日本のニュータウン
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日本のニュータウンは、地方公共団体・都市再生機構（旧：都市基盤整備公団）などの公的機関によるものと、鉄道会社・不動産会社などの民間企業によるものとがある。住宅地として開発されるものが多いが、他に研究都市・学園都市と呼ばれるものもニュータウンに含まれる。事業手法は土地区画整理事業・新住宅市街地開発事業などの市街地開発事業によるものが多い。
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[編集] ニュータウンの諸問題
日本のニュータウンは、イギリスの田園都市、アメリカのペリーの近隣住区論やラドバーンシステムなどに強く影響されており、「子育てをする核家族の居住をサポートする良好な住宅地」を指向している事が多い。
初期のニュータウンでは家賃は平均以上の収入をもつ給与所得者を想定した水準に設定され、子育て終了後は居住者が転出することが期待されていた。 しかし、住宅難が解決されなかったことや、公共のニュータウンでは高騰する地価や家賃に対する救済策として賃料が据え置かれたため、住民の入れ替わりの硬直化を招いた。ニュータウンが作られた時代に入ってきた住民たちは高齢となり、一部経済力のある人のみが、持ち家を購入したり大都市圏に回帰するなどして転出することとなった。一方で、新たな子育て世代の需要にこたえられるほどの募集は行われないだけでなく、30歳代の若い世代の住民が地域にとけ込みにくいなどの問題を生じている。
また、世帯の独立性を確立しプライバシーを保証する設計と表裏一体で、住民相互のつながりが希薄化しており、顔の見えない郊外型犯罪の温床になることもある。
今日のニュータウンはこのように様々な問題を抱えることもあり、一部のニュータウンはこのままでは衰退し、オールドタウンと化すことが考えられる。
また、日本では既存の山林や農地を根こそぎ造成してニュータウンが建設されることが多く、地域の歴史風土や 自然環境を大きく破壊することが批判の的となっている。これは、都市の土地問題を基本的に解決することなく 、比較的土地買収をしやすい山林や山間農地を開発の対象としたためであり、本当の意味で持続性ある豊かな都市建設になっていないという指摘もなされている。
また、行政自らが、住民の共有財産といえる、風土や自然環境を破壊して土地を開発し、その土地の売却で新たな事業資金を得るという、まるで不動産開発業者のような事業形態が多い。 その結果、現実の需要に関わり無く、過大な需要予測に基づいて次々に開発を続けて行くといった事態が生じ、特にバブル経済破綻後、これらの事業体が巨額の累積赤字、借入金や売れない土地を抱えている事実が判明して、その処理が大きな社会問題になっている。
これら多くの問題は、そもそも日本のニュータウン開発が、欧米のそれのように、自立し持続性ある都市の建設ではなく、単に大都市に集まる人口の居住地の確保といった目標にとどまっていることに起因しているとも言える。これでは工場を誘致し労務者住宅をその周りに建設するといった、かっての炭鉱町や産業都市の開発手法と 変わりがなく、都市に対するビジョンの貧困さが安易な開発につながり、今日の問題の遠因ともなっている。
このように、日本のニュータウン建設の歴史は曲がり角に来ているといえ、その開発手法に関しては、本当に 長期に亘って存続してゆける豊かな都市を作るにはどうすれば良いか、という観点から、基本的な見直しを迫られているのである。
[編集] 日本の主なニュータウン
[編集] 北海道
[編集] 東北地方
[編集] 青森県・岩手県・秋田県
[編集] 宮城県・山形県・福島県
[編集] 関東地方
[編集] 茨城県
[編集] 栃木県・群馬県
- 板倉ニュータウン（群馬県両毛）
[編集] 千葉県
- 千葉ニュータウン
- 成田ニュータウン
- 海浜ニュータウン
- あすみが丘ニュータウン
- 千葉・市原ニュータウン
- おゆみ野
- ちはら台
- 光風台
- 清見台ニュータウン
- ユーカリが丘
[編集] 埼玉県
[編集] 東京都
[編集] 神奈川県
[編集] 山梨県
- コモアしおつ（山梨県）
[編集] 北信越地方
[編集] 新潟県・長野県・富山県・石川県・福井県
[編集] 東海地方
[編集] 静岡県・愛知県・岐阜県・三重県（※伊賀両市を除く）
[編集] 近畿地方
[編集] 近畿広域
- 関西文化学術研究都市（けいはんな学研都市）（京都府・奈良県・大阪府）
- 京阪くずはローズタウン（京都府・大阪府）
[編集] 三重県（伊賀市・名張市のみ）・滋賀県・奈良県・京都府
- 近鉄桔梗が丘住宅地（三重県名張市）
- 近鉄名張学園山手ニュータウン（三重県名張市）
- 草津ニュータウン（滋賀県草津市）
- 大津ニュータウン（滋賀県大津市）
- 京阪びわ湖ローズタウン（滋賀県大津市）
- 青山住宅地（奈良県奈良市）
- 近鉄登美ヶ丘住宅地（奈良県奈良市・生駒市）
- イトーピア鹿ノ台住宅地（奈良県生駒市）
- 近鉄北大和住宅地（奈良県生駒市）
- あすか野住宅地（奈良県生駒市）
- 近鉄白庭台住宅地（奈良県生駒市）
- 近鉄南生駒住宅地（奈良県生駒市）
- 西大和ニュータウン（奈良県北葛城郡）
- 真美ヶ丘ニュータウン（奈良県香芝市・北葛城郡広陵町）
- 橿原ニュータウン（奈良県橿原市）
- 榛原ニュータウン（奈良県宇陀市）
- 南大和ニュータウン（奈良県吉野郡大淀町）
- 花吉野ガーデンヒルズ（奈良県吉野郡大淀町）
- 南加茂台（京都府相楽郡加茂町 ）
- 洛西ニュータウン（京都府京都市）
- 向島ニュータウン（京都府京都市）
- 醍醐ニュータウン（京都府京都市・宇治市）
- 宇治ニュータウン（京都府宇治市）
- 京阪東ローズタウン（京都府八幡市・京田辺市）
- 大住ヶ丘（京都府京田辺市）
- 亀岡ニュータウン（京都府亀岡市）
[編集] 大阪府
- 千里ニュータウン（日本国内初のニュータウン）
- 泉北ニュータウン（堺市南区など）
- トリヴェール和泉
- 茨木サニータウン
- 北大阪ネオポリス（豊能町）
- 国際文化公園都市（彩都）
- 金剛ニュータウン
- 阪南スカイタウン
- 南海熊取ニュータウン
[編集] 和歌山県
[編集] 兵庫県
- 須磨ニュータウン
- 明舞団地
- 西神ニュータウン
- 西神戸ニュータウン
- 六甲北ニュータウン
- 神戸三田国際公園都市
- 北摂三田ニュータウン
- 西宮名塩ニュータウン
- 阪急日生ニュータウン
- 猪名川パークタウン
[編集] 中国地方
[編集] 岡山県・広島県・鳥取県・島根県・山口県
[編集] 四国地方
[編集] 香川県・徳島県・高知県・愛媛県
- 上野団地（愛媛県）
- 白水台（愛媛県）
- グリーンヒルズ湯の山（愛媛県）
- オレンジヒルズ光陽台（愛媛県）
[編集] 九州地方
[編集] 福岡県
- 北九州学術研究都市（福岡県北九州市）
- 企救丘（福岡県北九州市）
- 小郡・筑紫野ニュータウン（福岡県）
[編集] 佐賀県・長崎県
[編集] 大分県・熊本県
- 高江ニュータウン（大分市）
