辛島美登里
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辛島美登里(からしま みどり、1961年5月28日 - )はシンガーソングライター、作曲家。鹿児島県鹿児島市生まれ。鹿児島県立鶴丸高等学校、国立奈良女子大学家政学部卒業。独身。愛称は「ミリちゃん」、エムエス・アーティスト・プロダクツ(MSAP)所属。
クリスマスシーズンの定番曲となった「サイレント・イヴ」を始めとして自作による、さまざまな恋愛の機微を綴った歌で知られる。メロディーもさりながら、洗練された歌詞に対する評価が非常に高い。辛島の代表作にちなみ、詩人黛まどかは「辛島聴く」を冬の季語に指定したほどである。1990年代以降、特にOLを中心とした女性のファンをはじめとして、男性のファンも多く現在も幅広い人気を得ている。
カバーアルバム『Eternal-One』(2001年)のリリースを機に、他の歌手の作品のカバーにも積極的に取り組んでいる。
クリスマスの時期には、毎年クリスマスコンサートを開催し、bunkamuraや東京国際フォーラムでも行っていたが、特に1999年以降は東京芸術劇場でオーケストラと共演する形が定着した。また、コンサートはアルバムリリース前後に東京・大阪・名古屋を中心としたツアーをメインとしていたが、近年は地方でも積極的に公演活動を行っているほか、ピアノコンサートのように、ピアニストと2人だけで行うスタイルのコンサートも行っており、大人数が入るホールだけでなく、数百人規模の小規模ホールやライブハウスなどで行う形式が増えている。
2004年、インディーズレーベルを事務所で設立し、順次リリースをしている。
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[編集] 経歴
1961年、鹿児島市で公務員の娘として生まれる。家族は両親と兄。
中学卒業後1年予備校生活を送り、鹿児島県立鶴丸高等学校を卒業後、奈良女子大学家政学部生活経営学科に進学、寮生活を送りながら、音楽部で活動。
在学中の1983年に、自作の「雨の日」で第26回ヤマハ・ポピュラーソングコンテスト(ポプコン)に近畿地区代表で出場、グランプリを獲得。その年の世界歌謡祭にも出場。「雨の日」はビクター音楽産業からシングルが発売された。
在学中に高校の家庭科教員免許を取得。卒業後は上京し、アルバイトをしながら本格的にソングライティングの勉強をする。
1987年、キングレコードからシングル「Midnight Shout」(OVA「魔境外伝レ・ディウス」主題歌)でデビュー。ただ、辛島の公式プロフィールからはキング時代のシングル・アルバムは全て省かれており、ファンハウス(当時)から発売された「時間旅行」が公式なデビュー曲となっている。キング時代はアニメの主題歌を多く手掛けており、特に発売されたシングル2枚は、作風が今の辛島からは想像できないほどかけ離れており、辛島のイメージにそぐわないことが理由だと思われる。また、当時人気歌手だった永井真理子へ「瞳・元気」を楽曲提供したことでも注目された。これまでにも、永井真理子以外に数多くの歌手に楽曲提供している(詳細下記)。
1989年、ファンハウスの永井真理子の担当だった金子文枝によるプロデュースで、シングル「時間旅行」を発売。歌手としての活動はここから本格化した。
1990年、9月下旬にリリースしたシングル「笑顔を探して」(テレビアニメ「YAWARA!」主題歌)、11月上旬にリリースした「サイレント・イヴ」(テレビドラマ「クリスマス・イヴ」主題歌)が大ヒットし、世間に認知される。この頃はNHK-FM(土曜15:00~18:00「FMリクエストアワー」)やTBSラジオ(日曜23:05~0:00「ニューミュージックマインドポップス」)などでDJもこなしていた。
1993年、事務所をトイズオフィスから、永井真理子も所属していたエムエス・アーティスト・プロダクツ(MSAP)に移籍。
