桃花台ニュータウン
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桃花台ニュータウン(とうかだいニュータウン)は、愛知県小牧市東部に位置するニュータウンである。
目次 |
[編集] 概要
- 桃花台ニュータウンは、名古屋圏の住宅需要に対処するために、愛知県が主体となって整備された住宅地である。
- 愛知県名古屋市の北北東約16kmにある、同県小牧市東部に位置する。
- 大きさは、東西約2km、南北約2kmである。
- 大きく分けて、5つの地域(古雅、篠岡、城山、桃ヶ丘、光ヶ丘)で構成されている。
- 2006年12月現在、8993世帯、27,368人(男:13,379人、女:13,989人)が入居している。
- 名古屋市のベッドタウンの一つとなっている。
※事業計画については、下記に記載あり(→歴史>事業計画概要)。
[編集] 備考
- 2006年1月に開かれた桃花台線の住民説明会において、「(ニュータウンは)将来的に人口が30,000人程度に留まるか、現在よりも減るのではないか」という試算が、公表されている(実際わずかすつではあるが、人口が減ってきている。)。
[編集] 環境
- ニュータウン内は起伏に富んでいて、坂が多い。
- ニュータウン内には、車道と完全に区別された「緑道(りょくどう)」と名付けられた歩道が、縦横に張り巡らされている。
- 「歩道と車道を分ける」と言う観点で街作りが行なわれた事と、起伏に富んでいる土地柄から、歩道橋や車道橋などの橋が多い。
- ニュータウン内の道路・公園・運動施設などの管理・運営は、財団法人桃花台センターが行なっている。
- 特定の時間(夕方以降や日曜・祝日など)や特定の場所(商業施設や公園)を除いて、人通りは非常に少ない。
- 街灯の数が少ない。
- 複数の病院がまとまってある場所が、いくつかある。
- 複数の店舗がまとまってある場所(および施設)が、4つある。またコンビニは、2店舗ある。
- 各地域ごとに、大小合わせて30箇所の公園がある。
- 南米(特にブラジル)からの移住者が、たくさん住んでいる。
[編集] 歴史
[編集] 事業計画概要
都市計画が発表になったのは、1968年8月。名古屋の北北東約16kmにある東西約2km、南北約2kmの範囲に広がっている丘陵地を開発して、建設する事となった。当時この辺りは、陸軍幼年学校跡を中核に、周囲に広がる桃畑が広がっていた。
当初の計画では、計画人口が54,000人とされていた。しかし1978年4月には4,7000人に、1983年10月には40,000人に減らされていった。それに伴ない開発地域も、わずかずつ減らされていった。
開発期間は、当初は1979年3月31日までとなっていた。しかし桃花台線の建設の遅れなどの様々な理由から4回延期され、最終的に1999年3月に終了した。
[編集] 備考
事業計画はすでに終了しているが、ニュータウン北西部と中央部と南東部の3ヶ所に、未だ整備の終っていない土地がある。
[編集] 年表
- 1968年8月21日 - 愛知県が建設計画を発表。
- 1970年11月 - 第1次用地買収調印。
- 1971年5月 - 都市計画策定。計画人口54,000人、開発区域約322ha(3,220,000m²)。事業期間は、1972年5月1日~1979年3月31日。
- 1972年4月27日 - 都市計画事業の認可が下りる。
- 1973年4月 - 小牧市土地開発公社設立
- 1973年5月 - 用地造成開始。古窯跡群が発見される。
- 1973年6月 - 起工式
- 1976年4月2日 - 桃ヶ丘小学校開校。
- 1978年4月 - 都市計画変更。計画人口47,000人、開発区域約322ha(3,220,000m²)。事業期間延長(1979年3月31日終了→1986年3月31日終了)。
- 1978年12月26日 - 都市計画変更の認可が下りる。
- 1979年10月 - 宅地分譲開始。
- 1979年12月3日 - 愛知県と小牧市と名鉄などが出資して、桃花台新交通株式会社設立。
- 1980年4月 - 桃花台西公園完成
- 1980年7月 - 都市計画変更。都市計画に桃花台線の車両基地などが追加される。
- 1980年8月 - 入居開始。
- 1980年8月1日 - 桃花台線の代行バスとして、小牧駅-桃花台間のバスが運行開始。
- 1980年12月 - 都市計画変更の認可が下りる。
- 1981年2月1日 - 入居者数約1,000人
- 1981年4月4日 - 古雅保育園開園
- 1981年11月 - 商業施設「エステ」開業
- 1982年4月5日 - 桃陵中学校開校
- 1982年10月 - 小牧消防署東支署開設
- 1983年10月 - 都市計画変更。計画人口40,000人、開発区域約322ha(3,220,000m²)。
- 1983年12月 - 小牧-桃花台間のバスが、岩倉駅まで延伸。
- 1984年4月 - 都市計画変更の認可が下りる
- 1985年1月 - 入居者数約5,000人
- 1985年4月 - 桃ヶ丘会館オープン
- 1986年 - テレビ中継放送所開局
- 1986年1月 - 桃花台線の竣工期限延長に伴ない、都市計画変更。事業期間延長へ(1986年3月31日終了→1991年3月31日終了)。
- 1986年2月 - 都市計画変更の認可が下りる
- 1986年4月 - 篠岡会館オープン
- 1987年1月 - 小牧消防署東支署新庁舎完成
- 1987年7月 - 第1回桃花台まつり開催
- 1988年 - 光ヶ丘小学校開校。ひまわり幼稚園開園。
- 1988年4月 - 入居者数約10,000人。光ヶ丘会館オープン。
- 1989年7月 - 財団法人桃花台センター設立
