アジャ・コング

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アジャ・コングのリングネームでの活躍で最も知られる宍戸江利花（ししどえりか、1970年 9月25日 - ）は日本の女子プロレスラー、東京都立川市出身。165cm・103kg、血液型O型。

100kgを超える体重から繰り出すパワフルファイトが特徴。

[編集] 経歴

米軍の立川基地（現在は返還されて昭和記念公園になっている）に勤務していたアフリカ系の父と事実婚関係にあった日本人の母のハーフとして出生。「江利花」と言う名前は父親が花の名前から命名したとのこと。しかし幼少時に父と生別（父の突然の本国召還の為）を余儀なくされ、母子家庭（母は父との関係から親戚全てから絶縁されていた）に育つが、中学卒業まで深刻なイジメに悩み続けていたという。

後にテレビ朝日の番組『あなたに逢いたい』の企画として父を捜索したが、元・軍人であった為、セキュリティの関係上で情報公開が認められず、捜索を断念していた。

その後TBSで放送された『情報ドラマチックもくげき!』で再調査も既に他界していた事が判明。

中卒後全日本女子プロレス入門。1986年 9月25日にでデビュー（秋田県男鹿市体育館の対豊田記代）。なお、全日本女子では同年デビューした選手を俗に「（昭和・平成）○年組」と称するが、アジャと同期の「昭和61年組」には、工藤めぐみ、豊田に代表されるように、全日本女子では芽が出ず他団体に移籍後その団体のエースになった選手が多い。またジャパン女子プロレスでプロデビューした1期生が丁度同期であることから、対抗戦ブームの頃には同期対決が興行の目玉となっていた。入門時に母が肝臓癌で早世する事態に見舞われたが、その悲しみをバネに奮起する事になった。

当初はブル中野率いる「獄門党」の一員だったが、ベビーフェイス志向だった本人にとっては不本意で、悩む時期があったと言う。長与千種に憧れていた事から、長与と試合したくなかった事が大きな原因であった。しかし、長与から励まされた事で悩みが解消し、悪役レスラーの道を突き進んだ。

ユニバーサル・プロレスリングに全女の選手が出場した際、セコンドとしてリング下にいた際、顔面へのペイントやモヒカンへヤーと体型で、観客から「あいつは誰だ？」と注目され、その後選手として参戦した事で好評を得たことから、同団体を観戦していた男性ファンを全日本女子に呼び込むことに成功し、飛躍のきっかけを掴んだ。試合内容でも高い評価を受け、善悪に関係なく観客を満足させたことで、ビューティーペアからクラッシュ・ギャルズの時代には女性がメインだった客層を男性にまで広げ、勧善懲悪の試合形式が常だった女子プロレスに変革をもたらした。メドゥーサとの一連の抗争を経て、1990年代にはブル中野に反旗を翻して抗争を開始。同期のバイソン木村と共に獄門党を離脱し「ジャングルジャック」を結成（後に高橋美華、神谷美織も加入）。中野ら獄門党との抗争を繰り広げ、団体対抗戦突入以前の全女を盛り上げた。中野との抗争では、金網デスマッチでは金網最上段からのギロチンドロップを受けたり（それまで男子も含め日本の試合で金網最上段からの攻撃を見せた者はいなかった）、タッグマッチでは盲腸の手術1週間後に強行出場し試合中に傷口が開いて大流血するなど、その伝説的な試合は今日まで語り草となっている。

団体対抗戦に入ってからは、WWWA世界シングル選手権を巡ってのダイナマイト関西(JWP)とのヘビー級対決や、新人時代に苦手としていた工藤めぐみ(FMW)との一騎打ちなど、名勝負を残している。

1997年に全女を退団し、小川宏（元全女企画広報部長）とアルシオンを設立するが（ファイティングプロデューサーの肩書きを持っていたが、所属選手ではなくフリーランスとして参加していた）、のち小川と対立し退団。GAEA JAPANに戦いの場所を移す。近年は女子プロレスの長期低迷もあって、「ハッスル」等の男子プロレスにも活動領域を広げている。尚「ハッスル」ではリングネームを本名から取った「Erica」としており（アジャ本人はEricaは友人と主張）、「Erika乙女軍団」を率いて「高田アマゾネス軍」との抗争を繰り広た。2006年に入り、更なる飛躍を目指して男子との対戦を開始し、全米No.1タッグチームともいわれるチーム3Dとの対戦を実現させた。

キリンビバレッジ社の製品「きりり」のCMでの瀬戸朝香との共演は話題を呼び、これがきっかけで瀬戸の所属芸能事務所「フォスター」に全女退団時より所属し、テレビ番組にも頻繁に出演。一斗缶や裏拳でお笑い芸人を殴るスタイルは有名となり、芸能人としても全国区の知名度になった。

同じ事務所には、カオリちゃんこと緒沢凛も所属しており、事務所の同僚であるカオリちゃんと加藤浩次が「やっちまった」ことには当時激怒したらしい。めちゃ女に出演した際に、「下手うってんじゃねーよ、バーカ」と言ったのはそれが原因といわれる。

2005年9月のあるテレビ番組にて、レイザーラモンHGこと住谷正樹の事が好きで、愛の告白をした事もある。HGは友達から始めましょうと言う返事をもらい、交友関係が生まれている。

その後、ハッスルにHGが参戦を果たすが、2006年8月現在で試合での接点は無い。

[編集] 得意技

裏拳: グローブをはめた拳を叩いてアピールし、その拳を前に突き出して体を時計回りに一回転させその勢いのまま相手を手の甲で殴りつける技。ここぞと言う場面ではグローブを外し素手で繰り出す場合もある。
垂直落下式ブレーンバスター: 非常にタメが長く、また綺麗に真っ直ぐ落とすその技のフォームは実に美しい。アジャ缶の上に向かって相手の脳天を落とす場合も。
トペ・スイシーダ: 大一番でしか出さない技だが、その体格に似合わず実に綺麗なフォームで相手へと飛んでいく。
バックドロップ: 右から投げる選手が多い中、左から投げる数少ない使い手。フォームも美しい。
一斗缶攻撃: 入場時に持ってくるアジャの顔のペイントが施された一斗缶、通称「アジャ缶」で相手を殴りつける反則攻撃。実はアジャ缶は今も本人が自作しており、初期はいちいち手塗りしていた様だが、最近では型紙を作ってその上から塗料を吹きかける事で効率化を図る事に成功したらしい。「ハッスル」ではハートマークのペイントが施されたアジャ缶を使う。
雪崩式水車落とし
アジャボム: 変形のパイルドライバー。相手にダメージを与えるために足をおさえる
パワースラム: 相手をロープに振り、戻ってきた所を受け止め、そのまま体を捻りながらマットへ叩きつける技。基本的にパワーファイターのレスラーが使う技であり、女子ではどうしても貧弱に見えてしまうが、アジャの場合はパワーも体重もあるので、説得力充分な技となっている。

[編集] タイトル歴

全日本女子プロレス
- WWWA世界シングル王座
- オールパシフィック
- 全日本選手権
- 第8回（1992年）・第12回（1996年）ジャパン・グランプリ優勝
- WWWA世界タッグ
- 全日本タッグ
- 第7回（1992年）タッグリーグ・ザ・ベスト優勝
アルシオン
- クイーン・オブ・アルシオン
- ツインスター・オブ・アルシオン
GAEA JAPAN
- AAAWシングル
- AAAWタッグ
ハッスル
- ハッスル・スーパータッグ