すずらん (朝ドラ)
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『すずらん』は、1999年4月5日から10月2日まで放送されたNHK制作の朝の連続テレビ小説の一作品である。全156回。連続テレビ小説第60作目。 脚本は清水有生が担当。この作品は2000年に主人公の少女時代を中心にすえた映画が制作された。また、物語の前半部分はいがらしゆみこによって漫画化されている。
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[編集] 概要
北海道の小さな町のある駅を舞台に、赤ん坊の頃に駅待合室の片隅に置かれ、その駅の駅長に育てられた女性(萌(もえ))の一生を、鉄道員一筋に生きる養父の生き様や、炭砿の栄枯盛衰、太平洋戦争などをからめながら描いた。この年には、映画『鉄道員 (ぽっぽや)』が制作されるなど、鉄道員の生き様を描く作品の当たり年であった。物語のプロット自体は、同じ朝の連続テレビ小説の『おしん』と似ており、『おしん』をオマージュしたものと考えられる。
留萌本線の恵比島駅前にオープンセットが建設され(一部は北海道雨竜郡沼田町の同駅周辺に再現されている。)、実際に蒸気機関車が牽引する臨時列車を運転してロケーションが行なわれるなど、大がかりな撮影が話題を呼んだ。また、この蒸気機関車の運行により、JR北海道で蒸気機関車の動態保存が復活するきっかけともなった。(不定期に、SLすずらん号として留萌本線で運行。)
[編集] テレビドラマ
[編集] 概要
[編集] キャスト
- 常盤(日高) 萌(ときわ もえ)(少女期) - 柊瑠美
- 〃 (青年期) - 遠野凪子
- 〃 (老年期) - 倍賞千恵子(全編のナレーション兼務)
- 常盤 次郎(ときわ じろう) - 橋爪功:明日萌駅長、萌の養父
- 中村 幸子(なかむら さちこ) - 萬田久子:中村旅館女将
- 中村 松吉(なかむら まつきち) - 石倉三郎:中村旅館主人、幸子の夫、箸置き亭主
- 中村 千吉(なかむら せんきち)(第1週のみ) - 三木のり平:中村旅館隠居、松吉の父、冒険好き
- 〃 (第2週以降・代役) - 今福将雄
- 中村 竹次郎(なかむら たけじろう)(少年期)- 山田一統:萌の幼馴染、松吉と幸子の息子
- 〃 (青年期)- 大柴邦彦:同
- 〃 (老年期)- 尾藤イサオ:同、北海道の弁当屋の隠居
- 横田 康雄(よこた やすお) - うじきつよし:横田写真館のカメラマン、通称“横田のボン”。終盤では100歳の老人となって登場
- 北澤 みね(きたざわ - ) - 三原じゅん子:北澤理髪店主、明日萌のマドンナ
- 岩波 尚助(いわなみ なおすけ) - 小野武彦:明日萌町長、松吉の旧友
- 日高 正憲(ひだか まさのり) - 前田耕陽:萌の夫、読書好きの鉄道省職員、忘れ物が癖
- 日高 光太郎(ひだか こうたろう)(少年期) - 東海孝之助:萌の息子
- 〃 (青年期)- 川野太郎:同、会社員、後に保育園を経営
- 日高 由美子(ひだか ゆみこ) - 伊藤かずえ:光太郎の妻
- 日高 遥(ひだか はるか)(少女期) - 野村知沙:萌の孫、光太郎と由美子の娘
- 〃 (青年期) - 遠野凪子:同、廃駅になった明日萌駅に喫茶店を開く
- 亀田 安代(かめだ やすよ)- 冨士眞奈美:次郎の姉、しばしば萌に辛く当たる
- 常盤 明子(ときわ あきこ)(少女期) - 内山理名:萌の姉、次郎の実子
- 〃 (青年期) - 渡辺典子:同、戦争で夫を失い、明日萌に疎開
- 葛木 信夫(かづらぎ のぶお) - 和田圭市:明子の夫、太平洋戦争で死亡
- 常盤 鉄夫(ときわ てつお)(少年期)- 笠原秀幸:次郎の長男、海軍に入隊
- 〃 (青年期)- 蟹江一平:同、太平洋戦争で戦死
- 常盤 路夫(ときわ みちお)(少年期)- 奈良本浩樹:次郎の次男
- 〃 (青年期)- 山下徹大:同、次郎は駅員退職後に彼の家で余生を送る
- 常盤 春子(ときわ はるこ)- 島崎和歌子:路夫の妻
- 池田 しの(いけだ - )(少女期) - 高橋裕月:萌の幼馴染
- 〃 (青年期) - 山田まりや:同、竹次郎に思いを寄せるが両親の事故で芸者になる
- 池田 三男(いけだ みつお) - 江良潤:しのの父、鉱夫
- 橘 竜蔵(たちばな りゅうぞう) - 夏八木勲:三丸炭坑社長、萌の人生の節目節目に影響を及ぼす
- 二宮 富子(にのみや とみこ) - 東てる美:竜蔵の妾、勇介の母
- 二宮 勇介(にのみや ゆうすけ)(少年期) - 小谷幸弘:萌の幼馴染、竜蔵と富子の息子
- 〃 (青年期)- 唐渡亮:同。萌の恋人、怨みを買い暴漢に襲われ死亡