- 1989年9月9日 - 東部市民センター完成。
- 1990年 - 事業期間を、1996年3月31日まで延長
- 1990年4月 - 入居者数約15,000人。篠岡児童館オープン。
- 1990年4月3日 - 大城小学校・光ヶ丘中学校開校
- 1990年12月 - 都市計画変更の認可が下りる。事業期間延長へ(1991年3月31日終了→1996年3月31日終了)。
- 1991年3月24日 - 桃花台線の代行バス営業終了
- 1991年3月25日 - 桃花台線開業。
- 1991年4月2日 - 大城保育園開園
- 1991年4月12日 - 商業施設「ピアーレ(アピタ桃花台店)」開業。
- 1991年4月20日~5月6日 - 「小牧・桃花台アーバンフェア91」開催。
- 1991年7月 - スカイステージ33完成。
- 1992年4月 - 桃花台中央公園完成。旭ヶ丘第二幼稚園開園。
- 1992年6月 - 名鉄バスが高蔵寺駅行きバスの運行開始。
- 1993年1月1日 - 入居者数約20,000人。
- 1993年4月 - 城山会館オープン。
- 1994年 - 篠岡保育園開園。
- 1996年 - 事業期間延長へ(1996年3月31日終了→1999年3月31日終了)。
- 1997年4月1日 - 桃花台線、運賃の値上げを実施。
- 1998年1月1日 - 入居者数約25,000人
- 1998年4月1日 - こまき巡回バスの運行開始。
- 1998年8月 - 都市計画変更。開発地域縮小(322ha(3,220,000m²)→321.5ha(3,215,000m²))。
- 1999年3月 - ニュータウン事業完了。
- 2000年 - 商業施設「ピエスタ」開業。
- 2001年 - 城山地区の住民から、住宅・都市整備公団に対し苦情。地盤沈下発覚。
- 2002年4月 - 住民の手によるJR春日井駅行きの会員制バス運行開始。
- 2002年5月11日 - 桃花台中央公園野外ステージ完成。記念式典が行なわれる。
- 2002年10月 - JR春日井駅行きの会員制バスが、あおい交通に完全委託。路線バス(桃花台バス)として、運行開始。
- 2003年3月27日 - 桃花台線、運賃の値下げを実施。
- 2005年 - 地盤沈下が発覚した住宅の周辺住民からも、苦情。その内の数軒で地盤沈下が発覚。
- 2005年2月 - 名鉄バスが、中部国際空港行き高速バスの運行開始。
- 2005年10月1日 - 名鉄バスの中部国際空港行き高速バスが、廃止。名鉄バスが、小牧駅経由名鉄バスセンター行きの高速バス(名称「桃花台線」)の運行開始。
- 2006年1月14日 - 東部市民センターで、桃花台線に関する住民説明会開催。愛知県側がニュータウン整備費用の流用※1 を認める。また「将来的に街の人口が3万人程度に留まるか、現在よりも減る可能性がある」との試算も公開。
- 2006年2月 - 都市再生機構(旧住宅・都市整備公団)がボーリング調査を開始。
- 2006年2月1日 - 平和コーポレーションが、県営名古屋空港行きの高速バスの運行開始。
- 2006年3月 - 報道機関が「桃花台ニュータウンで地盤沈下が発生」と報じる。
- 2006年3月28日 - 愛知県と小牧市が、桃花台線の存続支援断念を発表。廃止が決定する。
- 2006年4月16日 - 都市再生機構が、ボーリング調査の結果公表。さらに十数軒の住宅で、地盤沈下発覚。
- 2006年7月 - 都市再生機構が、土壌調査開始。
- 2006年7月1日 - 篠岡児童館内に、篠岡子育て支援センターが開設。
- 2006年8月18日 - 住民が愛知県に対し、地盤沈下に対する独自調査を要請。愛知県側は拒否。
- 2006年8月23日 - 小牧市が住民の要請に従い、地盤沈下の調査開始。
- 2006年8月30日 - 都市再生機構が愛知県に対し、地盤沈下の事で損害賠償請求を求める裁判を起こす(約8億円)。
- 2006年9月15日 - 住民が愛知県知事に対し、公開質問状を提出。
- 2006年9月19日 - 桃花台線の代替バス(ピーチバス)運行開始。
- 2006年9月30日 - 桃花台線、最終営業日。桃花台東駅で記念式典。
- 2006年10月1日 - 桃花台線廃止。名鉄バスが、JR春日井駅行きの路線バス(春日井・桃花台線)運行開始。旧桃花台東駅前で、記念式典。
- 2006年10月6日 - 愛知県が、公開質問状に対して回答。
- 2006年10月26日 - 愛知県と小牧市が、それぞれの土壌調査結果を公表。小牧市側の調査で、環境基準を上回るヒ素やジクロロメタンなどが見つかる。
- 2006年11月19日 - 愛知県が、有害物質の土壌調査に関する住民説明会開催。有害物質を含む土壌が、ニュータウン内の学校グランドに運ばれた事を公表。
- 2006年11月26日 - 都市再生機構が住民説明会開催。地盤沈下の原因を特定。産業廃棄物が埋設されている科学的証拠を公表。基準値の170倍の鉛を含む5種類の有害物質が土壌に含まれていた事を公表。
- ※ニュータウンの一部地域で問題となっている、地盤沈下と産業廃棄物の埋設問題に関する出来事については、別途下記の年表に詳細な記載あり(→諸問題>地盤沈下と産業廃棄物>年表(地盤沈下と産業廃棄物埋設))。
- ※1.この問題については、下記に記載あり(→諸問題>桃花台新交通桃花台線>ニュータウン整備費用の流用問題)
[編集] 交通
[編集] バス
春日井方面
- 桃花台バス - 桃花台ニュータウンとJR春日井駅を結ぶ路線バス。桃花台ニュータウン住民の手によって、運行が始められる※ 。運行ルートは、時間帯によって異なる。運営会社は、あおい交通。
