ターミネーター3
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『ターミネーター3』(Terminator 3: Rise of the Machines)は2003年のアメリカ映画で、SF映画。「ターミネーター」(1984年)、「ターミネーター2」(1991年)から続くシリーズの第3作である。全世界興行収入4億3千万ドル。T3(ティースリー)と略される事もある。
2003年7月2日アメリカ公開。上映時間109分。製作費1億8730万ドル。
12年ぶりの続編ということで、数々の話題を起こした。キャッチコピーは「恐れるな。未来は変えられる。」
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 概要
監督は前2作を務めたジェームズ・キャメロンからジョナサン・モストウに交代した。 シリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロンは、物語は「ターミネーター2」で完結したものと考え、続編は作るべきでないと考えた。一方で主演のアーノルド・シュワルツェネッガーは逆の考えで、好んで続編を作りたがったと言われる。結果、ジョン・コナーを演じる俳優も、「ターミネーター2」のエドワード・ファーロングからニック・スタールに代わり、音楽も「ターミネーター」「ターミネーター2」のブラッド・フィーデルからマルコ・ベルトラミに変わった。
女性の容姿をしたT-Xという型のターミネーターが登場し、最新のVFXで描かれる。また、T-1という初期型のターミネーターも登場。シュワルツェネッガーが演じるのは、T-850というターミネーターである。
興行的には大成功を収めたため、早くも続編のT4の製作がスタートし、シュワルツェネッガー主演を予定されていたが、後に知事職の多忙から出演はしないと発表された。だが評価は二分化しており、前作のターミネーター2がハッピーエンドとなっている為にターミネーターシリーズはターミネーター2で終了していると一部のファンからは言われている。
[編集] あらすじ
T-1000との壮絶な死闘から十数年後の話となる。スカイネットが人類に反乱し、核戦争が起きるはずだった1997年8月29日は無事に過ぎ去り、「審判の日」は回避されたかに思われた。そして、時は2004年、青年に成長したジョン・コナーは平穏な日々を送っていたが、未だに胸のどこかで不安を感じていた。そして、その予感は物の見事に的中するのであった。2032年から2体のターミネーターが送り込まれてきた。1人はジョンの副官達の抹殺を目的とするT-1000より遥かに性能をしのぐ最新型の最強のターミネーターT-X、そして1人は10数年前にコナー親子を守り燃え盛る溶鉱炉に入って自決したT-800の改良版、T-850だった。T-Xはジョンの昔の同級生で後に彼の妻であり、レジスタンス副リーダーになるケイト・ブリュースターやジョンと彼女に協力する事になる人物を抹殺しようとする。だが、そこへT-850が現れ、T-Ⅹの攻撃にやられながらもジョンと彼女を救った後、彼はジョンに「歴史は変わってはいない。君が回避したと思っていた審判の日は先に延ばされただけだ。審判の日は回避不可能だろう。」と告げる。ジョンはケイトと共に、T-Ⅹの追跡を掻い潜りながら、再び未来を変えるために奔走するが・・・
[編集] スタッフ
- 提供:ワーナーブラザーズ
- 監督:ジョナサン・モストウ
- 製作:マリオ・カサール
- VFX:インダストリアル・ライト&マジック、Hydraulx
- 特殊メイク・アニマトロニクス:スタン・ウィンストン
- 音楽:マルコ・ベルトラミ
[編集] キャスト
- T-850:アーノルド・シュワルツェネッガー(吹替:玄田哲章)
- ジョン・コナー:ニック・スタール(劇場公開版:辺土名一茶、テレビ版:浪川大輔、DVD版:石母田史朗)
- ケイト・ブリュースター:クレア・デーンズ(林真里花、テレビ版:魏涼子)
- T-X:クリスタナ・ローケン(岡寛恵、テレビ版:本田貴子)
- ロバート・ブリュースター:デビッド・アンドリュース(土師孝也)
- スコット・ピーターソン:マーク・フォミグリエッティ(内田夕夜)
[編集] 結末について(ネタバレ)
本作は結局スカイネットが誕生して核戦争が勃発するというラストで終わっているが、この結末によって本作はおろか前作のサラ・コナー達の核戦争を回避しようとする努力さえ最終的に水泡に帰した事になる。これがシリーズのテーマであり本作のキャッチコピーにも繋がる「運命など無い。未来は自分で変えられる」を台無しにしているとして、前作ファンの批判を産む要因のひとつとなっている。
また本作では、スカイネットの正体が単一のコンピュータで無く、インターネットの中で動作する分散コンピューティングソフトウェアである事が明かされている。もちろんこれは今回新たに追加された設定で、インターネットの普及する以前の『ターミネーター』制作時には全く考慮されていなかった事であるが、「スカイネット」という名称には非常にマッチした設定であり、偶然とはいえ面白い。
[編集] 漫画作品
- ターミネーター3 Ark Performance
[編集] ゲーム作品
- ターミネーター3 ライズ オブ マシーン
- ターミネーター3 ザ・レデンプション