カリキュラム
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カリキュラム(Curriculum)は、しばしば教育課程と同義に扱われることもあるが、もともとは、ラテン語の「走る」(currere)から由来した言葉で、「走るコース、走路、ランニングコース」のこといい、第二次世界大戦後、アメリカから入ってきた概念である。一定の教育の目的に合わせて、考え出された教育内容とその決まった修業年限の間での教育と学習を総合的に計画したものをいう。一般に学生、生徒には小学校から大学に至るまでの、各学年での時間割として知られるものも、カリキュラムの一部である。これは狭義のもので、教育課程とほぼ同じである。
カリキュラムは、単に教育課程に狭められるものではなく、より広い意味で、教育の目的、教育内容を超えて、教授活動やそれに対する教師の構えのようなものまで、拡大して、教育にアプローチする姿勢そのものまでもカリキュラムとして捉えなおすということが、20世紀の半ばあたりから盛んに語られている。そこから提案されてきたカリキュラムのコンセプトは、しばしば文部科学省が、学習指導要領を改訂する際にも反映される。 カリキュラムは、どういう視点から、それを考えるかにより、さまざまな分類がある。実際には、小学校から大学まで、それぞれの教育機関の目標と教育的援助への多様な視点からなるカリキュラムを組合わせて、それぞれの長短を補い合うようにして活用している。
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[編集] カリキュラムの諸類型
[編集] 何を中心に置くかによる類型
- 教科中心カリキュラム - 教科の教授が中心、教育とは教師が用意したシナリオに沿って学習することで、どう教科を配列するかに腐心するカリキュラム・コンセプト。講義中心型。
- 相関カリキュラム、合科カリキュラム、コアカリキュラム
- 経験中心カリキュラム - 学習者の全体的な成長が中心、教育とは個々の子どもを導いて、社会的に創造的な個性を形成する手助けとするカリキュラム・コンセプト。体験学習、実習、創作などの学習活動。
- 問題解決学習/ プロジェクト・メソッド
[編集] 評価の姿勢を含んだ類型
- 入出力モデル - 具体的に観察できる教育目標を設定しておいて、それに対応する教材、教具を開発、それを教授=学習の過程で活用し、その結果を評価する。IN PUTしたものが、OUT PUTで出てくるはず、それを目標とし、達成を図れるようにしようとするもの。
- 羅生門モデル - 目標に捉われない融通性のある評価の導入。教授=学習過程における固定の目標を設けず、そこで起こったことすべてを教員、学生のみならず、同級生や他の教員など多方面から観察、学習者自身の主観的な学習の記述も尊重して評価する(イリノイ大学、アトキンの提唱)。誰にとって、なにがどうだったのかの評価。名称は、黒澤明監督の映画「羅生門」から由来。命名にヒントを提供したのは、東洋と言われる。
[編集] 科目の配列による類型
- 累進型/ 交換型/ 反復型/ 総合型/ くさび型など - 科目の配列によって多様な型が考えられる。主に高等教育で、一般教養と専門科目、講義と実習などの組み合わせで活用している。
- スモーガスボード型 - スモーガスボード型は、北欧のオープンサンドのこと。日本でいうバイキング料理、ビュッフェスタイル。これは、いろいろ選択肢のある教科群から学生が個別に選択した教科について学習経験を提供するというもの。多くの大学の一般教育段階で。