- 高蔵寺・桃花台線 - 桃花台ニュータウンと高蔵寺駅を結ぶ路線バス。桃花台線の第2期路線(桃花台~高蔵寺駅間)の代替路線として、運行が開始される。2つのルートがある。運営会社は、名鉄バス。
- 春日井・桃花台線 - 桃花台ニュータウンとJR春日井駅を結ぶ路線バス。運営会社は、名鉄バス。
- ※この点については、下記に記載あり(→諸問題>桃花台新交通桃花台線>JR春日井駅行きの路線バス問題)。
小牧方面
その他
[編集] 高速バス
名古屋中心部方面行き
- 名古屋・桃花台線 - 桃花台ニュータウンから小牧駅を経由して栄・名鉄バスセンターへと到る高速バス。小牧市内のみの利用はできない。運行会社は、名鉄バス。
- 都市間高速バス多治見線 - 多治見市から中央道にある桃花台(もしくは中央道桃花台)停留所を経由して栄・名鉄バスセンターへと到る高速バス。運行会社は、名鉄バスと東濃鉄道。
- 都市間高速バス西可児線 - 可児市から中央道にある桃花台(もしくは中央道桃花台)停留所を経由して栄・名鉄バスセンターへと到る高速バス。一部はリトルワールドを経由する便もある。運行会社は、名鉄バスと東濃鉄道。
空港行き
- 空港バス - 中津川インターチェンジから桃花台(もしくは中央道桃花台)停留所を経由して、県営名古屋空港と名古屋駅、中部国際空港へと到る高速バス。 運行会社は、平和コーポレーション。
その他
- 桃花台(もしくは中央道桃花台)停留所には、新宿駅や草津温泉行きなどの長距離バスも停車する※ 。
- ※詳細は、「桃花台バスストップ」の項目に記載あり(→桃花台バスストップ>停車する路線)。
[編集] その他の交通機関
[編集] 過去に存在した鉄道
桃花台新交通桃花台線 - ニュータウンと小牧市中心部の市街地にある小牧駅を結んでいた鉄道。運行の仕組みは、一般的な電車と異なる「新交通システム」と呼ばれている方式。運営していた会社は、第三セクターの桃花台新交通株式会社。小牧駅と小牧原駅で名鉄小牧線に連絡していた。計画ではJR中央本線高蔵寺駅まで延伸する予定であったが、巨額の累積赤字と延伸には1000億円もの資金が必要な事から、計画は頓挫してしまった。
なお桃花台線は、2006年3月28日に廃止が決定し、同年10月1日に廃止となった。
過去に存在した桃花台線の駅
- 桃花台西駅 - ニュータウン北西部に位置していた駅。駅の目の前に商業施設があったが、現在は閉鎖中。なお現在も、駅前に商店街がある。
- 桃花台センター駅 - ニュータウン中央部に位置していた駅。駅の目の前には、商業施設「ピアーレ」がある。
- 桃花台東駅 - ニュータウン南部に位置していた駅。
- ※この鉄道に関しては、別途下記にも記載あり(→諸問題>桃花台新交通桃花台線)。また桃花台線の問題に関しては、「桃花台新交通桃花台線」の項目の方に更に詳しい記載あり(→桃花台新交通桃花台線>諸問題)。
[編集] 道路
- 中央自動車道 - ニュータウン南部を横断する高速道路。
- 国道155号(北尾張中央道) - ニュータウン西部を縦断する道路。ニュータウン西部で、県道453号と合流する。西側の先には、名鉄小牧線の小牧原駅がある。ニュータウン南部から春日井市方面の間は、現在工事中。
- 県道195号(荒井大草線) - ニュータウンを縦断する道路。南東側の先には、国道19号線や高蔵寺ニュータウンがある。北西側の先には、大縣神社がある。
- 県道453号(明治村小牧線) - ニュータウン北部を横断する道路。ニュータウン西部で、国道155号と合流する。北東側の先には、博物館明治村がある。
- 桃花台鳥居松線(幹線3号線) - ニュータウン南西部から中央部まで続く道路。北東側の先端は、桃花台センター交差点。ここより先は、篠岡1号線となる。南西側の先には、春日井市民病院がある。
- 篠岡1号線(幹線6号線) - ニュータウン中央部から北東部まで続く道路。南西側の先端は、桃花台センター交差点。ここより先は、桃花台鳥居松線となる。北西側の先には、鷹ヶ池フィッシング場がある。
[編集] 施設
[編集] 集合住宅
[編集] 県営住宅
- 古雅住宅
- 古雅第二住宅
- 篠岡住宅
- 篠岡第二住宅
- 城山住宅
- 城山第二住宅
- 城山第三住宅
- 光ヶ丘住宅
- 光ヶ丘第二住宅
[編集] 公社住宅
- サンコート桃花台 - ニュータウン南部の城山3丁目にある賃貸マンション。全部で4棟ある。その内の1棟は、1・2階部分が商業施設となっている。愛知県住宅供給公社が管理している。
- サンハイツ中央台
- サンハイツ城山パークI
[編集] UR賃貸住宅(旧公団住宅)
- コンフォール城山
[編集] 私営住宅
- アクシス光ヶ丘
- シャレール城山
- スカイステージ33 - 地下1階・地上33階建ての、超高層マンション。
- スカイヒル桃花台
- 桃花台パークヒルズ
- バンベール城山
- メゾン光ヶ丘
- ランディア桃花台
[編集] 託児施設
[編集] 保育園
- 小牧市立篠岡保育園
- 小牧市立古雅保育園
- 小牧市立大城保育園
[編集] 託児所
- トットランド桃花台
- ちびっこランド桃花台園
[編集] 教育施設
[編集] 幼稚園
- 私立あおぞら幼稚園
- 私立旭ヶ丘第二幼稚園
- 私立太陽幼稚園
- 私立桃花台ひまわり幼稚園
[編集] 小学校
- 小牧市立大城小学校
- 小牧市立篠岡小学校
- 小牧市立光ヶ丘小学校
- 小牧市立桃ヶ丘小学校
[編集] 中学校
- 小牧市立篠岡中学校
- 小牧市立桃陵中学校
- 小牧市立光ヶ丘中学校
[編集] 公園
[編集] 大規模
以下の2つの公園分類は、「地区公園」。
- 桃花台中央公園 - ニュータウンの中央にある公園。ニュータウン内にある公園の中で、最も広い。所在地は、城山2丁目。敷地面積は6.4ha。敷地内には、大きな芝生の広場やテニスコート、多数の遊具、小牧桃花台中継放送所、給水塔などがある。桃花台まつりの会場でもある。