- 清城 和子(きよしろ かずこ)- 七森美江:勇介の婚約者
- 石澤 勝彦(いしざわ かつひこ) - 田口トモロヲ:三丸炭鉱の幹部
- 木村 県一(きむら けんいち)- 渡部雄作:明日萌駅のベテラン駅員、次郎の相棒
- 橋岡 勝太郎(はしおか かつたろう)- 木村壮平:明日萌駅の新人駅員
- 山岡 千代(やまおか ちよ) - 山下容莉枝:孤児園・幸福学園の教師、少女期の萌に辛く当たるが、後に和解
- 田所 平蔵(たどころ へいぞう)- 草薙幸二郎:幸福学園の園長
- 佐々木 すみ(ささき)- 絵沢萌子:幸福学園の炊事係
- 石森 さわ(いしもり)- 小此木麻里:幸福学園の生徒、萌と親しくなる
- 石森 吉江(いしもり よしえ)- 長坂しほり:さわの母
- 進藤 光子(しんどう みつこ) - 川中美幸:次郎の見合い相手
- 内藤 浩士(ないとう こうじ) - 吹越満:自称作家、共産主義者
- 関 (せき)- 河野洋一郎:内藤の仲間、橘の暗殺を企てる
- 川村 とし(かわむら - ) - 中村玉緒:萌の住み込み先・猫又食堂の女将
- 松崎 雪子(まつざき ゆきこ)- 酒井美紀:としの娘
- 高橋 影虎(たかはし かげとら)- 日下武史:猫又食堂の従業員、東京大空襲で死亡
- 木島 里子(きじま さとこ)- 宮地雅子:猫又食堂の従業員
- 佐伯 勝利(さえき かつとし)- 清水アキラ:猫又食堂常連、相場師
- 本城 啓太郎(ほんじょう けいたろう)- 岸本祐二:猫又食堂常連、俳優
- 戸田 隆一(とだ りゅういち)- 多々良純:猫又食堂常連、
- 富高 民子(とみたか たみこ)(青年期) - 中島ひろ子:萌の親友、出版社勤務
- 〃 (老年期) - 佐藤友美:同、萌の自伝を発表
- きよ子 - 松原智恵子:鶴廼家女将
- あやめ - 鈴木砂羽:芸者、しのの仲間、瓦割りが得意
- 小梅(こうめ) - 犬山イヌコ:芸者、しのの仲間
- 小夏(こなつ) - 山川恵里佳:芸者、しのの仲間
- 川本 富貴(かわもと ふき) - 倍賞美津子:萌の実母、萌の青年期の重要人物
- 小林 正嘉(こばやし まさよし)- 斉藤暁:萌のパート先の弁当屋主人
- 広瀬 みどり(ひろせ)- 花井紫:萌のパート先の弁当屋店員
- 藤川 大策(ふじかわ だいさく)- 高山広:幸福学園の生徒で、萌の教え子、光太郎の親友
- 鶴見辰吾:街に現れた謎の男、渡世人
- 所ジョージ:不動産屋
- 原ひさ子:入院患者
- 石母田史朗
[編集] スタッフ
- 脚本:清水有生
- 音楽:服部隆之
- 演奏:コンセール・レニエ
- クラリネット:赤坂達三
- 主題歌:吉田美奈子
- 挿入歌:NON「星の線路」(作詞:NON、作曲:服部隆之)
- 演出:黛りんたろう、吉川邦夫、渡邊良雄、野田雄介、塩野邦男、大橋守
- 美術:稲葉寿一、西村薫、斉藤健治
- 制作統括:一井久司
- 制作:日本放送協会
[編集] 劇場版
[編集] 概要
すずらん ~少女萌の物語~ おとうさん、萌は、おかあさんに逢えますか。
[編集] キャスト
- 常磐 萌(ときわ もえ) - 柊瑠美
- 常盤 次郎(ときわ じろう) - 橋爪功
- 中村 幸子(なかむら さちこ) - 萬田久子
- 中村 松吉(なかむら しょうきち) - 石倉三郎
- 横田 康雄(よこた やすお) - うじきつよし
- 北澤 みね(きたざわ - ) - 三原じゅん子
- 岩波 尚助(いわなみ なおすけ) - 小野武彦
- 亀田 安代(かめだ やすよ) - 冨士眞奈美
- 中村 竹次郎(なかむら たけじろう)- 山田一統
- 木村 県一(きむら けんいち)- 渡部雄作
- グレード義太夫・蟹江一平・石井英明・蒲池宏・江良潤:漁師
- 上田耕一:留萌の警察
- 綾田俊樹:明日萌の警察
- 新橋耐子:番屋の女将
- 菊江(きくえ)- 鈴木砂羽:陽介の愛人、テレビ版のあやめとは全く別の人物
- 勝俣 秀次(かつまた しゅうじ) - 池内博之:萌を救う謎の青年、本名は内山三男
- 岩崎 陽介(いわさき ようすけ) - 中村梅之助:番屋の親方
- 川本 富貴(かわもと ふき) - 黒木瞳
[編集] スタッフ
- 脚本:清水有生
- 監督:黛りんたろう
- 助監督:佐々部清
- チーフプロデューサー:野村芳樹、田代勝四郎
- プロデューサー:田沢連二、吉岡和彦、坂美佐子
- 美術:中澤克巳
- 音楽:岩代太郎
- 主題歌:「すずらんのうた/母に捧げる歌」 日本クラウン(柊瑠美、灘麻太郎)
- 制作:松竹、NHKエンタープライズ21、衛星劇場
[編集] 撮影協力
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