はくたか (列車)
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はくたかとは、北越急行・西日本旅客鉄道(JR西日本)が、主に越後湯沢駅~金沢駅を上越線・北越急行ほくほく線・信越本線・北陸本線経由で運行する特別急行列車。列車名の由来は立山開山伝説に登場する白い鷹から。
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[編集] 運行概要
[編集] 運行区間
- 金沢~越後湯沢間:下記以外の列車
- 福井~越後湯沢間:5・22号のみ
- 和倉温泉~越後湯沢間:19・6号のみ
東京駅から上越新幹線を利用して越後湯沢駅乗り継ぎで東京駅-富山駅間は最短で3時間10分台、東京駅→金沢駅を最短3時間50分台、金沢駅→東京駅を最短3時間40分台で結ぶ。
上越線の運転状況により、本来の越後湯沢駅発着から信越本線経由の長岡発着に変更されることがある。
[編集] 現在使用されている車両
運転開始当初はJR西日本、東日本、北越急行の3社で運転距離による比率で車両の保有をしていたが、その後 JR東日本担当分が北越急行担当となり現在に至っている。
- 北越急行:681系2000番台・683系8000番台「スノーラビット(エクスプレス)」(SRE)
- JR西日本:681系「ホワイトウイング」(WW)
- JR西日本:489系 ※多客期の臨時列車、車両故障の代替のみ。定期運用はない。
681・683系は160km/h運転が可能であり、当初は長大トンネルでの高速運転に対応して気密性や戸閉め装置の強化が図られている編成の限定運用となっていた。
2005年に681・683系に運用車両が統一されてからは、それ以前には車両故障や事故、ダイヤの乱れ等による突発的な運用変更時にしか見られなかった、6連の基本編成と3連の付属編成でのWW編成とSRE編成の混結が頻繁に見られるようになった(編成についてはこちらを参照のこと)。
- 金沢~越後湯沢間:9両または6両編成
- 福井~越後湯沢間:9両編成
- 金沢~和倉温泉間:3両編成
なお、グリーン車1両が設定されており、6連の基本編成に設置されている。
車両故障発生の場合は485系・489系が運用されるが、指定席の号車や座席番号が異なるほか座席数も少ないため、自由席はラウンジを含めた2両となる。また160km/h運転ができないため10分程度の遅れが出る。
乗務員は直江津で交代する。直江津以西がJR西日本、直江津以東がJR東日本の乗務員が担当する。北越急行が担当しないのは、接続駅となる犀潟や六日町に停車しないことにより、北越急行がJR東日本に乗務を委託する形を取っているためである。
[編集] 過去に使用された車両
- JR西日本:485系(2002年(平成14年)3月22日まで運行。はくたかで唯一の8両編成だった。サンダーバード用の681系T編成のW編成への転用改造に伴い引退)
- JR東日本:485系3000番台(2005年2月28日まで運行。速達化の為に683系を北越急行が増備したことに伴い定期運用離脱。
[編集] 停車駅
- ※括弧内に表示した駅については、通過列車あり。
- 越後湯沢駅 - (六日町駅) - (十日町駅) - 直江津駅 - (糸魚川駅) - (入善駅) - (黒部駅) - (魚津駅) - (滑川駅)- 富山駅 - 高岡駅 - (石動駅) - 金沢駅
[編集] 編成
- 7・21・2・10号以外
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※5号車は指定席の場合あり
- 7・21・2・10号
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21・2号は上記9両編成で運転する場合がある
[編集] 沿革
- 1965年(昭和40年)10月 それまで、青森駅・上野駅~直江津駅~金沢駅~大阪駅間を走っていた特急「白鳥」の上野駅~直江津駅~金沢駅間の編成を分離独立させ、同列車に「はくたか」と命名。但し、この当時はキハ80系を使用した気動車特急として運転。
- 1969年(昭和44年)10月 使用車両を485系に置き換え電車特急となり、同時に運転経路を長岡駅経由(上越線経由)に改める。
- 1972年(昭和47年)3月 「はくたか」の兄弟列車として、上野駅~金沢駅間を長野駅回り(信越本線経由)で走る昼行特急列車として「白山」が運行開始された。以後「白山」の経路が関東~北陸間輸送のメインルートとなり、「白山」は1973年(昭和48年)10月から3往復となったのに対し、「はくたか」は1往復のままであった。
- 1979年(昭和54年)4月 「はくたか」を2往復に増発。
- 1982年(昭和57年)11月 上越新幹線開業に伴い、上野~長岡間を廃止し、残り区間を「北越」に統合、「はくたか」の愛称が消滅。金沢駅を含む北陸地方への昼行の直通列車は上記の「白山」のみとなる。これ以外には長岡駅で上越新幹線に接続して信越本線・北陸本線を経由して北陸地方へ向かう昼行特急列車である「北越」、「かがやき」、「雷鳥」が関東~北陸間の輸送の任に当たっていた。
- 1997年(平成9年)3月22日 北越急行ほくほく線の開業により、上越新幹線に接続する越後湯沢駅発着のほくほく線・北陸本線を経由して北陸地方へ向かう特急列車が10往復設定され、同列車に「はくたか」と命名。「はくたか」の愛称が15年ぶりに復活した。しかし同年10月、長野新幹線の開業と共に上野駅~長野駅~金沢駅間を走る昼行特急列車「白山」が廃止された。
- 1998年(平成10年)12月8日 北越急行線内の最高速度を150km/hへ引き上げ。
- 2002年(平成14年)3月23日 北越急行線内の最高速度を160km/hへ引き上げ。1往復増発。JR西日本の485系が定期運用から離脱し、485系の定期運用はJR東日本の1往復のみに。
- 2004年(平成16年)10月23日に発生した新潟県中越地震の影響により、11月2日まで運行休止。完全に復旧したのは11月15日。
- 2005年(平成17年)3月1日のダイヤ改正より、JR東日本の485系が定期運用から外れ、北越急行の683系8000番台が導入され、定期列車は全列車が160km/h運転対応編成に統一。また、1往復増発。