兵庫県立小野高等学校
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兵庫県立小野高等学校(ひょうごけんりつ おのこうとうがっこう)は、兵庫県小野市にある県立高等学校の一つである。
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所在地
概要
水田が広がる小野市の中心部にあって神戸電鉄粟生線小野駅より徒歩3分と交通の便に恵まれている。戦前は旧制の小野中学校であったが、戦後、昭和23年に小野高等学校と改称。柳桜高等学校を統合して昭和24年より男女共学となる。当初は普通科と家政科の2つの学科から成っていた(家政科はのちに廃止)。
昭和25年に商業科が設置され、平成7年には国際経済科が設置された(いずれも現在は各1クラス(40人))。昭和61年頃より普通科内に1クラス、40名の理数コースが設置されていたが、平成15年より諸般の事情により(後述)募集を停止し、カリキュラム等を大幅に変更した「科学総合コース」が設置されて現在に至る。
校内では学年を、新制高校第一期生から一回生、二回生・・・とした「回生」数で呼ぶことがかなり定着している。平成18年度は、59回生(3年生)、60回生(2年生)、61回生(1年生)からなる。
沿革
特色と校風
「校是」として「明き、浄き、直き誠の心」が掲げられている。なお、これは校内では「蜻蛉魂」としてまとめられる。校章はトンボの形をしており、これは、前身である旧制小野中学の「小」「中」の文字をたてにあわせて書くと丁度トンボのように見えることに基づいている。ちなみに、旧制小野中学の校章は同じ小野市内にある市立小野中学校にまったく同じ形で引き継がれている。ついでに、長野県松本深志高等学校や岐阜県立斐太高等学校などの校章もトンボを模した形をしており、文化祭の名称も小野高校と同じ「蜻蛉祭」である(但し由来は異なる)。
生活指導の厳しい高校として近隣では有名である。公立高校としては珍しく平成16年4月まで携帯電話の所持を禁じていた。現在は所持のみ許可されているが、校内への持ち込みは以前と変わらず禁止されている。(しかし、教師がきづいていないだけで、靴下に携帯を隠す者、トイレでタバコ、学校のDVDデッキでアダルトビデオ鑑賞会など、とんでもない生徒は続発していた。) 4月に新入生を対象として行われている2泊3日の集団宿泊訓練では、徹底した態度教育、集団行動訓練を施すと同時に、「なぜ小野高校に入学してきたのか」と題する文章を生徒各自が持ち寄り、それについて議論する場を設けている。
校歌・応援歌
現在の校歌「朝日に映えて」は、50周年記念事業の一環として昭和27年に完成したものである。旧制中学の校歌「神代の姿」に代えてつくられたこの校歌は、作詞・藤村作、作曲・福井直秋による。昭和29年には応援歌歌詞が当時の生徒から公募された。現在の応援歌は、作詞・国井立志、作曲・村山貞雄による。
部活動
- 陸上競技部…stub
- 野球部…stub
学科
普通科
他校の普通科と同様に文系と理系があるが、ここ数年で徐々に募集人数が減少している。たいていは文系は理系より人数が多い。(ちなみに、小野高校の男女比はほぼ1:1であるが一般に女子がわずかに多い。)
文理選択は1年生の秋から冬にかけて担任との面談等も踏まえながら希望を調査し、来年度のクラス分けに反映される。文系はさらに3年生に進級する際、文文と文理という2つのコース分けがされる。おおまかにいえば文文は私立大学受験を目指す生徒、文理は国公立大学受験を目指す生徒という分類であり、文文は3年生時に理数系の授業がない。
科目選択として、文系は世界史または日本史、理系は物理または生物のどちらかを選ぶことになる。文系で世界史を選択した場合には地理を、日本史を選択した場合は世界史をあわせて履修することになる。理系は受験科目としての地歴公民科は例年地理に統一されている。(実は数年前、世界史履修不足問題が外部にもれ、生徒が被害を被ったといううわさがある(55回生らしい。。)なぜか地理Bを履修すると世界史Aの単位も取れたのだ?????私は不思議だった。)
