ニュース専門放送局

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ニュース専門放送局（ -せんもんほうそうきょく）とは、24時間ニュースを放送する専門の放送局のことである。

[編集] 特徴

ニュース専門局の最大の長所は、速報性である。これは、地上波の放送局が報道特番を組む際に、番組編成などにおいて他番組との調整が必要なのに対し、ニュース専門局は、ニュース番組に特化しているため、即時にニュースを伝えることが出来るためである。

具体例としては、アメリカCNNにおける、レーガン大統領暗殺未遂事件、スペースシャトル・チャレンジャー爆発事故、湾岸戦争の報道や韓国YTNにおける三豊百貨店崩壊事故の報道やカタールアルジャジーラにおけるアフガニスタン空爆の報道が挙げられる。

これら報道の影響は非常に大きく、CNNは利益面で三大ネットワークを凌駕し、YTNは当時開局したばかりだったが、三豊百貨店崩壊事故の報道で加入者を倍増させ、アルジャジーラはアフガニスタン空爆の報道で世界各国のメディアから映像提供の申し出が殺到し、当時収入面で苦戦していた同局にとって大きな助けとなった。

[編集] 歴史

ニュース専門放送局を最初に始めたのは、1980年6月に放送を開始したCNNで、創設者はアトランタのテレビ局のオーナーであったテッド・ターナーである。

当時のアメリカでは、三大ネットワーク（ABC・CBS・NBC）が通信回線を独占していたことによって新規ネットワークの進出は困難となっていたが、1970年代後半に入り、ケーブルテレビ網の整備と番組を安価で送れる通信衛星が出現したことで新規ネットワークの進出が可能となった。これに目を付けたターナーは、ニュース専門放送局・CNNを立ち上げた。

しかし、開局当初はその存続すら危ぶまれていた。なぜならば当時はまだ、24時間も流し続けるニュース素材があるとは思われなかったからだ。しかし、これらの予想に反してCNNは、1981年に起こった当時のロナルド・レーガン大統領の暗殺未遂事件、1986年に起こったスペースシャトル・チャレンジャーの爆発事故、そして1991年の湾岸戦争の報道においてその速報性を発揮し、大成功を収めた。

CNNの成功に誘発される形で、アメリカ・ABCはニュース専門放送局SNC（Satellite News Channel）を立ち上げ、CNNとのニュース戦争に挑んだが、CNNに敗北し閉局に追い込まれている。

この他にも、経済ニュースに特化したCNBCが1989年に開局し、1996年には新興ネットワークのFOXが24時間ニュース専門局のFOXニュースを開局し、現在CNNとの熾烈な争いを行っている。