指揮幕僚課程

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

指揮幕僚課程（しきばくりょうかてい）とは、自衛隊において、上級指揮官・幕僚の育成を目的として設置されている教育課程である。陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊の幹部学校にそれぞれ開設されており、教育期間や教育内容など、細部に相違点がある。

本課程の修了者は、文官におけるキャリアと同等の待遇を受ける。原則的に、高級幹部（将官）に昇任するためには、本課程もしくは技術高級課程（TAC）の終了が基本的条件となる。（医官など一部を除く）

[編集] 陸上自衛隊幹部学校の指揮幕僚課程

英称はCGS（course of Command and General Staff）。上級指揮官・幕僚に求められる戦略的・戦術的知識および技能と、師団規模の部隊運用に必要な統率力・判断力の付与を目的としている。教育期間は90週（約2年）に及び、陸上自衛隊の教育課程において最長である。

学生は、幹部上級課程（AOC）を修了、もしくは同等の能力を有すると認められた、40歳未満の3佐～1尉の志願者から、試験によって選抜される。試験は、1次（筆記試験、3日間）、2次（面接・身体検査・体力測定、1週間）に分けて実施され、合格するのは至難である。なお、本課程と技術高級課程は、受験回数が4回までに制限されており、併願受験は認められていない。