還暦土俵入り
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還暦土俵入り(かんれきどひょういり)は、現役時代に横綱土俵入りを許されていた元力士が還暦を迎えた際に長寿祝いとして行われる土俵入りである。この時点で日本相撲協会に親方として在籍していれば国技館で行われ、退職している者は別の場所で行う。
還暦祝いを表し本来は白い横綱で行うべき土俵入りをこの時だけは特別に赤い横綱で行うことからこの綱を「赤綱」と呼ぶこともあるが、これは俗称であり正式なものではない。今までに以下の横綱が還暦土俵入りを実現している。
[編集] 国技館で行なった者
- 昭和27年:栃木山守也(春日野)、露払・安藝ノ海節男(藤嶋)、太刀持・羽黒山政司(現役) 蔵前仮設国技館
- 昭和31年:常ノ花寛市(出羽海)、露払・千代の山雅信(現役)、太刀持・双葉山定次(時津風) 蔵前国技館
- 昭和60年:栃錦清隆(春日野)、露払・佐田の山晋松(出羽海)、太刀持・初代若乃花幹士(二子山) 両国国技館
- 昭和63年:初代若乃花(二子山)、露払・隆の里俊英(鳴戸)、太刀持・2代目若乃花幹士(間垣) 両国国技館
- 平成12年:大鵬幸喜(一代年寄)、露払・千代の富士貢(九重)、太刀持・北の湖敏満(一代年寄) 両国国技館
※鏡里喜代治(立田川)、栃ノ海晃嘉(春日野)、佐田の山(境川)、琴櫻傑將(佐渡ヶ嶽)は土俵入りは行なわず赤い綱だけを受け取っている。また、朝潮太郎は赤い綱は作ったものの土俵入りを行う直前に死去している。