D.520 (航空機)

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D.520は、フランスのドボワチン（ドボワチヌ）社によって開発され、第二次世界大戦で使用された戦闘機である。操縦性が優れておりMS.406の後継機として活躍が期待されたが、部隊配備が遅れ戦局わ変える程の活躍は出来なかった。ドイツとの休戦後も生産が続けられ、ドイツ軍やイタリア軍で訓練用に使用された。

[編集] 概要

1934年から開発が進められていたD.513、D.514を発展させた形で開発されたD.520は、MS.405の後継戦闘機として1938年10月に初飛行した。試験飛行の成績はあまりよくなかったが、エンジンの換装、ラジエーターの配置の変更、方向舵の改修等を行った結果空軍の要求をクリアした為、1939年に量産型の発注を受けた。

D.520は、敵となったナチス・ドイツのBf 109よりは低速であったが操縦性では優れ頑丈で扱いやすい機体であった為実践部隊では好評であった。しかし、生産工場でのエンジンの整備や武装の調達が遅れたために生産が進まず、部隊に配備されるのが遅延した。そのため、部隊で使用され始めたのは1940年5月半ばからとなり、MS.406からの転換も十分に進まないまま休戦になってしまった。それでも、休戦までに437機が生産されている。

休戦後は、ヴィシー政府軍の戦闘機として使用された。また、ドイツ軍により生産が再開され180機程が生産された。一部の機体は、ドイツ軍やイタリア軍において訓練戦闘機として用いられた他、ブルガリアやルーマニアに送られてソ連軍との戦闘に使用された。連合国によってフランスが開放された後は、連合国軍側にも多くの機体が参加した。戦後もフランス空軍において1953年9月まで本機は使用されていた。