オレたちゲーセン族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オレたちゲーセン族(オレたちゲーセンぞく)は、株式会社ハムスターより発売されている1980年代のアーケードゲームを移植したプレイステーション2用ソフトのシリーズである。価格は税込みで1本2000円。
また、ソフト本体に映像特典DVD、ゲームミュージックCD、コレクションカード、公式ガイドブック、保存版インストカード、解説書の6点を加えた「豪華7点セット」となっている。
目次 |
[編集] シリーズ
カッコ内はオリジナル版の発売年とメーカー。
- スクランブル(1981年・コナミ)
- クレイジークライマー(1980年・日本物産)
- 空手道(1984年・テクノスジャパン(開発元)、データイースト(発売元))
- タイムパイロット(1982年・コナミ)
- ムーンクレスタ(1980年・日本物産)
- ソニックウィングス(1992年・ビデオシステム)
- 第2弾(2005年10月27日)
- バーガータイム(1982年・データイースト)
- イー・アル・カンフー(1985年・コナミ)
- スーパーバレーボール(1989年・ビデオシステム)
- テラクレスタ(1985年・日本物産)
- 第4弾(2006年3月23日発売)
- 熱血高校ドッジボール部(1987年・テクノスジャパン)
- ラビオ レプス(1987年・ビデオシステム)
- 第5弾(2006年5月25日発売)
[編集] 解説
近年のリバイバルゲームブームに乗って、過去のアーケードゲームを最新のゲーム機に移植するシリーズは各社より出ているが、他社のリバイバルゲームは1本のソフトに多数のタイトルを収録しているのに対して、本シリーズはあえて収録するタイトルを1タイトルだけに絞り、その分アーケード版オリジナルの再現度を追求した事を売りとしている。
[編集] 再現度や問題点について
各タイトルの移植を担当するメーカーが統一されていない為、第1弾のソニックウィングスを始めとし、お世辞にも再現度に優れていると言えない物も含まれる。また、第3弾の熱血硬派くにおくんに至っては、ROMチェック(1P、2Pのスタートボタンを押しながらタイトル画面に戻る)を行った際の出力結果が海賊版同様、ROM2 ERR(エラー)表示される等、出来以前の問題ではと考えさせられる物もある。
また、ハムスター公式ホームページのBBSで、ユーザーからこの問題に対する指摘や質問が上がったしばらく後に、明確な答えが返されないままBBSそのものが閉鎖される等、一部のユーザーの間で不満の声が上がった。
- 下記の6タイトルはオリジナルに忠実で非常に優れた再現度を誇る。
- (第1弾)スクランブル
- (第1弾)クレイジークライマー
- (第1弾)空手道
- (第1弾)タイムパイロット
- (第1弾)ムーンクレスタ
- 上記5タイトルについては、担当メーカー未確認。
- (第2弾)イー・アル・カンフー
- M2制作。シリーズ中最も優れた移植作品と言っても良い。
- 作品の再現度自体は特に問題の無い物
- (第2弾)バーガータイム
- 担当メーカー未確認。各種設定のレイアウトから、ソニックウィングスと同じ所と思われる。複数のSEが重なると、音が割れて聞こえる事がある。版権等の関係からか、タイトルがハンバーガーでは無く、バーガータイムとなっている。基本的に再現性が良好な分、縦画面モードが無いのが悔やまれる。
- (第2弾)テラクレスタ
- 再現度が低い、又は問題点がある物。
- (第1弾)ソニックウィングス
- 担当メーカー未確認。特定の箇所に限らず、全体的に非常に再現度が低くパターン云々以前の問題である。シリーズ中最も出来の悪い作品と言っても過言では無い。
- (第3弾)クォース
- 担当メーカー未確認。各種設定のレイアウトから、ソニックウィングスと同じ所と思われる。オープニングデモのスプライト処理が不正確で、明らかに不自然。
- (第3弾)熱血硬派くにおくん
- REAKOSYS制作。先の記述の通り、ROMエラー等、収録されているデータの走りに問題点がある等、ある意味ではシリーズ一の問題作と言える。一つの例として、最終面である4面のザコキャラの耐久値が明らかにオリジナル版より高く、オリジナル版で通用した攻略パターンでは時間的にクリア不可能となってしまう場合がある。画面右端が途切れて出力されている為、画面表示をどの様に調整しても、ハイスコアの数値が常に切れて表示される。他にも、ボーナス設定のスコアが本来30000点なのに対し、300000点と表示されている等、移植以外の面でも粗が目立つ。ちなみに、公式BBSでのその問題に対する指摘・質問に対する明確な対応は何も無いまま閉鎖されてしまった。
- (第4弾)熱血高校ドッジボール部
- REAKOSYS制作。画面右端の処理が不正確な為、画面表示に関して熱血硬派くにおくんと同様の症状が見られる。ゲームバランスにも影響していた処理落ちが無い。音声のタイミングが不正確。
- (第4弾)ラビオ レプス
- REAKOSYS制作。画面右端の処理が不自然。付属のDVDのプレイ動画が途中のステージまでしか収録されていない。
- ニンジンボーナスタイムの終了音が無い。
- 5面の冒頭で3面のBGMが鳴る。
- ラスボスの叫び声が無い。
- (第5弾)悪魔城ドラキュラ
- REAKOSYS制作。オープニングのドラキュラの笑い声のタイミングが少し早い。ネームエントリーのBGMが、終了後にフェードアウトしない。付属のDVDのプレイ動画が3面までしか収録されていない。
- (第5弾)魂斗羅
- (第5弾)プーヤン
- REAKOSYS制作。ハイスコアのセーブが反映されない。
- 下記タイトルについては未確認。
- (第2弾)スーパーバレーボール
- REAKOSYS制作。
[編集] 第5弾まで出た段階での難点
この手のゲームソフトは、移植を担当するメーカーまたは開発スタッフ次第で出来が決まると言っても過言では無く、それは当シリーズでも確実に当てはまり、明らかに担当メーカーが出来に反映されていると言える。上記項目を参照の通り、シリーズが進むにつれ完成度の高い物の割合が確実に減ってきている。出来が良いとは言い難い物を出したメーカーが、これまでと同じ様に移植を担当し続ける限り、今後はこれまで以上に、初期の頃の様に完成度の高い物を望むのは難しいと考えられる。
第5弾まで出た現段階で改めて見直すと、担当メーカーを統一する様子がある。しかし、上記の出来とメーカーを比較すると、よりによって何故このメーカーで統一するのかという疑問もある。
また、キーコンフィングやオートセーブが出来ない、付属のCD・DVDの収録が完全で無い、第5弾に至ってはハイスコアのセーブが反映されない物がある等、移植度以外の面でも詰めの甘さを感じさせる所がある。