桂南光
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
![結三柏は、桂米朝一門の定紋である。](../../../upload/shared/thumb/9/96/Musubi_kashiwa.png/180px-Musubi_kashiwa.png)
結三柏は、桂米朝一門の定紋である。
桂 南光(かつら なんこう)は、上方落語の名跡。当代は3代目。
- 初代 桂南光(1844年 - 1916年5月16日)は江戸から大正にかけての紀州粉川(和歌山県粉河町)生まれの落語家。初代南光、初代立川三木助、初代桂文三、2代目桂文枝を経て、桂文左衛門を襲名。本名は渡辺儀助。享年72。
- 2代目 桂南光(1853年 - 1911年11月12日)は江戸から明治にかけての落語家。のちの桂仁左衛門。本名は深江鶴吉。享年58。
- 3代目 桂南光は、本項にて詳述。
3代目桂 南光(かつら なんこう、1951年12月8日 - )は、上方落語の落語家。本名は森本 良造(もりもと りょうぞう)。大阪府南河内郡千早赤阪村出身。米朝事務所常務取締役。愛称は「べかちゃん」。通称:「落語界のテロリスト」
目次 |
[編集] 人物
[編集] 来歴
高校時代に聴いていた深夜のラジオ番組がきっかけとなり、桂枝雀に弟子入り。以来、桂ざこば、桂小米朝らとの落語会など、本業の落語の他、趣味を通じた活動や、関西テレビのローカル生番組「痛快!エブリデイ」のメインキャスターを10年以上務め、関西の朝の顔としても知られる。弟子に桂こごろうがいる。
枝雀は当初「ぼくは弟子を取れる身分ではない」と断ったそうである。ただ、大師匠である三代目桂米朝が勧めたこともあり、「ならば、一緒に落語を勉強しよう」ということで弟子に採ったという経緯がある。無論、枝雀の惣領弟子なのだが、それよりも「米朝の弟子」という色合いのほうが強い扱いで、そのあたりが雀三郎以下の弟弟子との違いである。
[編集] 交遊
- 友人河島英五の主催する神戸市の震災被災者激励のコンサートに毎回出演。河島の亡くなった年のコンサートでは、号泣しながら、彼の遺児たちと遺作の「旧友再会」をシングアウトした。
- ジャズの愛好家で、河田健と共にジャズのコンサート「桂南光と河田健のほのぼのジャズ倶楽部」を開いたり、他のジャズ演奏家のコンサートに飛び入りでゲスト出演することもある。
[編集] 趣味
観劇、ジャズ鑑賞、オカリナ演奏、ビリヤード、フライフィッシング、蕎麦打ち、料理など多趣味であるが、特に料理については、NHKの料理番組「きょうの料理」で料理人の村田吉弘と共演し、その腕前を披露した。また、大阪市中崎町の串揚げ店「サザンライト倶楽部」のオーナーをしていたことがある。
[編集] 略歴
- 1970年3月 10代目桂小米(のちの2代目桂枝雀)に入門、桂べかこを名乗る。
- 1972年 梅田トップホットシアターにて初舞台。
- 1984年11月 サンケイホールでの「第1回桂べかこ独演会」開催。
- 1993年10月 「痛快!エブリデイ」の司会を始める。
- 1993年11月 3代目桂南光を襲名。
- 2004年 同年より年に1回、桂文珍、笑福亭鶴瓶との落語会「夢の三競演 三枚看板 大看板 金看板」を開催、落語会としては破格の6,000円を超える料金が話題となる。
[編集] 受賞歴
- 1979年 「上方お笑い大賞」銀賞
- 1981年 「朝日上方落語名人選新人コンクール」優勝
- 1982年 「日本放送演芸大賞ホープ賞」優秀敢闘賞
- 1986年 「咲くやこの花賞」
- 1987年 「日本放送芸能大賞」話題賞
- 1988年 「上方お笑い大賞」金賞
- 1990年 「大阪府民劇場賞」奨励賞
- 1994年 「上方お笑い大賞」大賞
[編集] 出演番組
[編集] 出演中のテレビ番組
- 顔が野原しんのすけに似ているため、同番組で彼のような太い眉毛を付けて登場したことがある。
- オープニングでは「『痛快!エブリデイ』の時間です」と言っていたのだが、「『痛快!エッブリデイ』と言っている」と言われ始め、本人がそれに合わせて「『痛快!エッブリデイ』の時間です」と挨拶するようになった。
他に、桂ざこばが不在の時に、読売テレビの「たかじんのそこまで言って委員会」などに出演することがある。
[編集] 出演中のラジオ番組
[編集] 過去の出演
- 「バラエティー生活笑百科」」(NHK大阪放送局)
- 「晴れ時々たかじん」を辞めたくて仕方なかったたかじんが、当時のべかこを自分のマンションに呼んで「俺のあとを継げるのはべかちゃんしかおらんねん」と一晩中懇願したという。
- 後にたかじんは裏番組に準レギュラー出演するようになり、べかこを憤慨させた。オンエア中でもその話題を持ち出すほどで、ゲストから度々慰められていた。
[編集] 著書
- 『NHKきょうの料理シリーズ 万能!おかずの素』(村田吉弘・山根大助・上柿元勝との共著、2003年5月16日、ISBN 4-14-187539-2)
- 『NHKきょうの料理シリーズ 人気料理人といっしょにつくる 桂南光のメチャうまごはん』(NHK出版編、2004年5月15日、ISBN 4-14-187544-9)
[編集] 出典
- 東西落語家系図 - 桂七福公式サイト内の系図
- 桂南光 - 米朝事務所公式プロフィール
- ラジオを語る/第3回「デジタルなラジオってええんちゃいます?」落語家 桂南光 - 社団法人デジタルラジオ推進協会公式サイト内のコラム
- 森ちゃんのテレビの味方 #005「グルメ番組」 - よみうりテレビ公式サイト内の森武史アナウンサーのコラム、2005年7月28日の記事