フラウィウス朝

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フラウィウス朝（フラウィウスちょう、Flavius）はローマ帝国の王朝。その名前は皇帝たちの属したフラウィウスの氏族名から。

ウェスパシアヌス、ティトゥス、ドミティアヌスの三人がこの中に属する。ドミティアヌス以降は帝位はネルウァに譲られ、ローマは五賢帝時代を迎える。

ウェスパシアヌスはクラウディウス帝に見出され、ブリタニア遠征などに従軍し、有能な軍人として知られていたが、ローマの中流階級の出身で、ネロ死後の皇位争奪戦の中で、皇位継承の候補者とは見なされていなかった。しかし、1年で皇帝が3度も変わると言う事態を経て、人々は有能な政治家、安定した政権を望むようになり、これがウェスパシアヌスが皇位につく切っ掛けとなった。

ローマが混乱していた当時、ウェスパシアヌスはネロの命によりユダヤ戦争の平定を命じられており、これを終わらせることによって実力をつけ、シリア総督ムキアヌス、息子のティトゥスなどの補佐もあってローマに入り政権をとった。

フラウィウス朝はローマ皇帝が従来権威の由来としていたアウグストゥスの血統とは無縁であったが、混乱の後のウェスパシアヌスの善政はローマ市民の心からの歓迎を受けた。