ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー
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ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー | ||
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YMO の アルバム | ||
リリース | 1979年 | |
ジャンル | テクノ | |
レーベル | アルファレコード | |
プロデュース | 細野晴臣 | |
レビュー | ||
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YMO 年表 | ||
イエロー・マジック・オーケストラ (1978年) |
ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー (1979年) |
パブリック・プレッシャー (1980年) |
ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー(Solid State Survivor)は、イエロー・マジック・オーケストラのセカンド・アルバム。同バンドの代表曲である「Rydeen(ライディーン)」が収録されている。
細野のソロ・アルバム色の強かったファースト・アルバムに比べ、本作は高橋・坂本の曲が中心となっている(細野作曲は全8曲のうち2曲のみである)。また、フュージョンの要素が一掃され、ディスコ、ニュー・ウェイヴ色が強くなっているのも特徴である。
YMOの全作品の中でもポップで明るい曲調が多いこの作品は、まさにYMOを代表するアルバムである。そのわかりやすい内容から日本において小・中学生を含めた一般のリスナーに熱狂的に受け入れられた。本作のリリース後ワールド・ツアーに出ていたYMOは、ツアー先で日本国内での本作のヒットの報を聞き、大変驚愕したと後に語っている。本作は結果的にミリオンセラーを記録し、翌1980年の日本レコード大賞アルバム賞を受賞。日本でのいわゆるテクノ・ポップ全盛時代をつくり上げ、その後の「YMOチルドレン」と呼ばれる日本のミュージシャンたちが最初にテクノ・ポップに触れたきっかけをつくったという点で、非常に重要なアルバムと言えよう。
収められている楽曲も、前述の「Rydeen」や「Technopolis」はYMOを代表するものであり、「Behind The Mask」は後にマイケル・ジャクソンやエリック・クラプトンらがカヴァーするなど海外で高く評価された(ただし、マイケル・ジャクソンの曲は実際に発売されずオクラ入りとなった。そのヴァージョンをエリック・クラプトンがカヴァーしたという話もある。のちに坂本と高橋はラジオ番組等でマイケル・ジャクソンは作曲のクレジットと版権の50%を要求したため提供を拒否したが、収録予定だった”スリラー”が大ヒットしたため、後悔したと語っている)。
A面(1〜4曲目)は最後の「Castalia」を除いて、ダンス・ミュージックを意識し楽曲がつないであるが、B面(5〜8曲目)はロックやニュー・ウェイヴの影響が色濃く出ている。このアルバムの発売当時、YMOはニュー・ウェイヴに傾倒しており、市場戦略的に行なったフュージョン、ディスコなどの米国音楽へのアプローチから、徐々にメンバーの興味を起こさせる英国・欧州の音楽志向に移行していった過渡期のアルバムと言えるかもしれない。高橋の要望で収録されたビートルズのカヴァー「Day Tripper」(ぎくしゃくとしたニュー・ウェイヴ的アレンジである)や、パンク的要素を取り入れた「Solid State Survivor」(メンバーは「デジタル・パンク」と呼んでいた)などにその一片が見受けられる。
[編集] 収録曲
- Technopolis (テクノポリス)
作曲:坂本龍一
「Rydeen」と並ぶYMOの代表曲。ピンク・レディーの一連の楽曲を坂本が分解・研究し再構築した「東京歌謡」。以前にもライブでピンク・レディーの「ウォンテッド」がカヴァーされたこともあり、推測であるが坂本の都倉俊一に対するリスペクト、またはただ単にピンク・レディーのファンだったのではないかと思われる。坂本本人は「単に売れる曲を書いてやろうと思って」とのコメントも残している。「TOKIO!」のフレーズは日本でのヴォコーダーの使用例の代表的なものとして取り上げられることが多い。またこの「TOKIO!」は駅のアナウンスを模したともされている。シングルカットもされたが、このアルバムバージョンとは異なっている。
TWO-MIXを始めとする数多くのア-ティストにカヴァーされている。尚この曲は、3人も出演したフジカセット(後の富士フイルムアクシア(現:富士フイルムイメージング))CM曲に起用されている。 - Absolute Ego Dance (アブソリュート・エゴ・ダンス)
