街路樹 (アルバム)
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街路樹 | ||
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尾崎豊 の アルバム | ||
リリース | 1988年9月1日 1990年3月10日(再発) 1996年8月20日(再発) |
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録音 | - (AVACO CREATIVE STUDIO) (ソニー六本木スタジオ) (GOLD RUSH STUDIO) (STUDIO SKY) (SEDIC AND STUDIO TAKE ONE) |
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ジャンル | J-POP | |
時間 | 47分47秒 | |
レーベル | Mother & Children |
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プロデュース | 吉野金次 | |
レビュー | ||
最高順位2位、累計売上42万枚(オリコン) |
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尾崎豊 年表 | ||
LAST TEENAGE APPEARANCE (1987年) |
街路樹 (1988年) |
誕生 (1990年) |
街路樹(がいろじゅ)は日本のミュージシャン、尾崎豊の4thアルバム、およびアルバムの9曲目に収録されている楽曲である。
アルバムは1988年9月1日にMother & Childrenよりリリースされた。
その後、1990年3月10日にイーストウエスト・ジャパンより再リリースされ、さらに1996年8月20日に廉価版として再発売された。
無期限活動休止宣言の後に渡米、帰国後に新レーベル「Mother & Children」(現:イーストウエスト・ジャパン)への移籍やライブツアーの中断、そして覚醒剤取締法違反での逮捕などの経緯を経て、ようやく発売されたアルバム。それらの影響か、収録されている楽曲はそれまでの物に比べ暗く、重い曲調が並ぶ。
[編集] 解説
そもそも前作までの3作は、ソニー専属のプロデューサーである須藤晃によって制作されていたが、レコード会社の移籍に伴って尾崎自身もかなり親和していた彼とは離れる事になってしまう。そして、自らも歌うべき事が見つからず、上手く作品を作れない事で苦悩し、日本に帰ってきてアルバムも発売せずに、突然ライブツアーを敢行する。その合間を縫って、度々レコーディングは行われていたが、中々形にならず、その後ライブツアーの中断、そして覚醒剤取締法違反によって逮捕されてしまい、再び発売への道は閉ざされる。その後、釈放されシングル『太陽の破片』を発売し、それに伴って最初で最後のテレビ出演である、『夜のヒットスタジオ』への出演で同曲を歌う。完全復活を望むも、やはり望んでいた完成度のアルバムは作れず、後に尾崎自身が「作りたくないアルバムを作らされた」「失敗作」と語っている。また、これ以外のアルバムでは必ず各曲に英題が付けられているが、このアルバムに関しては存在しない。これはレコード会社の違いのためである。ちなみに、このレーベルで出したアルバムはこの1枚だけである。
なお、「太陽の破片」は尾崎自身が「この曲を入れるとアルバムが売れてしまう」ということであえて未収録にしている。現在もこの楽曲は88年初版CDと91年再販の2度のCD販売のみで現在は廃盤。ライブバージョンがベストアルバムに収録されることはあるが、オリジナルシングルヴァージョンは現在入手困難となっている。同じくこのレーベルに所属していた頃に発売された「核(CORE)」のシングルも現在は廃盤で、この作品に未収録であるB面曲の「街角の風の中」が入手困難楽曲の一つとなっている。故人となったアーティストとレコード会社の権利問題が最もよく表された例といえる。
ファンの間でも賛否の分かれる作品で、発売当初から「これは尾崎の作品ではない!」「最低の作品」と酷評が並ぶことが多かったが、近年はその緊迫した状態でのレコーディングから生み出された作品群を再評価する動きがあり、メッセージ色の強い「核(CORE)」や「遠い空」などが再び注目を浴びている。
その後、東京ドームでのライブを行うが、このライブはこのレーベルへの置き土産として行ったものであり、尾崎はまた古巣であるソニーへの移籍を既に考えていた。しかし、問題は根深く、簡単には移籍できずに裁判にまで発展してしまう・・・。
[編集] 収録曲
- 核 (CORE)
