サンダーバーズ
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サンダーバーズ(Thunderbirds)は、アメリカ合衆国空軍に所属するアクロバット(エアロバティック/曲技飛行)チームで、正式な部隊名は3600th Air Demonstration Team。 アメリカ空軍の非公式な曲技飛行チームであったスカイブレーサーズ(Skyblazers)を発展解消させたものとして1953年6月1日、発足。現在の本拠地はネリス空軍基地(アメリカ合衆国ネバダ州)。運用中の航空機はF-16、白、青、赤のトリコロールカラーと機体下部に描かれたフェニックスのペイントが特徴的で、アメリカンスタイルと呼ばれる6機編隊でのアクロバット飛行を行う。
目次 |
[編集] 歴史
- 1953年6月1日 アリゾナ州ルーク空軍基地で新規結成
- 同年 6月8日 空軍関係者を対象としたデモンストレーションを行う
- 同年 7月19日 初の一般公開デモ
- 1954年1月から2月 初の海外ツアー(南米)
- 1956年ホームベースをネリス空軍基地に移転
- 1957年 南米・カナダツアー
- 1959年11月から12月 初の極東ツアー、このツアーに限り、板付基地に海外展開していたF-100Dの塗装を変更して使用。
- 1961年4月 初の墜落事故。パイロットは殉職。
- 1963年 初のヨーロッパ・北アフリカツアー
- 1964年5月 初のデモ中の事故、パイロットは殉職。この事故の数日後別の部隊でも墜落事故が発生し、F-105B全機が飛行停止。 F-100Dを再度投入
- 1969年 機材をF-4E に変更し、塗装が従来のメタル・青・赤から白・青・赤に変更される。これはF-4Eの外板が数種類の金属を使用しており、部分毎に色調が異なるのを隠す為。
- 1974年第一次オイルショックの影響でT-38Aに機種転換。
- 1982年ネリス空軍基地の西側にある訓練空域において事故。フォーメーションの4機とメンバー4名を喪い、チーム解散説が流れる。
- 1983年72時間以内に実戦投入できる状態に出来ると言う条件付きでF-16Aに機種転換
- 1992年F-16C(ブロック32)に機種転換
- 1994年 アメリカ空軍三沢基地でフライトディスプレイを実施、一般公開のフライトディスプレイは35年ぶり。またこの時に初めてブルーインパルスと競演した。
- 1997年 ネリス空軍基地で執り行われたアメリカ空軍50周年記念エアショウ(ゴールデンエアタトゥ)でブルーインパルスと二度目の競演、なおブルーインパルスにとっては、初めての海外展示飛行だった。
[編集] 近年の主なイベント参加とアクシデント
- 2001年 この年9月下旬から西太平洋ツアーが予定され、来日が予定されていたが、アメリカ同時多発テロ事件の影響により中止された。
- 2003年 9月14日アメリカ空軍マウンテンホーム基地(アメリカ合衆国アイダホ州)のガンファイター・スカイズで墜落事故(負傷者一名)
- 2004年 10年ぶりの西太平洋ツアーを実施
- 9月3日 アメリカ合衆国海兵隊のヘリコプター墜落事故の影響による基地周辺の住民感情に配慮し、9月15日にアメリカ空軍嘉手納基地(沖縄県沖縄市)で予定されていたフライトディスプレイを中止すると発表
- 9月19日 アメリカ空軍オーサン基地エアパワーデー(韓国京畿道烏山市)で一般公開のフライトディスプレイを行った。
- 9月26日 航空自衛隊百里基地(茨城県小美玉市)の基地祭で一般公開のフライトディスプレイを行う予定だったが、悪天候により中止。
- 9月30日 アメリカ空軍三沢基地(青森県三沢市)にてフライトディスプレイを行う予定だったが、悪天候により中止。
- 10月3日 航空自衛隊浜松基地(静岡県浜松市)で行われるエアフェスタ浜松で一般公開のフライトディスプレイを行う予定だったが、悪天候により中止。
[編集] 歴代使用機
- F-84G 1953年-1954年
- F-84F 1955年
- F-100C 1956年-1963年
- F-105B 1964年(4月から5月の間、6回のショーしか使用せず)
- F-100D 1959年(極東ツアーのみ)1964年-1968年
- F-4E 1969年-1973年
- T-38A 1974年-1982年
- F-16A 1983年-1991年
- F-16C 1992年-