- 桃花台西公園 - ニュータウン北西部にある公園。ニュータウン内で2番目に広い。所在地は、古雅3丁目。敷地面積は4.0ha。敷地内には、「四ツ池」と呼ばれる大きな溜池がある。
[編集] 中規模
以下の4つの公園分類は、「近隣公園」。
- 桃花台第1公園 - ニュータウン南部にある公園。所在地は、城山4丁目。敷地面積は、約5ha。野球用のグランドを中心に、多数の遊具が設置されている。
- 桃花台第2公園 - ニュータウン西部にある公園。所在地は、桃ヶ丘2丁目。敷地面積は、約2.6ha。大きなグランドを中心に、多数の遊具が設置されている。
- 桃花台第3公園 - ニュータウン北部にある公園。所在地は、篠岡1丁目。敷地面積は、約2ha。野球用のグランドを中心に、多数の遊具が設置されている。
- 桃花台第4公園 - ニュータウン東部にある公園。所在地は、光ヶ丘3丁目。敷地面積は、約2.8ha。野球用のグランドを中心に、多数の遊具が設置されている。
[編集] 小規模
以下の24個の公園分類は、「街区公園」。敷地面積は、0.1~0.3ha。
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[編集] 公共施設
- 東部市民センター - 公民館。ニュータウン中央部に位置する。ホールや会議室などがある。
- 小牧市役所篠岡支所 - 小牧市役所の出張所。
- 小牧市立図書館東部市民センター図書室 - 図書館。
- 小牧消防署東支署 - ニュータウン北部に位置する消防署。すぐ隣りに、東部市民センターと篠岡児童館がある。
- 桃花台交番 - ニュータウン内にある唯一の交番。ニュータウン中央部に位置する。すぐ隣りに、商業施設ピエスタがある。
- 篠岡児童館 - ニュータウン北部に位置する児童館。すぐ隣りに、小牧消防署東支署がある。
- 篠岡子育て支援センター - 篠岡児童館内にある、乳幼児とその親を対象とした施設。
- 小牧市上下水道管理センター - ニュータウン内の上水道と下水道を管理している施設。ニュータウン北西部に位置する。すぐ隣りに、桃花台変電所がある。水道の水は、本庄配水池から取水され、その後この施設にあるポンプを使って一旦桃花台中央公園内にある給水塔に組み上げられ、各家庭に供給される。雨水(あまみず)を除く下水はこの施設に集められ、小牧市西部にある五条川左岸浄化センターへと送られる。
- 桃花台変電所 - ニュータウン北西部にある変電所。すぐ隣りに、小牧市上下水道管理センターがある。
- 桃花台汚水中継ポンプ場 - ニュータウン南部にある施設。ニュータウン南部と東部の雨水を除く下水は一旦この施設に集められ、小牧市上下水道管理センターへと送られる。
- 愛知用水 - 農業用水。もともとニュータウン一帯は、造成前は大半が農地であった。当時は用水路が設けられていたが、バラバラで複雑なものであった。そのためニュータウン造成の際に整理統合され、ニュータウン内は地下化された。
[編集] 商業施設
- ピアーレ - ニュータウン中央部にある商業施設。食料品店や飲食店などがある。
- アピタ 桃花台店
- ピエスタ - ニュータウン中央部にある商業施設。飲食店やドラッグストアなどがある。
- ホームセンターバロー 桃花台店 - バロー系列のホームセンター。旧名称は「イズムホームセンター」。
- フードショップ マルマツ - ニュータウン北部にある商業施設。
- サンコート桃花台 - ニュータウン南部にある、マンションの1・2階を利用した商業施設。郵便局やパン屋などがある。
[編集] 神社・仏閣・教会
[編集] 遺跡
- 篠岡古窯跡群(しのおかこようせきぐん) - かつて存在した陶磁器などを生産するために用いられた窯(かま)の跡。ニュータウンを含むこの辺り一帯に分布している事から、総称して「篠岡古窯跡郡」と呼ばれている(「篠岡」とは、この辺りの土地の旧名(「篠岡村」)である)。
[編集] イベント
[編集] 大規模
[編集] 小規模
- 各地区(例.城山1丁目)や小学校ごとに、住民の手による小規模なイベントが行なわれている。
[編集] 周辺
[編集] 環境
- ニュータウンの周囲には、田んぼや畑が広がっている。畑では、桃や柿、ブドウなどが栽培されている。
- ニュータウンの周囲には、農業用の溜池がたくさんある。
- ニュータウンの北側を、大山川が流れている。
- ニュータウンの東側の大草地区は、比較的広い道路が整備されているが車の通行量は少ない事から、競技用自転車の練習がよく行なわれている。
- ニュータウンの周囲、特に西側の上末(かみすえ)地区には、工場がたくさんある。
[編集] 道路
[編集] バス
- 桃山線 - ニュータウン南側にある大草から小牧市中部・春日井市西北部を経由して、JR春日井駅へと到る路線バス。桃花台バスと比べて時間がかかるうえに料金が高いので、JR春日井駅へ向かう目的では、ほとんど利用されていない。運営会社は、名鉄バス。
[編集] 大学
[編集] 専門学校
[編集] 娯楽施設
- 菖蒲園(しょうぶえん) - ニュータウンの北側にある公園。
- 鷹ヶ池フィッシング場 - 小牧市が運営している農業用の溜池、兼釣り場。利用料金は、無料。釣った魚の持ち帰りは、禁止されている。
- エコハウス小牧 - リサイクルハウスとプラザハウスを合わせた総称。
- 市民四季の森 - ニュータウンの北東側にある大きな公園。
- ホタルの里 - 大山川沿いに整備された、ホタルの野外観察施設。
- くりの木ランチ - 株式会社クレストが運営している、「農業」や「動物とのふれあい」をテーマにした娯楽施設。動物と触れ合える施設やレストラン、同社が生産している肉や野菜などの販売所がある。