1995年、レコード会社を東芝EMIへ移籍。同年発売のシングル「愛すること」(NHKドラマ新銀河「ラスト・ラブ」主題歌。1度バーの弾き語りシンガー役として出演した)がロングセラーになる。この曲で同年末の日本レコード大賞作詞賞を受賞。また、通常は新曲を発売直後のアーティストが登場するCOUNT DOWN TVのゲストライブのコーナーに、翌1996年になって異例の登場。
以後、コンスタントにアルバムを発売しつづけており、2004年にはインディーズレーベル、Clover Recordsを立ち上げた。
2005年10月、新たに一時間のラジオ番組「マドンナたちの応援歌」がスタート、同月、2年9ヶ月ぶりのシングル「そばにいたい」をリリースする。
[編集] 主な作品
[編集] シングル
(以下ビクター音楽産業)
- 雨の日
(以下キングレコード)
(以下ファンハウス)
- 時間旅行
- 黄昏を追い抜いて(カップリング曲の「輝きの瞬間」は丸善建設CMソング)
- ツバメ(TBSテレビ「月曜ドラマスペシャル」主題歌)
- Emerald Dream
- 笑顔を探して(讀賣テレビ放送アニメ「YAWARA!」2代目エンディングテーマ)
- サイレント・イヴ(TBSテレビドラマ「クリスマス・イブ」主題歌)
- 当初はカラオケなしで発売されたが、1年後にカラオケ付きとして再発売された。同時にジャケットの色が変更されている。またクリスマスソングとしては珍しく年が明けてもチャートの上位にランクインした。
- 夢の中で~Graduation~(毎日放送「地球ZIG ZAG」テーマ)
- オリーブの休日
- 夏色物語
- 夕映え/Birthday
- あなたは知らない(TBSテレビドラマ「愛はどうだ」主題歌)
- 美しい地球(まち)/いつかきっと微笑みへ
- 瞳・元気~都会のひまわり~(永井真理子に提供した「瞳・元気」のカバー曲、詞の一部を改変)
- チャンスの卵(長崎オランダ村ハウステンボスCMソング)
- Half and Half~私自身~
- それぞれのメリー・クリスマス
- くちづけの予感
- 流されながら
(以下東芝EMI)
- この曲のジャケットは新旧2種類存在する
- くちづけは永遠に終わらない(松井五郎作詞)
- あなたの愛になりたい(テレビ朝日「土曜ワイド劇場」エンディングテーマ)
- Change(森永乳業・アロエヨーグルト初代CMソング)
- 交差点(ロッテ・バッカス&ラミーチョコCMソング)
- 湖
- あなたを愛している(NHKBSドラマ「チョコレート革命」主題歌)
- 楓(スピッツ のカバー曲)
- さよならを待ってる(DREAMS COME TRUEのカバー曲)
- 2nd Hometown(関西テレビ「発掘!あるある大事典」主題歌)
(以下、インディーズ=MSAP)
- そばにいたい/紅葉空/birdcall~約束~
- レーベルはClover Musicだが、販売元はユニバーサル・ミュージックになっている。
[編集] アルバム
(以下、キングレコード)
- Memories
- キング時代に発売したシングルなどを収録。ジャケットイラストはゆうきまさみ
(以下、ファンハウス=現BMG JAPAN)
- Gently
- Good Afternoon
- GREEN
- Zinc White(ベストアルバム)
- リミックスおよび新アレンジで収録
- Birthday
- BEAUTIFUL
- ARRANGEMENT(アナザーベストアルバム)
- Night and Day
- SILENT EVE(ベストアルバム)
- Hello Goodbye(ベストアルバム)
- SINGLES(ファンハウス時代のシングルを収録)
(以下、東芝EMI)
- In Your Eyes
- 恋愛事情~reasons of love~
- 果実
- 12k
- EVERGREEN(ベストアルバム)
- 初回盤のみアクリルケース仕様(特典付録あり)
- Snowdrop
- Eternal-One(カバーアルバム)
- Melting
- やまとなでしこ
(以下、インディーズ=MSAP)