普通科科学総合コース
『様々な分野で活躍できる人材を育成する』という理念の下に、平成15年度から旧理数コースを廃止、新たに設置されたコース。平成18年の3月に初めての卒業者を出すため、その進路状況は学校の内外を問わず注目度が高い。基本的には普通科の強化版といったところであるが、旧理数コースとの最大の違いは、科学総合コ-スの場合は文系を選ぶことも可能だということ。科学総合コース文系の特徴として挙げられている『時事英語』は、3年次より始まるもので、週3単位である。英語のリーディングと文法事項を合わせたような物となっており、英語と向き合う絶対的な時間が増すため、英語の実力強化には適した物となっている。しかし、その文系のカリキュラムは、初めての試みだったからか、一貫した計画性が少なく、入学の時点で文系進学を考えているようなら普通科への入学を薦める58回生(科学総合コース1回生)も多いようである。科学総合コースに意義を感じる者はほぼいない。 今なお時間割の根本的な変更がままある。1年時より、他の普通科とはやや異なる方針と時間割で進められている。必須・受験科目に加え、国際問題など現実的な問題に対する考えや姿勢を育てるため、様々なセミナーやフォーラムを組み込んだり授業したりしている。ちなみに、理系文系ともに数学III・C(通常の文系は数学II・Bまで)の授業をする。
一方理系は、旧理数コースと大して変わらないカリキュラムのためか、文系より安定した計画の下、授業が組まれている。科学総合コース理系の特徴として挙げられる『応用数学』は、3年次より始まるもので、週2単位である。高校数学ではそれほど深くまで習わないような内容まで掘り下げて学んでいく科目であるが、現在理系の諸君からの評判は非常に悪い。
文理共通の科目に、『探究?』という教科がある。普通科?の『探求』とは“きゅう”の文字が違い、内容も少々異なる。1年次に、論文の書き方、ミニ論文の作成を行い、2年次に本格的に各自で設定した課題の研究に入る。“各自で”とは言っても、大体は指導教諭が先に設定した課題から選択してグループで研究をするという形式になっている。勿論、一人で好きな課題に取り組んでもかまわない。2年生の3月には、1年生の科学総合コースの生徒、各中学校の教諭、来年次の科学総合コースに合格した生徒のうち希望者、父兄、地域の方々を前に研究発表会を実施する。その後3年次の1学期で探究の授業は終了し、その間に研究文をまとめて1冊の本にする。
小野高校での生活
日常生活
完全週休二日制移行による授業時間の減少を避けるため、平成14年度より45分7時限授業を実施している。朝は8時15分から始まるショートホームルームに出席することが義務付けられ、それ以前にも小テスト等がほとんど常に行われているため生徒の朝は早い。それでも遅刻する生徒は一日あたり0.8人程度という少なさを誇っている。
生徒の出身は小野市を中心に北播学区全体に広がっているが、小野高校自体が学区内でかなり南よりの場所にあり、また北から通学するには交通機関が不便であることが多いため、学区の最北端である加美町などから通学している生徒は非常に少ないようである。学校へ自転車で通学するには自宅から学校までの距離がおよそ1.5km以上離れていなければならない(2005年には自転車置き場が余っているため、1.5km以下でも申し出れば自転車通学が許可されるようになった)。 したがって、生徒の通学形態は徒歩、自転車、バス、電車等がある。テスト前など部活動が休止されるため、これらの交通機関は生徒が多くなる。本数の少ないJR加古川線ではこの傾向が顕著である。
昼食は基本的に弁当を持参している生徒が多いが、体育館1階(体育館本体は2階)にある食堂(正式名称は食堂ではなく多目的集会所)にも多くの生徒が訪れる。食堂には日替定食があり、食券制である。昼食の時間帯に食券を購入することは混雑のため難しいので、あらかじめ別の時間に食券を購入しておく生徒も見受けられる。ペットボトル単体での持込が禁止されているため、設置されている自動販売機は紙コップと缶のみとなっている。
