニメスペシャル』(『響け!太鼓の達人』『きっと もっと ずっと』『合体!ドンレンジャーロボ』歌唱)
[編集] 実写
[編集] バラエティ
- 『快進撃TVうたえモン』(フジテレビ/1999年/24時間ライブの中継も)
- 『おはスタ』(テレビ東京/「ミズキング」として出演)
[編集] ラジオ
- 『ラジオ・スーパーロボット魂』(メインパーソナリティ)
- 『コサキンDEワァオ!』(TBSラジオ) - ゲスト出演回数としては同番組随一。
[編集] 書籍
[編集] 関連項目
- JAM Project
- 小倉智昭(中学の同級生)
- 森次晃嗣
[編集] 外部リンク
水木一郎オフィシャルサイト「魂」(公式サイト)
- おかあさんといっしょ
歌のおにいさん - 第2代:1976年-1979年
-
- 先代:
- 田中星児
- 次代:
- たいらいさお