大仙院

大仙院（だいせんいん）は京都府京都市北区にある臨済宗の大徳寺内にある塔頭寺院。

[編集] 起源と歴史

永正6年（1509年）に大徳寺76世住職大聖国師と古岳宗陳禅師によって創建された。現在22に及ぶ大徳寺塔頭中、北派本庵として最も尊称重視される名刹である。

大仙院の三世古径和尚は、豊臣秀吉の怒りにふれ加茂の河原で梟首された千利休の首を山内に持ち帰り手厚く葬った。また漬け物の「たくあん」を考案したとされる七世沢庵（たくあん）和尚が宮本武蔵に剣道の極意を教えた所としても有名である。

現在の住職は尾関宗園（おぜきそうえん）。著書も多数ある名物和尚。その豪快な説法は観光客に好評である。　

方丈－永正10年（1513年）に古嶽宗亘が自分の隠居所として建立したもので、日本の方丈建築としては東福寺・龍吟庵方丈に次いで古い遺構である。「床の間」が現れるのもこの時代で、大仙院の床の間は日本最古とされ、「玄関」も日本最古の玄関として国宝に指定されている。

蓬莱山から落ちる滝、堰を切って大海に流れ込む水をすべて砂で表し、宝船や長寿の鶴亀を岩組で表した開祖古岳宗亘禅師による室町時代の代表的な枯山水庭園。

室町時代の名作障壁画で、フランスのルーブル美術館にも出展された相阿弥の山水画、狩野元信の花鳥図、狩野之信の四季耕作図などがある。