岩瀬浜駅

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岩瀬浜駅（いわせはまえき）は、富山県富山市岩瀬天神町45番地にある富山ライトレール富山港線の駅。

[編集] 駅構造

[編集] 富山ライトレール時代

（所在地：富山県富山市岩瀬天神町45番地）

富山ライトレール岩瀬浜駅
2006年7月16日

国鉄・JR時代と同様、線路の西側に単式ホームを持つ1面1線の地上駅である。1面であるため番線の表記は省略されている。新ホームは、かつての過走余裕区間に設置され旧ホームよりも更に北側に位置している。そのため車止めも更新された。またJR時代から保守用の横取線が本線の東側に設置されている。

駅の西側にはフィーダーバスやタクシーの発着するロータリーがあり、ホームの反対側にバス停が設置されている。そのため単式ホームは実質的に島式ホームのような形態になっており、乗り換えは極めてスムーズである。なおロータリーに接続している県道1号線は、当駅の西側と北側とを囲むように直角に折れ曲がっており、駅北側では車止めに隣接している。そのため県道からも停車中の列車を間近に眺めることができる。

終着駅だが棒線駅で列車の留置はできず、到着した列車は短時間で折り返していく。朝ラッシュ時は折り返し時間が2分というケースもあるが、乗降客数も限られるため問題はないようである。ただしダイヤが乱れた場合の回復は難しくなる。

JR時代信号機は全くなかったが、新たに場内信号機と出発信号機（いずれも二灯式）が設置された。なお場内信号機には誘導信号機が併設されており、複数の列車を場内に進入させることも想定している模様だが、ホームは1編成分の長さしかない。

隣接する岩瀬カナル会館には、ICカード乗車券の販売機とその積増機が設置されている。

[編集] 国鉄・JR西日本時代

（所在地：富山県富山市岩瀬天神町2区45番地）

JR時代の岩瀬浜駅
（2004年8月撮影）

単式ホーム1面1線のみをもつ地上駅であった。古くは当駅の北にある県道1号線を横断した先に旧岩瀬浜駅があった。そして1943年（昭和18年）に、現在の位置に移転した後も、この区間は貨車や電車の留置に使用されていたが、その後この線路や踏切は撤去され、末期には当駅の構内はずれで線路は終わっていた。また駅東側では貨物の取り扱いを行なっていたほか、岩瀬運河に沿って東に延びる引込線もあった。

南から北へ走る線路の西側にホームがあり、ホームの北側、つまり終点側の端がスロープになっているので、それを下ると駅舎があった。駅舎は昭和21年（1946年）3月に出来た、木造平屋建て瓦葺の建築であった。駅舎内部には駅事務室と待合所があり、旅客の入ることが出来るのは待合所部分のみであった。待合所内部には椅子などが設置されており、末期には無人駅となっていたがカーテンが閉じられた状態で出札窓口が残っていた。末期には待合所の内部に簡易な自動券売機が一台設置されていたので、近距離乗車券のみ購入が可能であった。この駅舎はJRの駅として廃止後1週間程度で解体され、旧ホームも順次撤去された。

[編集] 駅周辺

当駅から次の競輪場前駅までの距離はおよそ500メートルと大変近いが、そのほぼ中間で富山港線の線路は岩瀬運河をわたる。また駅から北へ400メートルほど行くと海に突き当たり、東方向に岩瀬浜という砂浜が広がる。当駅の徒歩圏内には岩瀬浜海水浴場がある。

当駅に隣接している岩瀬カナル会館は富山市岩瀬地区の観光拠点で、軽食や喫茶ができるほか、案内所や地元海産物などの販売所も備えている。岩瀬カナル会館と当駅とは、旧ホームの跡地を利用した歩道で結ばれている。

富山港展望台

[編集] フィーダーバス

移管開業に合わせて、当駅の東側に位置する浜黒崎地区にある「浜黒崎海水浴場前」バス停（旧浜黒崎東口バス停）との間で、列車に接続するフィーダーバスの運行が試験的に始まった。2006年 8月28日よりルートが変更となり、終点も水橋漁港前まで延長された。平日朝ラッシュ時は30分間隔で、他の時間帯は1時間間隔で運行されており、4本中1本の列車に接続するダイヤとなっている。運賃は200円均一だが列車と乗り継ぐ場合には100円になる。なおICカード乗車券「Passca」は使用できない。運行は富山地方鉄道に委託されており、車体にはフィーダーバスと表記されている。このフィーダーバスの運行開始に伴い、浜黒崎東口バス停と富山駅とを結んでいた富山地方鉄道の路線バスが廃止されたため、沿線から西町を始めとする富山市中心市街地などに向かう場合、2回以上の乗り換えが必要になる。

また2006年11月より2007年3月末まで、土日祝日限定だが、当駅と射水市にある新港東口とを結ぶ射水市コミュニティバス（新港東口・ライトレール接続線）が運行されている。新港東口バス停は、富山県営渡船の堀岡発着場に隣接しており、対岸の越ノ潟発着場は、万葉線の越ノ潟駅に隣接しており、バスと船を介して富山港線と万葉線との乗り継ぎが実現している。時刻などの詳細については、射水市の公式ホームページに掲載されている。

[編集] 歴史

JR時代、最後の冬
（2005年12月撮影）

この駅は大正13年（1924年）7月23日、富岩鉄道の富山口駅から当駅までの開通によって岩瀬港駅として開業するが、当初この線は旅客線であって、当駅も貨物を取り扱ってはいなかった。富岩鉄道が貨物の取り扱いを始めるのは昭和2年（1927年）12月15日。この時から当駅も貨物を取り扱うようになる。

岩瀬港駅の岩瀬浜駅への改称は昭和13年（1938年）1月1日のことであった。昭和18年（1943年）6月1日には富山地方鉄道富岩線となっていたこの線は国有化され、同時に岩瀬浜駅は現在地に移転して今に至っている。

1924年（大正13年）7月23日 - 富岩鉄道が旅客線として富山口駅から当駅までを開通させる。当駅はこれに伴い岩瀬港駅として開業した。
1927年（昭和2年）12月15日 - 富岩鉄道が富山駅から岩瀬港駅までの間で貨物営業を開始する。
1938年（昭和13年）1月1日 - 岩瀬浜駅に改称となる。
1941年（昭和16年）12月1日 - 富岩鉄道が富山電気鉄道へ富山駅から当駅までと日満工場前駅（現在の大広田駅）から岩瀬埠頭駅までを譲渡しこの区間は同鉄道の富岩線となる。
1943年（昭和18年）1月1日 - 富山電気鉄道が富山県内のすべての鉄道会社・バス会社と合併し富山地方鉄道となる。
1943年（昭和18年）6月1日 - 富山地方鉄道富岩線が国有化され国鉄富山港線とされる。当駅は同時に現在地へ移転した。
1987年（昭和62年）4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道の駅となる。
2006年（平成18年）3月1日 - 廃止。
2006年（平成18年）4月29日 - 富山ライトレールの駅として再び開業。