- 尾張広域緑道 - 春日井市から犬山市まで続く、ウォーキングとサイクリング用の歩道。
[編集] 公共施設
- 小牧市東部浄水場 - ニュータウン北東側にある施設。すぐ隣りに、鷹ヶ池フィッシング場がある。
[編集] 商業施設
- コア - ニュータウン南西側にある商業施設。
[編集] 神社・仏閣・教会
- 大久佐八幡宮 - 「871年に、行列や流鏑馬(やぶさめ)などが行なわれた」と言う記録が残っている、神社。慶長年間(1596年~1615年の間)に、現在の場所へ移転。現在は、宗教法人「大久佐八幡宮」が管理している。毎年7月に「輪くぐり祭」、10月には「大草棒の手」と言う神事が行なわれる。「大草棒の手」と所蔵品の「三十六歌仙絵札」は、小牧市の指定民俗文化財となっている。
- 福厳(ふくごん)寺 - 曹洞宗の寺院。創建は、1476年。大草城城主だった「西尾道永」と言う人が、名僧の盛禅和尚の弟子となり、寺を寄進したのが始まりとされている。毎年12月に行なわれる「火渡り神事」が有名。境内にある「陶製宝篋印塔(とうせいほうきょういんとう)」と所蔵品の「絹本着色盛禅画像(けんぽんちゃくしょくせいぜんがぞう)」は、小牧市の有形文化財に指定されている。
- クリスチャンウェイ - キリスト教の教会
- 小牧ホープチャペル - キリスト教の教会。元はニュータウン内にある、普通の一戸建て住宅を教会として利用していた。しかしニュータウン西側に専用の教会を建て、2006年10月からそちらで活動を行なっている。
[編集] 遺跡
- 大草城跡 - ニュータウンの南側にある城跡。「西尾道永」という人が、「1444年に築いた」と言われている。現在は、堀や曲輪の一部が残るのみ。
- 高根遺跡 - ニュータウンの南西側にある遺跡。愛知県の史跡に指定されている。「陶磁器の生産に関係する作業が行なわれていた場所ではないか」と考えられている。
[編集] その他の施設
- オーネスト桃花林 - ニュータウン西側の小牧市上末に、2007年4月開設予定の、特別養護老人ホーム。
- 小牧市農業公園(仮称) - 現在周辺の道路が整備されており、簡単な整地は行なわれているが、その他の整備はまだ行なわれていない。所在地は、小牧市野口。
- 本庄授産所 - 知的障害者の就労支援や自立支援などを行なっている施設。所在地は、小牧市大字本庄1440番地。
- 陸上自衛隊春日井駐屯地 - ニュータウンの南側の春日井市桃山町にある、陸上自衛隊の駐屯地。年に数回イベントが行なわれる。イベントの際は、戦車などの兵器や訓練の様子などが一般公開される。
[編集] イベント
- バンブー・インスタレーション in おおくさ - 毎年秋にニュータウンの南側にある「大草」で行なわれる、イベント。収穫後の田んぼに、竹を使った芸術作品を作成し、それぞれの作品の評価を競い合う。元々ニュータウン周辺にある竹林の不要になった竹の利用を目的として、始まる。
- 秋葉三尺坊の大祭(あきばさんじゃくぼうのたいさい) - 年に1度、12月の第2日曜日に、桃花台ニュータウンの南側にある福厳寺で行われるお祭り。「秋葉祭」とも呼ばれている。「火渡り神事」で有名。
[編集] 諸問題
[編集] 桃花台新交通桃花台線
[編集] ニュータウンと桃花台線
開業当初から建設前の予想を大きく下回る利用者数で、巨額の累積赤字を抱える事となった。累積赤字が増えていくなかで、愛知県は税金投入などの支援策を行ない、運営会社の桃花台新交通は大規模なリストラなどの経費削減(主に人件費の削減)に努めた。開業13年目に地下鉄上飯田線ができた事と運賃を値下げした事で利用者が少し増加したが、利益は運賃を値下げした事でわずかに増えただけだった。その結果、赤字は増える一方となった。
2004年7月に愛知県は、有識者による検討会を立ち上げ、存廃を含めた議論を始める。検討会では「別のシステムを導入し、存続を図る」旨の意見がまとめられたが、後に愛知県が出した試算では検討会が出した試算よりも大幅に上回ることが発覚し、システムの移行案も頓挫してしまう。そんな中、2005年12月に、一部報道機関によって「廃止が決定した」と報じられる。
2006年1月と2月に、ニュータウン内で検討会の出した意見や実際かかる試算などの説明会が行なわれた。会では、桃花台線の現状や今後の展望、されに「存続させる場合は、ニュータウンに住む全世帯に対して年間数万円の負担を求める。」などと言った案も示された。出席した人達の多くは廃止に反対する人達であった為、廃止に反対する意見が多数出た(その一方で、「廃止は止むなし」と言った意見もあった。)。反対意見が多数出た事で、小牧市議会議員と篠岡地区長は、愛知県に対し廃止の結論を延期するよう求めた。その後小牧市長も、愛知県知事に廃止の結論延期を求めた。
しかし同年3月に、愛知県と小牧市は、桃花台線の支援を断念する旨を発表した。そのため、桃花台線の廃止が決定する。その後廃止前の同年9月19日から、代替交通機関としてニュータウンと小牧駅を結ぶバス(ピーチバス)が、運行を開始している。
同年10月には、名鉄バスが桃花台線廃止に合わせて、ニュータウンとJR春日井駅を結ぶ路線バスを新設し、既存の名古屋市内行きの高速バス(名古屋・桃花台線)を増便している※ 。そのため「ニュータウン住民の一部には、『(桃花台線が)廃止になって、むしろ便利になった』と言う人もいる」とも報じられている。
なお、2004年に検討会が立ち上げられ存廃を含む議論がなされ、2005年の年末には「桃花台線の廃止が決定した」と一部報道機関で報じられ、2006年に行なわれた説明会で桃花台線の厳しい現状が伝えられても、ニュータウンを含む沿線地域住民による存続を求める運動や利用促進活動は、まったく行なわれなかった。
- ※参考資料1:小牧市役所>桃花台線の廃止に伴なう路線バスの運行