体育の授業については、現在はまだ更衣室が整備されていないので男子は廊下、女子は教室で更衣をする等さまざまな配慮がなされている。
7時限の終了は15時20分である。最終下校時間は、17時30分から18時30分の間で変動する。部活動は最長18時までである。
清掃
生活三原則のひとつとして清掃を掲げており、学期末に行われる「大掃除」のほかに月に一度ずつ「全員掃除」の日を設定して、この日は掃除当番以外の者も加わって普段より念入りに掃除をする。ちなみに大掃除は体操服、全員掃除は制服で行う。加えて、学期に一度程度の「剥離作業」と呼びならわされている廊下の清掃作業があり、これは午後の授業をつぶして全校生徒で2時間程度かけて行う。これらのため、校舎は決して新しくないにもかかわらず、内部の清掃は比較的ゆきとどいている。
学業
課題テストや全員受験の模試(おもに進研模試)等を含めた中以上のテストはおよそ月に一回の割合で実施される。また、2・3年生を対象にした校内模試が5月初旬に実施される。夏休み等の長期休暇に出される宿題は少なくはないが、きちんと予定をたてて消化すれば終わる程度の量に設定されている。とはいえ、課題提出をしなかった場合にはそれなりのペナルティが課されている。
補習は何種類かあり、一般的な試験の点数や出席日数が足りないために行われるものの他、夏休みと春休みには生徒全員を対象とした補習も行われる。夏休み補習は例年は1・2年生が7月21頃~31日までの約10日間、3年生が7月21頃~31と8月20日前後~31頃までの約20日間となっている。これらは、午前中のみを使って70分×3時限という例が多い。春休み補習は新2・3年生のみを対象とし、3月末に約1週間程度行われる。これらの補習は教科書の単元を先へ進めるために行われ、事実上全員が参加している。
さらに3年生を対象として受験対策の授業を行う「希望補習」もある。例年生徒一人一人がいくつか用意された補習から選択して、10月から2月にかけて受講している。ちなみに、3年生は1月終了時点で正課の授業は終了し、2月は希望補習のみ(自由登校)となる。
部活動
部活動は重要な試合の直前などを除けば、原則として試験前一週間と試験期間は活動が停止される。中間試験や期末試験は一日2~3時限の考査が4日から一週間程度にわたって続くため、すべての部は試験があるごとに2週間程度活動ができない。
進路
毎年、前年度の卒業生が後輩へ向けて書いたメッセージを抜粋して紹介する小冊子「後輩の諸君へ」が全生徒へ配布される。卒業生がこの冊子の原稿を書くのは3月が一般的であり、とくに普通科生徒は自分の受験のことのみを書いている場合も多い。しかし、さまざまな先輩たちの足跡を知ることは、在校生が自らのとるべき進路を考える上で非常に効果をあげているといえる。
チャイム
近隣の小野小学校とチャイムの音が混同することを防ぐために、一般的なチャイムとは音色が異なる。一般的なチャイムとは異なるため、新入生が驚くことも多い。
漢字レポート
週1回、現代文のはじめの時間に行われる漢字テストに課せられるペナルティ。学年によって方法は微妙に異なるが、点数により課せられる枚数が異なるが、最大は5枚である。一枚300単語ほど書かなければいけない。
生活指導
小野高校では、「生活三原則」として「挨拶、清掃、時間厳守」を設定しており、また「食事、起床、就寝(または家庭学習開始)」の時間を固定する「三点固定」も生徒に要求するため、先に挙げた「明き・浄き・直き」蜻蛉魂とあわせて何が何だか把握できない教師も存在する。廊下・教室等で生徒以外の人(職員・来賓など)とすれ違う時はかならず挨拶をするようしつけられているが、当初嫌々ながらしていた教師も、知らぬ間に身に付いていることが多い。教師再建の場であり、窮屈に感じている教師もいる。こういった教師礼儀は他校出身の父母などにはとても好評である。(しかし、内実は問題だらけで、不登校にバイクの免許取得、いじめに世界史履修不足など毎年もみ消すことに大変らしい。シンナー、茶髪もいた(52回生))
施設
校内の施設
