恩賜上野動物園
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東京都恩賜上野動物園(とうきょうと おんし うえのどうぶつえん)は、東京都台東区 にある動物園。一般的には、上野動物園(うえのどうぶつえん)と呼ばれて、親しまれている。東京都建設局が所管していたが、指定管理者制度の導入に伴って多摩動物公園・井の頭自然文化園などとともにその運営は2006年4月1日より、財団法人東京動物園協会へ引き継がれた。下部組織に葛西臨海水族園がある。
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[編集] 特徴
開園は、1882年(明治15年)3月20日。日本で最も古く、有名な動物園である。
上野恩賜公園内にあり、上野駅公園口から徒歩5分と交通の便がよい。敷地は西園と東園に分かれており、両園を結ぶモノレール(東京都交通局上野懸垂線)は日本初のモノレールである。
ジャイアントパンダやスマトラトラ、ニシローランドゴリラ等の希少動物を始め、422種類(2003年3月現在)の動物を飼育している。この飼育動物の種類も日本で最も多い。
飼育環境もできるだけ自然な常態に近づけ努力と工夫が凝らされている。例えば、スマトラトラのコーナーでは密林の雰囲気が演出されており、時間帯によってはヤブの中で寝ているトラを探すことになり、トラの体の縞がどのように役立っているかという確認もできる。また、トラが泳げる水槽ではガラス越しの近距離でトラを見ることもでき、その大きさを実感することもできる。
多摩動物公園、井の頭自然公園等の都立動物園と共にズーストック計画を実施。この計画により、恩賜上野動物園で飼育していたライオンは1991年に多摩動物公園に移されたため「ライオンのいない」動物園であった。しかし、来場者の要望に答え、2002年3月27日からインドライオン(メス)を公開している。なお、このインドライオンは横浜市のよこはま動物園ズーラシアから貸与されたもの。
1950年代に、コウテイペンギンなどの飼育に成功した実績などが評価される。以来1970年代頃まで、南極産ペンギンを飼育する数少ない動物園のひとつであった。
ジャイアントパンダ飼育開始以来、世間(特に部外者や首都圏以外に住む人)への最大の売り物(および象徴)がジャイアントパンダになりがちであったが、無論他の動物の飼育についても評価されるべきである。
以前より日本一の入園者数を誇っていた動物園だが、昨今は旭山動物園に月間入園者数を抜かれることが多くなった。旭山動物園の比較対象として上野動物園が引き出されることが多いため、皮肉なことにメディアへの紹介も増加傾向にある。
[編集] 代表的な飼育動物
- ジャイアントパンダ
- スマトラトラ
- ニシローランドゴリラ
- インドライオン
- ドール
- ホッキョクグマ
- レッサーパンダ
- アイアイ
- アジアゾウ
- アミメキリン
- シロサイ
- オカピ
- シマウマ
- ニホンザル
- タンチョウ
- オジロワシ
- ヤギ
- ヒツジ
- ブタ
- ガチョウ
- ウサギ
- ゾウガメ
[編集] 所在地
東京都台東区上野公園9-83
最寄りの鉄道駅は上野駅および京成上野駅。
園内にある東京都交通局上野懸垂線は全区間敷地内のため最寄り駅には含まず。
以前の最寄り駅に京成本線の博物館動物園駅が存在したが、駅の規模も矮小で京成本線の運行に悪影響があり、利用者も少ないことから営業休止、のち廃止された。
[編集] 関連項目
- かわいそうなぞう
- 象のいない動物園
- トンキー物語
[編集] 外部リンク
- 東京ズーネット(財団法人東京動物園協会が運営する都立動物園の情報サイト)
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