- ※参考資料2:小牧市役所>バスルート図(PDF)
[編集] ニュータウン整備費用の流用問題
桃花台ニュータウンの整備費用(1112億円)の一部(115億円)が、桃花台線の「駅」や「周辺整備事業」の費用に流用されていた。この額は、桃花台線の建設費用(313億円)の約3分の1に当たる。この問題は、以前から愛知県議会や小牧市議会などで指摘されていたようだが、公になったのは2006年1月の住民説明会の時である。
ニュータウンで販売された住宅では、1戸あたり約100万円(共産党小牧支部試算)が桃花台線の建設費用に流用されていたこととなる。さらに、賃貸アパートの家賃にも、桃花台線の建設費用が上乗せされている。
この問題で焦点となっているのが、「ニュータウン整備の範囲を規定した法律」である。一部の議員は「ニュータウンと桃花台線の建設費用はまったくの別物。整備の範囲を超えている。明らかに法律違反だ。」と主張しているのに対し、愛知県側は「桃花台線の駅なども、当然ニュータウンの一部として考えられる。」と主張している。
[編集] JR春日井駅行きの路線バス問題
ニュータウン住民の多くは、桃花台線を利用せず、計画段階で想定されなかった※1 競合路線のJR中央線を利用して名古屋へと向かっていた。その数は、桃花台線を利用していた人が1日約2670人 ※2(1991年から2004年までの平均。2005年度が過去最高で、1日3500人。ニュータウン人口の約6%。)だったのに対し、約5倍の13000人(国土交通省試算)であった。
そのような現状から、住民は小牧市に対し、「JR春日井駅への路線バス開設」を度々求めたが、小牧市は「他交通機関(具体的には、桃花台線)との需要調整」と言う理由で、認可しなかった。住民は名鉄バスにも度々嘆願したが、名鉄バスも開設しなかった(名鉄バスは桃花台線廃止後に、桃花台-JR春日井駅間の路線バスを新設している)。
そこで住民は、「桃花台バス運営会」を組織。2002年4月、ニュータウン近くにある大学のスクールバスを運行させていたあおい交通に運行を委託する形で、JR春日井駅行きの会員制バスの運行を始める。その後路線バス事業の規制緩和により、同年10月、会員制バスは、あおい交通の路線バス(桃花台バス)として運行されるようになる。
- ※1.計画段階での需要予測の問題については、別途詳しい記載あり(→桃花台新交通桃花台線>諸問題>建設前の需要予測の問題)。
- ※2.参照資料:小牧市役所>桃花台線にあり方に関する提言(PDF)
[編集] 廃止後の問題
廃止後に残された駅舎や高架などの施設の処理が、問題となっている。高架に関して、愛知県は、他への転用は非常に難しいが撤去に莫大な費用がかかることから、「撤去はしない方針」としている。そして企業などが行なっている開発中の実験線の誘致を、検討している。いっぽう一部の沿線住民からは、歩道や自転車道に転用する案などが出ている。また車両に関しては、インターネットオークションでの売却が検討されている。
なお2006年1月に行なわれた住民説明会で公表された愛知県の試算によると、「駅舎や高架を全て撤去した場合約100億円かかる」とされている。またその工事期間は、「約1年半~2年かかる」とされている。 それに対し社有地の売却益は、約10億円とされている。
いずれに関しても、運営会社の桃花台新交通から業務を移行された清算会社によって、2007年2月以降に処理が行なわれることだけは決まっているが、「どのように処理するか」などの具体的な処理方法については、まだまったく何も決まっていない。
- ※桃花台線廃止の経緯や様々な問題点については、別途詳しい記載あり(→桃花台新交通桃花台線>諸問題>存廃問題)
[編集] 地盤沈下と産業廃棄物埋設
[編集] 地盤沈下
愛知県が造成し都市再生機構(旧 住宅・都市整備公団)が販売した、ニュータウン南部の城山5丁目地区にある住宅で地盤沈下が発覚し、問題となっている。問題の発覚は2001年、同地区の2軒の住宅に住む住人から、都市再生機構に対し「家が傾いてきた」との苦情が届いた事に始まる。その後都市再生機構が調査したところ、2軒の住宅とも家が沈下している事が判明。2軒の住宅は都市再生機構が買取り、後に解体された。
2軒の住宅から突然家主が引っ越した事を不審に思った近所の住民が、都市再生機構に問い合わせたところ、地盤沈下の事実を知る。2005年にはこの2軒の住宅周辺の住民からも、都市再生機構に対し「家が傾いてきた」などの苦情が相次いで届くようになる。その結果都市再生機構がそれらの住宅を調査したところ、数軒で地盤沈下が判明する。 2006年2月都市再生機構は、問題となっている地域のボーリング調査を開始する。すると、さらに十数軒の住宅が沈下している事が判明。この事は、マスコミによって大きく報じられる事となる。
問題となっている土地は1957年に王春工業の会長が購入し、王子製紙春日井工場などから出る産業廃棄物を10年以上にわたって廃棄していた事が解かっている(当時は廃棄物処理に関する法律がなかったため、この件で王春工業の責任を問うことはできない。)。1971年7月、愛知県が小牧市の仲介でこの土地を購入し、造成工事を行なっている。この造成工事の際、産業廃棄物と見られる粘土が大量に堆積していた事を、当時の愛知県庁職員が確認している。そのため「これらを撤去した」としているが、「全て撤去できなかった可能性もある」とも証言している。 その後愛知県は、この土地を旧住宅・都市整備公団に売却。住宅・都市整備公団は住宅を建築し、1988年に販売している。