- Smile and Tears~微笑みの島~(セルフカバーベストアルバム)
- Smile and Tears~涙が虹にかわる瞬間(とき)~(セルフカバーベストアルバム)
[編集] 企画アルバム、サントラ盤など
- OVA「竜世紀 神章A.D 1990 璃子」(久保書店)「竜世紀 魔章 RC.297 ルリシア」(久保書店)エンディングテーマ
- ファンハウスは当時、企画アルバムを多数リリースしており、上記以外にも参加している。
- レベッカトリビュートアルバム(ワーナーミュージック) 1999年リリース。「真夏の雨」をカバー
- Sensitive(東芝EMI) 2001年リリース。女性アーティストだけのコンビレーションアルバム。
- Kiss ~dramatic love story~(BMGファンハウス) 2002年リリース。1990年代のテレビドラマやCMソングを集めたアルバム。
- 山口百恵トリビュートアルバム(ソニーレコード) 2004年リリース。「プレイバックpart2」をカバー
[編集] ビデオ
- Silent Eve(ファンハウス) 1990年リリース。
- ビデオシングルディスク(VSD)のみ
[編集] 楽曲提供
- 浅野ゆう子 「シンシア~あなたにあえたから」
- 浦西真理子 「Faraway」(名古屋テレビアニメ「鎧伝サムライトルーパー」主題歌)
- 酒井法子 「横顔」
- 島田奈美 「夢のバルコニー」
- 永井真理子 「瞳・元気」「Keep On“Keeping On”」「Fight!」他
- 森口博子 「水色のくちぶえ」「What a handsome woman」
- 夏川りみ 「微笑みにして」
- 西田ひかる 「ともだちになりたい」
- 林原めぐみ 「夜明けのShooting Star」「虹色のSneaker」「負けないで、負けないで…」「頑張って、頑張って…」
- 観月ありさ 「Sepiaの鼓動」「揺れてマイ・ハート」「春のとびら」「素直になりたい」
- ヤン・スギョン 「いつかきっと微笑みへ」
[編集] 著書
- 今日も私は悩まない。(角川書店、1994年 ISBN 4-04-883372-3)
- 私は恋だけじゃ、嫌(や)です。(講談社、2000年 ISBN-4-06-210125-4)
- COSMOPOLITAN(集英社)で「みどり亀通信」を連載(終了)
- 南日本新聞でも隔週火曜日でコラムを連載中。
[編集] その他
- TVバラエティ番組「タモリ倶楽部」(テレビ朝日系列)の名物コーナー「空耳アワー」オープニングタイトルを歌っている「HIROSHI&MIDORI」のMIDORIでもある(HIROSHIは番組ナレーターの武田広、番組のADという説もある)。本人も数回出演している。1996年の特番に出演した際、歌声を録音したオープンリールテープをタモリに手渡し、それ以来オープニングで流れるようになった(終了時、「代わりにお土産がほしい」とジャンパー、Tシャツ、手ぬぐいを持ち帰っていった)。過去、自らがDJを務めたFM番組で類似のコーナーを設け、リスナーからの投稿を募集していたこともある。
- 同じくタモリが司会を務める、「ミュージックステーション」(テレビ朝日)では、タモリに「辛島先生」と呼ばれていた。タモリは、厳しい女性教師イコール元女子高等師範学校のお茶の水女子大または奈良女子大卒というイメージを持っていたため、家庭科の教員免許を持っている辛島を尊敬の意味を込めて「辛島先生」と呼び始めたのである。
- 1991年3月まで持ち回りでパーソナリティを務めていたNHK-FMの生放送番組「FMリクエストアワー」最終回で、父方の先祖が大分の宇佐神宮で禰宜をしていたことが、リスナー投稿により明らかになっている。名前は「辛島勝(カラシマノスグリ)」。「辛島村(現:宇佐市大字辛島)にはいまでも辛島姓の人が多い」と本人もコメントしていた。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- Green Page(公式サイト)