JR九州キハ125形気動車

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キハ125形気動車（キハ125がたきどうしゃ）は九州旅客鉄道（JR九州）の一般形気動車。

2005年2月16日鳥栖駅で撮影

[編集] 車両解説

キハ200系に引き続いて製造されたJR九州の新形式一般形気動車で、ローカル線で使用していたキハ45系などを置き換え、同時にワンマン運転を実施する目的で製造された。新潟鐵工所（現・新潟トランシス）が製作した地方鉄道向け車両である「NDCシリーズ」の車両で、JR西日本キハ120形、島原鉄道キハ2500形、茨城交通湊線キハ3710形、水島臨海鉄道水島本線 MRT300形など兄弟形式が多い。製造は全車両とも新潟鐵工所。

[編集] 車体

NDCシリーズの標準的な18m級普通鋼製車体である。ワンマン運転に対応するため両端部に片開き扉を配置し、乗務員室ドアは省略されている。窓は開閉可能なユニット窓（上段下降下段上昇窓）となっている。2両運転時でもワンマン運転を行うため、前面中央部に貫通扉を設けている。

塗装は水戸岡鋭治率いるドーンデザイン研究所のデザインによっている。外観を明るい黄色一色で塗装し、部分的にロゴ（JRマーク・Y-DC125ロゴ）を配している。

[編集] 台車・機器

台車は空気ばね台車のDT601K（動力台車）、TR601K（付随台車）が採用されている。機関はNDCシリーズ標準のDMF13HZエンジン（330PS/2000rpm）を1基搭載。

自動空気ブレーキ、排気ブレーキを装備している。キハ200系は他形式との併結に対応していないが、本形式はキハ40形など在来車との併結も可能な構造となっている。

[編集] 車内設備

座席は車端部をロングシート、他をクロスシートとしたセミクロスシートである。内装は灰色を基調としており、床はグレー地にひょうたん模様、壁やカーテンもグレー地に白い水玉模様、シートは青地に豹柄である。図柄の選択は大胆であるが非常に落ち着いた感じに仕上がっている。エンジン直結式の冷房装置を備える。

ワンマン運転用機器として、自動放送装置、運賃箱、運賃表示器、整理券発行機を備えている。

[編集] 製造・運用

まず1993年（平成5年）3月に1次車11両（キハ125-1～11）が製造され、1～6が唐津鉄道事業部唐津運輸センターに、7～11が大分運転所（現・大分鉄道事業部大分車両センター）に配置された。続いて同年12月に2次車14両（キハ125-12～25）が製造され、全車とも大分に配置された。

一次型と二次型の違いは、冷房送風口及び通風孔のパーツの色が一次型では白で、二次型では黒であることや、貫通扉の車内側の塗装が、一次型では灰色で、二次型は朱色であること、さらには運転室の運賃箱上部の扉の形態が違うこと、エンジンから車内を通って屋根へと達する排煙ダクトのカバーが車内において一次型では角張っており、二次型では丸まっていることなどが挙げられる。

今のところ、転属、廃車、形式番号の変更を伴う改造は全くない。唐津に配置された車両は配置当初より現在まで唐津線（乗り入れ区間の長崎本線久保田～佐賀間を含む全線）および筑肥線（山本～伊万里間）で運用されている。大分に配置された車両は久大本線及び豊肥本線の運用を中心とし、現在ではこのほか日田彦山線田川後藤寺～夜明間でも運用されている。過去には大分の車両が筑豊本線（原田線）で運用されたこともあったが、現在は入線しない。

2次車の製造以降、JR九州ではキハ200系と同一エンジン、同系列で両運転台形のキハ220形を製造しており、本形式は追加製造はされていない。

[編集] 製造後の改造

製造後から現在に至るまでの改造点としては、一次型の運転室後部の仕切窓が開閉式にされたこと（二次型は製造時から開閉式）や両替機が新五百円硬貨対応になったこと、非常用機関停止装置が装備されたことなどである。また、運転室後部仕切窓に運転士または車掌の粘着式名札入れも取り付けられている（JR九州所有の他系列も同様）。

トイレは製造当初は未設置であったが、2003年より小倉工場にて車椅子での使用も可能な大型トイレの取付工事を実施し、2005年には全車への取り付けが完了している。その際にトイレに改造された部分の窓は埋められ、トイレ入口の向かい側の窓は開閉出来ないように改造された。

2002年のFIFAワールドカップ大分開催に際し、キハ125-18・19はワールドカップの広告を車体に貼り付けていた。また、キハ125-20は2002年に試験的にUVカットフィルムを窓に貼付したが、客の悪戯により剥がされるなどして、現在では一部の窓にしかフィルムが無い状態である。

2005年1月にキハ125-24が久大本線の御井駅手前の御井踏切でトラックと衝突、一部損傷し修繕を受けた。この際車号表記の位置が従来とは逆のトイレ側に移された。