作曲:細野晴臣
沖縄音楽の要素を取り入れた、どちらかというと前作の色が濃い唯一の楽曲。リズムの跳ね方は当時細野と坂本がはまっていた物である。ヴォーカル(というよりむしろ合いの手)としてサンディーが参加。 - Rydeen (雷電/ライディーン)
作曲:高橋ユキヒロ
いわずと知れたYMOの代表曲でシングルカットもされた。イメージは黒澤明の『七人の侍』と『スター・ウォーズ』であり、その華やかなアレンジは「日本風ディスコ」を目指したものである。また、曲全体を貫くリズム(チッチキチッチキ・・・)は馬の蹄の音をイメージしたと言われている。居酒屋で高橋が鼻歌で歌ったのを、坂本がメモに書き起こして作られたと言われている。坂本や細野が難解なメロディを生み出す中、鼻歌から生まれた高橋の明快なメロディは坂本・細野に大変な衝撃を与えた。こちらも3人の出演したフジカセットCM曲に起用されている。 - Castalia (キャスタリア)
作曲:坂本龍一
速いテンポの曲が続いた後に静かに流れる、坂本のピアノを主体とした曲である。重く、暗い印象のこの曲はアルバムの中でも異色の存在感を放つ。映画『惑星ソラリス』からインスパイアされたという(坂本は矢野顕子に向けて書いた曲とも発言している)。初期YMOのライヴでは1曲目に演奏されることが多く、DVD「Visual YMO」やアルバム「One More YMO」等にも収録されている。 - Behind The Mask (ビハインド・ザ・マスク)
作詞:クリス・モスデル/作曲:坂本龍一(・高橋ユキヒロ)
それまで難解なコード進行を得意としてきた坂本が、単純ないわゆるロックのコード進行を使用した曲。元々は坂本のソロ曲(後に曲の歌詞の付いていない部分にマイケル・ジャクソンが詞を付けたバージョンが、12インチシングル盤で発売)で、原曲はYMO結成以前、または結成直後に完成しており、このヴァージョンでは歌詞とメロディが追加されている。高橋はそのメロディの作曲者であった。そのため、ある時期までは作曲者として連名でクレジットされていた。 - Day Tripper (デイ・トリッパー)
作詞・作曲:Jレノン・Pマッカートニー
ビートルズ初期のナンバーのカヴァー。ギターで鮎川誠が参加。難解なアレンジが施されているが、これは当時ローリング・ストーンズの「Satisfaction」をカヴァーしたディーヴォに強く影響を受けている。ワールド・ツアーではかなり盛り上がる曲であった。ちなみに高橋の弁によると、カバー元はビートルズのオリジナルではなく、かまやつひろしのカバーであるとのこと(つまりカバーのカバー)。「She was a~」で始まるのはそのためとも高橋は付け加えている。 - Insomnia (インソムニア)
作詞:クリス・モスデル/作曲:細野晴臣
タイトルどおり、当時実際に不眠症だった細野の曲。 - Solid State Survivor(ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー)
作詞:クリス・モスデル/作曲:高橋ユキヒロ
軽快な8ビートの曲であり、メンバーたちは「デジタル・パンク」と呼んでいた。曲中で流れる咳き込んだような音は実際に当時のマネージャー・生田朗の咳き込んだ声を加工したものである。『TECHNOPOLIS』のB面曲としてシングルカットされる。
[編集] ゲスト参加
オリコン週間LPチャート第1位 1980年7月14日付~1980年7月28日付 (3週連続) |
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前作: イエロー・マジック・オーケストラ 『増殖』 |
イエロー・マジック・オーケストラ 『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』 |
次作: もんた&ブラザーズ 『ACT 1』 |
オリコン年間LPチャート第1位 | ||
前年: ゴダイゴ 『西遊記』 |
イエロー・マジック・オーケストラ 『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』 |
次年: 寺尾聰 『Relfections』 |
日本レコード大賞ベストアルバム賞受賞作品 | ||
前年度 1979年 第21回 アリス『栄光への脱出~武道館ライブ』 サザンオールスターズ『10ナンバーズ・からっと』 さだまさし『夢供養』 |
1980年 第22回 長渕剛『逆流』 YMO『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』 山下達郎『MOON GROW』 |
次年度 1981年 第23回 大滝詠一『A LONG VACATION』 松任谷由実『水の中のASIAへ』 オフコース『We are』 |