空中給油機
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空中給油機(くうちゅうきゅうゆき)とは、飛行中に航空機に対して給油(空中給油)を行う航空機のこと。
[編集] 概要
一般的に空中給油機はそれ専用の航空機として一から開発されることはなく輸送機や爆撃機を改造して作られる。また空母などでは大型の航空機は使用できないため、バディポッド(プローブアンドドローグ方式)と呼ばれるものを装備し空中給油機として使用する。
空中給油機に改造するに当たって、燃料タンクを増やすことは必須ではあるが、胴体内すべてを燃料タンクにしたとしても最大離陸重量を超えてしまう場合には、使用ができない。そのため、通常は胴体床下などにある程度燃料タンクを増やし他の部分は輸送スペースとして使用する場合が多い。また燃料タンクは自機用と給油用で別となっている場合もあるが、自機と受油機で使用する燃料が異なるなどの特別な場合を除きなるべく分けられていないほうが柔軟な運用が可能となるため望ましく、そのように作られることが多い。
航空自衛隊は現在ボーイング767を改造した空中給油機(KC-767)の導入を決定している。航空自衛隊はF-15やF-2などフライングブーム方式の給油口をそなえた航空機を使用していることから、給油方式はアメリカ空軍と同じフライングブーム方式になる予定である。また、C-X導入に伴い、余剰となるC-130Hを改造し、空中給油機とする計画も存在する。
[編集] 主な空中給油機
- アメリカ
- ソ連・ロシア
- 中国
- Il-78
- HY-6
- イギリス
- フランス
- ドイツ
- イタリア
- スペイン
- カナダ
- サウジアラビア
- KC-3
- トルコ
- インド
- Il-78
- ウクライナ
- Il-78
- シンガポール
- オーストラリア
- イスラエル
- 日本