さいたま市大宮公園サッカー場
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さいたま市大宮公園サッカー場(さいたまし・おおみやこうえん・サッカーじょう)は、埼玉県さいたま市大宮区の大宮公園内にあるサッカー専用の球技場。同市が運営管理を行っている。略称は大宮もしくは大宮公園。
大宮、大宮公園 | |
所在地 | 埼玉県さいたま市大宮区 |
開場年 | 1964年 |
収容人数 | 改修前12500人、改修後15500人 |
フィールド | 長さm×幅m |
使用チーム | 大宮アルディージャ(Jリーグ) |
アクセス | JR東日本大宮駅徒歩20分、東武鉄道野田線大宮公園駅・北大宮駅徒歩10分 |
目次 |
[編集] 歴史
1960年4月9日、当時の大宮市に埼玉県営大宮公園サッカー場(さいたまけんえいおおみやこうえんさっかーじょう)として竣工。日本初のサッカー専用球技場である。
1964年の東京オリンピックサッカー競技の会場の一つとして使用された。また1967年の埼玉国体のサッカー競技の会場にもなった。当初の建設目的はこの2つの大会に供することであった。
1992年から1995年まではJリーグ・浦和レッズの準ホームスタジアムとして使用された(特に1992年のナビスコカップと1994年第2ステージ、1995年第1ステージは本拠地の駒場スタジアム(当時・浦和市)が改修中だったため、浦和のホームゲームの大半がここで開催された)。
1998年以降は同じくJリーグ(1998年は旧JFL)の大宮アルディージャ(旧・NTT関東サッカー部)のメインスタジアムとなっている。また全国高校サッカー選手権大会や天皇杯の開催会場ともなっている。
2002年のワールドカップ日韓大会では、駒場と並んで埼玉スタジアムのサブグラウンドとして使用された。
2001年度から同スタジアムの所有・管理が埼玉県から大宮市に移管し、大宮市大宮公園サッカー場(おおみやしおおみやこうえんさっかーじょう)となったが、同年5月1日に大宮市が浦和市・与野市と新設合併して「さいたま市」となったのに伴い、現名称に改称した。
[編集] 施設の概要
- 収容人員 12500人(メインスタンドの一部に屋根があったが、施設の老朽化のため2002年に取り外された。椅子はプラスチック製で、メインスタンドがセパレート、バックスタンドがロングシート。ゴール裏はコンクリートの立見席。)
- ナイター照明設備 鉄塔式4基
- アウェイ側のゴール裏に電光掲示板(得点掲示のみ)があるが、それまでの電球形式から1998年に磁気反転型の現在のものに新調された。
- 観客席とピッチとの距離がとても近く高低差もないため、臨場感や一体感がきわめて高く、サッカーファンの評価は非常に高い。Jリーグのサッカースタジアムで唯一、選手とサポーターが抱き合ったり、触れ合ったりすることができるスタジアムである。
- 2006年春から2007年夏まで、全面的な改修工事が施されるため使用できない。(後述)
[編集] アクセス
[編集] 周辺施設
- 大宮公園
- 氷川神社
[編集] 課題
公式に発表されている収容可能人数は概要にあるとおり12500人であるが、実際には立見席や消防条例などの関係もあり満員でも1万人前後である(大宮公園の観客動員記録は、2005年11月23日の大宮アルディージャ-ガンバ大阪戦の10623人)。加えて現在のサッカー場は1964年の東京オリンピックの開催に合わせて整備されたため(その後部分的な改修工事を随時実施しているが)施設の老朽化も著しい。
また、J1のホームスタジアムとして利用する場合、15000人以上収容のスタンド(芝生席は除く)を設置することが義務付けられている。現状ではこの規定も満たせないため、大宮アルディージャと施設を管理するさいたま市では当面の対応として以下の対策を採っている。
- 2004年シーズン終了後から、さいたま市は施設の改修工事の検討を開始した。
- そして、2005年シーズンの大宮公園サッカー場はJ1基準を満たさないため、大宮アルディージャのホームゲームの開催は7試合のみ(リーグ戦5試合、カップ戦1試合、天皇杯1試合)に留められた。残りのホームゲームはJ1規格に適合する同じさいたま市の埼玉スタジアム2002(実質準メイン)や駒場スタジアムなどで開催された。
- 2006年度から完全に閉鎖して本格的な工事をするため、2007年夏ごろまで(予定)は試合開催は不可能で、大宮アルディージャの試合には、前述の各スタジアム(主に駒場)が使用される。高校選手権その他も、他会場で開催することになる。
- これに付随して、さいたま市は命名権の募集を検討している。実現すれば埼玉県の公共施設では初めての物となる。
[編集] 具体的な改修計画
- 収容人員は約15500人(個席10119、立ち見約5300、車椅子席47)で従来より約3000人増強される。
- ゴール裏の席数はホーム側個席2508、立ち見約3200、アウエー側個席2000、立ち見約2100。
- メインスタンドには屋根が敷設(復活)される他、バックスタンド全て・ゴール裏の一部にも個席が設置される。
- メインスタンドのダッグアウトにドーピング検査室設置。
- トイレの増強(3ヶ所から6ヶ所に拡大、障害者用トイレも6ヶ所に設置)。
- ナイター照明塔も35mと従来より高めに設置される(設置場所は従来と同じ各コーナー部分)
- アウェーゴール裏に大型映像装置(480インチ)も設置される。
[編集] 観客動員記録
大宮公園のキャパシティーについての参考として、以下に観客動員記録を挙げる。
[編集] 大宮アルディージャホームゲーム
- 2005年シーズンの大宮公園最終戦。ガンバ大阪のリーグ優勝が間近に迫っていたのでガンバ側応援席も満員になった。
- 大宮のJ1昇格が決定した試合。
- 埼玉ダービー(さいたま市合併以前のため漢字表記)
熱狂的なことで知られるベガルタ仙台サポーターが大挙して来場、アウエー側を黄色に染めた。
[編集] 浦和レッズホームゲーム
浦和レッズは、1995年頃から、他のクラブが観客動員を減らしていくのとは対照的に観客動員が大幅に増大していった。
- 同スタジアムのJリーグ公式戦として初めての1万人越え
- レッズの大宮公園での最終戦
[編集] トラブル
- 1994年10月26日のJリーグ第2ステージ、 浦和レッズvs名古屋グランパスエイトの試合(1-1からのPK合戦4-3でレッズの勝ち)、当時電球形式だった電光スコアボードが故障し、スコアが表示できないトラブルが起きた。そこで間に合わせとして本来のスコア表示部分に紙に手書きしたスコアとチーム名を表記して凌いだという。
[編集] 外部リンク
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