(作詩・作曲:尾崎豊 / 編曲:樫原伸彦)- 6thシングルとしてリリースされた曲。反戦・反核をテーマとしているが、かなり内省的な心情を歌ったものになっている。シングル・ヴァージョンとはアレンジが異なり、最後のエフェクトが削除された。また歌い方もかなり違い、シングルの絶叫に近い歌唱方から比較的まともになっている。
- ・ISM
(作詩・作曲:尾崎豊 / 編曲:Yutaka Ozaki&Heart Of Klaxon) - LIFE
(作詩・作曲:尾崎豊 / 編曲:樫原伸彦) - 時
(作詩・作曲:尾崎豊 / 編曲:樫原伸彦) - COLD WIND
(作詩・作曲:尾崎豊 / 編曲:Yutaka Ozaki&Heart Of Klaxon) - 紙切れとバイブル
(作詩・作曲:尾崎豊 / 編曲:樫原伸彦)- レッド・ウォーリアーズの木暮武彦がギタリストとして参加している。
- 遠い空
(作詩・作曲:尾崎豊 / 編曲:本多俊之)- 7thシングル「太陽の破片」のB面曲。シングル版とはミックスが若干異なる。
- 理由
(作詩・作曲:尾崎豊 / 編曲:西本明) - 街路樹
(作詩・作曲:尾崎豊 / 編曲:樫原伸彦)- エンディングは豪華なオーケストラアレンジになっている。
- ※(LP盤では5曲目の「COLD WIND」からB面)
[編集] 参加ミュージシャン
- 長谷部徹(はせべ とおる) - ドラム (#1,#4,#6)
- 伊藤真視(いとう まさし) - ドラム (#2,#5)
- 三浦晃嗣(みうら こうじ) - ドラム (#3)
- 村上“ポンタ”秀一(むらかみ しゅういち) - ドラム (#7)
- 瀧本季延(たきもと としのぶ) - ドラム (#9)
- 有賀啓雄(ありが のぶお) - ベース (#1,#4,#6,#9)
- 入江直之(いりえ なおゆき) - ベース (#2,#5)
- 高水健司(たかみず けんじ) - ベース (#7)
- 江口正祥(えぐち まさよし) - ギター (#1~#6,#9)
- 高村周作(たかむら しゅうさく) - ギター (#1)
- 甲斐完治(かい かんじ) - ギター (#2,#3,#5)
- 木暮武彦(こぐれ たけひこ)(FROM レッド・ウォーリアーズ) - ギター (#6)
- 是方博邦(これかた ひろくに) - ギター (#7)
- 岡崎倫典(おかざき りんてん) - アコースティックギター (#1)
- 笛吹利明(うすい としあき) - アコースティックギター (#9)
- 勝又隆一(かつまた りゅういち) - キーボード (#2,#5)
- 平野孝幸(ひらの たかゆき) - オルガン (#1)、パーカッション (#9)
- 樫原伸彦(かしわら のぶひこ) - ピアノ (#1~#6)、シンセサイザー (#1~#6)、コーラス (#2)
- 島健(しま けん) - ピアノ、シンセサイザー (#7)
- 西本明(にしもと あきら) - ピアノ (#8)
- 阿部剛(あべ たけし) - サックス (#2,#5)
- ジェイク・H・コンセプション - サックス (#6)
- 本多俊之(ほんだ としゆき) - サックス (#7)
- 片岡郁雄(かたおか いくお) - サックス (#9)
- 数原晋(かずはら しん) - トランペット (#9)
- 荒木敏男(あらき としお) - トランペット (#9)
- 西山健治(にしやま けんじ) - トロンボーン (#9)
- 清岡太郎(きよおか たろう) - トロンボーン (#9)
- 坂宏之(ばん ひろゆき) - オーボエ (#9)
- 脇坂総一(わきさか そういち) - オーボエ (#9)
- 重松ユミ(しげまつ ゆみ) - クラリネット (#9)
- 宮島基榮(みやじま もとえ) - クラリネット (#9)
- 金山功(かなやま いさお) - ティンパニ (#9)
- 山岸博(やまぎし ひろし) - ホーン (#9)
- 山田栄(やまだ さかえ) - ホーン (#9)
- 中谷望(なかたに のぞむ) - フルート (#9)
- 篠原猛(しのはら たけし) - フルート (#9)
- 山川恵子(やまかわ けいこ) - ハープ (#9)
- 小林グループ - ヴァイオリン (#9)
- 菅原裕紀(すがわら ゆうき) - パーカッション (#1)
- 西尾純之介(にしお じゅんのすけ) - パーカッション (#1~#5)
- 尾崎豊(おざき ゆたか) - ブルースハープ (#1,#2)、アコースティック・ギター (#7)
- 飛鳥ストリングス - ストリングス (#8)
- 山根栄子(やまね えいこ) - コーラス (#6,#7)
- 岩本章子(いわもと しょうこ) - コーラス (#6,#7)
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