2006年7月都市再生機構は、地盤沈下の原因を探るべく、解体した2軒の住宅跡地の地下の土壌の調査分析を開始。同年11月に結果を公表している。それによると、「問題となっている土地は産業廃棄物が層となって残っており、その上にさらに土が盛られている状態であった。この産業廃棄物層の上にある土の層が造成の際十分踏み固められおらず、雨水が浸透。その結果その層が沈下し、さらにその重みに絶えられず、産業廃棄物層が沈下した。」と言うものであった。
都市再生機構は今後の対策として、「これ以上両層とも沈下する可能性は低い」と言う調査結果から、一軒ごとに住宅を調べたうえで、場合によってはジャッキアップ工法で修復工事を行なう事を、住民に提案した。しかし住民からは、「それでは不十分だ」として、産業廃棄物の完全な撤去を求める意見が出された。それに対し都市再生機構は、「愛知県の調査結果を待ってから検討する」としている。
[編集] 裁判
この問題の責任を巡って、2006年8月都市再生機構は、「地盤沈下の原因は愛知県の責任である」として、住民への補償費用やこれまでかかった調査費用などを求める裁判を起こしている。都市再生機構側は、「(愛知県から)大量の廃棄物が持ち込まれた場所だったとは聞いていない。廃棄物があれば購入していない。」と主張している。それに対し愛知県側は、「土地売買の際、資料のやりとりはあったはず。旧住宅・都市整備公団には、住宅の売り手として、地盤をよく調べる義務がある。基礎を頑丈にした近隣の住宅では、問題は起きていない。」と主張している。
なおこの裁判は、現在も係争中である。
[編集] 産業廃棄物埋設と土壌汚染の問題
問題となっている土地は1957年に王春工業の会長が購入し、王子製紙春日井工場などから出る産業廃棄物を10年以上にわたって廃棄していた事が解かっている。2006年11月に公表された都市再生機構の調査結果では、産業廃棄物が現存している事が確認されている。 また同調査では、環境基準値の170倍の鉛を含む5種類の有害物質や、油分、木片、ガラス片、ビニール袋なども確認されている。
同年8月住民からの要請を受けた小牧市は、市独自の調査を開始する。都市再生機構の調査地点から土壌サンプルを回収し、同年10月に分析結果を公表している※ 。それによると、「土壌には環境基準を上回る有害物質(ヒ素:3.6倍、ジクロロメタン:約1.9倍)が含まれており、通常の土壌ではほとんど検出されない油分も検出された」となっている。この調査結果を受けて小牧市は、愛知県と都市再生機構に対し、適切な対応を求める要望書を提出している。
同年8月住民は愛知県に対し、県独自の調査を要請している。それに対し愛知県は、「都市再生機構側に責任がある」として、要請を断っている。しかしその一方で愛知県庁の職員が、都市再生機構の調査地点から土壌サンプルを回収。同年10月に小牧市とともに分析結果を公表している※ 。それによると、小牧市の調査では環境基準を上回る有害物質が見つかっているの対し、愛知県の調査結果は「環境基準を上回る有害物質は見つからなかった」と言うものであった。
また新たな問題として、同年11月に開かれた愛知県による住民説明会で、問題となっている地域の土壌がニュータウン内の3つの学校(大城小学校、光ヶ丘小学校、光ヶ丘中学校)のグラウンドに持ち込まれて埋められた事が、公表された。これに対し愛知県は、調査対象地区を拡大し、「これらの学校も調査する」としている。
- ※参考資料:愛知県庁>愛知県と小牧市の調査結果の比較(PDF)
[編集] 今後の対策や調査について
都市再生機構は、地盤沈下の対策については「これ以上両層とも沈下する可能性は低い」として、一軒ごとに住宅を調べたうえで場合によってはジャッキアップ工法で修復工事を行なうとしている。それに対して住民は、「それでは不十分だ」として、産業廃棄物の完全撤去を求める意見が出されている。しかし都市再生機構は産業廃棄物に関して、「愛知県の調査結果を待ってから検討する」としている。
愛知県は土壌汚染の範囲を測定するため、「2006年中に調査を開始し、翌2007年3月には結論をまとめる」としている。調査の詳細は、「すでに解体された2軒の住宅を中心に同心円状に1軒1軒ボーリング調査をしていく」と言うものである。また新たな問題として浮上したニュータウン内の3つの学校のグラウンドへの問題となっている土壌の埋設に対応する為に、「これらの学校のグラウンドも調査する」としている。 なお愛知県は、現在も産業廃棄物の存在を認めていない。問題となっている土壌については、「粘土質の土壌」、「黒っぽい土」などとしており、あくまで自然の土であると言う立場である。これに対し住民は、「土壌からは木片やガラス、油分などが見つかっており、明らかに産業廃棄物だ」と、愛知県の認識を非難している。
一方地盤沈下に関する対応について愛知県は、2006年11月に行なわれた住民説明会で、都市再生機構との裁判を理由に曖昧な対応をした。そのため住民からは、「住民より裁判を重視するのか」と非難が相次いだ。結果その翌日に行なわれた県知事の定例記者会見でも、この問題が取り上げられた。その際神田真秋(かんだまさあき)愛知県知事は、あくまで「地盤沈下の責任は、都市再生機構にある」としながらも、土壌調査の際に得られる地盤沈下に関する情報(地耐力データ)の住民への公開を、示唆した。
[編集] 備考
ニュータウン一帯(旧称「篠岡村」)では、江戸時代末期から第二次世界大戦中にかけて、石炭の一種である「亜炭」と呼ばれる鉱物が掘り出されていた。そのため一部報道機関では、「地盤沈下は、亜炭鉱(亜炭を掘った跡)が原因ではないか」とも報じられている。
[編集] 年表(地盤沈下と産業廃棄物埋設)
- 1957年 - 王春工業が、問題となっている地域(城山5丁目)を含む一帯の土地(当時は山林)を購入。愛知県へと土地を売却するまで、王子製紙春日井工場などから出る産業廃棄物を投棄していた。
- 1971年7月 - 小牧市の仲介で、愛知県が土地を購入。