施設の名称にとにかく「蜻蛉」の文字が多いのが特徴である。
- 校舎…5階建ての本館を中心として、商業棟、一年生棟(南棟)、管理棟と体育館がある。一年生の国際経済科・商業科以外の生徒は一年生棟で生活する。
- 体育館…屋根は赤色で目立つため、自転車で通学している生徒にとっては目印として重要である。なお、体育館は二階建てであり、体育の授業や部活動が行われるのは2階で、一階は柔道場、剣道場、トレーニング室②、食堂が入っている。
- 蜻蛉会館…同窓会会館。2階は空調設備がついており、補習や部活動の合宿などにも利用される。
- 蜻蛉ホール…創立100周年を記念して2002年に完成した。当初は仮称を「百周年記念館」とし、2002年9月に生徒から正式な名称を生徒から募集したが、校是にちなんだ「蜻蛉ホール」という、良くも悪くも安直な名前が一位になった。空調設備が整えられ、体育や運動部の活動から、学年集会や講演会など様々な用途で使用されている。
- 蜻蛉の庭…東西棟と商業棟の間に位置する中庭。かつては初代・桜の木が立っていた。ほぼ中心に通称ゴールデンボーイと呼ばれる男生徒を模した金色の像が立っている。
- 図書館…1階は図書閲覧室、2階は自習室となっている。自習室は空調設備がある。2003年4月に立て替えられ、2階自習室が整備された。図書室一階の北西にある区画は一見立ち入り禁止だが、実はそうではなく、立て替えの際にお払い箱となった比較的古い書籍が集められている。図書の貸し出しは、生徒なら年度初めに生徒手帳と同時に配布されるバーコードシールを利用して2週間5冊まで可能である。返却期限が数ヶ月程度経過するとクラス担任を通じて警告文が手渡される。
- 屋上…屋上は立ち入り禁止であり、フェンスもない。非常に危険である。
- トイレ…一般的な学校のトイレであるが、バリアフリーにも気を遣っており、車いす用のトイレもある。2004年度女子トイレに「貞子」が設置され、2005年度には女子トイレのほぼ全部が全自動式トイレになった(和式)。
- 部室…主な運動部の部室はグラウンドの北側に位置する。2階建てで、1階は男子、2階は女子が使用している。ちなみに、男子が2階に行くことは、暗黙の了解で禁止されている。
- 文化部室…グラウンドの南東に位置し、一部の運動部、文化部が使用する。体育で使用する器具も保管されている。
- グラウンド…公立高校の中ではあまり大きい方ではない。陸上競技部、野球部、サッカー部、ソフトボール部がひしめき合うように部活動を行う。
- トレーニング室①…通称ウエイトルーム。グラウンドの西側に位置し、部活動で使用する。器具は豊富である。
- 物理教室…stub
- 化学教室…stub
- 生物教室…stub
- 地学教室…stub
- 空き教室…stub
- 生徒会室…stub
- ピロティ…主に雨天時、部活動の為の場所として使われる。また、集合場所として使われることも多い。
- 調理室…stub
- 音楽室…stub
- 美術室…stub
- 進路資料室…stub
- LL教室…stub
- プール… 更衣室は男女別である。
- 柔道場…部活動で使用する他に、体育で柔道実施時にも使用する。
- トレーニング室②…部活動で使用する他に、体育でも使用する。
- 剣道場…部活動で使用する他に、体育で剣道実施時にも使用する。
- テニスコート…グラウンドの南側に3面、西側に3面ある。部活動で使用する他に、体育でも使用する。
- コンピュータ室…2006年度現在、windows2000と、windowsXPが混在している。
- 理数研究室…成績処理等が行われるため、生徒の入室は禁じられている。
- スタディ・ルーム…二階職員室の隣にあり、生徒が電車や部活終了後の空き時間に自主的な学習をするために設けられている。授業や補習の際に使用されるプリントなどがこの部屋を通じて配布されることも多い。毎週行われる漢字テストが不合格になった時に課せられる漢字レポートもこの部屋に置いてある。もとは会議室であり、現在でも時折職員会議が開かれたり、教育実習生の控室となったりしている。
校外近隣の施設
