B-24 (爆撃機)
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B-24は、第二次世界大戦時のアメリカ陸軍航空隊の主力大型爆撃機。アメリカ合衆国の航空機メーカーコンソリデーテッド社で開発・製造された。愛称は「解放者」という意味のリベレーター(Liberator)。アメリカ海軍においてもPB4Y-1として哨戒任務に用いられた。
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[編集] 開発の経緯
1939年に陸軍航空隊が、コンソリデーテッドにB-17のライセンス製造を依頼した時に、それを断り独自の4発大型爆撃機の開発を逆提案し、新型機を短期間で開発した事から始まっている。1939年2月に陸軍航空隊は試作型のXB-24を1機、4月に増加試作機のYB-24を7機、8月に量産型のB-24Aを38機注文した。初飛行まで時間はかからず1939年12月29日に成功した。しかし、速度が440kmと余り出なかった為に、ターボチャージャー装着型のXB-24Bに改造された。初期生産型についてはイギリスに送られLB-30A/LB-30Bの名で哨戒業務に就いた。その後、陸軍航空隊に送られた。当初は輸送機として使われたが、1941年12月にターボチャージャー付爆撃機B-24Cを9機引き渡され、翌年1942年1月に量産型になるB-24Dが登場する。
[編集] 技術的特徴
形状の特徴としては、飛行艇を主に開発していたコンソリデーテッドらしく、太めの胴体を持っている。主翼は高翼配置でデービス翼と呼ばれる細長い直線翼である。双垂直尾翼であり水平尾翼の先に垂直尾翼が装備されていた。
[編集] 活躍
1942年に実戦化、太平洋戦線には11月にオーストラリアに配置され、これまで使われてきたB-17に代わり、主力爆撃機として運用を開始する。B-29の投入まで、太平洋戦線の主力として活躍した。
武装や製造した会社で、E型、G型、H型、J型に分かれる。G型の途中から、機首に回転銃座が取り付けられ、印象が一変している。製造は、コンソリデーテッドのサンディエゴ工場及びフォードワースの他、ダグラスのタルサ工場、フォードのウイローラン工場、ノースアメリカンで作られた。
L型及びM型は軽量型になる。
また、B-24を輸送機に改修したC-87リベレーター・エクスプレスも開発された。C-87はそれまでのC-47双発輸送機より優れた性能を示し、アメリカ空軍やイギリス空軍で運用された。
B-24の生産数はアメリカ陸軍航空隊向けとしては最多の18,431機が終戦直前まで生産された。また海軍向けにも1,000機近く製造され、全てで2万機近くが生産された。
[編集] 陸軍航空隊以外の活躍
B-24からは海軍向けの哨戒機型であるPB4Y-1リベレーターが開発された。また、その発展型であるPB4Y-2プライヴァティアは、冷戦初期に哨戒機として使用された。
[編集] ライバル機B-17との比較
ライバル機になったB-17と比べて設計年度が新しい事より、最大速度、航続距離、爆弾積載量全てが上回っていた。しかし、銃弾を機体に受けると安定性に難が有る、飛行高度がB-17より低い等の理由より、B-24は主に太平洋戦線に割り当てられ、欧州戦線にはB-17を割り当てていた。
人気についてもB-17の方が高い。理由として、欧州戦線でのB-17の活躍や、見た目の印象などがある。 反面、汎用性が高いため生産数ではB-17を上回っている。
[編集] 各型の生産数
- B-24D:2,828機
- B-24E:801機
- B-24G:430機
- B-24H:3,100機
- B-24J:6,678機
- B-24L:1,667機
- B-24M:2,593機
[編集] データ
(B-24J)
- 全幅:33.5m
- 全長:20.5m
- 全高:5.5m
- 翼面積:97.36平方メートル
- 自重:14,790kg
- 全備重量:29,480kg
- エンジン:P&W R-1830-65 1200馬力4基
- 最大速度:467km/時
- 巡航速度:346km/時
- 航続距離:3,380km(爆弾2,300kg搭載時)
- 乗員:10名
- 武装:12.7mm機銃10丁、爆弾5800kg
[編集] その他
[編集] 外部サイトへのリンク
[編集] 参考文献
- 第二次世界大戦 軍用機ハンドブック アメリカ篇(原書房)ISBN 4-562-02928-5