主砲
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主砲(しゅほう)とは、戦闘艦艇で最も強力な大砲。また、野球において強打者のことを主砲と呼ぶこともある。
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[編集] 艦艇においての主砲
その艦艇が装備している大砲の中で最も強力なものを主砲と呼ぶ。全艦艇で一番口径の大きい主砲は、完成した戦艦の中では大和型戦艦46センチ砲。また計画上でもっとも強力な主砲は、超大和型と巡洋戦艦インコンパラブル型の51センチ砲である。
航空戦力の未発達だった第二次世界大戦の半ばころまでは、主力戦艦の砲撃力は、海戦の帰趨を決する重要な要素であった。列強はこぞって強力な主砲を備えた戦艦の配備を急ぐことになり、上述のような強力な主砲を備えた戦艦やその建造計画は、そうした大艦巨砲主義時代の産物である。しかし二次大戦中の各戦闘から戦艦の主砲による攻撃より、空母艦載機による攻撃の方が遠距離から正確に攻撃できると認識されるようになり、二次大戦の後半になると艦隊の中心は航空母艦へと移っていった。
二次大戦後は、二次大戦中に建造された戦艦の一部が対地攻撃の手段として生き残ったが、新規で大口径砲を搭載した戦艦が建造されることはなかった。またミサイルの出現により水上艦の主兵装は砲熕兵器からミサイルへと変わっていき、対艦対地攻撃の手段として大口径砲を装備する必要性は無くなった。そのため二次大戦中に採用されていた40cmを超えるような大口径砲は開発されず、主砲は対空攻撃にも使用できる中口径砲が主流となった。二次大戦後に200mmを超える主砲が採用されたことはない。
近年の水上艦は3インチから5インチ程度の砲を1~2門搭載する程度にとどまっているが、砲熕兵器はミサイルより安価で、艦載機より素早く攻撃できる対地対艦攻撃手段として見直されてきている。アメリカ海軍が計画中のズムウォルト級ミサイル駆逐艦ではAGSと呼ばれる対地対艦攻撃用の155mm砲を2門装備し、ロケットアシストの誘導砲弾を使用することで、150km以上離れた目標も攻撃できるとされる。しかし、AGSのような砲が一般的となるかどうかは不透明である。
[編集] スポーツ選手においての主砲
団体競技において重要な戦力となる選手を、比喩的に「主砲」と呼ぶこともある。特に野球においては、長打力を大砲の破壊力に見立てた用語としてよく用いられる。主砲と称されるに値する打者が二人以上いるような場合、頭文字をとって「○○砲」の様に言い表すことが多い。米メジャーリーグニューヨーク・ヤンキースのミッキー・マントルとロジャー・マリスの「MM砲」がその元祖とされ、日本では王貞治と長嶋茂雄(読売ジャイアンツ)の「ON砲」などが有名である。詳細はクリーンナップを参照。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 戦艦三笠の艦首主砲 -財団法人三笠保存会
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