- 柳文堂書店…教科書・参考書販売店。雑誌等も豊富。
- 坂田書店…教科書販売店。教科書が販売される時期以外はシャッターが閉まっている。
- マツヤ・スポーツ…体操服販売店。多数の運動部のユニフォームも取り扱っている。
- 小野サティ…小野市王子町868-1 歩くには少し遠いが、商品が幅広く、多くの生徒に利用されている。
- 神戸電鉄小野駅…リンク参照
- 小野小学校…stub
- 若松幼稚園…stub
- 兵庫県立小野工業高等学校…stub
- 小野商店街…800mあるアーケード。サティ等により、人通りが少なくなってきている。シャッターペイントに協力したり、小野陣屋まつり(2006年3月開催)のイベントで小野高校の生徒が楽器で演奏したりしていた。
- 播磨富士…stub
- 本家かまどや(小野)…弁当販売店。休日の昼食時には多くの生徒が見られる。高校生であればご飯の大盛りへの変更が無料になるサービスを続けている。夏にはお茶を出してくれるサービスもあり、生徒には好評。人気メニューは「カラマヨ丼(390円)」など。
- 寿司ひまわり…弁当販売店。個人経営の寿司屋であるが、寿司以外にもメニューは多い。唐揚げは人気がある。
おもな学校行事
- 離任式…4月初旬に行われる。転任・退職してゆく職員への敬意と感謝を示すため、生徒は二時間程度の間起立して職員のことばを聞くのが通例となっていた。離任式は始業式に引き続いて行われるため、長い間立ったままでいることに不慣れな生徒にとってはとてもつらい行事ともなっていた。2003年度離任式で、離任する教諭の一人が生徒にその場に座るよう呼びかけたところ、ほとんどの生徒がつらさに耐えかねて座り込んだが、離任してゆく先生方の話を規律を正して聞こうとする一部の生徒たちは頑として座らなかった。以後これは美談として語り継がれ、毎年離任式では同じ流れが繰り返されることになっている。このような一連の行動は(話を聞くときの姿勢の大切さを理解できないごく一部の生徒は「座罠」と呼んでいるが)小野高校の新たな伝統となっている。2006年度離任式では三年生の主任の先生が学校を去るということもあり、三年生のほぼ全員が立ち続け、生徒の中には目を潤ませる者もいた。因みに、2006年度離任式では離任する教諭の一人が4、5回にも及びその場に座るよう呼びかけたが時間の関係上諦めた。しかしバタバタと倒れる生徒は相変わらず多い。
- 新入生歓迎遠足…4月10日前後に小野市の鴨池公園で行われる。新入生が早く学校になじめるようにするため、縦割りのグループで行動することになっている。
- 集団宿泊訓練…例年4月中旬に1年生を対象として行われている。兵庫県加東市にある生涯教育センターで2泊3日の日程で行われる。天候が良い場合は往路およそ15kmを徒歩で移動する。雨天の場合はバスで移動することになっているものの、2002年度や2005年度などのように生徒の希望によりカッパを装着して歩いてゆくこともある。入浴時は洗髪が禁止されている。例年、集団行動の大切さを教えられ、この訓練で集団行動が出来るようになった者が小野高生である、と言われるほどである。限られた時間内で隊形移動や隊形変換などの練習をクラスごとに行い、最終日に「集団行動コンクール」と名づけられた大会でクラスごとに披露し、順位をつけ表彰を行う。教師は非常に厳しく生徒と接し、自己判断で行動することや、時間厳守などの基本を徹底する。また、「なぜ小野高校に入学したのか」と題する作文を全員が持ち寄り、それについて討議を行い発表会を行うほか、集団行動訓練として整列・行進の練習と発表を行う。
- 文化祭(蜻蛉祭)…例年はみどりの日前後に2日間にわたって行われる。2日目のみ一般公開され、保護者やOBも含めて千人程度が訪れる。各文化部が一年間の活動成果を発表するほか、各クラスがそれぞれ自分たちで考えて何らかの展示をするクラス展示も行われている。
