ジングルベル
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ジングルベル(Jingle Bells)は、クリスマスの時期に世界中で歌われている歌。
1857年に牧師のジェームズ・ピアポイントが作詞した歌で、ボストンにある自分の教会のサンクスギビングのお祝いで歌うために作った。最初につけられた歌の名前は、One Horse Open Sleigh(1頭立ての橇)であった。大変好評であったため、クリスマスでも歌われ、その後アメリカ中に広まっていき、タイトルもジングルベルに変わった。
歌詞の中には宗教的な語句やクリスマスに対する言及がなく、若者たちが冬に橇で競争する様子を歌った歌である。4番まであるが、1番とコーラス部分だけが広く歌われている。
日本では宮沢章二の訳詞・庄野正典の訳詞・堀内敬三の訳詞など複数の歌詞が良く知られている。
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[編集] 主なカバー
[編集] 日本以外の歌手・演奏家
- グレン・ミラー
- ビング・クロスビー
- フランク・シナトラ
- ダイアナ・クラール
- ダイアン・リーヴス
- ザ・ビートマス(アルバム『クリスマス!』収録)
- The Vindictives(7インチシングル『X-mas 7』収録)
- ビービー&シーシー・ワイナンズ(アルバム『First Christmas』収録)
- ブライアン・セッツァー(アルバム『Boogie Woogie Christmas』収録)
[編集] 日本の歌手・演奏家
- 和田弘とマヒナスターズ
- 梅木マリ
- 雪村いづみ
- 吉永小百合
- 奥村チヨ
- 西郷輝彦
- 由美かおる
- ザ・ピーナッツ
- 坂本九
- ピンキーとキラーズ
- 江利チエミ
- 小畑ミキ(曲名は「ジングル・ベルズ」)
- 田代みどり
- 藤木孝
- 矢口真里、アヤカ、松浦亜弥、石井リカ(アルバム『ザ・童謡ポップス1 クリスマスと冬のうた集』収録)
- タンポポ児童合唱団(アルバム『たのしいクリスマス』収録)
[編集] アニメ・子供向け番組関連のもの
- 玉川紗己子、館野令子、高木均、高村章子、西本裕行、堀絢子(ムーミン)
- Q太郎(曽我町子)、P子(水垣洋子)、正ちゃん(田上和枝)(オバケのQ太郎(初代))
- 松島みのり、白石冬美、大竹宏、兼本新吾(怪物くん)
- 石毛恭子(ママとあそぼう!ピンポンパン)
- 小原乃梨子、肝付兼太(バーバパパ(1977年版))
- 鶴岡弥生、ヨーヨー(スーキャット。曲名は「スーキャットのジングルベル」)
- 小山茉美、内海賢二(Dr.スランプ アラレちゃん)
- 神谷明、松島みのり、こおろぎ'73(キン肉マン)
- 堀絢子、三田ゆう子、緒方賢一(忍者ハットリくん(アニメ版))
- 堀江美都子(愛少女ポリアンナ物語)
- ドリーミング(それいけ!アンパンマン)
- 野原しんのすけ(矢島晶子)、野原みさえ(ならはしみき)(クレヨンしんちゃん。曲名は「しんちゃんのジングル・ベル’93」)
- 岸祐二、増島愛浩、福田佳弘、本橋由香、来栖あつこ、まるたまり(激走戦隊カーレンジャー。曲名は「ジングルベル~フルアクセル・ヴァージョン」)
- 久川綾(美少女戦士セーラームーン セーラースターズ)
- 菅原祥子、黒崎彩子、川口雅代、きらめき合唱隊(もっと!ときめきメモリアル)
- MAHO堂(おジャ魔女どれみ)
- 高石タケル(山本泰輔)&火田伊織(浦和めぐみ)(デジモンアドベンチャー02)
- 7人の麦わら海賊団(ONE PIECE)
- ガッシュ・ベル(大谷育江)、ティオ(釘宮理恵)、キャンチョメ(菊池正美)(金色のガッシュベル!!)
[編集] 歌詞
1番
- Dashing through the snow, in a one-horse open sleigh,
- O'er the fields we go, laughing all the way.
- Bells on bob-tails ring, making spirits bright,
- What fun it is to ride and sing a sleighing song tonight.
コーラス
- Jingle bells, jingle bells,
- Jingle all the way!
- O what fun it is to ride
- In a one-horse open sleigh.
2番
- A day or two ago
- I thought I'd take a ride
- And soon Miss Fanny Bright
- Was seated by my side
- The horse was lean and lank
- Misfortune seemed his lot
- We ran into a drifted bank
- And there we got upsot
3番
- A day or two ago
- The story I must tell
- I went out on the snow
- And on my back I fell
- A gent was riding by
- In a one-horse open sleigh
- He laughed at me as I there lay
- But quickly drove away
4番
- Now the ground is white
- Go it while you're young
- Take the girls along
- and sing this sleighing song
- Just bet a bobtailed bay
- Two-forty as his speed
- Hitch him to an open sleigh and crack!
- You'll take the lead
[編集] 解説
1番は雪の中を橇で走り行く楽しさを歌っている。2番では女の子を誘って、2人で乗っていたが、雪の塊に突っ込み、橇をひっくり返してしまう。3番では、数日前に橇をひっくり返してしまい、近くを橇で通りかかった人に笑われてしまったことを本人が語っている。4番では、再び女の子を誘い、友達とスピードを競い合い、賭けに興じている。
[編集] 替え歌
雛祭りの歌「うれしいひなまつり」と同じように、無数の替え歌が作られており、次のように始めの歌詞を作り変えているものが有名である。この後にも銃をモチーフにした替え歌が続く。
- Jingle bells, shotgun shells
訳:
- ジングルベル、ショットガン・シェルズ(弾)
他にはアメリカのスーパーヒーローを歌詞に歌いこんだものが、アメリカの小学生の間で受け継がれている。歌詞中のロビンは、鳥の名前とキャラクターの名前を引っ掛けてある。
- Jingle bells, Batman smells,
- Robin laid an egg,
- the Batmobile lost a wheel
- and the Joker got away.
訳
- ジングルベル、バットマンは臭い
- ロビンが卵を産んだ
- バットモービルのタイヤがパンクして
- ジョーカーは逃げてしまった
替え歌とは少し違うものの、オランダの音楽家が、犬の鳴き声のテープを使ってジングルベルの歌を作り上げたものも有名になっている。