ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ
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ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ(Joseph-Louis Lagrange, 1736年1月25日 - 1813年4月10日)は、イタリアのトリノで生まれフランスで活動した数学者、天文学者である。オイラーと並んで18世紀最大の数学者。彼の初期の業績は、微分積分学の物理学、特に力学への応用である。その後さらに力学を一般化して、最小作用の原理に基づく、解析力学(ラグランジュ力学)をつくり出した。
また数論に関する業績もある。全ての自然数が高々四つの平方数の和によって表されるという定理はラグランジュの四平方定理と呼ばれる(1770年)。また、ウィルソンの定理(の逆?)を証明した(1771年?)のも彼である。
さらに彼は、五次以上の方程式がベキ根によっては解けないことについても研究し、根の置換など群論の先駆けとなるような研究も行っている。この問題は後にアーベルによって証明された。(もっともラグランジュ自身は解けるための条件を示したのであり、可解という可能性は捨てていなかった)
彼は、度量衡の標準化に尽力したことでも有名である。彼はフランス革命を目撃し、フランスの化学者だったアントワーヌ・ラヴォアジエの処刑についてこう語ったという。
- 「彼の頭を切り落とすのは一瞬だが、彼と同じ頭脳を持つものが現れるには100年かかるだろう」
マリー・アントワネットの数学教師でもあった。彼女やラヴォアジエの処刑を嘆き、一生苦しんだ。
- 「なぜ私が残されたのかわからない」
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[編集] 参考文献
数学をつくった人びと上 E.T.ベル著 田中勇・銀林浩訳 東京図書 ISBN 4-489-00528-8
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