- 球技大会…1学期および2学期の期末試験終了後に行われる。クラス対抗でトーナメント形式の試合を行う。1学期の球技大会は1~3年生全員で行うが、2学期球技大会は3年生の大多数が受験勉強で多忙なため1・2年生のみで開催される。トーナメント形式であるが参加クラスの少ない冬の球技大会では敗者復活戦も行われることがある。例年はバレーボール、バスケットボールに加えてソフトボール(夏)またはサッカー(冬)が一般的な種目である。かつて種目の見直しが生徒会によって検討されたことがあった。
- オープンハイスクール…stub
- 体育大会…クラス対抗の点数制をとっている。各クラスの生徒が担任を自由に仮装させてその独創性を競い合う「着付け競争」が名物であり、一般の人々も見ることができる。他には、生徒会が競技を立案し、審判表彰まで自分たちの手で行うという「生徒会種目」や、クラス全員が参加して制限時間内で連続して跳んだ最高回数を競うという「大縄跳び」、1クラスから10名程度ずつ選ばれた選手が学年対抗で男女別総当りの綱引きを行うという文字通り「学年対抗綱引き」等がある。この綱引きは、3年時に全勝すると進学成績が保証されるという程素晴らしい結果が出るが、逆に綱引きでの結果が悪かった年は進学成績も良くないというジンクスがある。最近の例では57回生が全敗し、結果芳しくない進学成績だった。とはいえ一般的には3年生がリレーを除く全種目で下級生を圧倒することが多い。3年生は実質的な最後の学校行事を楽しんで思い出づくりをし、2年生以下は上級生の団結力を見て奮起するという良い意味での刺激あふれる秋の風物詩となっている。フォークダンスも行われていた。59回生の女子チームは1年入学時から綱引き3連覇という偉業を成し、受験結果が大いに期待できる。
- 芸術鑑賞…stub
- かるた大会…一年生が二月ごろに行う行事。クラス対抗で小倉百人一首をする。最後に一番札を多く取った生徒を男女一名ずつ選び、男子には衣冠束帯を、女子には女房装束を着せて表彰する。ちなみに、これらの和歌の暗記は一年生冬休みの宿題でもある。
- 耐寒訓練…2年生が修学旅行をしている間に行われる。1年生が早朝、体力づくりの目的でグラウンド(男子400mトラック、女子300mトラック)を走る。1日目は10周、2日目は11周、3日目は12周である。運動部以外の生徒にとってはとてもつらい行事である。ちなみに、体育の授業では冬になると毎時間マラソンをするが、三年生のみは冬でもテニス、サッカー等他のスポーツを行う。
- 修学旅行…例年2月中旬に行われる。最近の目的地は、北海道、沖縄となっている。旅行テーマ、メッセージソング(生徒作詞作曲)を設定している。クラス対抗の大会なども用意されており、限られた活動時間の中で各クラス優勝に向けて練習を重ねる。決して娯楽のための旅行ではなく、1年次より培ってきた集団訓練の結果を見せる機会として捕らえられている。
- コーラス大会…各クラス対抗で、生徒が作詞作曲した課題曲とクラスごとに選ぶ自由曲を歌い、順位をつける。例年3月の期末試験終了後に行われるため3年生は参加しない。例年、2年生が上位を占めることが多い。
- 卒業式…例年国立大学の入学試験終了直後に行われている。会場は体育館であるが、保護者席を確保するために在校生は2年生のみ参加する。これに先立って前日には卒業式予行がおこなわれ、卒業生に皆勤賞をはじめとする各種表彰が授与される。同窓会組織(蜻蛉会)会員の日程をあわせるためこのとき卒業生の蜻蛉会入会式もあわせて行われる。
主な出身者
- 井上喜一(自民党衆院議員、元有事法制担当相)
- 玉岡かおる(作家)
- 高橋昭一(民主党兵庫県第4区総支部代表)
- 本岡昭次(元参院副議長)
- 川野武文 (宮崎放送アナウンサー)
- 田中大貴 (フジテレビアナウンサー)
主な進学先
同窓会(蜻蛉会)
同窓会は「蜻蛉会」と呼ばれ、旧制中学・女学校時代からの卒業生をも含む。生徒は卒業と同時に蜻蛉会に入会するが、上に述べたように日程の都合上、卒業証書授与式よりも蜻蛉会入会式のほうが一日早く行われる。 蜻蛉祭総会は例年五月中旬に行われ、卒業生の一部が招待される。また、二千円を最少額とする寄付要請が蜻蛉会員へ郵送される。
- 「おのこう」…stub
- 「柳城」…stub
関連項目
福島県にも小野高等学校がある