笹子トンネル
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笹子トンネル(ささごトンネル)は、山梨県大月市と同県甲州市の間にある中央自動車道・JR中央本線のトンネル。同区間の国道20号のトンネルは新笹子トンネル(しんささごトンネル)という。以下、各トンネルについて詳述する。
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[編集] 中央自動車道 笹子トンネル
中央自動車道の大月ジャンクション(山梨県大月市)~勝沼インターチェンジ(山梨県甲州市)間にあるトンネル。
全長 下り4,717m、上り4,784m (上下線ともに2車線)
排気ガスの増加によるトンネル内部の空気環境悪化を防止するため、最急勾配は2%となっている。
- 沿革
[編集] 中央本線 笹子トンネル・新笹子トンネル
東日本旅客鉄道(JR東日本)中央本線の笹子駅~甲斐大和駅間にあるトンネル。
笹子トンネル (全長 4,656m 単線。下り列車専用)
- トンネル内はレンガ及び石だけで造られている。完成当時は日本最長のトンネルだった。また、トンネル入り口の額字には「因地利」(笹子側、伊藤博文著)、「代天工」(甲斐大和側、山県有朋著)と書かれている。(実際の額字は、どちらも右書き。)
新笹子トンネル (全長 4,670m 単線。上り列車専用)
- 沿革
- 1902年(明治35年) - 笹子トンネル完成
- 1903年(明治36年)2月1日 - 大月~初鹿野(現在の甲斐大和)間開業時から供用開始
- 1965年(昭和40年) - 新笹子トンネル完成、供用開始。従来の笹子トンネルは下り列車専用、新笹子トンネルは上り列車専用とする
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化に伴い、東日本旅客鉄道(JR東日本)に継承
なお、前述したように1931年(昭和6年)に上越線清水トンネル(総延長9,702m)が完成するまで、笹子トンネルは日本一の長さを誇るトンネルであった。
1911年(明治44年)に制作された『中央線鉄道唱歌』(作詞:福山寿久、作曲:福井直秋)でも、笹子峠とトンネルは次のように歌われた。
- 16.いで武士(もののふ)の初狩に 手向けし征箭(そや)のあとふりて 矢立の杉も神さびし 笹子の山の峠路や
- 17.横に貫くトンネルは 日本一の大工事 一万五千呎(フィート)余の 常夜の闇を作りたり
[編集] 国道20号 新笹子隧道(トンネル)
全長 2,953m 片側1車線 完成当時、道路トンネルとしては日本第2位
- 沿革
- なお、下記の旧国道に笹子隧道がある為、このトンネルの額字には「新笹子隧道」と書かれている。
[編集] 県道212号日影笹子線 笹子隧道
全長 240m 旧国道20号(甲州街道)のトンネル。入り口の額字には「笹子隧道」(実際の題字は右書き。)と書かれている。
- 県道はかつての甲州街道の道筋にほぼ沿っており、本来の笹子峠(標高:1,096m)の下をトンネルで通っている。
- 沿革
[編集] 関連項目
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