おはなはん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『おはなはん』は、1966年4月4日から翌1967年4月1日にかけて一年間放送されたNHK朝の連続テレビ小説の6作目。モデルは原作者の母である。
明治中期の愛媛県大洲市を舞台に明るく生きる主人公おはなは、夫である軍人とお見合いで結婚。子供も授かったが夫は病で他界。女手一つで息子を育て、あらゆる波を超えて成長してゆくドラマで、当時(昭和41年(1966年))としては驚異的な「お化け番組」である。また、主演予定であった森光子の病気による降板で急遽白羽の矢を立ったのが樫山文枝。以来おはなの役は彼女の当たり役となり、人気の代表作として後世に伝えられている。
目次 |
[編集] 出演者
- 浅尾はな:樫山文枝
- 速水謙太郎:高橋幸治
- 津川雅彦
- 水谷八重子
- 大辻伺郎
- 花沢徳衛
- 野村昭子
- 宮脇康之
- 江守徹
- 市原悦子
- 長山藍子
- 加藤治子
- 殿山泰司
- 加藤嘉
- 夏川静枝
- 戸浦六宏
- 蜷川幸雄
- 久米明
- 二木てるみ
- 大滝秀治
- 井川比佐志
- 嵯峨善兵
- 桜むつ子
- 横森久
- 茅島成美
- 語り:永井智雄
[編集] スタッフ
- 原作:林謙一
- 脚本:小野田勇
- 演出:松井恒男、古閑三千郎、田中昭男
- 音楽:小川寛興
[編集] ドラマ『おはなはん一代記』
- 『おはなはん』放送以前の1962年11月2日、単発のドラマとしてNHKで放送された。第17回芸術祭奨励賞受賞。
- この作品で森光子が主演を務めていたことから『おはなはん』でも森が主演となる予定だったが、前述の通り樫山文枝と交代となった。
- 他の出演者には、東山千栄子、神山繁、沢村貞子、蜷川幸雄、加藤武、北村和夫などがいる。
[編集] その他
- 原作は随筆家の林謙一が母・はなの半生を綴った「おはなはん一代記」。林はなさんが実際に生まれ育ったのは徳島市であったが、ドラマ化に際しては大洲市に物語の舞台が変更された。この変更は、公式には「戦災で徳島の古い街並みがほとんど失われたため、古い街並みの残る大洲が選ばれた」からだとされているが、一説には撮影に際して徳島市が費用などの便宜に難色を示したからだともいわれる。後日、徳島は大変悔しがったいとう。
- 放映当時、その人気故に毎朝放映時間になると水道の使用量が激減する現象が全国で見られたという。
- 時間帯の都合で見られない視聴者が多数いることから、内容を再編集した「特集おはなはん」を66年の夏休み頃から放送した。なお、現存する「おはなはん」は本放送版ではなく、この再編集版である。
- 大洲市には「おはなはん通り」があり今でも名所になっている。また番組名を採った銘菓も存在する。
- ドラマのレコード版主題歌は倍賞千恵子が歌っている。『ウゴウゴルーガ』のショートアニメ『あにき』で使われている曲はこの曲が使用されている。
- 最終回は、樫山の演じる「おはなはん」自身が、ドラマの第1回放送を見るシーンで終わっている。(「おはなはん」の主題歌が流れ始めたところで、樫山にスポットが当たり、終了)実在の人物をモデルにした「連続テレビ小説」は、何本か制作されている(「マー姉ちゃん」、「春よ、来い」、「あぐり」、「てるてる家族」、「芋たこなんきん」等)が、ドラマの中にそのドラマ自身が登場したのは、これが唯一のケースである。
NHK 連続テレビ小説 | ||
---|---|---|
前番組 | おはなはん | 次番組 |
たまゆら | 旅路 |