アラブ人
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アラブ人(العرب،عربي)は、おもにアラビア半島や西アジア、北アフリカなどのアラブ諸国に居住し、アラビア語を話す人々。正しくは「アラビア人」だが、アラビア人を意味する英語のarabにさらに「人」をつけ足した「アラブ人」という言い方が石油ショックの頃からか半可通に使われだし、やがて定着したもの。7世紀にムハンマドによってイスラム教が開かれ、中東を中心に勢力を拡大した。ただし、アラブ人がすべてイスラム教徒というわけではなく、アラブ人の中にはキリスト教徒やユダヤ教徒など他の宗教の信者もいる。イスラム教の元でイスラム文化は最高潮に達したが、1258年、チンギス・ハーンの孫フレグによってアッバース朝が滅ぼされてのち衰退し始め、後にヨーロッパで起きた科学革命や産業革命に後れを取るようになった。
アラブ人という概念は血統よりもむしろ言語で規定される。最初のアラブ人であるアラビア半島の住民に加えて、イスラム教の拡大によって多くの人々がアラブ人となった。また、20世紀初頭にオスマン帝国や欧州列強の植民地支配に対する抵抗運動の中で汎アラブ主義が勃興し、アラビア語話者の間に「アラブ人」という民族意識が補強された。現在ではシリア人、パレスチナ人、エジプト人、マグリブのアラビア語系住民、はては形質上は黒人である人々を含むスーダンのアラビア語系住民までがアラブ人として自己規定している。
ベドウィンなど遊牧民、砂漠の民のイメージもあるが一面的である。多くの穀倉地帯を抱えた農耕民族でもあり、インド洋を股にした海洋民族でもある。イスラム文化は高度に発達した都市文化の産物でもあった。
現在の世界総人口は約2億5000万〜3億人。中東に約1億1000万人、北アフリカに1億5000万人、アメリカ合衆国に350万人、ブラジルに1200万人、トルコに300万人が居住する。この他、ヨーロッパ、オーストラリアとニュージーランドにも多くのアラブ民族が居住している。
[編集] 主なアラブ人国家
アラブ諸国も参照。
[編集] よく知られたアラブ人
- ムハンマド
- ハールーン・アッラシード
- アリババ(フィクション)
- イブン・バットゥータ
- ウダイ・サッダーム・フセイン
- オサマ・ビンラディン
- クサイ・サッダーム・フセイン
- サッダーム・フセイン
- アブー=ムスアブ・アッ=ザルカーウィー
- アリー・ハサン・エル=サムニー
- エドワード・サイード(文学研究者、文学批評家)
- ヤーセル・アラファート(パレスチナ解放運動家、政治家)
- マフムード・アッバース(パレスチナ解放運動家、政治家)
- アブドゥッラー・アッ=サーニー・ビン・アル=フセイン(ヨルダン国王)
- ラーニア・アル・アブドゥッラー(ヨルダン国王妃)
- ハーフェズ・アル=アサド(元シリア大統領)
- バッシャール・アル=アサド(シリア大統領)
- ウム・クルスーム(歌手、音楽家)
- ハーレド(Khaled、ライ歌手)
- シェブ・マーミー(Cheb Mami、ライ歌手)
[編集] 関連項目
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