プラセオジム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
|
||||||||||||||||||||||||||||
一般特性 | ||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
名称, 記号, 番号 | プラセオジム, Pr, 59 | |||||||||||||||||||||||||||
元素の分類 | ランタノイド | |||||||||||||||||||||||||||
族, 周期, ブロック | 3, 6 , f | |||||||||||||||||||||||||||
密度, 硬度 | 6640 kg/m3, no data | |||||||||||||||||||||||||||
色 | 銀白色、薄黄色 |
|||||||||||||||||||||||||||
原子特性 | ||||||||||||||||||||||||||||
原子量 | 140.90765(2) amu | |||||||||||||||||||||||||||
原子半径(計算値) | 185 (247) pm | |||||||||||||||||||||||||||
共有結合半径 | 165 pm | |||||||||||||||||||||||||||
WDF半径 | no data | |||||||||||||||||||||||||||
電子配置 | [Xe]6s24f3 | |||||||||||||||||||||||||||
e順位ごとの電子 | 2, 8, 18, 21, 8, 2 | |||||||||||||||||||||||||||
酸化数(酸化物) | 3(やや酸性) | |||||||||||||||||||||||||||
結晶構造 | 六方最密充填構造 | |||||||||||||||||||||||||||
物理特性 | ||||||||||||||||||||||||||||
相 | 固体 | |||||||||||||||||||||||||||
融点 | 1204 K (931 ℃) | |||||||||||||||||||||||||||
沸点 | 3793 K (3520 ℃) | |||||||||||||||||||||||||||
モル体積 | 20.8 ×10-3 m3/mol | |||||||||||||||||||||||||||
気化熱 | 296.8 kJ/mol | |||||||||||||||||||||||||||
融解熱 | 6.89 kJ/mol | |||||||||||||||||||||||||||
蒸気圧 | 1,333224E-06 Pa (1070 K) | |||||||||||||||||||||||||||
音の伝わる速さ | 2280 m/s (293.15 K) | |||||||||||||||||||||||||||
その他 | ||||||||||||||||||||||||||||
クラーク数 | 0.005 % | |||||||||||||||||||||||||||
電気陰性度 | 1.13 (ポーリング) | |||||||||||||||||||||||||||
比熱容量 | 193 J/(kg*K) | |||||||||||||||||||||||||||
導電率 | 1.48 106/m Ω | |||||||||||||||||||||||||||
熱伝導率 | 12.5 W/(m*K) | |||||||||||||||||||||||||||
第1イオン化エネルギー | 527 kJ/mol | |||||||||||||||||||||||||||
第2イオン化エネルギー | 1020 kJ/mol | |||||||||||||||||||||||||||
第3イオン化エネルギー | 2086 kJ/mol | |||||||||||||||||||||||||||
第4イオン化エネルギー | 3761 kJ/mol | |||||||||||||||||||||||||||
(比較的)安定同位体 | ||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||
注記がない限り国際単位系使用及び標準状態下 |
プラセオジム (Praseodymium) は原子番号59の元素。元素記号は Pr。希土類元素の一つ(ランタノイドにも属す)。銀白色の金属で、常温、常圧で安定な結晶構造は、六方最密充填構造(ABABCスタッキング)。摂氏798℃以上で体心立方構造が安定となる。比重は、6.77、融点は摂氏935℃、沸点は摂氏3020℃(3127℃)。
常温下の空気中で酸化され黄色くなる。摂氏290℃以上で発火。展性、延性があり、水にゆっくりと溶け、熱水と反応。酸には易溶。加熱下で水素、窒素と反応する。原子価は、3価、4価(4価は固体〔化合物〕の場合)。
プラセオジムは極低温下で特殊な磁気構造をとる。
なお、プラセオジム(Praseodym)というのはドイツ語での表記である。一部では、プラセオジウムと書かれている例があるが、これは間違いである。
[編集] 用途
Pr6O11はガラスの着色剤(黄緑色)に使われる。また黄色顔料のプラセオジムイエローはジルコンにプラセオジムイオンが固溶したものである。他の用途としてプラセオジム磁石がある。
[編集] 歴史
カール・アウアー・フォン・ヴェルスバッハが、もともと一つの元素と考えられていたジジミウム(didymium)からネオジムと共に1885年に発見。ギリシャ語でニラを意味するprasonと(三価のイオンが緑色を呈することから)、ジジミウム(元は、双子を意味するdidymosから命名された)を合成したのが語源。
[編集] プラセオジムの化合物
- PrT4X12(T=Fe,Ru,Os、X=P,As,Sb、充填スクッテルダイト化合物)