多気駅
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多気駅(たきえき)は、三重県多気郡多気町多気76番地にある東海旅客鉄道(JR東海)の駅である。紀勢本線から参宮線が分岐する交通の要衝として特急列車も停車する。 乗務員区所である伊勢運輸区は多気駅構内にある。
また、日本貨物鉄道(JR貨物)の貨物取扱駅(列車の設定はなし)で、ダイヘン三重事業所からの特大貨物列車が運行されることがある。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
参宮線の始発駅であるが、紀勢本線松阪方面からの特急以外の列車については当駅から参宮線に入るのがメインとなっており、新宮方面への普通列車の多くはこの駅を始発とする。
[編集] 駅構造
- 島式ホーム2面4線を持つ地上駅である。
- 直営駅で、みどりの窓口設置。
- 自動券売機の設置はなく乗車券類はすべて窓口のマルス端末で発行となる。
- 自動改札機の設置はない。
- 当駅のトイレは駅舎側が水洗式便所、3・4番線ホーム上が汲み取り式便所である。
- 駅近くにあるダイヘン三重事業所への専用線がある。
- 通常は「本線」のほうがまっすぐ伸びており、「支線」の方が大きく曲がる形で分岐するものだが、この駅の相可・三瀬谷方面は本線である紀勢本線のほうが大きく曲がっており、支線である参宮線のほうがまっすぐになっている。元来は亀山駅から鳥羽方面が参宮線であって紀勢線の相可方面があとから建設されたという歴史的経緯による。
1・2 | 紀勢本線(上り) | 津・亀山・名古屋方面(但し一部は3番線から発車) |
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3・4 | 紀勢本線(下り) | 尾鷲・新宮方面(但し一部は1番線から発車) |
参宮線 | 伊勢市・鳥羽方面 |
[編集] 駅周辺
駅名は多気であるし所在地も多気郡多気町多気なのだが、役場をはじめとして多気町の中心的施設は相可(相可駅周辺)にあるため、実はこの駅は多気町の行政の中心地にはなく、多気町全体からみても北東に位置する。そういったわけでこの駅の周辺にはそこそこに賑やかな市街地こそ広がっているものの、特に是といった施設があるというわけではない。
松阪市、多気郡明和町との境界に近く、松阪市法田町、明和町岩内等が利用圏に入っている。
[編集] 路線バス
- コミュニティーバス
- 多気町町民バス相鹿瀬線:天啓の里行き、西相鹿瀬行き
[編集] 歴史
この駅は早くも明治26年に参宮鉄道の手によって開業となった。当時は現在でも多気町の中心的集落となっている相可への入口としての役割が強かったらしく名称は相可であった。その後この駅は参宮鉄道の国有化により国鉄の駅となり、ついに大正12年、当駅から紀勢東線が栃原駅まで開通し分岐駅としての役割を担うこととなったのである。その後紀勢線は延伸に延伸を重ねて昭和34年、ついに亀山駅から新宮駅を経て現在の紀和駅までが紀勢本線となったのである。当駅はその後国鉄の分割民営化により東海旅客鉄道紀勢本線の駅となり現在に至っている。
- 1893年(明治26年)12月31日 - 参宮鉄道の津駅から当駅を経て宮川駅にいたる開通により(旧)相可駅(おうかえき)として開業する。
- 1907年(明治40年)10月1日 - 参宮鉄道が関西鉄道とともに国有化されたため当駅も国鉄の駅となる。
- 1909年(明治42年)10月12日 - 亀山駅から山田駅(現在の伊勢市駅までの間の路線に線路名称が制定され参宮線となり、当駅も国鉄参宮線の駅となる。
- 1923年(大正12年)3月20日 - 紀勢東線として当駅から栃原駅が開通し分岐駅となる。この新区間に新しく相可駅が出来たためこの駅は相可口駅に改称となる。
- 1959年(昭和34年)7月15日 - 紀勢本線の全通と同時に多気駅に改称となる。なおこの日亀山駅から和歌山駅(現在の紀和駅)までが紀勢本線となり当駅も国鉄紀勢本線の駅となった。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄の分割民営化により東海旅客鉄道紀勢本線の駅となる。
[編集] 隣の駅
- 東海旅客鉄道
- 紀勢本線
- 参宮線
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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