- 1983年~1985年 - 愛知県による造成工事。「造成地に廃棄物と見られる大量の粘土の堆積を確認し、除去した。しかし完全には取り除けなかった可能性もある。」(愛知県庁職員OB談)。
- 住宅・都市整備公団が、愛知県から土地を購入。
- 1988年 - 住宅・都市整備公団が、城山5丁目の住宅販売開始。
- 2001年 - 城山5丁目にある2軒の住宅から、住宅・都市整備公団に対し「家が傾いてきた」との苦情。調査の結果、地盤沈下発覚。
- 2005年 - 地盤沈下が発覚した住宅の周辺住民からも、都市再生機構(旧住宅・都市整備公団)に苦情相次ぐ。調査の結果、その内の数軒でも地盤沈下発覚。
- 2006年2月 - 都市再生機構が、苦情のあった地域のボーリング調査開始。
- 2006年3月 - マスコミが「桃花台ニュータウンで地盤沈下が発生」と報じる。
- 2006年4月16日 - 都市再生機構が地盤沈下が起こっている地域の一部住民に対し、説明会開催。ボーリング調査の結果や今後の対応などを公表。「さらに十数軒の住宅でも、地盤沈下が起こっていた事」を公表。
- 2006年7月 - 都市再生機構が、最初に地盤沈下が発覚してすでに解体された、2軒の住宅跡地下の土壌調査を開始。
- 2006年8月18日 - 住民が愛知県に対し、地盤沈下に関する独自調査を要請。愛知県は、「責任は都市再生機構にある」としてそれを拒否。
- 2006年8月23日 - 都市再生機構が、調査地点を住民に公開。小牧市が住民の要請に従い、地盤沈下の調査開始。土壌サンプルを入手。
- 2006年8月30日 - 都市再生機構が愛知県に対し、地盤沈下の対応で掛かった費用を請求する裁判を起こす。
- 2006年8月31日 - 都市再生機構が、調査地点の埋め戻しを開始。都市再生機構が記者会見で、愛知県への損害賠償請求額が「現状で8億円」である事を公表。また「今後もし住民からの請求が増えたり、調査費用が増えれば、その分また損害賠償請求する」事も示唆。
- 2006年9月4日 - 神田真秋愛知県知事が定例記者会見で、都市再生機構の訴訟を批判。「売り主(都市再生機構)が買い主(住民)に対し責任を取るのは、当たり前」と知事が発言。
- 2006年9月15日 - 住民が愛知県知事に対し、公開質問状を提出。「県が造成の際、なぜ地盤の問題を放置したか」についての原因究明を求める。
- 2006年10月6日 - 愛知県が住民に対し、公開質問状に対する回答を提示。「産業廃棄物処分場跡地という認識がなかった」、「造成工事の時には、軟弱ではなかった。また問題も起きなかった。」と、県の責任を否定。
- 2006年10月19日 - 都市再生機構が起こした裁判が始まる。
- 2006年10月26日 - 愛知県と小牧市が、それぞれの土壌調査の結果を公表。愛知県側の結果が「環境基準を上回る有害物質は見つからなかった」のに対し、小牧市側は「環境基準を上回る有害物質(ヒ素とジクロロメタン)と、通常見られない油分を検出した」であった。小牧市は県と都市再生機構に対し、要望書を提出。住民側は県に対し、再度調査を要請。
- 2006年11月6日 - 愛知県知事が定例記者会見で、県独自による調査を明言。
- 2006年11月19日 - 愛知県が、地盤沈下が問題となっている一部地域住民を対象とした、説明会を開催。調査結果と今後の県独自の調査予定を公表。また問題となっている地域の造成時の残土を、ニュータウン内の小中学校グランドに運んだ事も発表。これら学校も、調査範囲に。
- 2006年11月20日 - 愛知県知事が定例記者会見で、土壌調査の際に得られる地盤沈下に関する情報の住民への公開を示唆。
- 2006年11月26日 - 都市再生機構が住民説明会開催。土壌分析の結果公表。地盤沈下の原因を特定。産業廃棄物が埋設されている科学的証拠を公表。基準値の170倍の鉛を含む5種類の有害物質が土壌に含まれていた事を公表。今後の地盤沈下対策を公表。
- 2007年3月 - 愛知県の調査結果が公表される予定。
[編集] 関連書籍
- 「桃花台ニュ-タウン基本計画及び基本設計報告書」愛知県建築部宅地開発研究所著(1971年)
- 「篠岡古窯址群」小牧市教育委員会編(1972年)
- 「桃花台ニュータウン遺跡調査報告」愛知県建築部編(1976年)
- 「桃花台ニュータウン遺跡調査報告2」愛知県建築部編(1979年)
- 「桃花台ニュータウン遺跡調査報告3」愛知県建築部編(1981年)
- 「桃花台ニュータウン遺跡調査報告4」愛知県建築部編(1982年)
- 「桃花台ニュータウン遺跡調査報告5」小牧市教育委員会編(1984年)
- 「桃花台ニュータウン遺跡調査報告6」愛知県建築部編(1984年)
- 「桃花台ニュータウン遺跡調査報告7」愛知県建築部編(1991年)
- 「桃花台ニュータウン」愛知県建築部編(1971年)
- 「桃花台ニュータウン」愛知県編(1979年)
- 「桃花台ニュータウン」愛知県桃花台建設事務所編(1978年)
- 「桃花台ニュータウンCI調査」愛知県建築部住宅企画課著(1988年)
- 「小牧・桃花台ア-バンフェア'91公式記録」小牧・桃花台ア-バンフェア91実行委員会編(1991年)
- 「桃花台 まちの記録」桃花台事業記念誌作成検討委員会・愛知県(他)編(1998年)
- 「桃花台百話 まちの四十年」小牧市立光ヶ丘中学校平成16年度3年1組・2組/企画・編(2005年)
- 「桃花台百話 今昔写真集」小牧市立光ヶ丘中学校平成17年度3年1組・2組/企画・編(2006年)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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